介護老人保健施設の費用はいくらかかる?軽減制度も解説

介護老人保健施設の費用はいくらかかる?軽減制度も解説

更新日 2023/04/20

介護老人保健施設(老健)は高齢者の健康維持のためのリハビリテーションを提供する施設。長く生活する場所ではなく、あくまで自宅に戻るための一時的な施設です。

費用については介護保険が適用されるので、民間の介護施設よりも安くなります。

この記事では、そんな介護老人保健施設に入所するために必要な費用について詳しく解説していきます。

老健には5つの区分がある

介護老人保健施設(老健)の5つの区分

介護老人保健施設は平成30年の介護保険法の改正により以下の5つの区分に分けられています。

  • 超強化型
  • 在宅強化型
  • 加算型
  • 基本型
  • その他

介護老人保健施設の目的は在宅復帰です。そのため、施設の中でも超強化型、強化型、加算型は、在宅復帰・在宅療養支援等指標やリハビリテーション、退所指導の基準も高くなっています。中でも在宅復帰・在宅療養支援等指標はベッド回転率や在宅復帰率など10の項目で採点されます。

最も水準の高い超強化型は数が少ないので、ここでは一般的な基本型と在宅強化型の2種類を中心に解説します。

介護老人保健施設に入居時費用は不要

老人ホームというと高額な前払い金が発生するイメージがありますが、介護老人保健施設の入所に前払い金は不要です。

介護老人保健施設は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの「民間施設」とは異なり、社会福祉法人などが運営する「公的施設」のためです。

居室別の基本的な月額費用

月額費用の内訳は賃料、食費、介護保険サービス費用の自己負担額です。

費用は生活する居住タイプによって変わります。居住タイプには「従来型個室」「ユニット型個室」「多床室」「ユニット型個室的多床室」の4種類があります。

居室タイプ別にそれぞれの費用について見ていきましょう。

※下記それぞれの表は介護保険サービス費用の自己負担は1割の場合で計算していますが、収入によっては2~3割の場合も。ご自身の例に照らし合わせて、必要に応じて割合を変えて計算してみてください。

従来型個室

介護老人保健施設の従来型個室の間取り

従来型個室は1つの部屋にシングルベッドが1つある、オーソドックスなタイプの個室です。面積は10.65㎡以上と決められており、プライバシーも十分に確保されています。

従来型個室の月額利用料は11.4~12.3万円が相場です。

基本型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1114,810円21,420円50,040円43,350円
要介護2116,160円22,770円
要介護3118,020円24,630円
要介護4119,610円26,220円
要介護5121,140円27,750円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

在宅強化型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1116,070円22,680円50,040円43,350円
要介護2118,230円24,840円
要介護3119,670円26,280円
要介護4120,090円26,700円
要介護5123,480円30,090円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

多床室

介護老人保健施設の多床室の間取り

多床室は大部屋に2~4台のベッドが置かれ、それぞれをカーテンで仕切るタイプ。病院の大部屋のイメージに近いでしょう。介護スタッフが集団でケアすることで、効率的に介護し生活をサポートしてもらえます。

多床室の利用料はリーズナブルで7.8~8.7万円が相場です。

基本型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護178,300円23,640円11,310円43,350円
要介護279,740円25,080円
要介護381,600円26,940円
要介護483,130円28,470円
要介護584,750円30,090円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

在宅強化型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護179,740円25,080円11,310円43,350円
要介護281,960円27,300円
要介護383,880円29,220円
要介護485,560円30,900円
要介護587,210円32,550円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

ユニット型個室

介護老人保健施設のユニット型個室の間取り

ユニット型個室では居住者は個室に居住しますが、10人ほどで「ユニット」を作ってキッチンなどの共有スペースをユニット全員で使用します。

ユニット型個室の場合、月額12.6~13.5万円程度の費用負担になります。

基本型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1126,960円23,430円60,180円43,350円
要介護2128,310円24,780円
要介護3130,170円26,640円
要介護4131,760円28,230円
要介護5133,320円29,790円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

在宅強化型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1128,310円24,780円60,180円43,350円
要介護2130,530円27,000円
要介護3132,390円28,860円
要介護4134,100円30,570円
要介護5135,750円32,220円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

ユニット型個室的多床室

介護老人保健施設のユニット型個室的多床室の間取り

ユニット型個室的多床室は大部屋を仕切って個人の居住スペースを確保しています。共有スペースをユニットで使う点はユニット型個室と同じですが、ユニット型個室よりも料金は安く設定されています。

ユニット型個室的多床室の月額は11.7~12.5万円程度が主流です。

基本型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1117,270円23,880円50,040円43,350円
要介護2118,620円25,230円
要介護3120,480円27,090円
要介護4122,070円28,680円
要介護5123,660円30,270円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

在宅強化型

要介護度合計内訳
介護保険
自己負担額
賃料食費
要介護1118,170円24,780円50,040円43,350円
要介護2120,390円27,000円
要介護3122,250円28,860円
要介護4123,960円30,570円
要介護5125,610円32,220円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

介護サービス加算一覧表

介護サービス加算は、施設のサービス内容によってかかる追加料金を指します。

自己負担額は収入よって異なり、1割、2割、3割と分類されます。

以下では、介護サービス加算をまとめました。

1日あたりの
自己負担額
30日あたりの
自己負担額
ターミナルケア加算
(死亡日以前4日以上30日以下)
160円
ターミナルケア加算
(死亡日前日及び前々日)
820円
ターミナルケア加算
(死亡日)
1650円
療養体制維持
特別加算(Ⅰ)
27円810円
療養体制維持
特別加算(Ⅱ)
57円1710円
再入所時
栄養連携加算
400円
入所前後
訪問指導加算(Ⅰ)
450円
入所前後
訪問指導加算(Ⅱ)
480円
試行的退所時
指導加算
400円
退所時
情報提供加算
500円
退所前連携加算500円
訪問看護指示加算300円
栄養マネジメント
加算
14円420円
低栄養リスク
改善加算
300円
経口移行加算28円840円
経口維持加算(Ⅰ)400円
経口維持加算(Ⅱ)100円
口腔衛生
管理体制加算
30円
口腔衛生管理加算90円
療養食加算6円180円
在宅復帰在宅療養
支援機能加算(Ⅰ)
(基本型のみ)
34円1020円
在宅復帰在宅療養
支援機能加算(Ⅱ)
(在宅強化型のみ)
46円1380円
かかりつけ医連携
薬剤調整加算
125円
緊急時施設療養費511円
所定疾患
施設療養費(Ⅰ)
235円
所定疾患
施設療養費(Ⅱ)
475円
認知症専門
ケア加算(Ⅰ)
3円90円
認知症専門
ケア加算(Ⅱ)
4円120円
認知症行動・心理症状
緊急対応加算
200円6000円
認知症情報
提供加算
350円
地域連携診療計画
情報提供加算
300円
褥瘡マネジメント加算10円300円
排泄支援加算100円3000円
サービス提供体制
強化加算(Ⅰ)イ
18円540円
サービス提供体制
強化加算(Ⅰ)ロ
12円360円
サービス提供体制
強化加算(Ⅱ)
6円180円
サービス提供体制
強化加算(Ⅲ)
6円180円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

介護老人保健施設の費用を軽減できる制度

介護老人保健施設は在宅復帰を目指す施設です。医師や理学療法士など専門家によるリハビリや機能訓練が増えて、費用が高額になることもあります。

そのために老人保健施設では入所者を対象にした費用を軽減できる制度があります。

特定入所者介護サービス

第1段階

生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税

居住費の負担限度額食費の負担限度額
多床室0円9000円
従来型個室9600円
ユニット型個室的
多床室
1万4700円
ユニット型個室2万4600円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

第2段階

本人及び世帯全体が市民税非課税で合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下の方

居住費の負担限度額食費の負担限度額
多床室1万1100円1万1700円
従来型個室1万2600円
ユニット型個室的
多床室
1万4700円
ユニット型個室2万4600円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

第3段階(1)

世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額80万円を超え120万円以下の人

居住費の負担限度額食費の負担限度額
多床室1万1100円1万9500円
従来型個室2万4600円
ユニット型個室的
多床室
3万9300円
ユニット型個室3万9300円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

第3段階(2)

世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人

居住費の負担限度額食費の負担限度額
多床室1万1100円4万800円
従来型個室2万4600円
ユニット型個室的
多床室
3万9300円
ユニット型個室3万9300円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

第4段階

上記以外の人

居住費の負担限度額食費の負担限度額
多床室2万5200円4万3350円
従来型個室3万4500円
ユニット型個室的
多床室
4万9200円
ユニット型個室5万9100円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

特定入所者介護サービスの申請方法

制度を利用するには本人または代理人のお住まいの各市区町村の窓口へ申請します。申請時に必要な書類や不明な点を事前に各自治体へ確認して準備しましょう。

  • 介護保険被保険者証のコピー
  • 介護保険負担限度額認定申請書
  • 同意書
  • 被保険者本人および配偶者名義の全通帳のコピー
  • 有価証券や投資信託などのその他資産のコピー

自治体ごとの地域支援事業

多くの自治体が地域支援事業の一環として、介護予防・要介護度重度化防止のサービスを提供しています。

サービス内容の例を挙げると、介護用品の購入補助や車椅子のレンタル、タクシーの利用助成などです。

詳細については、お住まいの地域の窓口に問い合わせて確認してください。

高額介護サービス費制度

「高額介護サービス費制度」は、1カ月の介護保険サービス自己負担額が限度額を越えた場合、越えた分の金額が戻ってくる制度です。支給対象の方には自治体から「支給申請書」が送られくるので、忘れずに申請しましょう。

高額介護サービス費の申請方法

高額介護サービス費の支給を受ける際は、各自治体の窓口に申請しましょう。以下、申請時に必要な主な書類をまとめました。

  • 高額介護サービス費支給申請書
  • 介護保険被保険者証
  • 振込先が確認できるもの

高額医療・高額介護合算制度

「高額医療・高額介護合算制度」は、同一世帯で支払った介護保険サービスと医療費の自己負担額の合計が基準を越えた場合、越えた分の金額が戻ってくる制度です。合算期間は8月1日から翌年の7月31日で、利用するには自治体の国民健康保険窓口で申請します。

ただし、同一世帯内でも「夫が75歳以上で後期高齢者医療保険、妻が75歳未満で国民健康保険」など、加入する保険が異なる場合は合算することができません。さらに、基準を500円以上越えない場合は適用外です。

高額医療・高額介護合算制度の申請方法

高額医療・高額介護合算制度を利用する際は、各自治体の窓口に申請しましょう。以下、主に必要な書類をまとめました。

  • 高額医療・高額介護合算申請書
  • 健康保険証
  • 介護保険証
  • 振込先が確認できるもの

ショートステイで利用した場合の費用は?

介護老人保健施設はショートステイで利用することも可能。普段は在宅介護でも、何らかの事情で一時的に介護ができない場合や、介護者が家族旅行に行ったりする際などにも利用できるのです。

ショートステイには「短期入所生活介護」 と「短期入所療養介護」 の2種類があります。医療や介護が必要な方の「短期入所療養介護」に対応しているのは介護老人保健施設だけです。

ショートステイで利用した場合の費用は下記の通りです。

従来型個室多床型ユニット型個室
要介護1752円827円833円
要介護2799円876円879円
要介護3861円939円943円
要介護4914円991円997円
要介護5966円1,045円1,049円

出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)

介護保険給付対象のサービスなので、ショートステイでも利用しやすい値段です。サービスも入居者向けのサービスとほとんど変わりありません。

介護老人保健施設の入所期間は原則3~6カ月

介護老人保健施設は長期利用ではなく、あくまで自宅復帰を目指すために短期的に利用する施設です。原則として入所期間は3~6ヵ月と決められています。

入居者の利用について3カ月ごとに検討会議が開催されます。入居者の状態が改善していると判断されたら「退所」しなければいけません。体調が回復していない、事情により家庭に戻れないという場合は「入居継続」になります。

ただし、介護老人保健施設は連続して入所できる期間にも制限があります。前払い金不要で費用も比較的安く利用できますが、一生入所できるわけではありません。家庭の事情で自宅に戻れない場合や、一時的なリハビリ施設として考えておきましょう。

退所後に民間施設へ入居する人もいる

介護老人保健施設はあくまで一時的な施設のため、体調が回復して退所した後に民間施設に移る人も多いです。

民間介護施設の場合は入居期間に制限がなく施設数も多いため、申し込んですぐに入居できるケースもあります。民間施設の場合はリハビリや訓練がメインではなく、レクリエーションや生活サービスが充実していることも魅力的です。

ただしそのため、介護老人保健施設のような公的な施設と比べると、費用は高額になる点は覚えておきましょう。

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介護老人保健施設の費用に関するよくある質問

介護老人保健施設の費用目安はどのくらいですか?

介護老人保健施設への入居一時金は不要です。支払う必要があるのは月額利用料のみで、約7.8~13.5万円が費用目安です。また入居者の要介護度によって変動があるので、介護老人保健施設への入居を検討する際はしっかり確認しましょう。

介護老人保健施設は長期的に入居できますか?

介護老人保健施設は在宅復帰を目的としており、入居期間は原則として3~6カ月と限りがあります。あくまで、一時的なリハビリの施設として利用するようにしましょう。

介護老人保健施設を退所後、継続してリハビリをしたい場合はどうすれば良いですか?

介護老人保健施設を退所後、在宅介護サービスで訪問リハビリテーションを利用する人や、入居していた介護老人保健施設に通う人、リハビリに特化した有料老人ホームに入居する人などさまざまです。リハビリを継続する際は、入居する人の身体状況に合わせて決めましょう。

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