要介護度 | 合計 | 内訳 |
---|
介護保険 自己負担額 | 賃料 | 食費 |
---|
要介護1 | 95,670円 | 17,190円 | 35,130円 | 43,350円 |
---|
要介護2 | 97,710円 | 19,230円 |
---|
要介護3 | 99,840円 | 21,360円 |
---|
要介護4 | 101,880円 | 23,400円 |
---|
要介護5 | 103,890円 | 25,410円 |
---|
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
多床室
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
ユニット型個室
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
ユニット型準個室
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
※特養の入所条件は要介護3以上ですが、特例で要介護1、2の方の入所も認められているため要介護1から記載しています。
ユニット型特養で提供されるサービス
ユニット型特養では、生活支援や介護、医療的ケアなど従来型とほぼ同様のサービスを受けられます。一方、大きな違いはこれらのサービスをプライバシーを保ちながら受けられるという点です。
それでは、どのようなサービスが受けられるのか見ていきましょう。
栄養を考えた食事
特別養護老人ホームでは、栄養士が作成した献立をもとに食事が作られます。栄養バランスが整っているだけでなく、入居者の持病やそのときどきの健康状態、好みなどにも配慮されます。
また、咀嚼・嚥下能力に応じて、硬い食材をミキサーにかけたり汁物にとろみをつけるなどの対応も可能です。
さらに、毎日同じ時間に食事をすることで、生活のリズムが整うというメリットもあります。
施設職員、委託業者による定期的な清掃、洗濯
特別養護老人ホームでは、共有スペースはもちろん居室内の掃除も、施設のスタッフや委託業者によりおこなわれます。洗濯物も、外部のクリーニングに出す必要のあるものを除き施設内で洗濯してもらえます。
日常生活のための能力や身体機能の維持のため、スタッフの援助を受けながら自分で掃除や洗濯ができる場合もあります。このような「自立支援」を希望する場合は施設担当者に相談してみましょう。
入浴は最低でも2回以上
多くの特別養護老人ホームでは週2回の入浴機会が設けられ、スタッフの介助により安全に入浴できます。健康上の利用等で入浴できない場合は、清拭などで体を清潔に保ちます。
施設によっては寝たままの姿勢で入浴できる「機械浴槽」が設置され、寝たきりの入居者でも定期的な入浴が可能です。
介護スタッフによる排泄介助
一人で排泄するのが難しい入居者は、介護スタッフによる排泄介助が受けられます。排泄を介助することで、清潔を保つとともに感染症の予防にもなります。
尿意や便意を感じにくくなっている場合は排泄の間隔を考慮してトイレに誘導したり、寝たきりなどトイレでの排泄が困難な人には尿器やおむつで対応するなど、入居者ごとの状態に合わせた介助がおこなわれます。
豊富なレクリエーション
特別養護老人ホームでは、入居者に楽しんでもらうためだけでなく身体機能や認知機能低下防止も目的として、手芸やゲーム・カラオケなどのさまざまなレクリエーションがおこなわれます。
また、誕生日会のほかクリスマスやお花見・七夕といった季節のイベントが毎月のように開催されたり、美術館やショッピングなどで外出することも。
さらに、外部から演奏者を招いて音楽会を開いたり、近隣の幼稚園や小学校と提携して子どもと触れ合うイベントをおこなっている施設もあります。
筋力維持のリハビリテーション
特別養護老人ホームでは、食事や排泄などの日常的な動作が自分自身でできるよう「自立支援」を目的とした「生活リハビリ」を中心にリハビリメニューが組まれます。
集団での体操のほか、ゲームや運動などがレクリエーションの一環として提供されます。
医療ケア
特別養護老人ホームには最低でも1人以上の看護師が配置され、日々の健康管理や服薬管理がおこなわれます。看護師は、介護スタッフとともに入所者の体調の変化をチェックし、医療機関での診察が必要な場合には受診のサポートもしてくれます。
施設によっては、胃ろうなどの経管栄養法や、人工肛門・インスリン療法・人工透析・疼痛管理などの医療ケアが受けられることも。対応できる施設は限定されるため、これらのケアが必要な場合は施設の担当者に確認しましょう。
看取り体制を整えた施設も多い
従来特別養護老人ホームでは、入居者の急変時は救急車を呼んで搬送するという対応が主流でした。しかし現在では、看取りに対応できる施設も多くなっています。
看取り介護加算の算定が認められている施設では、医師や看護・介護スタッフが連携して終末期に適したケアが施されます。
ただし設備面での条件もあるなど、すべての施設が看取りに対応しているわけではありません。施設での看取りを希望する場合は、看取りの実施状況について事前に確認しましょう。
各ユニットに必ず専任スタッフを配置
厚生労働省の定める特別養護老人ホームの人員配置基準では、入居者3人に対して看護師または介護スタッフを一人配置することになっています。
これに加えてユニット型特養では以下の基準も適用されるため、各ユニットに必ず専任スタッフが配置されることになります。
- 昼間は、1ユニットごとに常時一人以上の介護または看護スタッフを配置する
- 夜間は、2ユニットごとに一人以上の介護または看護スタッフを配置する
- ユニットごとに常勤のユニットリーダーを配置する
ユニット型特養のメリット
ここでユニット型特養のメリットをまとめて見てみましょう。
- 個別ケアが実現
- 比較的新しい建物が多い
- 個室のため家族が訪問しやすい
- 介護スタッフとの関係を構築しやすい
個別ケアが実現
ユニット型特養の居室は全て個室のため、入居者一人ひとりの状況に合わせた個別ケアが可能というメリットがあります。また、プライバシーが守られる上、入居者ごとの生活リズムや性格を尊重した生活をサポートを受けられます。
一方で、共有のリビングスペースを囲んで個室が配置されているため、ほかの入居者とコミュニケーションを取りやすいのもメリットです。部屋を一歩出ればスタッフやほかの入居者と交流できるため、寂しさを感じにくく、ストレスも軽減できます。
比較的新しい建物が多い
ユニット型特養は、平成14年度に施設整備補助基準制度に変更があったことでサービスが開始されました。施設の設計や間取りが従来の基準と異なるため、建物はこれ以降に建てられたケースが多いです。
設備も新しいことが多く、従来型特養に比べて快適な生活空間が期待できます。
個室のため家族が訪問しやすい
居室が多床室の場合、ほかの入居者に気を遣って訪問を遠慮してしまうこともあります。ユニット型特養なら全室個室なので、ほかの入居者に気兼ねなく訪問できます。このため、入居した家族を頻繁に訪ねたい場合にも、ユニット型特養は適しています。
介護スタッフとの関係を構築しやすい
ユニット型特養では、少人数のグループごとに少ないスタッフで介護をおこないます。また、入居者には専任の介護スタッフが配属されます。これにより良好な関係を構築しやすく、一人ひとりに合わせた手厚い介護が期待できます。
また、入居者との良好な関係は介護スタッフにとってもメリットです。働きやすい職場で定着率が高いため、スタッフが頻繁に変わる心配が少ないのも魅力です。
ユニット型特養のデメリット
ユニット型特養への入居を検討する際は、メリットだけでなくデメリットもしっかり確認しましょう。
- 従来型特養と比較して費用が割高になる
- 人間関係のトラブルで居心地が悪くなることも
従来型特養と比較して費用が割高になる
繰り返しになりますが、ユニット型特養は従来型に比べて1カ月あたり4万円程度費用が多くかかります。個室のため賃料が高くなるとともに、光熱費などもやや割高です。
高齢者は収入が限られているため、ユニット型の割高な費用はデメリットと言えるでしょう。
人間関係のトラブルで居心地が悪くなることも
ユニット型特養は従来型に比べて入居人数が少ないため、入居者同士の距離が近く、関係がこじれると修復が難しいことも。人間関係のトラブルが原因で、退去を余儀なくされるケースもあります。
ユニット型特養が入居待ちの場合どうする?
ユニット型特養は人気が高く、希望した施設にすぐ入居できるとは限りません。入居待ちだった場合に備え、次に挙げる対策も検討しましょう。
ショートステイを利用する
入居待ちの期間があまり長くならないようであれば、数日から1週間程度の短期で入所できる「ショートステイ」を利用して空きを待つのがおすすめです。ショートステイを定期的に利用することで、家族の介護負担を軽減できます。
地域包括支援センターに相談する
地域包括支援センターでは在宅介護支援のほか、介護施設探しのサポートもおこなっています。ほかのユニット型特養を探したいときは、地域包括支援センターに相談してみましょう。
入居希望者に合った施設を見つけやすい上、地域包括支援センターのネットワークを使って空きのあるユニット型特養を見つけられる場合もあります。
有料老人ホームへの入居を検討する
できるだけ早い入居を希望する場合は、有料老人ホームへの入居も検討してみましょう。
有料老人ホームは、24時間介護スタッフが常駐し、介護や身の回りの世話を受けられる施設です。ユニット型特養に比べると費用は高い傾向にありますが、一時金が不要など初期費用を抑えて入居できる施設もあります。
このような有料老人ホームに一旦入居し、ユニット型特養が空くのを待つのもひとつの手です。
ユニットケアは国も推進している
ユニット型特養で提供するユニットケアは、プライバシーを守りながらきめ細かいケアができるため、現在、国と厚生労働省が積極的に推進しています。
しかし、施設の改修・建て替え費用が高額になることから、全国の特養でユニットケアをおこなっているのは約3割程度と言われています。
今後はその数が増えていくことが予想されるため、入居先を選ぶ際はユニット型特養を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
新型特養(ユニット型特養)に関するよくある質問
ユニット型特養の特徴は何ですか?
ユニット型特養は、「ユニット」という10人程度の少人数をグループごとに介護する「ユニットケア」をおこないます。共有のリビングスペースを取り囲む形で個室が配置されており、ほかの入居者と交流しやすく、孤立を防ぐこともできます。
ユニットケアはスタッフの目が行き届きやすく、特に介護度の高い人や認知症の人に適したケアスタイルとして注目されています。
従来型特養と比べ費用感は異なりますか?
ユニット型特養の月額利用料は約13万円程度で、従来型多床室の約9万円と比べると4万円ほどの差があります。ユニット型特養は個室のため、賃料が高いことや光熱費などの負担が大きいことが費用に差が生まれる主な理由です。
ユニット型特養の人員配置はどうなっていますか?
厚生労働省の定める特別養護老人ホームの人員配置基準では、入居者3人に対して看護師または介護スタッフを一人配置することが義務付けられています。
これに加えてユニット型特養では、「昼間は、1ユニットごとに常時一人以上の介護または看護スタッフを配置する」「夜間は、2ユニットごとに一人以上の介護または看護スタッフを配置する」「ユニットごとに常勤のユニットリーダーを配置する」という基準も適用され、従来型特養と比較すると非常に手厚いです。
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年金だけで老人ホームに入れる?|入居できない場合の対処法と生活保護も解説
「年金だけで老人ホームへ入居できるのかな?」と考えたことがある方は比較的多いことでしょう。
結論から言えば、年金だけで入居できる老人ホームは存在します。ただし、選択できる老人ホームの数が少なかったり入居条件が厳しかったりする場合があります。
この記事では、年金だけで入居する場合のおすすめ施設や、年金のみで老人ホームへ入居できない場合の対処法を解説しています。
https://youtu.be/b2vehlcUeaI
年金だけで入居が可能か確認したい2つのこと
年金だけで老人ホームに入居することは可能です。特に特別養護老人ホームのような公的施設は低価格で入居することができ、非常に人気の施設です。
また、昨今ではサービス付き高齢者向け住宅やグループホームなどの民間施設も低価格でサービスを提供しており、年金だけで生活していける可能性があります。
ただし受給しているのが国民年金のみ(=受給額が少ない)の場合は、老人ホームの選択肢が少なくなり、最悪のケースとして入居先がないということも考えられます。
そこで、まず考えなければいけないのが「年金をいくらもらえるのか」と「老人ホームでの生活にいくら必要なのか」という収支のバランスです。
受け取れる年金額を把握しよう
受け取れる年金額は国民年金のみで約6万円程、厚生年金の場合は約21万円程が支給されています。
以下では、令和4年度の月額の年金金額をまとめました。
厚生年金国民年金令和4年度219,593円64,816円
出典:「令和4年4月分からの年金額」(日本年金機構)
すでに年金を受給している方で「いくら年金をもらってるかわからない」という場合は、銀行口座の確認をしましょう。年金は2ヵ月に一度支給されるので、その金額を1/2にすることで月額の金額を把握することができます。
老人ホームでかかる2種類の費用
老人ホームは、国や自治体などが運営している「公的施設」と民間企業が運営する「民間施設」とに分けられます。
老人ホームの費用は、契約時に必要になる「初期費用」と、毎月かかる「月額費用」の2種類に分かれます。
以下では、公的施設と民間施設の費用相場をまとめました。
施設の種類公的/民間初期費用月額費用介護付き有料老人ホーム民間0~数千万円15~30万円住宅型有料老人ホーム民間0~数千万円11~25万円サービス付き高齢者向け住宅民間0~数十万円11~25万円グループホーム民間0~数十万円10~15万円ケアハウス公的0円~数十万円6~17万円特別養護老人ホーム公的0円8~14万円介護老人保健施設公的0円8~14万円介護医療院公的0円10~20万円ホスピス民間施設や入院期間により異なる施設や入院期間により異なる
公的施設の場合、民間施設よりも格段に費用が安く、厚生年金を受給していれば年金だけで生活していくのも不可能ではありません。
ただし、月額費用はあくまで家賃・管理費・食費・水道光熱費などで、医療費や介護保険自己負担額、日用品や嗜好品購入代などが別途必要になることを理解しておく必要があります。そのため老人ホームへの入居の際は、余裕を持って予算を組みましょう。
年金だけで入居するなら3つの公的施設
本人や家族が介護施設を選択する際に重要視するポイントはさまざまです。今回のように費用を重視して年金だけで入居したいという場合は、国や自治体などが運営している「公的施設」が初期費用や月額費用も抑えられるのでおすすめです。
以下では、年金だけで入居できる可能性のある3つの公的施設をまとめました。
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホーム(以下特養)は、要介護度が高く、在宅での生活が困難な高齢者に対し介護を提供する施設です。
特養は、初期費用が不要で月額費用も安いことが魅力のひとつです。しかし特養は、金額が安いため入居を希望する方が多く、数年待つというケースも珍しくありません。
費用目安と入居条件は以下の通りです。
2022/06/16
2
【動画でわかる】特別養護老人ホームの費用|年金だけで入居は可能?減免制度も解説
特別養護老人ホームは入所待ちができるほど人気の高い介護施設です。その理由のひとつは、入居時費用がかからず、費用を抑えることができるからです。
この記事では気になる特別養護老人ホームの費用について紹介します。
https://youtu.be/q8oQx7xwOlU
特別養護老人ホームとは?
特別養護老人ホームは、在宅での生活が困難な高齢者に対し介護を提供する施設で、略して「特養」とも呼ばれます。公的な介護施設のひとつで、3つの特徴があります。
老人ホームの中では比較的安価に入所できる看取りの対応が可能な施設も多く、終身で利用できる入所待機者が多く、地域によっては入所までに数年かかることもある
特別養護老人ホームでは、入浴や排泄・食事といった介護のほか、日常生活の介助・機能訓練・健康管理なども受けられます。終身での利用ができるため、「終の棲家(ついのすみか)」として選ぶ方の多い施設です。
特別養護老人ホームは前払い金不要
特別養護老人ホーム(以下特養)は、初期費用や入所一時金が不要で利用者の経済的負担が少ない点が魅力の一つです。入所時に支払うのは介護サービス費、生活費など月々に発生する月額利用料のみです。
居室別の基本的な月額費用
特養の月額費用は実にさまざまで居室の賃料、食費、介護保険の負担額によって決まります。なお、特養には居室タイプが4種類あるので、それぞれの費用相場を見ていきましょう。
従来型個室
1室1名の完全個室を指し、プライバシーの確保が可能です。費用の相場は9.6~10.4万円です。
多床室
古くからあるスタイルで1室に2名から4名のベッドを設置しています。費用の相場は8.6~9.4万円です。
ユニット型個室
介護手法としてユニットケアを取り入れています。個室を1名で利用しダイニング、キッチン、浴室、トイレなどを共同利用します。費用相場は12.3~13.1万円です。
ユニット型個室的多床室
以前は多床室だった居室を改装し簡易的な壁で個室にしています。費用相場は11.3~12.1万円です。
特別養護老人ホームの月額費用内訳
特養の月々の費用には賃料、食費、施設介護サービス費、日常生活費、介護サービス加算などがあります。
賃料
「賃料」は通常の賃貸物件の家賃にあたり、施設に入所するために毎月必要な費用です。
特別養護老人ホームの賃料は厚生労働省の定める「基準費用額」に基づいて設定されており、ユニット型個室や従来型個室など、居室のタイプにより金額が異なります。
食費
「食費」も賃料と同じく基準費用額に基づいて決められています。1日3食分で計算されるため、外出などで1食抜いたとしても1日分で請求されます。
ただし、入院や外泊で数日不在になる場合は食事を停止することができ、その間の食費は請求されません。
施設介護サービス費
「施設介護サービス費」は、介護サービスを受けるために必要な費用です。
要介護度が上がるほど高額になるほか、居室のタイプによっても異なります。介護付き有料老人ホームなどとは異なり、おむつ代も施設介護サービス費に含まれます。
日常生活費
「日常生活費」は、理美容代や日用品代・お菓子など、日常生活で発生するさまざまな費用です。また、施設内のレクリエーションで利用する材料費なども日常生活費に含まれます。
介護サービス加算
「介護サービス加算」は、手厚い人員体制や入所者の状態に応じたサービスの提供など対し、施設介護サービス費に上乗せして支払う費用です。
ここでは、主な加算を一部紹介します。
夜間職員配置加算
「夜間職員配置加算」は、夜間に基準よりも多くの介護・看護スタッフを配置することに対して加算されます。この加算の対象施設は夜間の見守り体制が手厚いだけでなく、24時間褥瘡(床ずれ)のケアなどにも対応してもらえます。
経口維持加算
「経口維持加算」は、嚥下機能や認知機能の低下などにより普通の食事が困難になった入所者への、口から食べる楽しみを得るための支援に対して加算されます。
具体的には、口から食べるための「経口維持計画書」を入所者ごとに作成し、医師または歯科医師の指示のもと、管理栄養士または栄養士が栄養管理をおこなうなどの要件があります。
介護サービス加算が加算されるのはどんなとき?
かつての特養では、食事、入浴などの生活支援に比重を置いていたため、医療面のケアはそれほど充実していませんでした。
しかし、昨今の高齢化により医療ケアのニーズが高まり、特養でも医療・介護面を強化する動きが不可欠になっています。そのため、積極的な医療ケアや介護サービスを提供していくための専門スタッフの確保が必須です。
特養では専門スタッフの配備や医療・介護サービスを提供するにはサービス加算が発生します。施設によって加算内容は異なりますが、加算が多いほど手厚い人員配備や医療・介護サービスを行っているといえます。
おむつ代は施設の利用料に含まれる
特養は介護保険施設にあたるので、食費、必要な日用品代、理美容費、医療費、レクリエーション費などは自己負担ですが、おむつ代は施設負担となり請求されません。
なお、特養以外の民間の有料老人ホームではおむつ代は実費請求です。
おむつなどの介護用品の実費請求が積み重なると経済的負担は大きくなり、この点からも特養は他の民間有料老人ホームよりも経済的な負担が少なく安心です。
特別養護老人ホームの費用を軽減できる制度
特養は介護保険制度と老人福祉法の観点から高齢者保護の機能があります。そのため特養の費用を軽減できる制度があります。
特定入所者介護サービス
前述の月額利用料は、所得に応じて支払い額が決まる仕組みになっています。簡単に言うと、所得が少ない人ほど支払いの負担が軽くなる、ということです。
この分類は5段階に分かれているので、以下で入居者本人がどれに当てはまるのか確認しておきましょう。
第1段階:生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税第2段階:世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円以下第3段階(1):世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円より大きく120万円以下第3段階(2):世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人第4段階:上記以外の方
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
段階ごとの負担限度額
第1段階
生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税
居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室0円9000円従来型個室9600円ユニット型個室的多床室1万4700円ユニット型個室2万4600円
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
第2段階
本人及び世帯全体が市民税非課税で合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下の方
居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円1万1700円従来型個室1万2600円ユニット型個室的多床室1万4700円ユニット型個室2万4600円
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
第3段階(1)
世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額80万円を超え120万円以下の人
居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円1万9500円従来型個室2万4600円ユニット型個室的多床室3万9300円ユニット型個室3万9300円
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
第3段階(2)
世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人
居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円4万800円従来型個室2万4600円ユニット型個室的多床室3万9300円ユニット型個室3万9300円
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
第4段階
上記以外の人
居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室2万5200円4万3350円従来型個室3万4500円ユニット型個室的多床室4万9200円ユニット型個室5万9100円
出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省)
特定入所者介護サービスの申請方法
制度を利用するには本人または代理人のお住まいの各市区町村の窓口へ申請します。申請時に必要な書類や不明な点を事前に各自治体へ確認して準備しましょう。
介護保険被保険者証のコピー介護保険負担限度額認定申請書同意書被保険者本人および配偶者名義の全通帳のコピー有価証券や投資信託などのその他資産のコピー
高額介護サービス費制度
「高額介護サービス費制度」は、1カ月の介護保険サービス自己負担額が限度額を越えた場合、越えた分の金額が戻ってくる制度です。支給対象の方には自治体から「支給申請書」が送られくるので、忘れずに申請しましょう。
高額介護サービス費の申請方法
高額介護サービス費の支給を受ける際は、各自治体の窓口に申請しましょう。以下、申請時に必要な主な書類をまとめました。
高額介護サービス費支給申請書介護保険被保険者証振込先が確認できるもの
高額医療・高額介護合算制度
「高額医療・高額介護合算制度」は、同一世帯で支払った介護保険サービスと医療費の自己負担額の合計が基準を越えた場合、越えた分の金額が戻ってくる制度です。合算期間は8月1日から翌年の7月31日で、利用するには自治体の国民健康保険窓口で申請します。
ただし、同一世帯内でも「夫が75歳以上で後期高齢者医療保険、妻が75歳未満で国民健康保険」など、加入する保険が異なる場合は合算することができません。さらに、基準を500円以上越えない場合は適用外です。
高額医療・高額介護合算制度の申請方法
高額医療・高額介護合算制度を利用する際は、各自治体の窓口に申請しましょう。以下、主に必要な書類をまとめました。
高額医療・高額介護合算申請書健康保険証介護保険証振込先が確認できるもの
特別養護老人ホームの費用は年金でまかなえる?
特養は、公的な介護保険施設にあたるため民間の有料老人ホームと比べ、入所一時金などの初期費用もかからず、月額利用料も施設負担の部分もあり安価に設定されています。
月額利用料は所得や減額制度の利用により異なりますが、一般的に年金で十分まかなうことは可能であると言われています。特養の最大のメリットは低料金であること。年金収入で生活したい要介護3以上(特例の要介護1・2)の方にはおすすめです。
特別養護老人ホームは安価だが待機期間が長い
特養は低コストでの介護施設を検討している方におすすめです。他の施設と比較しても高額な初期費用の心配もなく、原則終身にわたり入所でき、24時間介護が受けられ、公的施設なので倒産のリスクもありません。
非常に魅力的な施設な分、人気が高く、申請してから入居までの待ちできるまでの期間が長いのがデメリットです。ただ昨今では、待機人数が減少し、比較的入居しやすくなってきています。
出典:「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」(厚生労働省)
介護保険施設は特養のほかに介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院の4種類あります。特養は介護ケアと長期入居ができるので特に人気です。
特別養護老人ホームに入所したいけど待っている期間はどうする?
特養の入所までに相当の時間を要することも珍しくありません。最近では初期費用のない有料老人ホームに入居しながら待機する方も増えています。
別の施設を検討する
特養に申請をしたものの、待機期間が発生した場合どのように過ごせば良いでしょうか。
家族での介護が難しい場合、入所待ちの期間別の施設を検討する必要があります。最近では初期費用がない有料老人ホームも増えています。入居一時金がないけれど3ヵ月ごとに入退去審査がある介護老人保健施設で待つ方もいます。
なお、有料老人ホームでは自分で用意するベッドや寝具、家具は、特養では備品になりますので、レンタルすることをおすすめします。
在宅サービスを利用する
特養への入所待ちの期間に在宅サービスを利用する選択肢もあります。入所までの期間が短い場合に選択しやすい方法です。自宅で介護保険の範囲内でサービスを受けることができますし、高齢化に伴い利便性の高いサービスが増えることが期待できます。
介護者の用事や体調不良で自宅での介護が難しいこともあるでしょう。その場合は在宅介護者が一時的に入所し介護を受けるサービス(ショートステイ)を利用することも可能です。
施設を利用してみることで不明な点が解消できますし、ならし期間として馴染めるメリットと、介護者の介護疲れを回復させる効果もあります。
特別養護老人ホーム(特養)の費用に関するよくある質問
特別養護老人ホームの費用目安はどのくらいですか?
特別養護老人ホームは、入居一時金が不要で支払うのは毎月の利用料のみです。月額利用料の目安は居室タイプによりますが、約9~13万円です。入居者の要介護度によって変動があるので、しっかり確認しましょう。
特別養護老人ホームへ早く入居するにはどうしたら良いですか?
特別養護老人ホームは月額利用料が安価ということで待機人数も多く、入居までに1年以上かかることも珍しくありません。少しでも早く入居するためには、「同時に2カ所以上申し込む」「人気の低い居室タイプに申し込む」「探す地域を拡げてみる」といった手段が挙げられます。
また経済的に少し余裕があるのであれば、有料老人ホームへ一旦入居し、そこで特別養護老人ホームの空きを持つというのもひとつの手です。
特別養護老人ホームは何故安いのでしょうか?
特別養護老人ホームは、国からの助成金や税金面で優遇されているため安価で運営できています。入居者にとって初期費用がかからないことはメリットで、介護度が上がっても終身的に生活できるのは魅力的です。
その反面、安価ということもありどの施設も満室の傾向が強いというのが現状です。
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2021/11/26
3
安い老人ホームとはどんな施設?|高級老人ホームとの違いを解説
介護施設の入居を検討する時、みなさんが気にするのが費用面でしょう。
「安価な介護施設はどこなのか?」「費用に差がつくのはポイントは?」
この記事では、そんな疑問にお答えすると同時に、介護施設を選ぶ時に費用に差がつくポイントを詳しく紹介していきます。是非、施設選びの参考にしてください。
https://youtu.be/R1a3TioQXmA
安い老人ホームの特徴
医療法人や社会福祉法人が運営している公的の介護施設は、金額設定が安めのところがほとんどです。主に「特別養護老人ホーム」や「ケアハウス」などが当てはまり、中にはクリニックに併設された介護施設もあります。
一方、民間(一般企業含む)が運営する有料老人ホームは金額設定が高めです。理由としては、公的施設と比べサービスや設備、人員体制が充実しているためです。
ただし、施設によって金額設定はさまざまなので、詳細に関しては施設に直接確認すると良いでしょう。
安い老人ホームが安価な理由
安い老人ホームの安価な理由は以下の3つです。
医療法人や社会福祉法人が運営立地条件が良くない元々あった施設を改築
以下で詳しく見ていきましょう。
医療法人や社会福祉法人が運営
医療法人や福祉福祉法人は国や自治体からの補助を受けているため、費用も安めの設定の施設がほとんどです。
医療法人は病院、介護老人保健施設、リハビリステーション、デイサービスなどを運営しており、社会福祉法人は特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護、ショートステイなどを運営しています。
立地条件が良くない
立地条件によって費用も変動すると言っても過言ではありません。
駅から徒歩数分だったり一等地に立地していると費用も高めになりますが、駅から離れた郊外や地価の安い地域、アクセスが難しい立地の場合は費用も安めに設定されることが多いです。
とはいえ、「自宅から近い場所が良い」「自然豊かなエリアに囲まれたい」「都市部や商業施設に近いほうがいい」といった入居者の希望もそれぞれ異なるため、本人の希望と費用面がマッチした介護施設を選ぶと良いでしょう。
元々あった施設を改築
介護施設の建屋自体が、新築なのか元々あった施設を改装したものかによっても費用は異なり、土地も借地か自社の土地なのかによっても変わります。
元はホテルや旅館などの宿泊施設、福利厚生の保養所だったところを改築して、有料老人ホームとして新たに使用している施設は、安めの費用設定の場合が見受けられます。
高級老人ホームが高い理由
一方で、高級な老人ホームの高い理由は以下の4つです。
食事が豪華介護・医療体制が充実しているイベント・レクリエーションが充実している共用設備が充実している
食事が豪華
老後生活で楽しみのひとつである食事。高級な老人ホームは見た目や食材、調理方法など食事に力を入れている施設がほとんど。栄養バランスが取れているのはもちろん、フルコース仕立てや注文式といったホテル感覚の食事シーンが楽しめます。
中には、寿司職人の出張サービスや高級食器を使いながらの季節の特別メニューを出すところも。
入居者の家族も一緒に利用する際、豪華な食事を施設内で堪能できるのもメリットのひとつです。
介護・医療体制が充実している
老後生活で必要になることが多い医療サービス。高級老人ホームは医療や介護サービスが充実しているため、入居者も別々に暮らす家族も安心です。施設内にクリニックが併設されている施設もあります。
スタッフも手厚く配置されているため、緊急時の対応も安心。医療機関と連携したりている施設も多く、中には医師や看護師が365日24時間常駐している施設もあります。リハビリにおいても、理学療法士などがしっかりサポートします。
イベント・レクリエーションが充実している
高級な老人ホームでは、季節のイベントや舞台鑑賞、クリスマスコンサートといった娯楽が悠々自適に楽しめます。国内外の旅行ツアーがある施設も。
ヨガや絵画、外国語、音楽レッスンといった一流の講師のレッスンが施設内で受けながら、入居者同士の交流や趣味を楽しめます。
共用設備が充実している
高級老人ホームの共用設備は、安い有料老人ホームと比較して充実度が違います。
プールやフィットネスルーム、カラオケ、シアタールーム、ダンスホール、理美容室、医務室といった趣味から医療設備まで完備されており、施設内のスタッフによるサポートも適宜受けられます。
費用に差がつく4つのポイント
費用に差がつくポイントは以下の4つです。
前払い金の有無食費にも差が出る立地条件が良い、個室などといった条件は家賃、管理費が高くなる介護サービスの負担割合もチェック
前払い金の有無
入居一時金は介護施設を利用する権利の購入金のこと。数百万円~数千万円の金額設定の施設もあるため、入居一時金が必要か施設に必ず確認しましょう。
入居一時金は、一般的に入居後毎月償却されていきますが、入居者の退去や死去した時点で全額償却されていない場合は、入居者本人や家族に未償却分の費用が返されます。
入居一時金は、入居時に初期償却したうえで毎月償却が行われているため、入居者の退去や死亡時に受け取れる未償却分の費用が少額になる場合もあります。
食費にも差が出る
介護施設によって食材やメニュー、料理方法も違うため月額利用料の差が出ます。調理スタイルも施設によって異なり、自施設のスタッフが調理するところもあれば外部業者に調理や配達を委託して、食事を温めるだけの施設もあります。
入居者で気になるのが、誤嚥予防や持病への対応。咀嚼や飲み込みがしにくい入居者向けにきざみ食やソフト食、ムース食、ミキサー食といったた介護食や、糖尿病や高血圧といった持病の方向けの治療食を提供可能な施設もあります。その場合は、別途費用が必要になるかどうかを確認しましょう。
また、アレルギーや好き嫌い、選択制メニューといった柔軟な対応も食費に上乗せされることもあるため、管理費の内訳を確認すると良いでしょう。
「立地条件が良い」といった条件は家賃・管理費が高くなる
月額利用料の大半を占める家賃や管理費は立地条件などで変動します。一般の物件と同じような基準で決められていると考えて良いでしょう。
居室タイプや部屋の広さ、日当たり、設備状況でも変わってきます。個室やユニット型個室、多床室といった部屋のタイプの中でも、プライバシーが守れる個室のほうが金額設定も高めになります。
施設の充実度によっても管理費が変動します。娯楽や趣味に関する施設がどの程度必要なのか検討しましょう。
安価な施設であるがゆえに、交通状況の不便さやプライバシーが守れず娯楽も少ないといった入居後に不満やストレスが出てくる場合もあります。入居前に事前確認を行い、ご自分の資産状況との折り合いをつけると良いでしょう。
介護サービスの負担割合もチェック
介護サービス費は、自己負担分は一般的に介護保険料の1割~3割であり、要介護度や収入に応じて変わります。軽減措置もあるので確認してください。
国の人員基準よりも手厚く医師やスタッフを配置している介護施設もあり、“上乗せ介護費”として月額に3~5万円ほど追加になる場合もあります。安心感とリスク管理に費用をかけるかも検討の余地あり、です。
時代に合わせて多種多様な介護サービスが増えてきたため、入居者の選択の幅も広がりました。情報収集をしっかりおこなうと良いでしょう。
安い老人ホームの探し方
実際に安い老人ホームに入居しようと考えた場合、どのように探していけば良いのか気になりますよね。
以下では、安い老人ホームの探し方に関してまとめました。
立地が悪い施設を選ぶ
一般的な物件と同様に、老人ホームも立地によって費用感が異なります。駅から遠い老人ホームより駅から近い老人ホームの方が高くなる傾向があるので、アクセス面を重視しない場合は駅から遠い老人ホームを選択すると良いでしょう。
多床室のある老人ホームを選ぶ
多床室とは相部屋のことを指し、プライベートを確保できる個室と違い安価であることが多いです。ただし、多床室を利用する際には、以下のようなデメリットも存在します。
プライベートの確保ができない夜間のいびきや物音がうるさいと眠れない同部屋の人と気が合わない場合はストレスを感じる
多床室は安価であるもののデメリットが多々あるので、入居検討は慎重におこないましょう。
無理のない施設探しを
老人ホームは入居したら毎月確実に支払うことが必須になります。そのため、現在の収入や今後見込める収入、貯蓄や資産などに見合った、無理のない施設選びをすると良いでしょう。
所得に応じて費用の軽減制度もあるため、生活保護受給者や低所得者でも入居可能か担当のケースワーカーに確認しましょう。
また、入居希望の施設の医療体制や人員配置、施設の充実度、スタッフや入居者の雰囲気なども直接見学に行って費用と見合っているかチェックしてください。
安価な介護施設は待機人数が多いのがデメリット。民間の介護施設に入居しながら、待機を待つのも良いでしょう。
安い老人ホームに関するよくある質問
安い老人ホームはどれくらいの費用で入居できますか?
特別養護老人ホームのような公的施設であれば入居一時金は不要です。また月額利用料についても約8~13万円程と比較的安価で入居できます。
ただし、安価である故に基本的に満室傾向が強く待機人数も多いです。老人ホームへ入居する際は、公的施設、民間施設の両方を検討することをおすすめします。
安い老人ホームの安価な理由は何ですか?
主に「医療法人や社会福祉法人が運営」「立地条件が悪い」「元々あった施設を改築」などが挙げられます。
特に立地条件は、交通の便が良いほど費用が高く設定されており、アクセスが難しい立地の場合は費用も安めに設定されることが多いです。
入居後、家族が頻繁に面会などをおこなったり、施設からの緊急の呼び出しを考えると、できるだけ通いやすい施設をおすすめします。
安い老人ホームは認知症の人でも入居できますか?
安い老人ホームでも認知症の人は入居できます。ただし、高級な老人ホームと比較して人員が必要最低限しか配置されていないことが多く、徘徊などの症状がある場合、家族として不安が残る可能性があります。
老人ホームの分類の中には、グループホームという認知症特化型の施設もあるので、認知症の人の入居を検討している際はおすすめです。
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2021/11/26
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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説
介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。
この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。
https://youtu.be/oK_me_rA0MY
▶介護付き有料老人ホームの費用に関してはこちらのページをご覧ください
介護付き有料老人ホームの特徴
介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。
主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。
看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。
全体の概要をまとめるとこのようになります。
費用相場
入居時費用
0~数千万円
月額利用料
15~30万円
入居条件
要介護度
自立~要介護5※1
認知症
対応可
看取り
対応可
入居のしやすさ
◯
※施設の種類によって異なります。
特定施設入居者生活介護とは
特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。
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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは
介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。
そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。
「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
https://youtu.be/eMgjSeJPT8c
有料老人ホームの種類
有料老人ホームには、以下の3種類があります。
介護付き有料老人ホーム
住宅型有料老人ホーム
健康型有料老人ホーム
この3種類の違いを以下にまとめています。
種類
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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説
グループホームとは認知症高齢者のための介護施設で、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスのこと。正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。
費用や入居条件などの主な特徴は以下の通りです。
入居時費用約0円~100万円月額利用料約15~30万円入居条件要支援2以上認知症の受け入れ重度認知症も受け入れ可看取り対応対応していない施設が多い
この記事では、各項目について詳しくご説明していきます。ご家族が認知症で、在宅での介護生活に不安のある方などはとくに、グループホームへの入居検討の際の参考にしてください。
https://youtu.be/EofVO7MRRDM
グループホームの特徴
グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。
「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。
調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。
グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。
グループホームは少人数「ユニット」で生活
グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。
少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。
認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。
慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。
グループホームの費用
グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。
ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。
項目
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