老人ホームでの運動会は何をする?|目的や盛り上がる4種目を解説

老人ホームでの運動会は何をする?|目的や盛り上がる4種目を解説

更新日 2023/04/24

老人ホームの定番イベント・運動会は、入居者だけでなく家族からも高い人気。「毎年、運動会の季節を楽しみにしている」という声も、よく聞きます。

さて、一般的な老人ホームの運動会では、どんな種目がおこなわれているのでしょうか?そして、入居者にとってはどんなメリットがあるのでしょうか?詳しく解説していきます。

老人ホームでの運動会の目的

老人ホームの運動会は入居者同士のコミュニケーションを向上させられたり季節感を感じられたりするなどの目的をもっておこなわれる

運動会は、学校だけではなく幼稚園や町内会、職場といったさまざまな場所でおこなわれている、誰もが親しみのあるイベントです。

一緒に練習したり、応援することで気持ちも一致団結。チームメイトと仲良くなったり絆も深まります。運動会というイベントがあれば、いつもと同じ運動でも楽しく取り組めるという方もいるでしょう。また、運動会をおこなうことで季節感も味わえます。

開会式と選手宣誓で雰囲気を盛り上げる

運動会というイベントを盛り上げるのに欠かせないのが開会式です。

開会式で、紅白の帽子やはちまきなどをして選手入場をおこなう施設もあるそうです。開会式の場面で入居者が選手宣誓したりすると、参加者全員の気分もやる気もアップして盛り上がるようですよ。

盛り上げるためにチーム作りも重要

老人ホームの運動会ではチーム制にして手拍子で応援したりすると盛り上がる

運動会では競技で勝つことだけが重要なのではありません。声を出したり手拍子をするなどしてチームメイトを応援することで、ストレス発散にもなり精神的にもプラスとなります。

入居者みんなで楽しみながら参加できる競技をメインにすることで、入居者全体が盛り上がります。

老人ホームの運動会で盛り上がる4種目

入居者の方が安全に楽しく参加できる、盛り上がる4種目に関して見ていきましょう。

定番「玉入れ」

少人数でも大人数でも楽しめるおなじみの種目「玉入れ」は老人ホームの運動会にもおすすめです。数人〜十数人集めて輪を作ったらその輪の真ん中に足のついたかごを置き、参加される方が玉を投げ入れて入った数を競います。

投げる玉には万が一体に当たっても痛くないお手玉などを使い、玉入れに参加する方が誰でも入れられるカゴの高さに設定しましょう。筋力が落ちてしまっている方もいるでしょうし、たくさん玉が入った方が参加している方も応援している方も盛り上がります。

誰が持っている?「借り物競争」

コース上に置かれた紙に書いてあるものを誰かから借り、借りた人と一緒にゴールするのが「借り物競走」です。

老人ホームに入居されている方が競争するのは大変なので、職員が選手となり入居者の方にハンカチやコップ、メガネなどを借りて一緒にゴールをすることが多いようです。

「ここにあるよ!」「○○さんが持っているよ!」など入居されている方全員が参加できるので盛り上がる競技です。

座ったままでも大丈夫「風船バレー」

老人ホームの運動家では風船をトスして落とさないようにする「風船バレー」という種目が人気

「風船バレー」は数人集まって輪を作り、風船を床に落とさないようにトスを続ける種目です。椅子に座っておこなうので、車いすの方でも参加できます。

風船は時に予想外の動きをすることもあります。職員が輪の真ん中に入ってサポートしたり、参加される方が夢中になりすぎて椅子から落ちたり隣の方にぶつかったりしないよう注意も必要です。

みんな参加できる「応援合戦」

どの運動会にも欠かせない競技でもある「応援合戦」。運動が得意ではない方や身体が不自由な方でも参加できます。

お揃いのはちまきなどを皆さんで身につけ、声を出したりうちわやポンポンなどを振ってみたり。皆さんで楽しく盛り上がることができます。

競技性のない種目も用意 運動会ではチームに分かれることで、これまで積極的に交流を持ってこなかった方とも交流を持てる良い機会になります。

幼稚園や保育園の子どもたちと交流をおこなう施設では、競技の合間に一緒にダンスや歌を楽しむこともあるようです。スタッフや家族と一緒にゴールを目指す競技を設けているところもあり、歌やダンスを交えながら無理のない範囲で皆さんが楽しめるよう工夫されています。

賞状がもらえると自然と笑顔に

老人ホームの運動会では参加者にもれなく賞を授与するを盛り上がる

勝敗の発表も盛り上がる運動会ですが、当日、活躍された方や頑張った方に賞状があるとさらに盛り上がります。

参加者一人ずつ「笑顔が素敵でした賞」「応援団長賞」「盛り上げ上手賞」などの個人賞を渡すと、運動会の最後まで皆さんが笑顔になって思い出の運動会となるのではないでしょうか。

いつも見せている表情とは違った表情を見られることも多く、運動会の後には入居者同士で思い出話で盛り上がるかもしれません。

運動会に参加することのメリット

老人ホームでの運動会は、運動することだけがメリットではありません。ほかにどのようなメリットがあるのかをご紹介します。

身体機能の維持・向上

身体を動かした方がいいのはわかっていても、運動好きの方でないとなかなか身体を動かす機会がないものです。運動会というイベントがあれば、楽しく身体機能を維持、向上させることができます。

身体を動かすことで脳が活性化され、認知症の進行を遅らせたり発症を予防するのにも効果があると言われています。

コミュニケーションの促進

老人ホームでの運動会が入居者同士のコミュニケーションの向上につながるという効果がある

運動会では入居者同士や職員の方とも自然とコミュニケーションをとる機会が増え、孤独感の解消にも繋がります。

運動会で役割を任されることで自尊心も高まり、身体的な面だけでなく精神的な面でも充足感を味わうことができます。

季節感を味わえる

老人ホームの中では一年中、快適な室温や湿度の中で過ごすことができる一方、季節感を感じる機会が少なくなります。

運動会をおこなうことで季節を感じることができ、QOL(Quality Of Life=人生の質)が高まり、生活に刺激を与えてくれます。

}

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY ▶介護付き有料老人ホームの費用に関してはこちらのページをご覧ください 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

グループホームとは認知症高齢者のための介護施設で、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスのこと。正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 費用や入居条件などの主な特徴は以下の通りです。 入居時費用約0円~100万円月額利用料約15~30万円入居条件要支援2以上認知症の受け入れ重度認知症も受け入れ可看取り対応対応していない施設が多い この記事では、各項目について詳しくご説明していきます。ご家族が認知症で、在宅での介護生活に不安のある方などはとくに、グループホームへの入居検討の際の参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM グループホームの特徴 グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 項目 ...

2021/11/15

特集

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト