ホスピスとは?|意味・ケア内容・病院との違いをわかりやすく解説

ホスピスとは?|意味・ケア内容・病院との違いをわかりやすく解説

更新日 2025/07/24

治る見込みがない病気の場合に、延命治療をおこなわずに穏やかな終末を迎えたいと望む人が増えています。

そのような人が過ごすホスピスとはどのような場所なのでしょうか。また、病院やほかの介護施設とはどのような点が違うのでしょうか?

この記事では、ホスピスの意味やケア内容、費用、対象者などをわかりやすく解説します。大切なご家族や自分自身の終末期を考えるきっかけとして、ぜひ参考にしてください!

ホスピスとは?わかりやすい簡単解説

ホスピスの定義と語源

ホスピスとは、末期がんなどの治癒が難しい病気にかかっている方が、残された時間を「その人らしく」穏やかに過ごすことを支援するケアのことです。

語源はラテン語の「Hospitium(もてなし)」で、中世ヨーロッパの巡礼者を迎える宿に由来しています。

ホスピスは「命の質=QOL」を大切にする場所

治すことを目的とした医療とは異なり、ホスピスでは「苦痛の緩和」と「精神的な安らぎ」が重視されます。つまり、“延命”ではなく“尊厳ある生”をサポートする医療・介護のかたち、ということになります。

ホスピスで受けられるケアの内容

ホスピスは患者に対して最大限の尊厳をはらい、患者と家族にとって穏やかで幸せな生活を送ることを目的としています。しかしホスピスという言葉は知っていても、実際にどのような対応をするのか正しく理解している人は少ないでしょう。

実際にホスピスで施されるホスピスケアとはどのようなものなのでしょうか。「身体的ケア」「精神ケア」「社会的ケア」の3つに分けて説明します。

身体的ケア

  • がんに伴う痛み(疼痛)の緩和
  • 呼吸苦、吐き気、倦怠感などの緩和
  • 栄養・排泄・褥瘡(床ずれ)予防のケア など

入居者が穏やかで快適に過ごせるように、身体を拭いたり、身だしなみを整えるといった身体的なケアをおこないます。24時間、週7日間対応が基本で、もちろん食事の介助もあります。

ホスピスでは治療による延命行為はおこなわれませんが、痛みをコントロールするための治療はすることがあります。痛みの緩和か延命行為かという判断は難しいものですが、医師としっかり話し合って処置の方針を決めます。

精神的ケア

  • 死への不安や孤独への寄り添い
  • 心理士・宗教者による対話サポート
  • 家族との関係性のケア など

重篤な病気による苦しみや、死への恐怖心をやわらげるために、ホスピスケアでは精神的なケアも大切にしています。

ホスピスはもともと教会でおこなわれていた行為です。ホスピスでは、医師や看護師だけではなく、カウンセラーや精神科ソーシャルワーカーなど多様な専門家と連携しています。

Evoto

社会的ケア

  • 保険手続きのサポート
  • 相続や財産管理のサポート など

一般にホスピスの利用は保険の支払い対象になります。しかし、患者本人と家族だけでは支払いのための手続きなどをおこなう余裕はなかなかありません。終活の一環として財産の整理や相続対策なども必要です。

そのため、入院患者のための社会的な申請や手続き関係を代行してくれるサービスもホスピスで用意しています。身体的、精神的、同時に社会的ケアもおこない、患者に無用な負担をかけないように適切な配慮がされているのです。

ホスピスで受けられるケアについて、より詳しく知りたい方は、次の記事もぜひご覧ください。

ホスピスと病院・老人ホームの違い

ホスピスと病院や老人ホームは、目的・ケアの内容・対象者などが大きく異なります。

比較項目ホスピス病院老人ホーム
目的QOLの向上病気の治療生活支援
ケアの範囲緩和ケア中心医療中心介護中心
滞在期間長期可(施設により)原則として短期看取りも可

ホスピスは病気の治療を目的としていない

ホスピスが病院と最も違う点は、病気治療・延命措置を目的としていないことです。ホスピスの目的は終末期を迎えた患者にしあわせな時間を過ごしてもらうことです。

病院では患者の治療と一日でも長い延命が使命です。しかし長くは生きられない人に対して投薬や手術などで、さらなる苦痛やストレスを与えてしまう場合が問題になるケースもあります。

ホスピスでは医師による医療行為はおこなわれますが、病気治療ではなく、あくまで痛みを軽減するための行為です。

病院への入院の方法・流れについて、より詳しくお知りになりたい方は、次の記事もご覧ください。

家族もケアに参加

ホスピスは、できるだけ家族と一緒に過ごせるように工夫されています。ホスピス内に家族専用の宿泊施設が併設されていたり、患者と家族がたのしめるスペースもあります。

病院では面会時間や人数に制限があったりしますが、ホスピスは比較的患者の希望を聞いてくれます。

ホスピスの入居対象者

ホスピスの対象となるのは、以下のような条件を満たす方です。

  • 主にがん末期の患者(他にも難病や心不全末期など)
  • 医師により「余命6か月程度」と診断されていることが多い
  • 緩和ケアを希望していること
  • 本人または家族が意思表示できること(同意が必要)

ホスピスの入居は末期ガンや難病の人など終末期患者が中心です。穏やかに人生の終末を迎えたいと思うすべての人が対象となります。

基本的には年齢や病気の種類、医療行為の有無によってホスピスへの入居を断られることはありません。ただし、認知症が進行して身体の拘束が必要になる場合などは個別相談になります。

また、ホスピスに入居するには本人が死が近いという状況について告知を受けていることが条件です。知らないまま入居すると、スムーズなケアや治療がおこなえません。本人と家族の気持ちが同じであることは、ホスピスに入居する上でとても重要です。

ホスピスの種類

ホスピスには以下のようにいくつかの種類があり、生活状況に応じた選択が可能です。

  1. 緩和ケア病棟
  2. ホスピス対応の有料老人ホームサ高住
  3. 在宅ホスピス(在宅緩和ケア)

緩和ケア病棟

病院内に併設されたホスピスのことを緩和ケア病棟といいます。治療が困難な人や自らホスピスケアを希望した人が緩和ケア病棟に移ります。

同じ病院なので患者の病状や治療法などについての情報伝達がスムーズで、家族も新たにホスピスを探す必要がなく、負担が少ないといえます。

ホスピス対応の有料老人ホーム・サ高住

ホスピスケアを提供する有料老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅が少しずつ増えています。

入院期間に定めのある緩和ケア病棟と違い、入居期間に定めがないことが、こうした施設に入居することのメリットのひとつ。生活の中で必要となる排泄介助などの身体介助に介護保険を利用するので、介護認定を持つ方が入居対象となる施設が多いです。

なかには介護認定がない方の入居が認められる場合もありますが、その場合には生活で必要となる介助に対し実費での支払いが必要なため、月額の支払い金額が高額になってしまいます。

在宅ホスピス(在宅緩和ケア)

在宅ホスピスとは、患者の自宅や専門の施設で、ホスピスケアを受けながら生活する方法です。住み慣れた家で家族と一緒に残された時間を過ごせることは、患者にとって一番幸せかもしれません。

在宅ホスピスでは、定期的に医師と看護師が訪問して、ケアや診察をおこないます。専門の施設なら、何かあったときにいつでも駆けつけられるので安心です。自宅の場合でも家族のサポートを受けながら、緊急の時には対応してもらえます。

ホスピスの費用

タイプ月額費用の目安備考
緩和ケア病棟約5〜10万円
(医療保険適用後)
所得により自己負担割合が異なる
ホスピス対応の有料老人ホーム・サ高住約15〜40万円サービス・施設による
在宅ホスピス(在宅緩和ケア)約3〜7万円介護・訪問医療の組み合わせ

ホスピスを利用した場合の費用はどれくらいかかるのでしょうか?費用はどこに入院するかによって大きく変わってきます。緩和ケア病棟を利用した場合を例に説明します。

緩和ケア病棟の場合

緩和ケア病棟に入院する場合は、「入院料」「食事代」「差額ベッド代」がかかります。このうち差額ベッド代以外は健康保険の対象になります。入院期間が長期になったり、施設利用料が高額になった場合は、高額療養費制度が利用できます。

ただし差額ベッド代は保険対象外です。差額がないベッドは人気なので、すぐなくなってしまいます。差額ベッドを利用すると場合によってはかなり高額になるケースもあるので注意しましょう。

高額療養制度とは

高額療養費制度とは、1ヵ月間(1日から月末)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合に、あとで一定の金額が戻ってくる制度です。自己負担限度額は、年齢と所得により5段階に設定され、限度額を超えた分が払い戻しされます。

ただし払い戻しには診療報酬明細書の審査などの手続きがあるので、3ヵ月以上かかります。

ホスピスに向いている人・向いていない人

ホスピスが向いている人

  • 治療よりも「穏やかな日々」を望む人
  • 痛みや不安を緩和してほしい人
  • 家族と静かに過ごしたい人

ホスピスが向いていない人

  • 積極的治療(延命)を希望している人
  • 状況が安定していて、医療的ケアがまだ不要な人

本人や家族の気持ちの整理がついていない段階では、納得のいくタイミングを待つことも大切です。

ホスピスに関するよくある質問

ホスピスはどんなところですか?

「ホスピス」は末期がんなどで死期が近い患者に対して、安らかな最期を迎えてもらうための治療やケアをおこなう施設のことを言います。

基本的には年齢や病気の種類でホスピスへの入居を断られることはありません。ただし、その施設の人員体制などによっては受け入れが難しい場合もあるので注意が必要です。

ホスピスの入居条件には何がありますか?

原則として要支援・要介護の人で末期の悪性腫瘍、その他厚生労働大臣が定める特定疾病の人を条件としています。自宅で看病をするのが難しいという場合は、一度ホスピスの検討をしてみると良いでしょう。

ホスピスと病院の違いを教えてください

ホスピスが病院と最も違う点は、病気治療・延命措置を目的としていないことです。

ホスピスは終末期を迎えた患者に幸せな時間を過ごしてもらうことに対し、病院では患者の治療と一日でも長い延命が使命です。ホスピスでは医師による医療行為は主に痛みの軽減につながる処置のみになります。

地域から老人ホーム・介護施設を探す

北海道・東北

北海道札幌市)|青森県岩手県宮城県仙台市)|秋田県山形県福島県

関東

東京都神奈川県横浜市 / 川崎市 / 相模原市)|埼玉県さいたま市)|千葉県千葉市)|茨城県栃木県群馬県

甲信越・北陸

新潟県新潟市)|富山県石川県福井県長野県山梨県

東海

愛知県名古屋市)|岐阜県三重県静岡県静岡市 / 浜松市

関西

大阪府大阪市 / 堺市)|京都府京都市)|兵庫県神戸市)|滋賀県奈良県和歌山県

中国・四国

岡山県岡山市)|広島県広島市)|鳥取県島根県山口県徳島県香川県愛媛県高知県

九州・沖縄

福岡県福岡市 / 北九州市)|熊本県熊本市)|佐賀県長崎県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

【徹底解説】介護付き有料老人ホームとは?|費用・サービス・入居条件までわかりやすく解説

「介護付き有料老人ホーム」とは、介護サービスが常に受けられる有料老人ホームのことを指します。介護職員が24時間常駐し、食事・入浴・排泄などの生活支援を受けながら、自分らしい生活を続けられるのが特徴です。 少子高齢化が進むなか、「家族だけでは介護が難しい」「将来、介護が必要になったときの住まいを考えておきたい」という方が増えています。 この記事では、介護付き有料老人ホームの特徴・サービス内容・費用・入居条件・選び方まで、初めての方にもわかりやすく解説します。 介護付き有料老人ホームの定義と特徴 介護付き有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。この指定により、入居者は介護保険を使って施設内の介護サービスを受けることができます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 主な特徴 介護職員が24時間常駐しており、夜間や緊急時も対応可能 介護・生活支援・食事・健康管理などが一体的に提供される 看取り対応が可能な施設もあり、終身まで安心して暮らせる 居室は個室型が多く、プライバシーを確保できる 費用と入居条件のまとめ 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 他の施設との違い 施設の種類主な特徴介護体制介護付き有料老人ホーム介護職員常駐、介護サービス込み24時間体制住宅型有料老人ホーム生活支援中心、介護は外部事業者利用外部依頼サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)自立~軽介護者向け外部利用中心 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、施設選びのチェックポイントをわかりやすく解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 そこで検討したいのが「グループホーム」という選択肢です。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説していきます。入居条件をはじめ、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援2以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など、入居者が自身の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を送ること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事をおこなうことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則として1施設につき2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、家庭での生活にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームの入居条件は以下の通りです。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている 医師から認知症の診断を受けている 心身とも集団生活を送ることに支障がない グループホームと同一の市町村に住民票がある 生活保護を受けている方も入居は可能 生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームでの暮らし・サービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア グループホームでは、認知症の進行を遅らせ、穏やかな生活を送れるようにするためのケアが日常的に行われています。 少人数制の家庭的な環境の中で、スタッフが入居者一人ひとりの生活リズムや性格を理解し、声かけや見守り、会話を通じて安心感を提供します。 また、料理や掃除などの役割を担ってもらうことで「できること」を引き出し、自尊心を保つ支援が重視されています。こうしたケアにより、認知症の方が自分らしく過ごせる環境づくりが実現されています。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

article-image

【徹底解説】有料老人ホームとは?費用・種類・サービス内容と特養との違い

有料老人ホームとは、民間事業者が運営する高齢者向けの居住施設を指します。介護が必要な方はもちろん、自立して生活できる方まで、幅広い高齢者を対象にしているのが特徴です。 「老人ホーム」と聞くと、特別養護老人ホーム(特養)を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし特養は、原則として要介護3以上でなければ入居できず、さらに入居待機者が多いという課題があります。その一方で有料老人ホームは、比較的入居しやすく、生活支援から介護、医療連携まで幅広いサービスを受けられることが魅力です。 本記事では、有料老人ホームの種類や費用、提供されるサービス、そして特養やサービス付き高齢者向け住宅との違いまでをわかりやすく解説します。これから施設を検討される方やご家族にとって、選択の参考になる情報をまとめました。 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト