老人ホームでのボランティア|活動内容や注意したい6つのこと

老人ホームでのボランティア|活動内容や注意したい6つのこと

公開日 2021/12/10

高齢化が進み、老人ホームの需要は日に日に高まっています。しかし、介護する側の人手不足はかなり深刻な問題であり、近年では、老人ホームや介護施設でもボランティアを募集しています。

老人ホームのボランティア活動に参加するには資格や技術などが必要なのでしょうか?

そこでこの記事では、ボランティア活動の詳しい内容と活動する際の注意点を解説します!

老人ホームでのボランティア活動とは?

老人ホームでのボランティア活動の現況

老人ホームでのボランティアの活動によって、入居者の多くである要介護状態の高齢者は、地域コミュニティと交流する機会を持つことができます。

老人ホームの外部との接触が減り、閉塞的な環境で過ごす入居者にとって、ボランティアとの交流は良い刺激となり、生活に活気を与えるものになるでしょう。

また、高齢化により、常に人手不足の問題を抱えている施設の介護スタッフは、ボランティアに業務を補助してもらうことで、負担を軽減することができます。その結果、入居者の生活の質(QOL)が向上することも期待できるのです。

ボランティアの活動内容

老人ホームでのボランティア活動内容には、入居者の身体介護は基本的にありません。活動内容は幅広く、入居者一人ひとりに対して行うものや入居者全体に対し行うもの、職員の業務補助などがあります。

入居者の生活の質(QOL)を上げる手助けをすることがボランティア活動の主な目的であり、特別な知識や技術は必要としません。

日常生活の中で培われた家事や炊事、コミュニケーション技術こそが最大の武器となり、趣味や特技を活かした活動でも入居者と関わることができます。

介護スタッフの補助

老人ホームではボランティアスタッフが食事の配膳などのサポートをおこなう

ボランティアスタッフが、入居者に対して身体介護などの介護業務のメインとなることを行うことはありませんが、介護スタッフを補助するため、介護業務をサポートすることがあります。その活動内容には、下記のものが挙げられます。

  • ベッドのシーツ交換
  • 食事の際のサポート(食事の配膳やお茶を淹れるなど)
  • 敷地内にある花壇や畑、庭の手入れ
  • 共有スペース、居室の清掃
  • 入居者が入浴した後、ドライヤーをかける など

個別の対応

老人ホームではボランティアスタッフが傾聴などのサポートをおこなう

ボランティアが入居者一人ひとりに行う個別の対応は、介護スタッフの業務に含まれます。

しかし、人手不足が深刻化している施設の多くでは、介護スタッフが個別の対応に充分な時間を割くことが難しくなり、ボランティアが入居者に対して充分な対話と快適な生活を提供する手助けを行います。

その個別の対応には、下記の活動が挙げられます。

  • 傾聴(お話し相手)
  • 囲碁、将棋の相手
  • 新聞や本の朗読(読めない人に対して)
  • 散歩の付き添い

複数への対応

ボランティアが、複数の入居者に対して行う対応にはさまざまのものがあり、多くの入居者の生活を豊かにし、楽しんでもらうことを目的とした取り組みを行います。

レクリエーションのサポートや主催をすることもあり、特技や資格を活かした活動をすることも可能です。その活動内容には下記のようなものが挙げられます。

  • 歌や楽器演奏
  • 演芸
  • フラワーアレンジメント
  • 編み物、工作、折り紙
  • 書道

ボランティアには資格が必要?

ボランティア活動をしたいと思ったときに気になるのが資格です。資格は必要なのでしょうか?

特別な資格は必要ない

老人ホームでのボランティアを行う際には、特別な資格や経験は一切必要ありません。ボランティアとして活動するためにもっとも必要なものは、自分にできることで「役に立ちたい」という気持ちです。

ボランティア活動に参加することで、入居者のお役に立てた、楽しんでもらえたという喜びを実感することで、その気持ちは大きくなっていくでしょう。

幅広い年代が参加している

老人ホームでのボランティアには、幅広い年代の方が参加しています。介護を学ぶ学生や社会人だけでなく、地域に住む主婦や元気な高齢者の方も、個人やNPO団体として参加しています。

特に元気な高齢者のボランティアは年々増えており、入居者を支援することで、高齢者自身の介護予防にも効果を見せているようです。

ボランティアを始めたいと思ったら

実際にボランティアを始めたいと思った場合、どこに問い合わせればよいのでしょうか?

介護施設に問い合わせる

多くの介護施設ではボランティアを随時募集しています。自宅近隣の老人ホームなど現在の募集状況を確認してみましょう。

社会福祉協議会に問い合わせる

ボランティアセンターが設置され、活動したい方と利用したい方の橋渡しをしており、募集内容をホームページでも掲載しています。

社会福祉協議会とは? 社会福祉協議会とは、地域の社会福祉活動を推進することを目的とし活動する、営利を目的としない民間組織のことをいいます。社会福祉法に基づき、全国の都道府県・市区町村のそれぞれに組織されています。

地域のボランティアや福祉関係者、民生・児童委員などが参加し、誰もが暮らしやすい街をつくるために活動しています。

NPO法人などの応募に募集

介護施設でのボランティアを募集しているNPO法人もあります。最寄りにNPO法人があれば活動内容などを確認してみましょう。

NPO法人とは? NPO法人とは、「特定非営利活動法人」と呼ばれ、株式会社や合同会社と違い、利益を目的としない民間の法人団体のことをいいます。

「特定非営利活動促進法」に基づき、社会問題を解決し、社会利益を追及することを目的に活動を行っています。介護施設での活動に積極的なNPO法人は、ボランティア希望者と介護施設を結ぶ役割や、ボランティアの知識を深める役割を担っています。

介護支援ボランティア制度を利用

高齢者を対象とし、ボランティア活動を通じて社会参加や地域貢献をし、参加する高齢者自身の健康増進と介護予防に繋げることを目的として設けられた制度です。

ボランティアで得られるメリット

ボランティア活動を行うことで得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?

入居者にとってのメリット

老人ホームでボランティアスタッフにサポートを受けることでの入居者にとってのメリット

介護施設では、入居者の外部の社会や人との接触が限られてきてしまい、なかには、もっと多くのコミュニケーションの機会がほしいと願われる入居者もいます。

入居者にとって、ボランティアの活動が地域社会との交流の機会となり、コミュニケーション能力の維持や認知症予防に繋がることが最大のメリットになるでしょう。

また、単調になりがちな施設で暮らしにも良い刺激となり、気分転換やストレス緩和も期待できます。

  • 話し相手ができ、気分転換ができる
  • 介護予防・認知症予防に役立つ
  • 生活の質が向上する

ボランティアスタッフにとってのメリット

老人ホームでボランティアをすることでのボランティアスタッフとしてのメリット

ボランティアを行うスタッフ側にも、メリットは生じます。

趣味や特技を生かし、入居者や施設、介護スタッフによって感謝の言葉をいただくことで、「何かの役に立つ」というやりがいや生きがいを感じられることが一番のメリットになるでしょう。

また、普段接する機会がない世代との交流が持てることも利点であるといえます。

  • 趣味・特技を活かせる
  • 人生の経験者と触れ合うことで多くの学びを得られる
  • 人の役に立てるという満足感、達成感から生きがいを感じることができる
  • 社会貢献ができる

老人ホーム側のメリット

常に人手不足の問題を抱えている老人ホームでは、ボランティアスタッフにレクリエーションや個別の対応などの業務を補助してもらうことで、介護スタッフの業務負担を減らすことができます。

また、ボランティアとの関わりによって、閉ざされがちな老人ホームを、地域に開かれた施設へと変化させることができるのです。

  • 地域に開かれた施設になる
  • 介護スタッフの仕事量の軽減
  • 入居者の満足度向上

ボランティアに参加する際に注意する6つのこと

実際にボランティアに参加する際には、注意しなければならないことが6つあります。詳しく説明していきましょう。

笑顔とあいさつを忘れないこと

老人ホームのボランティアスタッフは笑顔が大事

ボランティアとしてだけではなく、社会人としての最低限のマナーを守りましょう。

入居者のみならず、介護スタッフや他のボランティアスタッフとのより良い関係を保つためにも、笑顔とあいさつは忘れてはいけません。また、笑顔で入居者と関わることで、コミュニケーションを円滑にすすめることができます。

体調管理を徹底すること

ボランティアを行う際は体調管理を徹底し、発熱・鼻水・下痢や風邪など、少しでも体調に異変がある場合は、必ず活動をお休みしましょう。

老人ホームなどの介護施設では、免疫力が低下している高齢者が多く、なんらかの病気に感染してしまったら重症化してしまうことも少なくありません。体調が回復し、元気になってから活動に参加しましょう。

相手の気持ちを尊重した行動をすること

老人ホームのボランティアスタッフは相手に寄り添う気持ちが大事

ボランティア活動でもっとも大切なことは、相手の気持ちを尊重することです。

自己満足からくる行動は避け、入居している高齢者を敬い、何を望んでいるのかを考えて行動するように心がけましょう。

入居者だけでなく、職員や他のボランティアスタッフのことを思う行動をとることで、協力しあえる良い関係を築くこともできるでしょう。

認知症を理解すること

老人ホームには、認知症患者もいます。認知症の方を驚かせたり、行動をせかす行為や発言、自尊心を傷つけることは禁物です。

認知症がどんな病気なのか、症状などを前もって正しく理解してから、ボランティアに参加することをおすすめします。地域で開催されている認知症サポーター養成講座を事前に受講しておくのも良いでしょう。

職務権限を守ること

老人ホームでのボランティア活動は、介護スタッフから依頼された案件に集中し、指示通りに取り組みましょう。

活動内容について、介護スタッフと事前に打ち合わせをし確認したうえで、ご自身でしっかりと納得してから行いましょう。入居者から身体介護を要求された場合はすみやかに介護スタッフに報告し、決して自分で介助を行ってはいけません。

個人情報を外部に漏らさないこと

ボランティアを行う上で、知りえたプライベートな情報を外部に漏らしてはいけません。

入居者や職員へ対して、興味本位での個人的な質問はせず、偶然にも知ってしまった個人情報についても外部に漏らすようなことがあってはいけません。施設のルールや職員の指示に必ず従い、情報管理を意識してボランティア活動を行いましょう。

ボランティア保険も検討しよう ボランティア保険とは、ボランティア活動中に負ってしまったケガや、他人に与えてしまった損害に対して損害賠償問題が発生してしまった場合に、かかる費用を保証する損害保険のことをいいます。

ボランティア活動を行うことで、さまざまな喜びを得られる反面、リスクに遭遇する機会も増えることでしょう。安心して活動を行うためにも、ボランティア保険への加入も検討されておくことをおすすめします。

ボランティアを辞めるときは

ボランティアでの活動が難しくなった時や辞めたい場合は無理せず、活動している団体や介護施設にその旨をきちんと伝えましょう。

ボランティア活動は、仕事のような契約ではないため、強制されることはなく、個人の自発的な意思をもとに行われることが前提です。

これからの介護にボランティア活動は絶対に必要

日本は今、超高齢化社会を迎え、老人ホームなど介護施設の需要はますます高まっていきます。その一方で、介護を支える人材不足は深刻な問題であり、ボランティアの重要性が注目され、今後の介護業界には絶対に必要な存在であると認識されています。

ボランティア活動には、誰でも参加できます。元気な高齢者がボランティア活動に参加されることで、社会の中で役立てる自信や生きがいを感じ、ご自身の介護予防も期待できます。

ボランティア活動への参加を検討されている場合は、一度見学の問い合わせをしてみても良いでしょう。

老人ホームでのボランティア活動に関するよくある質問

老人ホームでボランティアを始めたいときはどうすれば良いですか?

老人ホームでボランティアを始めたいときは、まず施設に募集状況を確認してみましょう。

そのほかに、社会福祉協議会にはボランティアセンターが設置され募集をおこなっていたり、NPO法人でも募集をしている場合があるので一度活動内容について問い合わせてみましょう。

老人ホームでのボランティア活動はどのようなものですか?

老人ホームでのボランティア活動は、入居者の身体介護は基本的になく、特別な知識・資格は不要です。

基本的には、介護スタッフの業務補助である場合が多いです。例えば、ベッドのシーツ交換や共有スペースなどの清掃、囲碁・将棋の相手や編み物・書道など内容は多岐に渡ります。

施設によって活動内容は異なるので、ボランティアを検討してる際は施設へ確認しましょう。

老人ホームでボランティアをする上で注意することはありますか?

「笑顔とあいさつを忘れない」「体調管理を徹底する」「相手の気持ちを尊重した行動をする」「認知症を理解する」「職務権限を守る」「個人情報を外部に漏らさない」などが挙げられます。

特にボランティアの活動内容以外の行為は入居者に危険を及ぼす可能性があるので止めましょう。

またボランティア活動をおこなうことで、さまざまな喜びを得られる反面、リスクに遭遇する機会も増えるので、安心して活動をおこなうためにボランティア保険への加入も検討しましょう。

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「グループホームの職員はどれくらい配置されてるの?」「夜間に人が少ないと徘徊などに対応できないのでは?」などとグループホームの人員基準に関して疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、グループホームの人員基準と注意点、他施設との比較に関して解説しています。 「グループホームの入居を検討しているけど、どんな人からサポートを受けられるの?」などと悩まれている方は、是非、参考にしてみてください。 グループホームは主に4つの人員基準で成り立っている グループホームの人員基準は主に次の4つの職種で設定されています。 介護職員 計画作成担当者 管理者 代表者 それぞれの人員基準について詳しく見ていきましょう。 介護職員の人員基準 介護職員は入居者の生活援助や身体介助などの業務を担っており、入居者3人に対して1人以上配置されます。また、複数の人員が配置されるときは、最低1人は常勤職員であることも人員基準で決められています。 入居者の見守りは深夜も必要なため、介護職員は24時間体制で常駐しています。また、複数のユニットがあるグループホームは、ユニットごとに専任の介護職員が配置されます。 計画作成担当者の人員基準 計画作成担当者は入居者一人ひとりに合わせたケアプランを作成する職員で、ユニットごとに1人以上配置されます。なお、1つの事業所に2ユニットある場合は計画作成担当者も2人必要です。 計画作成担当者になるには次の要件を満たす必要があります。 実務者研修基礎課程または認知症介護実践者研修を修了していること 専らその職務に従事する者であること また、計画作成担当者のうち最低1人は、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格の保有が必要です。 管理者の人員基準 管理者とは経営や人事・労務管理など管理業務を担う職員で、ユニットごとに常勤の管理者が配置されます。自らも介護サービスの実施や他の職員の指導をおこなうため、介護の知識や経験も必要です。 管理者になるには次の要件が求められます。 特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで3年以上従事した経験があること 厚生労働省が規定する管理者研修を修了していること 特定の介護施設における3年以上の実務経験に加え、認知症高齢者介護の経験も必要です。さらに厚生労働省の管理者研修を受けて、ようやく管理者になるための基準を満たせます。 なお、管理業務に支障をきたさなければ、ほかの職種との兼任も可能です。 代表者の人員基準 管理者の管理対象がユニット単位なのに対し、代表者はグループホーム全体を管理します。代表者になるには、次の要件を満たす必要があります。 介護施設で認知症高齢者介護に従事した経験を持つこと、もしくは保険・医療・福祉サービスの提供をおこなう事業所の経営に携わった経験があること 厚生労働省が定める認知症対応型サービス事業開設者研修を修了していること グループホームの人員基準の注意点 グループホームの人員基準を職種ごとに説明してきましたが、注意する点もあります。しっかり把握したうえで入居施設を選びましょう。 介護職員が常勤ではない場合がある 介護職員の人員基準は入居者3人に対して1人以上のため、1ユニットあたり最低でも2~3人が配置されます。全員が常勤である必要はなく、1人以上の常勤職員がいればパートやアルバイトなどの臨時職員も起用できます。このため、特に食事や入浴など人手が多く必要な時間帯では、非常勤職員が担当となる場合も多いです。 規定の人数が必ず24時間確保されているわけではない グループホームの人員基準は入居者3人に対して介護職員1人と決められています。しかし、適用されるのは日中のみで、24時間この人数が常駐するわけではありません。 人員基準は時間帯によって異なり、夜間や深夜は1ユニットに対して介護職員が1人以上いれば良いとされています。このように、時間帯によっては介護職員が手薄になる場合もあると把握しておきましょう。 規定の3:1を超えない場合もある 入居者3人に対して介護職員1人という比率は、実際に介護現場で働いている職員数ではなく労働時間をもとに計算します。つまり、人手が多く必要な時間帯を手厚くした分、それ以外の時間帯の職員数を抑えることも可能です。このように実際に働く職員数は人員基準をもとに調節されるため、時間帯によっては既定の「3:1」を超えないこともあります。 グループホームによってサービスの質や人員は大きく変わる グループホームの人員の最低基準は厚生労働省によって決められていますが、実際にどのくらい配置するかは施設の裁量に任せられています。このため、基準をギリギリクリアする施設もあれば、基準を上回る人員を確保している施設もあります。 人員が豊富なグループホームは職員一人ひとりにかかる負担が抑えられるため、サービスの質が向上します。逆に人員が少ないと、時間帯によってはサービスが行き届かなくなることも。人員配置によってサービスの質や量は変わるため、入居前に確認することが大切です。 グループホーム以外の介護施設の人員基準 グループホームだけでなく、ほかの介護施設の人員基準も知っておきましょう。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、特別養護老人ホームの人員基準を紹介します。 介護付き有料老人ホームの人員基準 介護付き有料老人ホームは、主に介護を必要とする高齢者が介護や生活支援を受けながら生活する施設です。 介護付き有料老人ホームの人員配置の最低基準は、要支援2以上の入居者3名に対して介護職員または看護職員を1名配置する「3:1」と決められています。施設によっては「2.5:1」「2:1」「1.5:1」などさらに手厚い配置にしている場合もあり、サービスが向上する分上乗せ介護費用が発生することもあります。 その他の主な人員は下記の通りです。 施設長(常勤の管理者) 事務員 生活相談員 看護職員 機能訓練指導員 計画作成担当者 栄養士 調理員 住宅型有料老人ホームの人員基準 住宅型有料老人ホームは、食事や洗濯、清掃といった生活支援サービスを受けられる高齢者施設です。 管理者を1人配置する必要がありますが、そのほかの職種の配置義務はありません。このため、下記の職種の配置は施設ごとに必要に応じて決められます。 介護職員 看護職員 生活相談員 機能訓練指導員 サービス付き高齢者向け住宅の人員基準 サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリー化された高齢者向けの賃貸住宅です。一般型と介護型があり、一般型は介護施設のような人員基準は特にありません。 一方、介護型は「特定施設」の認定を受けているため、入居者3人に対して介護職員1人以上の配置義務があります。 特別養護老人ホームの人員基準 特別養護老人ホームは基本的に要介護3以上の高齢者が入居する施設で、介護だけでなく医療ケアにも対応しています。人員基準は入居者3人に対して介護職員または看護職員1人以上の配置が定められています。 また、入居者100人に対して医師1名、看護師3名以上という基準も設けられています。 グループホームの人員基準に関するよくある質問 グループホームの職員の人員基準は? 入居者3人に対して介護職員を1人以上配置することが定められています。また、複数の人員が配置されるときは、最低1人は常勤職員であることも人員基準で決められています。 グループホームでは24時間規定の人員配置? 入居者3人に対して介護職員1人を配置するのは、日中にのみ適用されます。よって、夜間や深夜は1ユニットに対して介護職員が1人以上いれば良いとされています。 グループホームはどのような人員配置なの? グループホームの人員配置は、介護職員・計画作成担当者・管理者・代表者の4つの職種で成り立っています。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームの職員の人員基準は?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

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