【かんたん解説】ケアハウスとは|入居条件や費用、メリット・デメリット

【かんたん解説】ケアハウスとは|入居条件や費用、メリット・デメリット

更新日 2024/03/18

自立した暮らしが不安で、家族による支援が受けられない方や身寄りのない方におすすめなのがケアハウスです。

ここでは、ケアハウスの気になる特徴や費用、メリット、入居条件などについて詳しく説明していきます。

ケアハウスとは?

A型 B型 C型
(ケアハウス)
都市型
一般型 介護型
食事提供 ×
介護サービス × × × ×

ケアハウスは、老人福祉法で定められた軽費老人ホームの一種です。

軽費老人ホームとは、自立した生活が困難になった身寄りがない60歳以上の高齢者が入居できる施設のことです。軽費老人ホームにはA型、B型、C型、都市型の4種類があり、そのうちC型をケアハウスと呼びます。

A型は食事を提供しており、B型は食事の提供がなく自炊となります。A型、B型ともに介護サービスはありません。

C型(ケアハウス)には「一般型」と「介護型」があり、その両方で食事サービスの提供があります。「一般型」は介護サービスがなく、「介護型」は介護サービスが付帯しています。

2008年より、軽費老人ホームはC型(ケアハウス)の基準に統一されており、今後はA型、B型の施設が新しく建てられることはありません。

都市型は首都圏を中心に運営されている軽費老人ホームです。一般的な軽費老人ホームと比べ、人員基準や居住面積の基準を緩和させることで、地価が高い都市部でも利用料金を安く抑えています。

「一般型」と「介護型」の違い

一般型ケアハウスと介護型ケアハウスの違い

ケアハウスには「一般型」と「介護型」の2つの種類があります。ここでは、それぞれに必要な費用や提供しているサービスについて詳しく説明します。

一般型ケアハウス

「一般型」は、自立生活に不安がある60歳以上の高齢者が入居対象。提供しているサービスは、食事の提供や掃除・洗濯といった生活支援サービス、緊急時の対応などですが、施設によりその内容は異なります。

入居の際に必要な費用は、初期費用として数十万円、月額費用として約6〜17万円程度です。入居する方の収入によっては月額費用が軽減されるケースもあるので、入居前にしっかり確認しておきましょう。

「一般型」は介護サービスを提供していないため、介護が必要になった場合は、外部の介護事業所と契約することで、デイサービス訪問介護を利用することができます。

要介護3以上になると自立した暮らしが困難になってくるため、退去を求められる場合もあります。

介護型ケアハウス

介護型ケアハウスでは要介護高齢者が入居対象

「介護型」は「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設。自立した暮らしに不安があり、65歳以上、要介護1以上の高齢者を対象としています。「一般型」との大きな違いは、施設職員から直接、介護サービスが受けられるという点です。

「介護型」では、食事の提供や生活支援サービスの他に、食事や排泄、入浴の介助といった特定施設入居者生活介護サービスを受けることができます。入居の際に必要な費用は、初期費用として数十〜数百万円、月額費用として約10〜17万円程度です。

介護度が上がっても入居を継続することが可能で、認知症や看取りに対応しているケアハウスもあります。

「介護型」ケアハウスは、施設数が少なく需要が多いため、入居待ちをする可能性が高い施設といえます。

特定施設入居者生活介護とは?

特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。

ケアハウスの入居条件

ケアハウスの入居条件

入居条件は「一般型」と「介護型」では異なるので、入居を希望される方の状況と照らし合わせて施設選びをしましょう。

一般型の入居条件

「一般型」は自立した暮らしに不安があり、家族による支援が受けられない方や身寄りがない60歳以上の高齢者であることを条件としています。

夫婦で入居する場合には、夫か妻のどちらかが60歳を超えている必要があります。入居の際に、資産や所得による制限はありません。

介護型の入居条件

「介護型」は自立した暮らしに不安があり、要介護1以上、原則65歳以上の高齢者であることを条件としています。「一般型」と比べて条件は厳しくなっていますが、入居後に介護度が上がっても退去を求められることはありません。

「一般型」と同じく、資産や所得による入居制限はありません。

ケアハウスの費用

ケアハウスに入居する際は、保証金や入居一時金を初期費用として支払うケースが多い

ケアハウスに入居する際は、保証金や入居一時金を初期費用として支払います。また月ごとに居住費や管理費、食費などの費用が必要です。

一般型 介護型
初期費用 数十万円 数十万~数百万円
月額費用 約6~17万円 約10~20万円

「一般型」の初期費用は数十万円、月額費用は約6〜17万円程度かかります。

「介護型」は初期費用が数十万円〜数百万円と一般型よりも高額となっていますが、一部には無料の施設もあります。月額費用は約10〜20万円程度と一般型と大きく差はありません。

ケアハウスで受けられるサービス

一般型 介護型
食事提供
生活支援
(洗濯、掃除など)
排泄介助 ×
入浴介助 ×
機能訓練 ×

ケアハウスでは、高齢者向けに考えられた、栄養バランスの取れた食事を用意してくれます。1日3食を提供しているため、自炊の必要はありません。

また、認知症予防の体操や手芸、ゲーム、イベント、旅行など、さまざまなレクリエーションが用意されています。レクリエーションは友人を作ったり、気分転換したり、生活にメリハリをつけるのに役立ちます。企画される内容は施設によって異なっています。

ケアハウスの職員は24時間施設に常駐しおり、夜間の緊急時も対応してくれるため、安心して生活することが可能です。

施設内には緊急通報装置やセンサーなどが設置されており、緊急の事態に備えています。

一般型のサービス

「一般型」では、施設職員による食事の提供や掃除、洗濯などの生活支援サービスを提供しています。施設職員による見守りもあるため、緊急時の心配をせずに安心して過ごすことができるでしょう。

またレクリエーションも盛んに行われているため、趣味を楽しんだり入居者同士で交流することもできます。

「一般型」では介護サービスの提供がないため、介護が必要になった場合は、外部の介護事業所と契約しなくてはいけません。要介護3度以上になると退去を求められる場合もあります。

介護型のサービス

「介護型」も「一般型」と同様に食事の提供や掃除、洗濯などの生活支援サービスを提供しています。それに加えて排泄や入浴の介助、機能訓練といった特定施設入居者生活介護サービスを受けることができます。

介護サービスが充実しているため、「一般型」のように介護度が上がっても退去する必要はありません。認知症ケアや看取り介護に対応した施設もあるため、終の棲家として過ごすことができるでしょう。

ケアハウスの設備

居室準個室~個室
食堂・リビングあり
浴室通常浴室が多い
機能訓練室なしが多い
健康管理・相談室なし
洗濯室あり
居室内トイレ・キッチンあり
理美容室なし

ケアハウスでは、原則として個室が与えられ、居室内にはトイレやミニキッチンなどが設置されています。居室以外には、トイレや浴室などの共同設備、食堂兼リビングの共用スペースなどが用意されています。

高齢者に配慮したバリアフリー対応の施設であることが多く、安心して施設を利用することができます。通常は個室形態ですが、家具などで間仕切りをした準個室の施設や2人部屋を用意している施設もあります。

どのような設備が用意されているのか、入居前に確認しておくのが良いでしょう。

ケアハウスのメリット、デメリット

ケアハウスではレクリエーションやイベントがサービスとして提供される

ここではケアハウスのメリット、デメリットを詳しくお伝えします。高齢者施設を選ぶ際の参考にしてください。

メリット

  • 費用が安い
  • プライバシーを確保できる
  • レクリエーションが豊富
  • 介護型ケアハウスなら介護度が上がっても安心

費用が安い

ケアハウスは安い費用で入居できることが大きな特徴です。一般型、介護型どちらのタイプも、月額費用約6〜20万円程度で収まります。ケアハウスは月額費用を抑えたい方におすすめの高齢者施設と言えるでしょう。

収入が低い方は月額費用のうち事務費が軽減されるため、月々の支払いがさらに少なくなります。

プライバシーを確保できる

ケアハウスでは、原則として個室が与えられます。相部屋が多い特別養護老人ホームなどと比べ、ケアハウスは一定のプライバシーが確保できているといえます。

また、個室であることで共同生活に不慣れな方でもストレスなく施設での生活を始めることができます。生活の自由度が高いため、自宅にいるかのように過ごすことができるでしょう。

レクリエーションが豊富

ケアハウスに設けられた共用スペースでは、さまざまなレクリエーションが実施されています。レクリエーションの内容は施設によって異なりますが、囲碁や将棋、体操、クイズ、カラオケなどが行われています。

レクリエーションは、認知機能の向上や運動不足の解消に役立つとともに、生活にメリハリをつけることができます。参加は強制でなく、気分や体調に合わせてレクリエーションを休むことができます。

介護型ケアハウスなら介護度が上がっても安心

介護型ケアハウスは、特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設で、施設職員による介護サービスを受けることができます。そのため介護度が上がっても、同じ施設に入居し続けることが可能です。

一般型では介護サービスの提供がないため、要介護3以上になると退去を求められ、新しい施設を探す必要があります。しかし介護型には認知症ケアや看取り介護に対応した施設もあり、終の棲家として過ごすことができるでしょう。

デメリット

  • 安価のため入居待ちが長い

安価のため入居待ちが長い

ケアハウスは月額費用が約10〜20万円程度と格安で入居することができます。有料老人ホームなどの施設と比べ、必要となる費用が抑えられるため、非常に人気のある高齢者施設です。

ただし、希望者が集中しているため、申し込みをしても入居待ちをする可能性が高いです。短くても1ヵ月、長くなると1年以上の待機期間があることも少なくありません。

入居が必要になった場合は、複数のケアハウスに申し込みをするのがおすすめです。ケアハウスだけでなく、比較的費用が安い民間のサービス付き高齢者向け住宅を視野に入れるのも良いでしょう。

ケアハウスは増加傾向

厚生労働省の社会福祉施設等調査の概況よると、国内の軽費老人ホームの施設数は2001施設(2011)から2319施設(2019年)に増加しています。

内訳をみると、A型は208施設(2011年)から191施設(2019)まで減少し、またB型も24施設(2011年)から12施設(2019年)と半減しています。

その一方で、ケアハウスは1769施設(2011年)から2035施設(2019年)と年々増加。また2010年から進められてきた都市型軽費型老人ホームも81施設(2019年)に増えています。

今後国内の65歳以上の高齢者は、総人口の20%を超え、本格的な高齢化社会が到来します。それにともない、介護が必要な高齢者も年々増えています。

核家族世帯や同居を希望しない高齢者世帯も多く、今後も高齢者夫婦のみの世帯が増加すると予測されています。

このような状況により厚生労働省や国土交通省が連携し、ケアハウスなどの住まいの確保を推進しています。

入居手続きはどうすれば良い?

希望のケアハウスを見つけたら、各施設に直接入居の申し込みをおこないます。

入居申請書とともに住民票、健康診断書、所得証明書、身元保証書など必要書類を用意し、提出します。その後、書類審査が行われ、受け付けが完了します。

後日、入居希望者の生活状況や心身の状態、入居の意思を確認するため、施設職員が訪問し面接をします。介護度や入居者の状況、資産や収入額などの条件を総合的に考えて、入居の判定がおこなわれます。

ケアハウスに関するよくある質問

ケアハウスにはどんな種類がありますか?

ケアハウスは、老人福祉法で定められた軽費老人ホームの4種類のひとつでC型とも呼ばれています。またC型(ケアハウス)は「一般型」「介護型」とわけられ、「一般型」は介護サービスがなく、「介護型」は介護サービスが付帯しています。入居者の状態に合わせて選択すると良いでしょう。

ケアハウスに入居条件はありますか?

入居条件は「一般型」と「介護型」では異なります。「一般型」は自立した暮らしに不安があり、家族による支援が受けられない人や身寄りがない60歳以上の高齢者を条件としています。

一方、「介護型」は自立した暮らしに不安があり、要介護1以上、原則65歳以上の高齢者を条件としています。「介護型」の場合は、将来的に介護度が上がったとしても退去を求められないというところが大きなメリットです。

ケアハウスとグループホームの違いは何ですか?

介護型のケアハウスの場合、全ての施設が認知症に対応しているわけではなく、例え対応していたとしても軽度のみのケースが多いです。

対してグループホームは、入居条件として認知症の診断を医師から受けていることが条件のひとつとなるので、重度の認知症の人でも対応できるのがメリットです。

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