【医師監修】認知症の検査方法とは|5つの種類と診断の流れ

【医師監修】認知症の検査方法とは|5つの種類と診断の流れ

公開日 2021/12/14

「親が認知症かもしれない」「認知症の検査をしてみたいがどこに行けば良い?」「認知症の検査はどのような検査をするの?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

認知症は早期発見、早期治療が大切です。この記事では、認知症の検査内容や診断後にどうすれば良いかなど詳しく紹介していきます。

認知症診断の流れ

認知症診断の流れは以下の通り。

  1. 面談(問診)
  2. 身体検査
  3. 認知症検査

認知症診断では、問診を含む面談、他の病気の可能性も確認するための身体検査、神経心理学検査と脳画像検査となります。

1.面談(問診)

まずは本人と家族に対して医師の面談があり、過去の病歴や現在の状態についてヒアリングがおこなわれます。正確に伝えるために、あらかじめ内容をまとめたメモなどを準備しておくと良いでしょう。

2.身体検査

身体検査では、一般的な健康診断や人間ドックのような内容(レントゲン、血液検査、尿検査、血液検査など)をおこないます。

認知症だけではなく、他の病気の有無や身体の状態について確認します。

3.認知症検査

認知症の検査は以下の2つに分類されます。

  • 神経心理学的検査
  • 脳画像検査

「神経心理学的検査」は、医師や心理士からの設問に答えていく形式がほとんどです。検査手順は簡易的なものですが、質問に患者が正確に答えていくことで認知機能の状態がおおまかに測れます。

ただし、患者が検査中に疲れてきたり周りからのプレッシャーがあることにより、正しい検査の結果が出ないこともあります。答えが思い出せず上手に回答できなかった場合、患者が落ち込んでしまうことがあるので、同伴する方のフォローが必要になることも。

一方、「脳画像検査」は、脳の状態や働きを物理的にみる検査のことです。

代表的な神経心理学的検査と脳画像検査は下記の5種類です。

  • 改定長谷川式認知症スケール(HDS-R)
  • ミニメンタルステート検査(MMSE)
  • 時計描写テスト(CDT)
  • 脳の状態をみる検査(CT、MRI)
  • 脳の働きをみる検査(SPECT)

それでは詳しく説明していきましょう。

改訂長谷川式認知症スケール(HDS-R)

神経心理学的検査で行われる認知機能テストのひとつに長谷川式スケールがあります。1974年に精神科医の長谷川氏が開発し全国的にも普及させました。1991年に改訂されたため、現在では「改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」と呼ばれています。

所要時間は10~15分ほどの口頭形式。名前や生年月日、年齢、場所、人間関係、簡単な計算などの設問に患者が答えていき、30点満点中20点以下だと認知症の可能性が高いとされます。

身近な質問もあるため検査もスムーズに進んでいきますが、その日の体調や状態によって正答率が下がることもあり、テスト結果だけで認知症と診断がつくわけではありません。

設問は口頭が多いため、難聴の方は医師の質問の聞き取りが難しく不正解となる場合もあるため注意が必要です。

ミニメンタルステート検査(MMSE)

神経心理学的検査でおこなわれる認知機能テストのひとつで、国際的に広く使われています

およそ10~15分間かけて11個の設問に答えていき、記憶力や計算力、言語能力、図形描写力などをチェックします。30点満点のうち27点以下は軽度認知障害の疑いがあり、23点以下だと認知症の疑いがあるとされています。

前述の長谷川式より難しめの問題が入っており、10秒以上経っても答えられないと医師が次の質問に行くため、患者にはプレッシャーを感じる人もいるかもしれません。

そのため、同伴する方は問題に集中させる、設問に答えられなくてもプライドが傷つかないようフォローすることが必要です。

時計描写テスト(CDT)

丸時計の数字や針、中心点を描く検査で、丸時計を描いた内容から前頭葉・側頭葉・頭頂葉の状態を知ることができます。

この検査は、受ける側もリラックスして受けやすいテストのため、認知症の早期発見に繋がりやすいと言われており、高齢者の自動車運転免許更新時にも組み込まれています。

老人性うつ病やパーキンソン病患者は、丸時計の描写が可能なことからアルツハイマー型認知症との区別がつきやすくなり、長谷川式検査とあわせてテストすれば、認知機能障害の状態も把握しやすいと言われています。

脳の状態をみる検査(CT、MRI)

脳の血流などの状態や萎縮度合いをみる検査は下記の2種類です。

  • CT
  • MRI

脳の状態を分析するための画像検査で、認知症になると脳の萎縮や病変が広がったりといった異変が現れることがあり、それらを発見・分析することができます。

脳の働きをみる検査(SPECT)

SPECTは認知症の診断には欠かせない脳の働きをみる検査です。微量の放射線を出す検査薬を使い、集積する部位を発見し画像化します。

脳の働きや脳内の血流を診る検査や、脳内の神経経路(ドパミン神経)を画像化してドパミン神経の脱落や変性レベルをみる検査などがあります。これらによりアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などが診断できます。

また、検査薬に含まれる放射線に副作用はなく、検査を受ける方へ影響を及ぼさない程度と言われています。

検査にあたっての心づもり 認知症の検査と聞くと、ショックを受けたり、診断されたくないと検査を拒否する人もいるでしょう。

しかし、認知症は早期発見、早期治療に越したことはありません。本人にしっかりと理解してもらい、協力を得ることが大切です。症状が進んでいて本人の理解が難しい場合、認知症検査とは言わずに、普通の健康診断と伝えて受診するのも良いかもしれません。

また、認知症検査の結果については、本人だけではなく家族も一緒に確認するようにし、今後の対応について話し合えるようにしておきましょう。

認知症は予防と早期発見が大切

認知症の予防と早期発見

認知症の予防

認知症の平均発症年齢は51歳と言われています。認知症にならないように早い段階から意識しておくことをおすすめします。認知症予防を生活に取り入れていることで、認知症になったとしても、その進行を緩やかにすることができます。

認知症の予防として大切なのが食生活です。バランスの取れた食生活を意識することは、あらゆる病気のリスクを軽減させます。認知症も同様で、多くの食材をバランスよく食べることが大切です。

また、アルツハイマー型認知症は糖尿病や脳血管障害など生活習慣病との関連が強いとも言われているので、低塩分、低糖質の食事を心がけましょう。

あわせて適度な運動も大切です。適度な運動をすることで、筋肉量の低下を予防し、いつまでも元気な足腰を維持することができます。また、運動は身体だけではなく、脳にも良い刺激をもたらします。

認知症の早期発見

認知症は早期発見、早期治療が重要です。認知症の初期症状である記憶障害は単なるもの忘れとして見逃されることも多いのですが、早く対処すれば進行を遅らせることもできます。

他の病気と同様に、放置しておくことは非常にリスクがあります。早い段階からさまざまな治療をすることで、たとえ認知症が発症しても、症状を抑えて生活することが可能です。

かかりつけ医がないときはどうする?

持病などがなく、かかりつけ医がいない場合には認知症を専門としている精神科や心療内科、脳神経科を受診することになります。

自治体では認知症サポート医やもの忘れ相談医などをリストにしているところも多いので、本人がお住まいの地域の地域包括支援センターに相談してみると、情報を共有してもらえますよ。

軽度認知障害(MCI)は「認知症」ではない

軽度認知障害=MCI(Mild Cognitive Impairment)は、認知症になる一歩手前のグレーゾーンの段階のことです。そのまま見落としたままにしてしまうと、認知症へと進行する可能性があります。

ただし、適切な予防と対策をすれば、発症を遅らせたり、健常な状態へ戻ることもできます。

認知症と診断がでたら

認知症について知る

認知症には3大認知症と言われる「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」があり、発症の仕組みによって分類されています。

アルツハイマー型認知症

認知症で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」で、アミロイドβやタウタンパクというたんぱく質が脳にたまることで神経細胞が減少し、脳全体が委縮することで起こります。

もの忘れや時間の見当識障害、料理がうまくできなくなるなどの実行機能障害実行機能障害が見られ、これらの症状からうつや無気力、幻覚や妄想、暴言や暴力などの二次的な行動・心理症状が生じることがあります。

適切な支援や環境が整えば、二次的な症状を防げる場合があります。

レビー小体型認知症

「レビー小体型認知症」は、レビー小体というたんぱく質のかたまりが脳にたまり、脳の神経細胞の数が徐々に減少することで起きる認知症です。

「レビー小体型認知症」では、認知機能の低下よりも先に、手足が震える、筋肉が硬くなるといったパーキンソン症状があらわれます。幻視やレム睡眠行動障害といった特有の症状が見られるのが特徴です。

「アルツハイマー型認知症」と「レビー小体型認知症」には根本的な治療法はなく、薬によって症状の進行を遅らせることはできます。

脳血管性認知症

「脳血管性認知症」は脳の血管に出血やつまりが生じ、脳細胞が死滅することによって引き起こされる認知症です。アルツハイマー型認知症に比べて男性の割合が高く、女性の2倍近い報告があります。

「脳血管性認知症」ではもの忘れなどに加え、できることとできないことの差が大きかったり、1日のうちでも症状の変動が大きかったり、感情をコントロールしにくいなど特有の症状が見られます。

症状に波があり、障がいを受けていない機能は保たれているので症状の発見が遅れる傾向があるので注意が必要です。

いずれの認知症でも、発症された方自身ができないことにいらだちを覚えたり、自尊心を傷つけるような方法を取ってしまうと、認知症以外の二次症状を起こしかねません。

本人の認知症の特性を理解し、適した対応を取ることで症状の安定へと繋がります。

介護サービスを検討する

認知症を発症しても、初期の段階ではご家族と一緒にこれまでと同じようにご自分の家で日常生活を送っても問題ありません。

しかし、症状の進行にともない、身体的な介護負担が増えていくと介護する方の精神的な負担も大きくなります。

認知症を発症したらまずは介護認定を受け、ケアマネジャーに依頼して必要な介護サービスの利用を検討しましょう。

介護サービスにはホームヘルパーが自宅を訪れ身体介護や生活支援をおこなってくれる「訪問介護」や、自宅に専用の浴槽を持ち込みスタッフが入浴介助をおこなってくれる「訪問入浴介護」、食事や入浴などの生活支援やレクを介護施設で日帰りでおこなう「デイサービス」、介護施設などに宿泊する「ショートステイ」などがあります。

介護の形は家庭によってそれぞれ違います。介護する方の負担を減らし、介護疲れを防ぐことも大切な介護支援と考えられていますので、積極的に利用しましょう。

頑張りすぎない

愛する家族が認知症を発症することは、とてもショックなことです。家族が変わっていく姿を見ることは辛いですし、ストレスを感じてしまいます。

介護をするときに重要なのは、必要以上に頑張りすぎたりせずに、自分自身の健康や時間も大切にすることです。

認知症チェックリスト

「自分は認知症なのかな?」「家族が認知症かも」と不安になったら、下記のチェックリストで、まずは認知症の可能性がありそうかをチェックしてみましょう。

チェックリストのダウンロードはこちら

簡単な質問に答えていくだけでチェックできますが、医学的診断に代わるものではありません。

チェック結果が合計20点以上の場合は、認知機能の低下や社会生活に支障が出ているなど認知症の可能性が疑われます。かかりつけ医や医療機関の受診や地域包括支援センターへ相談しましょう。

認知症の検査に関するよくある質問

認知症の検査はどのようなことがおこなわれますか?

認知症の検査は「脳画像検査」と「神経心理学検査」の2種類があり、またその中でも5種類にわけられます。

脳画像検査はCTやMRIで脳を撮影して、脳の状態を検査するものです。また神経心理検査は、絵を見て絵の内容を答えるものや、記憶の確認、単純な計算問題などの脳の働きをチェックする検査です。よく耳にする長谷川式簡易知能評価スケールは神経心理検査にあたります。

認知症の主な原因は何ですか?

認知症は、脳の病気や機能の低下が原因で起こる病気です。アルツハイマー型認知症は脳神経変性で起こり、ゆっくりと症状が進みます。

また、次に患者数が多いとされる脳血管認知症は、脳出血や脳梗塞などの脳の血管障害によって症状が起こります。

認知症の種類の中には、若い世代でも発症するレビー小体型認知症というものもあります。他の認知症と比較して症状の進行スピードが早いことが特徴として挙げられ、神経細胞にできたレビー小体が大脳皮質や脳幹に過剰に作られることが原因です。

認知症ともの忘れの違いは何ですか?

もの忘れの場合は、自分が何かを忘れてしまったという自覚はあります。しかし、認知症の場合は自覚そのものがなく、自分がしたこと自体を忘れてしまいます。症状が進行すると物事の計画が立てられなくなったり、時間や場所などもわからなくなるといった症状が出ます。

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グループホームに必要な人員基準|注意点と他施設との比較

「グループホームの職員はどれくらい配置されてるの?」「夜間に人が少ないと徘徊などに対応できないのでは?」などとグループホームの人員基準に関して疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、グループホームの人員基準と注意点、他施設との比較に関して解説しています。 「グループホームの入居を検討しているけど、どんな人からサポートを受けられるの?」などと悩まれている方は、是非、参考にしてみてください。 グループホームは主に4つの人員基準で成り立っている グループホームの人員基準は主に次の4つの職種で設定されています。 介護職員 計画作成担当者 管理者 代表者 それぞれの人員基準について詳しく見ていきましょう。 介護職員の人員基準 介護職員は入居者の生活援助や身体介助などの業務を担っており、入居者3人に対して1人以上配置されます。また、複数の人員が配置されるときは、最低1人は常勤職員であることも人員基準で決められています。 入居者の見守りは深夜も必要なため、介護職員は24時間体制で常駐しています。また、複数のユニットがあるグループホームは、ユニットごとに専任の介護職員が配置されます。 計画作成担当者の人員基準 計画作成担当者は入居者一人ひとりに合わせたケアプランを作成する職員で、ユニットごとに1人以上配置されます。なお、1つの事業所に2ユニットある場合は計画作成担当者も2人必要です。 計画作成担当者になるには次の要件を満たす必要があります。 実務者研修基礎課程または認知症介護実践者研修を修了していること 専らその職務に従事する者であること また、計画作成担当者のうち最低1人は、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格の保有が必要です。 管理者の人員基準 管理者とは経営や人事・労務管理など管理業務を担う職員で、ユニットごとに常勤の管理者が配置されます。自らも介護サービスの実施や他の職員の指導をおこなうため、介護の知識や経験も必要です。 管理者になるには次の要件が求められます。 特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで3年以上従事した経験があること 厚生労働省が規定する管理者研修を修了していること 特定の介護施設における3年以上の実務経験に加え、認知症高齢者介護の経験も必要です。さらに厚生労働省の管理者研修を受けて、ようやく管理者になるための基準を満たせます。 なお、管理業務に支障をきたさなければ、ほかの職種との兼任も可能です。 代表者の人員基準 管理者の管理対象がユニット単位なのに対し、代表者はグループホーム全体を管理します。代表者になるには、次の要件を満たす必要があります。 介護施設で認知症高齢者介護に従事した経験を持つこと、もしくは保険・医療・福祉サービスの提供をおこなう事業所の経営に携わった経験があること 厚生労働省が定める認知症対応型サービス事業開設者研修を修了していること グループホームの人員基準の注意点 グループホームの人員基準を職種ごとに説明してきましたが、注意する点もあります。しっかり把握したうえで入居施設を選びましょう。 介護職員が常勤ではない場合がある 介護職員の人員基準は入居者3人に対して1人以上のため、1ユニットあたり最低でも2~3人が配置されます。全員が常勤である必要はなく、1人以上の常勤職員がいればパートやアルバイトなどの臨時職員も起用できます。このため、特に食事や入浴など人手が多く必要な時間帯では、非常勤職員が担当となる場合も多いです。 規定の人数が必ず24時間確保されているわけではない グループホームの人員基準は入居者3人に対して介護職員1人と決められています。しかし、適用されるのは日中のみで、24時間この人数が常駐するわけではありません。 人員基準は時間帯によって異なり、夜間や深夜は1ユニットに対して介護職員が1人以上いれば良いとされています。このように、時間帯によっては介護職員が手薄になる場合もあると把握しておきましょう。 規定の3:1を超えない場合もある 入居者3人に対して介護職員1人という比率は、実際に介護現場で働いている職員数ではなく労働時間をもとに計算します。つまり、人手が多く必要な時間帯を手厚くした分、それ以外の時間帯の職員数を抑えることも可能です。このように実際に働く職員数は人員基準をもとに調節されるため、時間帯によっては既定の「3:1」を超えないこともあります。 グループホームによってサービスの質や人員は大きく変わる グループホームの人員の最低基準は厚生労働省によって決められていますが、実際にどのくらい配置するかは施設の裁量に任せられています。このため、基準をギリギリクリアする施設もあれば、基準を上回る人員を確保している施設もあります。 人員が豊富なグループホームは職員一人ひとりにかかる負担が抑えられるため、サービスの質が向上します。逆に人員が少ないと、時間帯によってはサービスが行き届かなくなることも。人員配置によってサービスの質や量は変わるため、入居前に確認することが大切です。 グループホーム以外の介護施設の人員基準 グループホームだけでなく、ほかの介護施設の人員基準も知っておきましょう。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、特別養護老人ホームの人員基準を紹介します。 介護付き有料老人ホームの人員基準 介護付き有料老人ホームは、主に介護を必要とする高齢者が介護や生活支援を受けながら生活する施設です。 介護付き有料老人ホームの人員配置の最低基準は、要支援2以上の入居者3名に対して介護職員または看護職員を1名配置する「3:1」と決められています。施設によっては「2.5:1」「2:1」「1.5:1」などさらに手厚い配置にしている場合もあり、サービスが向上する分上乗せ介護費用が発生することもあります。 その他の主な人員は下記の通りです。 施設長(常勤の管理者) 事務員 生活相談員 看護職員 機能訓練指導員 計画作成担当者 栄養士 調理員 住宅型有料老人ホームの人員基準 住宅型有料老人ホームは、食事や洗濯、清掃といった生活支援サービスを受けられる高齢者施設です。 管理者を1人配置する必要がありますが、そのほかの職種の配置義務はありません。このため、下記の職種の配置は施設ごとに必要に応じて決められます。 介護職員 看護職員 生活相談員 機能訓練指導員 サービス付き高齢者向け住宅の人員基準 サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリー化された高齢者向けの賃貸住宅です。一般型と介護型があり、一般型は介護施設のような人員基準は特にありません。 一方、介護型は「特定施設」の認定を受けているため、入居者3人に対して介護職員1人以上の配置義務があります。 特別養護老人ホームの人員基準 特別養護老人ホームは基本的に要介護3以上の高齢者が入居する施設で、介護だけでなく医療ケアにも対応しています。人員基準は入居者3人に対して介護職員または看護職員1人以上の配置が定められています。 また、入居者100人に対して医師1名、看護師3名以上という基準も設けられています。 グループホームの人員基準に関するよくある質問 グループホームの職員の人員基準は? 入居者3人に対して介護職員を1人以上配置することが定められています。また、複数の人員が配置されるときは、最低1人は常勤職員であることも人員基準で決められています。 グループホームでは24時間規定の人員配置? 入居者3人に対して介護職員1人を配置するのは、日中にのみ適用されます。よって、夜間や深夜は1ユニットに対して介護職員が1人以上いれば良いとされています。 グループホームはどのような人員配置なの? グループホームの人員配置は、介護職員・計画作成担当者・管理者・代表者の4つの職種で成り立っています。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームの職員の人員基準は?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

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