【医師監修】認知症の人のための介護施設|選び始めるタイミングと見学時のポイント

【医師監修】認知症の人のための介護施設|選び始めるタイミングと見学時のポイント

更新日 2024/07/11

認知症の人が入居できる施設は、グループホーム有料老人ホーム特別養護老人ホームなど複数の種類があります。

この記事ではそれぞれの特徴を説明するとともに、施設選びを始めるタイミングや選び方のポイントを解説します。

認知症の人の施設選びを開始するタイミングは?

認知症を発症しても介護が必要になるまでは時間がかかるため、いつから施設選びをはじめれば良いか迷う方も多いのではないでしょうか。

重症化してから焦らなくて済むよう、施設選びを開始する適切なタイミングを知っておきましょう。

検討は症状が軽度な状態から

認知症の症状が軽いうちに施設を探し始めれば、家族だけでなく本人の希望も反映できます。また、認知能力や生活能力が残っているうちに入居することで、施設になじみやすく、その後の生活の質の向上も期待できます。

施設探しには時間がかかる上、希望する施設にすぐ入れるとは限りません。認知症は日々進行していくため、症状が軽度のうちから施設選びを開始するのが大切です。

家族の心身の負担が軽いうちに

在宅での介護は、家族にとって肉体的にも精神的にもに大きな負担がかかります。症状が重くなるにつれて日々の介護に追われ、施設探しが後回しになってしまうことも。これにより、認知症が悪化してからあまり検討せずに介護施設を選ぶケースもよくあります。

家族の負担が軽いうちに施設選びをはじめれば、受け入れ条件やサービス内容をしっかり確認し、よりご本人に合った施設が選べます。

認知症の人が入居可能な施設

認知症の人が入居できる施設には、以下の4種類があります。

具体的な施設選びの前に、まずはそれぞれの特徴を知っておきましょう。

グループホーム(認知症対応型生活介護)

グループホームは認知症の人を対象とする施設で、5~9人の少人数のグループ(ユニット)で日常生活を送るのが特徴です。入所条件は要支援2以上、原則65歳以上です。

少人数でアットホームな環境のもと、認知症ケアの専門スタッフにより残された能力を生かしながら必要な支援を受けられます。

一方、医療的なケアや万が一の体制については施設ごとに差があります。また、ある程度身の回りのことが自分でできる人が対象のため、介護度が高くなると退居を求められることもあります。

有料老人ホーム

有料老人ホームには、「介護付き有料老人ホーム」「住居型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類があります。

このうち介護付き有料老人ホームは介護を必要とする高齢者を対象とした施設で、入居条件は施設ごとに異なります。介護職員のほかにリハビリ専門職や看護師なども配置されるほか、スタッフが24時間常駐しており、認知症の方も安心して過ごせます。

施設ごとに設備の充実度やサービス内容に差が大きく、レクリエーションが充実した施設や食事に力を入れていることも。このため、費用も施設ごとに差があります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅は、主に自立~軽介護度の高齢者を受け入れている賃貸住宅です。主に民間が運営しており、バリアフリー化により高齢者が暮らしやすく設計されています。日中は社会福祉士や介護福祉士などの資格を持つスタッフが常駐し、安否確認や生活相談をおこないます。

介護サービスを提供しているサービス付き高齢者向け住宅もあり、自由度の高い生活を希望する方の入居先として選択肢のひとつとなります。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、要介護3以上の人を対象とした公的介護施設です。寝たきりの認知症患者など、介護度が高い人ほど優先的に入所できるのが特徴です。看取りをおこなう施設がほとんどで、終の棲家としても多くの方に選ばれています。

費用負担が少ないことから人気が高く、入居までには数ヵ月から数年かかることも。このため、特別養護老人ホームに入居を希望する場合は、早くからの対策が必要です。

施設を選ぶための準備

施設選びには入念な準備が欠かせません。入居先の施設でご本人らしく快適な生活を送れるよう、次の項目を参考に情報を集めましょう。

希望条件の整理

老人ホームを探すにあたり、まずは希望する条件を洗い出しましょう。特に大切なのは予算です。無理なく支払える価格帯を設定しましょう。また、面会に通う負担を軽くするため、家族の家からの距離や立地も重要な条件です。

本人と家族の希望が食い違うこともありますが、お互いの考えを尊重しながら譲歩すべきところは譲歩します。すべてを叶えるのは難しいので、施設選びをスムーズにするためにも希望に優先順位をつけておくと良いでしょう。

ケアマネジャーと相談

すでに自宅などで介護サービスを利用している場合は、担当ケアマネジャーに相談しましょう。

ケアマネジャーは介護現場のプロで、地域にある施設や介護保険サービスなど幅広く情報を提供してくれます。また、本人の認知症の状態を把握してくれているため、施設選びでも的確なアドバイスがもらえます。

施設資料を請求

介護施設の情報収集はインターネットが便利です。比較サイトを利用すると、希望する条件からおすすめの介護施設を探せます。施設への入居のしやすさは地域により差があるため、近隣地域も含めて探すと、より条件に合った施設が見つかることもあります。

また、紹介センターへの相談もおすすめです。紹介センターには豊富な情報を持つ専門相談員がおり、施設選びをサポートしてくれます。

希望の条件に合う施設を見つけたら、詳しい資料を取り寄せましょう。複数の施設の資料を集め、比較することも大切です。

施設見学は重要 実際の施設を見たり施設職員の話を聞くことで、パンフレットなどではわからない雰囲気なども感じ取れます。また、すでに入居している方の様子や職員の働く姿を見ることで、入居後のイメージがわきやすくなります。

多くの施設では、検討段階での見学も積極的に受け入れています。候補の施設をいくつかピックアップしたら、気軽に見学を申し込んでみましょう。

認知症の人の施設見学のポイント

限られた時間の中で、ご本人や家族にとって最適な施設なのかを見極めるのは難しいもの。見学の際は次のポイントを意識しましょう。

  • 本人も一緒に確認
  • 費用の確認
  • 本人らしい生活の継続が可能か
  • 認知症状の対応
  • 医療体制
  • 入居者の様子をチェック
  • 職員の様子をチェック
  • 退居された事例

本人も一緒に確認

入居施設を当事者抜きで決めるのは、本人の不満や家族の後悔につながることがあります。このため施設への入居を強く拒否していない限り、本人も一緒に見学しましょう。

本人が施設の環境や職員の対応を心地よく感じれば、入居の流れがスムーズになります。また、本人に対する職員の言葉かけや気配りを目にすることで、入居後の様子を想像しやすくなります。

費用の確認

施設への入居には入居時費用と月額費用がかかり、金額は施設ごとに異なります。見学時にはその内訳を確認しましょう。さらに、要介護度が上がったり入居が長期化しても無理なく支払い続けられるよう、資産や収支と照らし合わせて検討します。

選ぶ施設が公的施設か民間施設かにより、料金は大きく異なります。施設の種類によって介護保険の適用有無も異なり、費用負担に大きく影響します。

資金に余裕がない方やゆとりを持たせたい方は、特別養護老人ホームなどの公的施設を中心に選ぶと良いでしょう。また、入居時費用のかからない民間施設も増えつつあり、初期費用が少ない方や手元に資金を残しておきたい人におすすめです。

本人らしい生活の継続が可能か

認知症の人は環境の変化が苦手です。慣れ親しんだ自宅から施設に移る際は、戸惑ったり混乱する人がほとんどです。

変化の影響をできるだけ抑えるために、使い慣れた家具などが持ち込めたり、散歩や趣味などの習慣を続けられるか確認しましょう。また、居室で静かに過ごせるか、食事に満足できるか、好みのレクリエーションがあるかなど、本人の望む生活が送れるかも確かめます。

認知症状への対応

認知症は、引っ越しなどの生活環境の変化がストレスになり症状が悪化することがあります。これを「リロケーションダメージ」といいます。これにより、現状は物忘れなど記憶機能の低下にとどまっている方でも、暴言や暴力が発生したり、帰宅欲求により外出・徘徊することもあります。

このような事態に対する過去の事例や、施設がどのように対応するかを質問してみましょう。その答えに納得できる施設なら、いざというときも安心してまかせることができます。

医療体制の確認

糖尿病や腎機能障害など認知症以外にも持病がある場合は、施設内で必要な医療サービスを受けられるか確認しましょう。

また、認知症が進行すると胃ろうや褥瘡ケアなど医療の提供も必要になることも。このため、医師や看護師の配置や、提供可能な医療サービスなどは細かく確認しましょう。特に終の棲家としての施設を検討している場合には重要なポイントです。

入居者の様子をチェック

失礼にならない範囲で、ほかの入居者の様子を観察するのも大切です。

入居者同士で楽しそうに過ごしていたりリラックスしているようなら、快適に過ごせる施設といえるでしょう。一方で、服が汚れたままや長時間放置されている入居者がいたり、入居者同士の関わり合いが薄い場合は、施設の対応が良くない可能性があります。

入居者の様子で気になる点があれば、職員に聞いてみましょう。正当な理由があれば、納得のいく答えをもらえるはずです。

職員の様子をチェック

認知症の人は、周囲の人がいらだった表情を浮かべていたり慌ただしくしていると、その雰囲気を感じて不安や否定的な感情を持つことがあります。

一方で、職員が笑顔で丁寧に対応してくれれば、緊張がほぐれて安心して過ごすことができます。このため、設備だけでなく職員も重要な環境要因。表情や働きぶりも確認しましょう。

また、職員は業務が多く忙しいことが多いですが、話しかけてみましょう。認知症の正しいケア方法を理解し、経験を積んだ職員なら、手を止めて笑顔で対応してくれるはずです。

退居した事例

退居の事例には施設の方針やそれまでのケアが色濃く反映されるため、どのように退居された人が多いのか質問すると良いでしょう。

例えば、「施設で最後を迎える人が多いのか」「重症化により病院に転院する方が多いのか」「暴言や暴力などで対応が困難になり退居を求められる方はいるのか」など。守秘義務により詳細を教えてもらうことは難しいですが、可能な範囲で聞いてみましょう。

施設入居と在宅生活の大きな違い

施設への入居と在宅での介護では、本人にとっても家族にとっても大きな違いがあります。詳しく見ていきましょう。

ケアが24時間体制で安心できる

夜間も職員が常駐しており安心して過ごせるのは、在宅での介護にはない大きなメリットです。また、認知症介護のプロがいる施設を利用することで、認知症の進行を防ぐためのケアや生活サポートを24時間体制で受けられます。

例えば、日中は体操やレクリエーションなどで体や脳を動かします。運動機能や認知機能の維持に役立つだけでなく、夜間に睡眠を取りやすくなることで生活リズムが整い、認知症に良い影響を与えてくれます。

さらに、機能訓練や口腔ケアなどのさまざまなサポートも受けられるため、健康維持も期待できます。

人との交流が多い

人との会話や交流は心身に良い刺激を与え、認知症の進行を防ぐのに役立ちます。

施設では、日常生活やレクリエーションを通してほかの入居者や施設職員などの多くの人と交流できます。一方、在宅介護で多くの人との交流を持つには、デイサービスに通ったり積極的に近所の人と関わりを持つ必要があるため、介護者の負担が大きくなります。

自然と多くの人と楽しく交流できるのも、施設に入居するメリットのひとつです。

多様なイベント

在宅での介護は、日々の生活がどうしても単調になりがちです。一方、施設ではレクリエーションが日常的におこなわれるほか、誕生日会やクリスマス、ひな祭りなどのイベントが毎月のように開催されます。

こうしたレクリエーションやイベントは、楽しんで参加できるだけでなく脳に良い刺激を与えてくれます。また、レクリエーションは介護のプロが考えており、脳のトレーニングや運動機能の維持・向上など認知症の進行を抑えたり症状の緩和にもつながります。

個々に合わせたサービスの提供

施設では、入居者の健康状態や要介護度に合わせたさまざまなサービスが受けられます。また、認知症に関する多くの知識と経験を持った職員が配置されており、快適な環境で適切なケアを受けられます。

認知症の症状は、人それぞれ異なります。認知症介護に実績のある施設であれば、これまで蓄積してきたケア方法などをもとに一人ひとりに合わせたサービスの提供が可能です。

さらに、在宅介護では難しい“心と体の総合的なケア”も受けられるため、認知症の症状の改善も期待できます。

環境変化による混乱は少なからずある

メリットの多い施設への入居ですが、環境変化がストレスとなり症状の悪化が見られることがあります。しかし、認知症が進行したと感じても、一時的な混乱が原因のため時間の経過とともに施設の生活に慣れて落ち着きを取り戻すことが多いです。

ただし、落ち着くまでには個人差が大きく、1ヵ月以内など短期間の方もいれば、なかなか落ち着かず長期にわたる方もいます。

また、施設での生活は自宅に比べると自由な行動が制限されるため、このストレスにより認知症が進行してしまうケースもあります。

認知症が進む要因は人により異なります。施設への入居により症状が進行する方もいれば緩和される方もいることは、心に留めておきましょう。

親の施設入居に抵抗を感じることも

親の施設入居に罪悪感を持つ方も少なくありません。しかし、施設への入居は家族の負担を減らせるだけでなく、本人にとってもメリットがあります。否定的な思いではなく、快適に過ごして欲しいというポジティブな気持ちで施設を選びましょう。

どうしても罪悪感を感じてしまうなら、主治医や担当ケアマネジャーに気持ちを打ち明けたり、入居予定の施設のケアマネジャーや生活指導員に相談するのも良いでしょう。

しかし、罪悪感の払拭に何より効果的なのは、本人と介護者がともに安心することです。入居後はなるべく面会に行き、安心させてあげましょう。また、施設で楽しく過ごしている本人の様子を見ることで、施設への信頼が増して「入居させて良かった」と思えるようになるはずです。

入居後に後悔しないよう、症状が軽いうちからより良い生活の実現に向けて、しっかり話し合っておくことも大切です。

▼介護施設に入居した後について考えたい方は、こちらもご覧ください。※姉妹サイト「いい相続」の記事にジャンプします。

認知症の人の施設選びに関するよくある質問

認知症になった場合、いつ頃施設の検討をしたら良いですか?

施設の検討は、比較的症状が軽い時期から始めると、家族だけでなく本人の希望も反映できます。施設探しは時間がかかる上、希望する施設にすぐ入居できるとは限らないので、早めの情報収集、施設の見学をすると良いでしょう。

認知症の人が入居できる施設はどこですか?

主に「グループホーム」「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」などが挙げられます。

特にグループホームは認知症特化型の施設で、少人数でアットホームな環境のもと、認知症ケアの専門スタッフにより必要な支援を受けられます。ただし、少人数の受け入れであるが故に、満室の傾向が強く、入居に関しては待機をしなくてはならないこともあります。

施設を選ぶためにはどんな準備が必要ですか?

まずは希望条件を整理し、担当のケアマネジャーとどの施設であれば希望が叶えられるかを話し合いましょう。その上で該当箇所の施設資料を取り寄せ、資料ではわからないことを見学にて確認しましょう。

また見学の際には、入居する本人も連れて施設を訪問しましょう。本人が実際に施設の雰囲気、スタッフの対応を受けることで、家族も入居後のイメージを持つことができます。

地域から老人ホーム・介護施設を探す

北海道・東北

北海道札幌市)|青森県岩手県宮城県仙台市)|秋田県山形県福島県

関東

東京都神奈川県横浜市 / 川崎市 / 相模原市)|埼玉県さいたま市)|千葉県千葉市)|茨城県栃木県群馬県

甲信越・北陸

新潟県新潟市)|富山県石川県福井県長野県山梨県

東海

愛知県名古屋市)|岐阜県三重県静岡県静岡市 / 浜松市

関西

大阪府大阪市 / 堺市)|京都府京都市)|兵庫県神戸市)|滋賀県奈良県和歌山県

中国・四国

岡山県岡山市)|広島県広島市)|鳥取県島根県山口県徳島県香川県愛媛県高知県

九州・沖縄

福岡県福岡市 / 北九州市)|熊本県熊本市)|佐賀県長崎県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト