介護保険の自己負担割合|あなたの自己負担額をかんたん解説

介護保険の自己負担割合|あなたの自己負担額をかんたん解説

更新日 2023/03/22

介護保険サービスは要支援状態にある65歳以上の高齢者と40歳~64歳までの特定疾患の患者であれば誰でも受けることができます。

介護保険サービスを利用した場合の費用はどうなっているのでしょうか?利用者の自己負担額について詳しく見ていきましょう。

介護保険サービスの自己負担割合とは?

基本的には1割負担

介護保険サービスを利用する時にかかる費用は、サービス利用者が支払う分と、社会保険制度全体で負担する「介護給付」の2つから成り立っています。

サービス利用者自身が負担する金額のことを「自己負担額」といいます。利用者が負担する金額は介護保険サービス料金の1割で、残りの9割は介護給付から支払われます。

介護給付のうち半分は介護保険料から支出されています。残りの50%は半分を国、半分をお住まいの都道府県、市区町村で負担しています。

合計所得により2割負担、3割負担に

少子高齢化社会が進むにつれて、介護保険費用の増大が深刻な社会問題になっています。そのために近年では、一定以上の収入がある高齢者の自己負担額の割合は2~3割に引き上げられました。

自己負担額の割合が1割なのか、2割または3割なのかは、その人の合計所得金額と65歳以上の世帯人数によって変わります。

現役世代と同じくらいの収入を得ている方については、自己負担額も大きくなります。今後もまた法改正などで自己負担額の増加が検討されているので、制度の改正には注視しておきましょう。

自己負担割合はどうやって決まる?

自己負担額は、世帯人数と合計所得金額によって変わります。どのようなパターンがあるか具体的に見ていきましょう。

世帯に65歳以上の方が1人の場合(単身者含む)

介護保険の自己負担割合を判定するためのチャート。世帯に65歳以上高齢者が1人しかいない場合

世帯に65歳以上の方が2人以上の場合

介護保険の自己負担割合を判定するためのチャート。世帯に65歳以上高齢者が2人以上いる場合

自己負担割合はいつ判明する?

自己負担割合がいくらになるかは要介護認定と同時に決定し、通知されます。計算根拠となる合計所得金額は、その前年の所得に基づきます。

要介護認定を受けるには市町村窓口に必要書類を提出して申請します。審査を経て約1ヵ月ほどで要介護認定の度合いが決定し、介護保険被保険者証と介護保険負担割合証が発行されます。介護保険負担割合証に自己負担額の記載があるので確認しましょう。

負担割合は更新される

要介護認定の更新は毎年7月におこなわれます。いつ認定を受けたとしても、認定の適用期間は基本的に8月1日から翌年の7月31日までです。

負担割合は毎年その世帯構成や所得状況によって見直され、7月末までには新たな負担割合証が郵送されます。

施設介護サービスの自己負担額

施設介護サービスは種類が多岐にわたります。それぞれの施設介護サービスを利用した場合の自己負担額について説明します。

施設介護サービス

特別養護老人ホームや特定施設、グループホームを利用した場合の自己負担額については要介護度によっても変わります。詳しく見ていきましょう。

特別養護老人ホームの自己負担額

特別養護老人ホームは要介護度3以上の人を対象とした公的な介護施設です。入居一時金などの初期費用がかからないので、高齢者施設の中でも最も人気があります。

特別養護老人ホームの利用には月々の施設サービス費用がかかります。施設サービス費は介護保険でカバーできますが、施設の体制や居室の広さやタイプによって金額が変わります。

さらに要介護度によっても金額が変わってきますので注意が必要です。要介護の度が高い人ほど金額は上がります。

また日々の食費や日用品費などは実費ですが、おむつ代は施設利用料金に含まれています。

要介護度 1割負担 2割負担 3割負担
要介護1 17,190円 34,380円 51,570円
要介護2 19,230円 38,460円 57,690円
要介護3 21,360円 42,720円 64,080円
要介護4 23,400円 46,800円 70,200円
要介護5 25,410円 50,820円 76,230円
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

特定施設の自己負担額

有料老人ホームやケアハウスなどの民間の介護施設の中で、介護保険法の基準を満たし事業指定をうけている施設のことを「特定施設入居者生活介護」といいます(略して「特定施設」と呼びます)。特定施設でのサービスの利用料金も、介護保険の対象になります。

「特定施設入居者生活介護」は日常生活上の世話、機能 訓練、療養上のケアが中心で、入浴や食事のサポートなどがあります。費用は定額料金になりますが、やはり要介護度によって金額は変わります。

要介護度1割負担2割負担3割負担
要支援15,460円10,920円16,380円
要支援29,330円18,660円27,990円
要介護116,140円32,280円48,420円
要介護218,120円36,240円54,360円
要介護320,220円40,440円60,660円
要介護422,140円44,280円66,420円
要介護524,210円48,420円72,630円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

グループホームの自己負担額

グループホームとは、認知症の方だけを対象とした小規模な介護施設。地域密着型サービスのひとつで、入居すると1ユニット9人という少人数の単位で共同生活をおくります。

認知症になると、新しい人や場所を怖がる傾向にあります。ユニットは同じメンバー、同じ介護スタッフで対応しているので、認知症の方にも安心して生活してもらえます。

入居できるのは認知症と診断された要支援2、または要介護1以上の高齢者。グループホームの介護保険サービス料も要介護度によって段階があります。またユニットがいくつあるかによっても金額に差がつけられています。

1ユニットの場合
要介護度1割負担2割負担3割負担
要支援222,800円45,600円68,400円
要介護122,920円45,840円68,760円
要介護224,000円48,000円72,000円
要介護324,690円49,380円74,070円
要介護425,200円50,400円75,600円
要介護525,740円51,480円77,220円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

2ユニットの場合
要介護度1割負担2割負担3割負担
要支援222,440円44,880円67,320円
要介護122,560円45,120円67,680円
要介護223,610円47,220円70,830円
要介護324,330円48,660円72,990円
要介護424,810円49,620円74,430円
要介護525,320円50,640円75,960円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

居宅介護サービスの自己負担額

居宅サービスとは、施設ではなく住み慣れた自宅で受けられる介護サービスのことです。

居宅サービスは大きく分けて3つ。ひとつは介護者が自宅を訪問してサービスをおこなう「訪問サービス」。利用者が介護施設に通って利用する「通所サービス」。そして一ヵ月以下の短期間利用する「短期入所サービス」です。

居宅介護サービスの利用には要介護度に応じた利用限度額が設定されています。要介護度が高くなるほど、限度額もあがります。

自己負担額の詳細はこちらの表でご確認ください。

要介護度1割負担2割負担3割負担
要支援15,032円10,064円15,096円
要支援210,531円21,062円31,593円
要介護116,765円33,530円50,295円
要介護219,705円39,410円59,115円
要介護327,048円54,096円81,144円
要介護430,938円61,876円92,814円
要介護536,217円72,434円108,651円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

居宅介護サービスの利用時はケアマネジャーが利用者の状況に応じて「サービス提供票」というサービス利用のスケジュールを策定します。

基本的に「サービス提供票」は自己負担額内で作られることになっていますが、なんらかの事情でこの上限を超えてしまった場合、その超えた金額は全額自己負担になります。

訪問系サービス

訪問介護(ホームヘルパー)

訪問介護とはホームヘルパーと呼ばれる訪問介護員などが自宅を訪問。入浴や排せつ、食事などの「身体介護」をおこなったり、調理、洗濯や掃除といった家事の「生活援助」をおこなうサービスのことです。

自己負担額(円/回)
身体介護20分未満167円
20分以上30分未満250円
30分以上1時間未満396円
1時間以上579円
生活援助20分以上45分未満183円
45分以上225円
通院等乗降介助99円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

訪問入浴

看護師1名を含めた2〜3名のスタッフが自宅に来て、専用の浴槽を使い入浴のサポートをする介護サービスです。

介護される方だけでの入浴が困難な場合や、家族の介助だけでは入浴が難しい場合に利用されます。自宅の浴槽が狭かったり体調の急変が心配な方も安心して入浴できます。

自己負担額(円/回)
訪問入浴介護費1,256円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

訪問看護

病気や障がいのある方が、住み慣れた地域や家で自分らしい療養生活が送れるように支援するのが訪問看護サービスです。

介護される方の住んでいる地域にある訪問看護ステーションから、看護師や理学療法士・作業療法士などの専門家が自宅を訪問。医療的ケアを施します。

指定訪問看護ステーションの場合
自己負担額(円/回)
20分未満313円
30分未満470円
30分以上1時間未満821円
1時間以上1時間30分未満1,125円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

病院または診療所による訪問看護
自己負担額(円/回
20分未満265円
30分未満398円
30分以上1時間未満573円
1時間以上1時間30分未満842円

出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションとは、主治医によって訪問リハビリテーションが必要と認められた方の場合、利用者の自宅でおこなわれます。リハビリ専門職である理学療法士や作業療法士などが訪問してリハビリを提供します。心身の機能の維持回復や日常生活の自立を目的としています。

自己負担額(円/回)
※1単位10円の地域
単位
307円307単位

通所系サービス

デイサービス(通所介護)

要介護認定を受けた方が、自宅で生活を続けられるよう身体機能の維持や向上を目指して機能訓練をおこなうサービスです。機能訓練だけでなく、他の利用者と交流することで社会的な孤立感を解消したり、認知症の予防を目的としています。

施設で健康チェックや排せつや入浴の介助、昼食やレクリエーション、機能改善などのサービスを受けます。その時間は家族が自由な時間になるので、介護する側も肉体的、精神的にリフレッシュすることができます。

要介護度 自己負担額(円/回)
※1単位10円の地域
単位
3時間以上4時間未満 要介護1 368円 368単位
要介護2 421円 421単位
要介護3 477円 477単位
要介護4 530円 530単位
要介護5 585円 585単位

4時間以上5時間未満

要介護1 386円 386単位
要介護2 442円 442単位
要介護3 500円 500単位
要介護4 557円 557単位
要介護5 614円 614単位

5時間以上6時間未満

要介護1 567円 567単位
要介護2 670円 670単位
要介護3 773円 773単位
要介護4 876円 876単位
要介護5 979円 979単位

6時間以上7時間未満

要介護1 581円 581単位
要介護2 686円 686単位
要介護3 792円 792単位
要介護4 897円 897単位
要介護5 1,003円 1,003単位

7時間以上8時間未満

要介護1 655円 655単位
要介護2 773円 773単位
要介護3 896円 896単位
要介護4 1,018円 1,018単位
要介護5 1,142円 1,142単位

8時間以上9時間未満

要介護1 666円 666単位
要介護2 787円 787単位
要介護3 911円 911単位
要介護4 1,036円 1,036単位
要介護5 1,162円 1,162単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

デイケア(通所リハビリ)

デイケアとは医療機関や介護老人保健施設などに通い、リハビリを受けられる介護サービスです。医師の指示のもと、国家資格を持つ専門家からリハビリを受けることができます。

デイサービスは日常生活のための機能訓練が目的ですが、デイケアはおもにリハビリテーションに特化したサービスといえます。

デイケアの利用時間帯は約6~8時間ほどの一日型が一般的です。集中的にリハビリをおこないたい方だけではなく、胃ろうや痰吸引などの医療的ケアが必要な方も多く利用しています。

要介護度 自己負担額(円/回)
※1単位10円の地域
単位
1時間以上2時間未満 要介護1 366円 366単位
要介護2 395円 395単位
要介護3 426円 426単位
要介護4 455円 455単位
要介護5 487円 487単位
2時間以上3時間未満 要介護1 380円 380単位
要介護2 436円 436単位
要介護3 494円 494単位
要介護4 551円 551単位
要介護5 608円 608単位
3時間以上4時間未満 要介護1 483円 483単位
要介護2 561円 561単位
要介護3 638円 638単位
要介護4 738円 738単位
要介護5 836円 836単位
4時間以上5時間未満 要介護1 549円 549単位
要介護2 637円 637単位
要介護3 725円 725単位
要介護4 838円 838単位
要介護5 950円 950単位
5時間以上6時間未満 要介護1 618円 618単位
要介護2 733円 733単位
要介護3 846円 846単位
要介護4 980円 980単位
要介護5 1,112円 1,112単位
6時間以上7時間未満 要介護1 710円 710単位
要介護2 844円 844単位
要介護3 974円 974単位
要介護4 1,129円 1,129単位
要介護5 1,281円 1,281単位
7時間以上8時間未満 要介護1 757円 757単位
要介護2 897円 897単位
要介護3 1,039円 1,039単位
要介護4 1,206円 1,206単位
要介護5 1,369円 1,369単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

宿泊系サービス

ショートステイ(短期入所生活介護)

短期的に施設に入所して介護支援を受けられるのがショートステイです。介護する方が冠婚葬祭や出張などで数日間留守にしなければならなかったり、体調を崩してしまった場合に便利です。予定がなくても単なるリフレッシュでも利用できます。

単独型短期入居生活介護費<従来型個室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1638円638単位
要介護2707円707単位
要介護3778円778単位
要介護4847円847単位
要介護5916円916単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
単独型短期入居生活介護費<多床室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1638円638単位
要介護2707円707単位
要介護3778円778単位
要介護4847円847単位
要介護5916円916単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
単独型ユニット型短期入居生活介護費<ユニット型個室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1738円738単位
要介護2806円806単位
要介護3881円881単位
要介護4949円949単位
要介護51,017円1,017単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
単独型ユニット型短期入居生活介護費<ユニット型個室的多床室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1738円738単位
要介護2806円806単位
要介護3881円881単位
要介護4949円949単位
要介護51,017円1,017単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

ショートステイ(短期入所療養介護)

介護施設に短期間入所して介護サービスを受けるショートステイの中でも、医療的ケアに対応しているショートステイは「短期入所療養介護」と呼ばれます。在宅で療養していく中で医療面や機能面の回復とともに介護する方の負担軽くする目的もあります。

介護老人保健施設短期入居療養介護費<従来型個室>
介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1752円752単位
要介護2799円799単位
要介護3861円861単位
要介護4914円914単位
要介護5966円966単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
介護老人保健施設短期入居療養介護費<多床室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1827円827単位
要介護2876円876単位
要介護3939円939単位
要介護4991円991単位
要介護51,045円1,045単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
ユニット型介護老人保健施設短期入居療養介護費<ユニット型個室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1833円833単位
要介護2879円879単位
要介護3943円943単位
要介護4997円997単位
要介護51,049円1,049単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
経過的ユニット型介護老人保健施設短期入居療養介護費<ユニット型個室的多床室>
要介護度自己負担額(円/日)
※1単位10円の地域
単位
要介護1833円833単位
要介護2879円879単位
要介護3943円943単位
要介護4997円997単位
要介護51,049円1,049単位
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

介護保険サービスの自己負担額に関するよくある質問

介護保険の自己負担額とは何ですか?

サービス利用者自身が負担する金額のことを「自己負担額」といいます。利用者が負担する金額は介護保険サービス料金の1割で、残りの9割は介護給付から支払われます。ただし、一定以上の収入がある高齢者に対しては自己負担額の割合を2~3割と定めているので注意が必要です。

自己負担割合はいつわかりますか?

自己負担割合がいくらになるかは要介護認定と同時に通知されます。計算根拠となる合計所得金額は、その前年の所得に基づきます。また、自己負担割合は更新されます。毎年その世帯構成や所得状況によって見直されるので、自己負担割合が2~3割の可能性もあります。

介護サービスを一度も利用しなかった場合は、納めた介護保険料は返還されますか?

介護サービスを一度も利用しなかった場合でも、納めた介護保険料の返還はありません。介護保険料は、介護保険制度の財源に充てられ、介護を必要としている人のサービス費として利用されます。

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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