【徹底解説】有料老人ホームとは?費用・種類・サービス内容と特養との違い

【徹底解説】有料老人ホームとは?費用・種類・サービス内容と特養との違い

更新日 2025/10/03

有料老人ホームとは、民間事業者が運営する高齢者向けの居住施設を指します。介護が必要な方はもちろん、自立して生活できる方まで、幅広い高齢者を対象にしているのが特徴です。

「老人ホーム」と聞くと、特別養護老人ホーム(特養)を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし特養は、原則として要介護3以上でなければ入居できず、さらに入居待機者が多いという課題があります。その一方で有料老人ホームは、比較的入居しやすく、生活支援から介護、医療連携まで幅広いサービスを受けられることが魅力です。

本記事では、有料老人ホームの種類や費用、提供されるサービス、そして特養やサービス付き高齢者向け住宅との違いまでをわかりやすく解説します。これから施設を検討される方やご家族にとって、選択の参考になる情報をまとめました。

有料老人ホームの種類

有料老人ホームには、以下の3種類があります。

この3種類の違いを以下にまとめています。

種類 介護付き
有料老人ホーム
住宅型
有料老人ホーム
健康型
有料老人ホーム
入居対象者 自立
(施設により異なる)
要支援
(施設により異なる)
要介護
権利形態 利用権方式、建物賃貸借方式、終身建物賃貸借方式のいずれか
入居時の費用
0~数千万円(施設により異なる)
月額利用料 15~35万円 11~25万円 15~40万円
付帯
サービス
食事
緊急時の
対応
介護
サービス

(外部を利用)
終身での生活可否

有料老人ホームとは、その名の通り高齢者のための居住施設であり、以下のサービスのうちの1つ以上が提供されていることが国の基準として定められています。

  1. 食事の提供
  2. 介護(食事、入浴、排泄)の提供
  3. 洗濯、掃除などの家事の提供
  4. 健康管理

以下から、それぞれに関して詳しく見ていきましょう。

介護付き有料老人ホーム

「特定施設入居者生活介護」として指定を受けており、介護サービスを施設内で一貫して受けられます。24時間介護スタッフが常駐している場合が多く、安心感が高いのが特徴です。

主に介護を必要とする方が多く生活する施設で、食事や入浴、排泄などの介護サービス、掃除や洗濯などの家事サービス、機能維持、体力向上のためのレクリエーションやリハビリ(機能訓練)といった多岐にわたる内容が、入居者の状態に合わせて提供されます。

特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。

ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。

以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、

主に生活支援サービス(食事・掃除など)が中心で、介護が必要な場合は外部の訪問介護事業者と契約してサービスを受けます。比較的自由度が高く、元気な高齢者にも向いています。

介護・医療サービスを希望する場合、併設または外部の訪問介護・訪問看護事業所と別途契約が必要です。住宅型は訪問介護やデイサービスなどの在宅介護サービスを利用することになり、福祉用具レンタルやデイサービスも利用可能です。

以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、自立している高齢者向けの施設です。生活支援やレクリエーションが充実している一方、介護が必要になった場合は退去しなければならないケースもあります。

食事提供などのサービスはありますが介護サービスの提供はなく、要介護状況になると退去しなければなりません。

ちなみに、現在の日本では健康型有料老人ホームは施設数自体が少なく、選択肢が限られます。

以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

有料老人ホームの費用感

有料老人ホームの費用の内訳と支払い方法はさまざま

有料老人ホームの費用には、入居時に支払う「入居時費用」と、毎月支払う「月額利用料」の2つがあります。

  • 初期費用:数百万円〜数千万円と高額になる場合もありますが、近年は「ゼロ円プラン」も増えています。
  • 月額費用:家賃・管理費・食費・介護サービス費を含めて15〜30万円程度が相場です。都市部や高級施設では40万円を超える場合もあります。

各老人ホームの大まかな費用感は以下の通りです。

介護付き
有料老人ホーム
住宅型
有料老人ホーム
健康型
有料老人ホーム
初期費用0~数千万円0~数千万円0~数千万円
月額費用15~30万円11~25万円15~40万円

介護付きが住宅型より高くなるのは、人員基準・設置基準が住宅型と比べて国から厳しく規定されており、介護サービスを手厚く提供するためにスタッフの人数が多い施設のためです。

以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

費用の内訳と支払い方法

ここからは、有料老人ホームの費用について詳しく見ていきましょう。

初期費用

有料老人ホームの初期費用、つまり入居時に必要な費用の支払い方法には、主に下記の3つがあります。

  • 前払金方式
  • 月払い方式
  • 併用方式

前払金方式

前払金とは、想定居住期間の家賃相当分の全額、または一部を支払うお金のこと。家賃を前払いしている分、毎月の支払い額を抑えられます。

施設によっては、「入居金」や「入居一時金」と呼ぶこともあります。

月払い方式

前払金がないかわりに家賃を毎月支払う方式です。そのため、前払金方式と比べ毎月の負担が高くなります。

併用方式

前払金方式と月払い方式を両方を併用する方式で、想定居住期間の家賃相当分の一部を前払金として入居時に支払い、支払った金額から差し引いた家賃を毎月支払う方式です。

月額利用料

入居して実際の生活が始まると、以下のような項目の費用が必要になります。

家賃

生活する居室の賃料にあたる費用です。

管理費

施設設備の維持・メンテナンス費用など。居室の水道光熱費が含まれることもありますので、入居前に確認しましょう。

食費

施設から提供される1日3食分の食材費と厨房管理費が含まれます。

朝・昼・夕食のどこかで外食などをし、1日3食を施設で食べていない場合でも3食分の計算で請求される施設と、食べた分のみ請求される施設があるので入居前に確認しましょう。

雑費

管理費の内訳に居室で使用する水道光熱費を含んでいる場合もありますが、含まない場合は居室ごとにメーターがあり利用した分を別途支払います。

他にも、有料レクリエーション費用やおむつ等の個人で使用する介護用品、消耗品、日用品、嗜好品などが個別負担となります。

医療費

有料老人ホームでの生活で発生する主な医療費は、訪問診療での医療費や歯科・眼科など個人で利用した医療費です。

有料老人ホームではクリニックなどと訪問診療の個別契約をすることが可能です。訪問診療の契約をすると、医師の往診により診察・薬の処方・療養上の相談や指導が可能です。

月に2回(2週間に1度)の往診が基本で、体調不良などの急変時には臨時の往診が可能ですが、その場合には往診費用などがかかります。

希望の医療機関への通院も可能です。施設車両での送迎が可能となる場合もありますので、日程や移動方法など事前に施設と相談しましょう。

その他、胃ろうなどの経管栄養で使用する一部の医療食品や、個人で使用する医薬品が医療費として発生します。

介護サービス利用料の自己負担割合

役所や地域包括支援センターにて介護保険申請をすると、介護保険を適用しての介護サービスの利用が可能になります。

サービスを利用する際の自己負担額(=自身が支払う費用)は、所得によって1・2・3割のいずれかに振り分けられます。

介護付き有料老人ホームの場合

要介護度 1割負担 2割負担 3割負担
要支援1 5,490 10,980 16,470
要支援2 9,390 18,780 28,170
要介護1 16,260 32,520 48,780
要介護2 18,270 36,540 54,810
要介護3 20,370 40,740 61,110
要介護4 22,320 44,640 66,960
要介護5 24,390 48,780 73,170

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

介護付き有料老人ホームは、介護度別に決まった介護保険料を支払います。

住宅型有料老人ホームの場合

要介護度 1割負担 2割負担 3割負担
要支援1 5,032円 10,064円 15,096円
要支援2 10,531円 21,062円 31,593円
要介護1 16,765円 33,530円 50,295円
要介護2 19,705円 39,410円 59,115円
要介護3 27,048円 54,096円 81,144円
要介護4 30,938円 61,876円 92,814円
要介護5 36,217円 72,434円 108,651円

出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省)

住宅型では、外部の在宅介護サービスを利用。介護サービスの費用は使用した分だけ発生します。ただし、負担限度額を超えた分のサービス料金は保険適用外のため全額自己負担となってしまいます。

料金の負担が大きくならないように、ケアマネジャーと事前に相談しておくと良いでしょう。

有料老人ホームで提供されるサービス

有料老人ホームでは、日常生活を支える多様なサービスが提供されます。

  • 介護サービス
  • 食事
  • 入浴
  • 医療
  • リハビリ
  • レクリエーション・イベント

介護サービス

有料老人ホームでは、要支援・要介護認定を受けた方に食事、排泄、入浴などの介護サービスが提供されます。

有料老人ホームでの食事介助は、食前から食事、食後に至るまでしっかりサポートしてもらえます。入居後の身体状況に応じた正しい姿勢で食事を促し、それぞれのスピードに合わせた介助がおこなわれます。

排泄介助は、入居者により異なる排泄リズムを把握し、それに基づいたトイレ誘導やオムツ交換をしてもらえます。

入浴介助は、介護の専門性が求められる重要なサービスのひとつです。入居者の身体状況に合わせて一般浴・機械浴を利用し車椅子や寝たきりの方も入浴できます。

身体を清潔にするだけでなく身体的・精神的な苦痛と緊張を緩和させるので、入浴は多くの入居者が心待ちにしています。

食事

入居者の楽しみのひとつである食事は、施設選びの際に重視したいポイントのひとつです。

決まった献立が毎日提供されますが、最近では洋食と和食など事前に選べる選択食や、当日に依頼しても提供されるアラカルトメニューを取り入れた施設も増えています。

食事形態でも、噛む機能が衰えてしまった方に提供しているきざみ食やミキサー食以外に、ソフト食を提供する施設も増えてます。

ソフト食とは、ペースト状にした食材にとろみ剤を加えて形を整え、食材の色や形を活かしてつくる介護食の一種を指します。

糖尿病や腎臓病といった病気を持つ方は、カロリー制限や塩分の調整などが必要ですが、施設により対応可否が異なるので入居前に確認しましょう。

入浴

介護施設の大多数は居室内に浴室がなく、施設内にある大浴場や機械浴室を利用する

自立の方を入居対象とした施設には居室に浴室があります。共用設備で大浴場や温泉がある施設では開放時間に何度でも利用できるところもあります。

一方、老人ホームの大多数は居室内に浴室がなく、施設内にある大浴場や個人浴室、機械浴室を利用します。介護サービスでの入浴回数は週に2回であることが多いですが、別料金で週2回以上対応が可能な施設も。入浴が好きで回数を増やしたい方は相談してみましょう。

医療

有料老人ホームは医療機関ではないので、病院のように高度な治療をおこないながらの生活はできません。

大多数の施設は、訪問診療で契約した往診医や協力医療機関と連携することで、日常の健康管理や緊急時の対応をしています。数は少ないですが敷地内に病院やクリニックを併設して、より密な連携を可能にしている施設もあります。

たんの吸引やインスリン注射などは、医療行為にあたるため介護スタッフではおこなえず、看護師が対応することになります。

看護師の勤務時間は朝9時から夕方18時までのことが多いです。もし、勤務していない夜間などの時間帯に医療行為が必要な場合は、看護師が24時間常駐する施設への入居や転居が必要です。

リハビリ

有料老人ホームでのリハビリは施設によりさまざまです。

介護付きの場合、立ち上がりや歩行といった生活をする上で必要なリハビリが中心です。集団での健康体操やレクリエーションで体を動かすといった内容が多く、身体機能の維持・向上を目標としています。

住宅型の場合、どのように生活を送りたいかをケアマネジャーと相談し、訪問リハビリデイケア(通所リハビリ)を計画表(ケアプラン)に組み込むことで個別のリハビリが受けられます。

有料老人ホームの中には理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった国家資格を有する専門のリハビリスタッフが常駐する施設もあります。専門のリハビリスタッフから個別にサービスを受けることで、必要な箇所に重点的にリハビリがおこなえます。

レクリエーションとイベント

有料老人ホームではレクリエーションやイベントが多い

有料老人ホームでは、入居者が楽しめるようにさまざまな内容のレクリエーションやイベントがあります。内容により役割や、それに伴った特徴がありますが、多くの内容で共通して言える目的は以下の3つです。

  • 身体機能の維持・向上
  • 認知機能の維持・改善
  • コミュニケーションの促進

身体機能の維持・向上では、日々体操などで適度に体を動かすことで、運動量の低下を予防します。

認知機能の維持・改善では、クイズや指先を使うレクリエーションにより脳に刺激をあたえて活性化を図ります。

コミュニケーションの促進は、他者との交流・つながりの楽しさを感じてもらう目的があります。

また有料老人ホームでは、下記のように施設全体で開催する季節行事があります。開催される内容によっては地域の方でも参加できるので、興味を持ったイベントに参加すると、どのような施設なのか肌で感じやすいでしょう。

特別養護老人ホーム(特養)との違い

有料老人ホームを検討する際、多くの方が比較対象とするのが「特別養護老人ホーム(特養)」です。両者には大きな違いがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

特養は自治体や社会福祉法人が運営する公的な介護施設で、費用が比較的安く抑えられる点が最大の特徴です。入居一時金は不要で、月額費用も6〜15万円程度と、民間の有料老人ホームに比べると負担が軽いのが魅力です。

しかし、入居条件は「要介護3以上」であることが原則であり、要介護1・2の方は原則として入居できません。また、全国的に入居希望者が多く、待機者が数百人にのぼる地域もあり、「入居したくても何年も待たされる」というケースが少なくありません。

一方、有料老人ホームは民間事業者が運営しているため、要介護度に関係なく入居が可能です。自立している方から要介護度が高い方まで幅広く受け入れており、介護や生活支援サービスの充実度も施設によって選択できます。

費用面では、入居一時金が数百万円〜数千万円かかる場合があるほか、月額費用も15〜30万円程度と高額になりやすいのがデメリットです。ただし、近年は「入居一時金ゼロ円プラン」を用意する施設も増えており、以前よりも選びやすくなっています。

このように、「費用を抑えて入居したい人」には特養が適している一方で、

  • すぐに入居したい
  • 要介護度が低いが安心できる住まいを探している
  • サービスや居住環境の質を重視したい

という方には、有料老人ホームが向いています。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との違い

有料老人ホームと混同されやすい施設に「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」があります。両者は同じ「高齢者向けの住まい」であるものの、その仕組みや提供されるサービスには大きな違いがあります。

サ高住は、バリアフリー構造の賃貸住宅に「安否確認」と「生活相談」のサービスを付加した居住系の制度住宅です。基本的には「住まい」であるため、介護サービスは標準では含まれていません。要介護認定を受けている方は、外部の訪問介護事業者や通所介護(デイサービス)などと個別契約をして利用する仕組みです。そのため、自立度が高い方や、軽度の介護が必要な方で、在宅サービスを組み合わせながら比較的自由な暮らしをしたい方に向いています。

一方、有料老人ホームは「住まい」であると同時に「介護サービスの提供拠点」でもあります。介護付き有料老人ホームであれば、施設のスタッフが日常的に介護を行い、看護師が配置されているケースも多く、医療連携もしっかりしているのが特徴です。介護度が高くなっても継続して住み続けられる可能性が高いため、将来的な安心感が得られる点でサ高住と異なります。

費用面でも両者には差があります。サ高住は一般的に敷金・家賃・共益費といった住宅費用に加えてサービス費(安否確認・生活相談)を支払う仕組みで、月額10〜20万円前後に収まることが多いです。一方、有料老人ホームは介護費や食費などが一体化されているため、月額15〜30万円程度が相場となり、さらに入居一時金がかかる施設も少なくありません。

このように、

  • 「自立生活を続けながら必要に応じて介護サービスを利用したい」方にはサ高住
  • 「介護や医療を含めてトータルにサポートしてほしい」方には有料老人ホーム

という住み分けが適しています。施設を選ぶ際には、現在の生活状況だけでなく、将来的な介護度の変化も見据えて検討することが重要です。

入居条件

入居希望者の心身の状態、年齢や資産状況など、老人ホームにはいくつかの入居条件があります。そのポイントは以下の6つです。

  • 要介護度
  • 入居時の年齢
  • 医療ケア(医療行為)
  • 認知症の有無
  • 保証人・身元引受人の有無
  • 収入(支払い能力)

▶入居条件に関しての詳細はこちらのページをご覧ください

要介護度

有料老人ホームの中には、要介護認定を受けていないと入居できないところがあります。さらに「要介護度◯以上」と要介護度の指定をしているケースもあります。

入居時の年齢

多くの有料老人ホームでは、原則65歳以上に達していることが入居条件。ただし、国が定めた「特定疾病」により、要介護と認定された40歳以上の方も入居可能です。

医療ケア(医療行為)

有料老人ホームは治療を目的とした施設ではありません。そのため、看護師が常駐している施設であっても必要な医療行為の内容によって入居できるかどうかが決まります。

インスリン注射やたん吸引など、日常的に医療ケアが必要な場合は事前に施設に確認しましょう。

有料老人ホームで可能な医療行為一覧

  • 夜間たん吸引…24時間ケアが行える体制
  • 気管切開…看護師24時間常駐医療機関との密な連携
  • 胃ろう…看護師常駐
  • ストマ(人工肛門)…排泄ケアなどの対応施設
  • 中心静脈栄養(IVH)…看護師24時間常駐医療機関との密な連携
  • 人工透析…透析クリニックが近隣にあり、送迎できる
  • インスリン対応…自分で注射が難しければ看護師対応ができる体制

認知症の症状

有料老人ホームのほとんどが認知症の方の受け入れが可能です。ただし、他の入居者や介護職員に暴力を振るうような場合は、入居ができないことがあります。

認知症の家族の有料老人ホームを探す場合は、施設に症状を具体的に伝えて、入居できるかどうか事前に確認しましょう。

保証人・身元引受人の有無

有料老人ホームでは、基本的に身元保証と連帯保証の役割を負う、「保証人・身元引受人」が必要です。

一般的には、入居者の配偶者や子どもなどの親族がそれを担います。親族がいないケースは、以下のサービスや制度を活用しましょう。

困ったときは直接施設に相談するか、地域包括支援センターや市区町村の担当窓口に相談してください。

収入(支払い能力)

有料老人ホームの中には、支払いが困難にならないか収入や資産状況を確認する施設があります。

資産がなくても身元保証人の収入が安定している場合は入居ができることも。また、生活保護受給者であっても受け入れる有料老人ホームはあるので、さまざまな施設の情報を集めてみましょう。

入居までの流れ

それでは有料老人ホームへの入居を検討し始めてから、実際に入居に至るまでのステップを見てみましょう。

▶入居の流れに関しての詳細はこちらのページをご覧ください

①希望条件を決める

希望地域や価格帯、施設に対して何を求めるのか条件を考えましょう。

②老人ホームの情報を収集する

検討条件に近い施設があるのか、資料請求またはホームページで比較検討しましょう。

③老人ホームを見学する

気になる施設を見学しましょう。スタッフの人柄や館内の匂いなど、資料ではわからない部分もあるので、実際に見学をして確認しましょう。

④仮申し込みをする

見学をして気に入った場合、可能であれば仮申し込みをしましょう。仮申し込みをキャンセルしてもペナルティはないので、少しでも気に入ったら仮申し込みをしましょう。

⑤各種書類を提出する

健康診断書や診療情報提供書などの書類を提出することになるのですが、この段階で意外と時間がかかります。

入居予定の方が入院中であれば1週間ほどで作成してもらえるところが多いです。しかし、入院していない場合は主治医などに作成を依頼する必要があります。その場合は作成まで2~3週間程度かかります。

⑥本人との面談

書類の提出後に施設スタッフと入居検討者との面談があります。施設スタッフが訪問する施設が多いですが、中には施設に入居検討者が足を運ばないといけないことも。面談は施設での受け入れが可能か判断するためにおこなわれます。

⑦契約・入居

面談や書類審査が終わると契約・入居となります。

契約時には重要事項説明書の説明を受けます。住宅型の場合は訪問介護事業所などとの契約も必要で、合わせて数時間かかることも。契約は時間に余裕がある日におこなうと良いでしょう。

また、途中解約となった場合や、施設から退去を求められるときの内容など疑問点が残る場合は、納得できるまで説明を求めましょう。

できれば体験入居を! 入居してからの後悔をなくすためにも体験入居をしてみることをおすすめします。実際の施設生活が体験できるので、スタッフとの相性など細かな部分を確認しましょう。

有料老人ホームへ入居の際に施設と交わす契約形態には主に下記の3つがあります。

  • 利用権方式
  • 建物賃貸借方式
  • 終身建物賃貸借方式

利用権方式

利用権方式とは、有料老人ホームを利用する権利を購入する契約方式。利用権とは主に、介護や生活サービスを受ける権利、共有スペースや居室を利用する権利を指します。

あくまで所有権ではなく、入居者が亡くなると権利は消失し、遺族でも相続することはできません。

建物賃貸借方式

建物賃貸借方式とは、一般の賃貸住宅と同じように毎月の家賃、管理費、水道光熱費などの相当額を支払う方式で、共有スペースや居室を利用して居住する権利を得ること。入居者が亡くなった場合には、住む権利だけが相続人に引き継がれます。

終身建物賃貸借方式

終身建物賃貸借方式は、基本的に建物賃貸借方式と同じです。

大きく違うのは入居者が亡くなった時点で契約が終了する点。「高齢者の居住の安全確保に関する法律」に基づいて整備された契約方式で、都道府県知事から認可された施設のみ採用可能です。

有料老人ホームに関するよくある質問

有料老人ホームにはどんな種類がありますか?

有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があり、主に食事の提供、介護(食事・入浴・排泄)の提供、掃除・洗濯など家事の提供、健康管理がサービスとして挙げられます。

また施設によって、医療的ケア、リハビリなどに力を入れている場所もあるので入居の際は確認しましょう。

有料老人ホームの費用相場はどのくらいですか?

有料老人ホームに入居する際の初期費用は、0~数千万円が相場です。

月額費用については入居者の介護度、雑費、施設の人員体制などによって変動があり、介護付き有料老人ホームが約15~30万円、住宅型有料老人ホームが約11~25万円、健康型有料老人ホームが約15~40万円が大体の相場です。

特別養護老人ホーム(特養)との違いは何ですか?

有料老人ホームは主に株式会社や医療法人などが運営する民間施設です。特別養護老人ホーム(特養)は、社会福祉法人や自治体の運営する公的施設です。

特別養護老人ホームは、安価な金額で介護サービスを受けられるのに対し、有料老人ホームは民間施設ということで入居金、月額利用料は高めです。

ただし、特別養護老人ホームは安価なため入居希望者は多く、特別養護老人ホームに入居できるまでの間、有料老人ホームへ入居する人も多いです。

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グループホームとは|入居条件や費用、施設選びのチェックポイントをわかりやすく解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 そこで検討したいのが「グループホーム」という選択肢です。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説していきます。入居条件をはじめ、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援2以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など、入居者が自身の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を送ること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事をおこなうことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則として1施設につき2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、家庭での生活にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームの入居条件は以下の通りです。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている 医師から認知症の診断を受けている 心身とも集団生活を送ることに支障がない グループホームと同一の市町村に住民票がある 生活保護を受けている方も入居は可能 生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームでの暮らし・サービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア グループホームでは、認知症の進行を遅らせ、穏やかな生活を送れるようにするためのケアが日常的に行われています。 少人数制の家庭的な環境の中で、スタッフが入居者一人ひとりの生活リズムや性格を理解し、声かけや見守り、会話を通じて安心感を提供します。 また、料理や掃除などの役割を担ってもらうことで「できること」を引き出し、自尊心を保つ支援が重視されています。こうしたケアにより、認知症の方が自分らしく過ごせる環境づくりが実現されています。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【徹底解説】有料老人ホームとは?費用・種類・サービス内容と特養との違い

有料老人ホームとは、民間事業者が運営する高齢者向けの居住施設を指します。介護が必要な方はもちろん、自立して生活できる方まで、幅広い高齢者を対象にしているのが特徴です。 「老人ホーム」と聞くと、特別養護老人ホーム(特養)を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし特養は、原則として要介護3以上でなければ入居できず、さらに入居待機者が多いという課題があります。その一方で有料老人ホームは、比較的入居しやすく、生活支援から介護、医療連携まで幅広いサービスを受けられることが魅力です。 本記事では、有料老人ホームの種類や費用、提供されるサービス、そして特養やサービス付き高齢者向け住宅との違いまでをわかりやすく解説します。これから施設を検討される方やご家族にとって、選択の参考になる情報をまとめました。 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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