入居する老人ホームを探そうとして「何からしたら良いかわからない!」「一人で施設探しをするのは大変!」と、とまどっている人もいるかもしれません。 そこで、今回は老人ホーム探しの相談窓口を紹介。各施設の大まかな特徴や、相談窓口を訪ねる前にしておきたい準備についても解説しているので、施設探しに迷っている人は参考にしてください。 老人ホームにはたくさんの種類がある 「老人ホーム」と言っても、高齢者が入居できる施設にはさまざまな種類があります。なかでも民間企業が運営している「民間施設」と、自治体や社会福祉法人などが運営する「公的施設」では、大きな違いがあります。 民間施設と公的施設の特徴を大まかに押さえておくと、施設探しがスムーズに進みます。 民間施設 民間施設には、以下の4つの種類があります。 施設の種類入居時費用月額利用料入居条件認知症の受け入れ介護付き有料老人ホーム0~数千万円15~30万円要介護1以上○住宅型有料老人ホーム0~数千万円11~25万円自立~要介護3程度△サービス付き高齢者向け住宅0~数十万円11~25万円自立~要介護1程度△グループホーム0~数十万円10~15万円要支援2以上◎ 公的施設 公的施設には、以下の5つの種類があります。 施設の種類入居時費用月額利用料入居条件認知症の受け入れ特別養護老人ホーム(特養)0円8~14万円要介護3以上○介護老人保健施設(老健)0円7~14万円要介護1以上○介護医療院0円7~14万円要介護1以上○養護老人ホーム0円0~14万円自立×ケアハウス0~数十万円6~17万円自立~要介護3程度△ 老人ホーム探しの相談窓口 老人ホームと同様に、相談窓口にも民間のものと公共のものがあります。使いやすい窓口を活用しましょう。 老人ホームの相談窓口には以下のようなものがあります。 公的窓口 役所の福祉課の窓口 地域包括支援センター 医療ソーシャルワーカー 高齢者総合人材センター(シルバー110番) 民間窓口 ケアマネジャー インターネットの検索サイト 老人ホーム紹介センター 【公共】役所の福祉課の窓口 役所のなかには、「高齢者福祉課」「介護保険課」といった名称で、高齢者の生活を支援するための窓口が設置されています。この窓口に相談すれば、地域の老人ホームを紹介してくれるでしょう。 また、介護が必要な状態にも関わらず介護認定を受けていない場合、まずは住んでいる地域の役所の福祉課に相談しましょう。 【公共】地域包括支援センター 地域包括支援センターは、老人ホーム探しに限らず高齢者やその家族の生活を支援する施設。医療や保険、成年後見制度の活用など、高齢者の困りごとを一手にサポートしています。 各分野の専門家が相談に乗り、さまざまな状況の高齢者を支援できる体制があります。 【公共】医療ソーシャルワーカー 医療ソーシャルワーカーとは、病院から退院する際の問題を解決するために各機関と患者との間で調整をする専門家です。 具体的には、以下の内容を相談できます。 退院時の援助や退院後の入居先の調整 患者本人や家族の心理的・社会的な問題 医療費や生活費などの経済的な問題 退院後の社会復帰 退院後の通院 入院中の場合は、医療ソーシャルワーカーに相談するのが良いでしょう。 【公共】高齢者総合相談センター(シルバー110番) 高齢者総合相談センターは、都道府県に1ヵ所ずつ設置されている高齢者の相談窓口。「シルバー110番」とも呼ばれ、「#8080」に電話すると、その地域の窓口につながります。 高齢者の健康や介護、年金、就労など、総合的な問題に対して情報提供などをおこないます。 【民間】ケアマネジャー ケアマネジャーは、介護サービスを利用する人にそれぞれ個別ケアプランを作成し、高齢者の生活を支援します。利用者の体調の変化や家庭の事情によって在宅介護が難しくなった場合にも、相談に乗ってくれます。 既に介護サービスを利用している場合は、利用者の普段の様子や利用している介護サービスを把握しているケアマネジャーに相談するのがスムーズです。 担当のケアマネジャーがいる場合は、まずはケアマネジャーに相談しましょう。 【民間】インターネットの検索サイト インターネット上には、老人ホームの料金やサービス内容、設備といった詳細な内容を記載している老人ホームの検索サイトがあります。 検索サイトでは、予算、地域、受け入れ可能な医療行為などの複数の条件を指定して、老人ホームの検索が可能。複数の施設を比較できるうえ、気になる施設の資料請求や見学予約を一括でできるサイトも多数あります。 【民間】老人ホーム紹介センター 老人ホーム紹介センターでは、さまざまな老人ホームの情報の提供や具体的な施設の提案を受けられます。 対面で相談できる窓口と、電話で相談できる窓口があります。どちらの場合も、「認知症でも入れる施設は?」「これくらいの予算で入れる施設を探してほしい」といった要望に合わせた老人ホームを紹介してもらえます。 多くの老人ホーム紹介センターでは相談料は無料ですが、なかには有料の場合もあるので、相談する前に確認しましょう。 相談窓口に相談する前にしておきたい準備 「何からすれば良いかわからない!」と混乱してすぐに窓口に相談に行く前に、いくつか準備をしておきましょう。少し手間はかかりますが、その方がスムーズに老人ホーム探しが進みます。 健康状態(既往歴)の確認する 入居する本人の健康状態によっては、老人ホームに入れない場合もあります。相談窓口でも確認されるので、以下の内容を確認しておきましょう。 年齢 要介護度 認知症の症状 既往歴・服薬の有無 特に確認しておきたいのが、認知症の症状と既往歴・服薬の有無です。 例えば、「認知症の影響で他人に暴力を振るう」「徘徊して建物から出ていく危険性がある」といった場合、受け入れられる老人ホームは限られます。 また、日常的に医療的なケアが必要だったり、特別な対応が必要な薬を飲んでいる場合も対応できる施設が限られます。 相談するときにスムーズに伝えられるように、メモに残しておきましょう。 予算を決める 老人ホームの費用は、「入居金」と「月額費用」に分けられます。入居金を設定していない施設もあるため、「入居金がある場合は、入居金◯万円まで。月額◯万円まで」「入居金がない場合は、月額◯万円まで」と上限額を考えておきましょう。 ただし、終身利用を考えている場合、長期間にわたって入居する可能性もあります。入居時の本人の年齢から大まかな入居期間を想定して、予算を決めてください。 地域を決める 本人が住み慣れた地域が良いのか、遠方に住む家族の近くが良いのかで選択できる老人ホームが大きく異なります。そのため、入居を希望する地域も事前に考えておきましょう。 また、希望する地域には他の希望条件に合う施設がないこともあります。その場合、どのくらいまで地域を広げられるのかも検討しておくと良いでしょう。 また、比較的に本人が元気なうちに老人ホームに入居する場合、周辺にスーパーや役所、駅などの施設がないと不便に感じることも。本人の活動状況によって希望する立地条件を考えましょう。 入居のタイミングを決める 入居する本人の心身の状態や介護の状況によって、入居を希望するタイミングは異なります。 数年先を見越しての情報収集なのか、すぐにでも入居したいのかによって、選択できる老人ホームが異なるので、「2~3年後」「半年後」「すぐにでも」など、大まかに入居のタイミングを考えておきましょう。 なお、民間の老人ホームに入居するには、基本的に1ヵ月はかかります。さらに、特別養護老人ホームなどの公的施設は人気があるため、数年待つことも。そういった点も念頭に置いて施設探しを進めましょう。 希望するサービスを考える 老人ホームでは、基本的には食事、レクリエーション、介護サービスなどが提供されますが、なかには提供されない施設もあります。本人が快適に過ごせるように、どんなサービスが必要なのかを事前に決めておきましょう。 施設入居を決定する人を決める 入居する本人ではなく、家族が中心となって施設探しをする場合、家族の誰が決定権を持つのかを明確にしておきましょう。明確にしておかないと、施設探しの際に時間がかかったり、入居後のサポートが上手くいかずにトラブルになることもあります。 そのため、入居する本人との関係性や入居後のサポートを主に誰がするのかを考慮に入れて決定権を持つ人を決めると、スムーズに施設探しができるでしょう。 老人ホーム探しは相談窓口に頼んだ方が良い? 老人ホームは、相談窓口に頼らなくても自分だけで探すことも可能です。しかし、以下のような理由から、相談窓口や専門家に老人ホーム探しを頼ることをおすすめします。 施設探しの専門家から詳しい情報を聞ける 希望に合った施設探しが難しい 入居条件の確認や見学予約に手間がかかる 施設探しの相談窓口では、各施設の詳しい情報を持った専門家に相談できます。そのため、希望条件にぴったりの施設を提案してくれるでしょう。 また、老人ホームの受け入れ体制は各施設で異なりますが、それをいくつもの施設に直接確認するのは大変です。相談窓口であれば、そうした受け入れ状況の確認も一括でおこなえるので便利です。 老人ホームに入居するまでの流れ 老人ホームに入居するまでには、主に7つのステップがあります。入居の流れを把握して、スムーズに施設探しを進めましょう。 よくある質問 老人ホームの入居相談はどこですれば良いですか? 老人ホームを探すときは、相談窓口を活用しましょう。具体的には、役所の福祉課の窓口、 地域包括支援センター、医療ソーシャルワーカー、高齢者総合人材センター(シルバー110番)などの公的な窓口や、ケアマネジャー、インターネットの検索サイト、老人ホーム紹介センターなどの民間の窓口があります。 入居相談をする前に準備することはありますか? 入居相談をする前に、いくつか決めておいた方が良いことがあります。それは、本人の健康状態、入居のタイミング、予算、地域、希望サービス、入居の決定権のある人です。これらを予め考えておくことで、老人ホーム探しがスムーズになり、後悔しない施設選びができるでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームの入居相談はどこですれば良いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
2023/06/23
老人ホームでの生活を快適で安全なものにするために、施設を選ぶ際は設備にも注目してみましょう。この記事では、施設の種類ごとの主な設備や施設選びのポイントを紹介するほか、介護ベッド、浴槽、車椅子について重点的に解説しています。 設備は老人ホームの種類により異なる 老人ホームや介護施設では、老人福祉法や介護保険法により居室の広さや共用設備などの基準が決められています。施設の種類によって目的が違うため、設備基準も施設によって異なります。 パンフレットに書かれている居室の広さなどの数字は、実際に自分の目で見た印象と違う場合も多いです。資料は参考にとどめ、必ず見学してから入居を検討しましょう。 種類別の主な設備 高齢者向けの施設や住宅には、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、シニア向け分譲マンションなどいくつもの種類があり、それぞれ設備が異なります。種類ごとの主な設備や特徴を見ていきましょう。 有料老人ホーム 有料老人ホームはさらに「介護付」「住居型」「健康型」に分けられ、種類ごとに設備が異なります。居室内の設備基準はありませんが、広さは3つのタイプともに1人用の個室で13㎡以上、夫婦部屋は26㎡以上と定められています。 アットホームな施設から高級施設まで選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 サービス付き高齢者向け住宅 「サ高住」とも呼ばれる高齢者向けの賃貸住宅です。居室に浴室、キッチン、洗面設備、トイレ、収納設備があるのが一般的ですが、施設によってはキッチン、浴室は共用の場合もあります。 居室の広さは、キッチンと浴室がある場合は25㎡以上、ない場合には18㎡以上と決められています。 シニア向け分譲マンション バリアフリーや充実した共用施設など、高齢者が生活しやすいよう設計された分譲型のマンションです。生活支援などのサービスを受けられますが、施設ではなくあくまで住居のため、設備に基準はありません。 グループホーム グループホームは、認知症の人を対象とした小規模の介護施設です。施設スタッフの支援を受けながらアットホームな環境のもと生活を送る場で、共同のリビングや食堂、機能訓練室などが設置されています。 ケアハウス ケアハウスには「自立型」と「介護型」があり、それぞれ設備が異なります。介護型では介護をおこなうための一時介護室が設置されています。 特別養護老人ホーム 「特養」とも呼ばれ、介護が必要で自宅での生活が困難な人向けの施設です。共用のトイレや複数名で入る浴室、リビングや食堂、機能訓練室などが設置されています。 居室は複数名での相部屋が多いですが、近年では個室も増えてきています。 介護老人保健施設 「老健」とも呼ばれ、退院直後で自宅での生活が難しい人や要介護認定を受けた人などが一時的に入居し、リハビリをおこないながら在宅復帰を目指す施設です。診察室、機能訓練室やレクリエーションルームが設置されています。 居室設備と共用設備の特徴 老人ホームで日常生活を送るために重要なのが、居室設備と共用設備です。どのような特徴があるのか見ていきましょう。 居室設備 居室は自分の家であり、心地よく過ごせるかがとても重要です。 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅であれば、居室は「個室」であることがほとんどですが、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、個室だけではなく多床室という数人で使用する大部屋の場合もあります。 個室は広いことが良いとは限りません。足が悪くなったときには移動をせずに身の回りのものに手が届くコンパクトな空間が便利になることもあります。家族が考える満足度が本人にとって最適な環境とは限りません。本人の生活のしやすさを優先しましょう。 共用設備 共用設備には、トイレ・浴室・食堂・機能訓練スペースなどの基本的な設備と、施設によって談話室・娯楽室・理美容院などの設備があります。高級な有料老人ホームなどではレストラン・サウナ・温泉・プール・売店などホテルのような豪華な設備があるところもあります. 個室の浴室がある場合や大浴場のケース、浴室や食堂の利用時間が決まっている施設、個人に合わせて自由に使える施設など、施設によって異なるので確認しましょう。 介護ベッドと主な種類 介護ベッドには、主に「背上げ機能」「高さ調節機能」「膝上げ機能」という3つの機能が備わっており、ベッドから起き上がったり立ち上がるのを助けてくれます。ボタン操作による電動リクライニングベッドが主流で、ベッドに搭載されたモーターの数で機能が異なり、5種類にわけられます。 ほとんどの介護付き有料老人ホームでは、次に紹介する5種類のうちいずれかが標準設備になっています。 1モーターベッド2モーターベッド3モーターベッド4モーターベッド1+1モーターベッド 1モーターベッド 1モーターベッドには、背上げ機能または高さ調節機能のどちらかがついています。細かい調節は難しいため、比較的、体を自由に動かせる人の起き上がり補助として使用するのに向いています。 2モーターベッド 2モーターベッドには、背上げ機能と高さ調節機能が備わっています。 背上げ機能に付随して膝上げ機能が付いていることも多く、自力での起き上がりと立ち上がりの両方をサポートしてくれます。 3モーターベッド 背上げ、高さ調節、膝上げの3つの機能がすべて備わっており、それぞれを個別に細かく調整することが可能です。 ベッドで過ごす時間が長い人や自力で寝返りを打つのが難しい人は、3モーター以上のベッドを選ぶと良いでしょう。 4モーターベッド 背上げ、高さ調節、膝上げに加え、左右の肩の部分を傾けて寝返りを補助する機能が備わっています。機能がそれぞれ独立しているため細やかな調節が可能な反面、操作がやや煩雑というデメリットもあります。 比較的新しいタイプの介護ベッドで、タイマーによる自動寝返り機能のついた機種などもあり、要介護度が高い人の床ずれ防止に役立ちます。 1+1モーターベッド 背上げ機能と膝上げ機能がついていて、それぞれ単独で操作できます。2モーターベッドと混同されがちですが、2モーターベッドは背上げと膝上げを1つのモーターでおこない、もう1つのモーターで高さを調節します。一方、1+1モーターベッドに高さ調節機能はついていません。 浴室(浴槽)の主な種類 入浴は衛生を保つとともに、老人ホームでの生活の楽しみのひとつです。このため、介護が必要な人でも入浴できるよう身体状況に合わせたさまざまな浴室(浴槽)があります。 ただし、施設によって設備は異なります。自立している人が一人で入れる浴室があるか、寝たきりになっても入浴できる設備があるかなど、入居前に確認しましょう。 一般浴リスト浴(中間浴)機械浴 一般浴 自立している人や歩行ができる人の入浴は「一般浴」と呼ばれることが多いです。浴室は手すりや滑りにくい床素材などで高齢者でも安全に入浴できるよう設計されていますが、自宅のお風呂や銭湯のように自分自身で湯船につかります。 居室に浴室がついている場合と大浴場が整備されている場合があり、浴室付きの居室であれば、自由に入浴可能です。 大浴場でも、一般浴は入浴回数や時間などが比較的自由なことが多いです。ただし、週あたりの入浴回数などは施設により決められていることもあるため、入居前に確認しましょう。 リフト浴(中間浴) 自力での歩行は難しいものの座った体勢を保てる人は、リフト付きの椅子を用いて入浴します。「中間浴(リフト浴)」と呼ばれ、車いすからリフト付きの椅子に移動して、椅子に座ったまま入浴します。このため、浴槽をまたぐことができない人でも安全に入浴できます。 リフトは上下左右に動かせるため、楽に移動することができます。ただし、湯船につかる際リフトの高さが上がるため、最初は不安を感じる人も多いです。しかし、手すりや安全ベルトが付いており、介護スタッフが付き添ってくれるため、ほとんどの人は慣れれば安心して入浴できます。 機械浴 リフト浴での入浴も難しい人は、リフトより大掛かりな機械を用いた「機械浴」で入浴します。 機械浴には、「チェアー浴」と「ストレッチャー浴」の2種類があります。 チェアー浴 チェアー浴は、側面に扉のついた浴槽に専用の椅子ごと入り、お湯を張って入浴します。 リフト浴と同じく座った姿勢を保てる人向けの入浴方法ですが、上下の移動がない分安心して入浴できます。 ストレッチャー浴 ストレッチャー浴は、座った姿勢が保てなかったり寝たきりの人でも利用できる入浴方法です。 ストレッチャーに横になった状態で髪や体を洗ったあと、ストレッチャーごと浴槽に移動して入浴します。 車椅子の主な種類 車椅子は歩行が困難な人の移動を補助する手段で、体格や身体状況により適した種類が異なります。福祉用具であり施設の設備ではありませんが、介護付き有料老人ホームでは多くの入居者が利用しているため、ここで紹介しておきます。 なお、老人ホームによっては無料で借りられたり、要介護度によって介護保険を使ってレンタルできるなど、施設や利用者によって費用は異なります。車椅子が必要な人は、入居を希望する施設に確認しましょう。 スタンダードタイプモジュールタイプリクライニング・ティルトタイプ電動タイプ スタンダードタイプ スタンダードタイプは、老人ホームでも在宅でも最も多く利用されている標準的な車椅子です。利用者自身が手や足で操作して移動する「自走式」と、介助者が後ろから押して使う「介助用」の2種類があります。 モジュールタイプ モジュールタイプは、車輪サイズや座幅・座面高などを利用者の体形に合わせられ、スタンダードタイプより疲れにくいのが特徴です。決められたラインナップの中から選ぶため、費用は比較的リーズナブルです。 リクライニング・ティルトタイプ 座った姿勢を保つのが難しい人でも使える車椅子で、スタンダードタイプと同様に自走式と介助式があります。リクライニングタイプは背もたれを、ティルトタイプは背もたれと座面の角度を変えることができます。 電動タイプ 電動モーターを使って車輪を動かす車いすです。手元のリモコンで操作でき、長時間の移動でも疲れにくいのが特徴です。 ただし、バッテリーを搭載するため非常に重く、本体とバッテリーで40kgを超えるものも珍しくありません。 老人ホームの設備はなにを確認する? 老人ホームの設備は法律で基準が決められたものもありますが、細かい設備は施設ごとに異なります。ここからは、老人ホームを選ぶ際にどのように設備を確認するかを解説します。 安心して過ごせる設備か 安心して日常生活を送るため、まず重要なのは快適な生活環境です。身体状況によっても異なりますが、浴室やトイレは居室内にあるのか、共用施設を利用するのかは確認しましょう。 また、自宅と変わらず自立した生活を送りたい人は、居室内の設備をしっかり確認しましょう。例えば、キッチンがあれば簡単な自炊ができますし、冷蔵庫があれば食品の保存に便利です。 サポートを受けやすい設備か 入居時は自立状態でも、年齢を重ねることで介護や医療的ケアが必要になることもあります。このため、介護などが必要になっても入居し続けられる施設を選ぶと安心です。さらに、どのようなケアやサポートが受けられるのかを確認するとともに、ケアやサポートを受けやすい設備が整っているかもチェックしておきましょう。 また、対応可能な医療的ケアは施設によって異なります。持病がある人は、必要なケアが受けられるか必ず確認しましょう。 外出しなくても気分転換をはかれるか 介護が必要になると、日常生活のほとんどを施設内で過ごします。図書室やシアタールームなどの娯楽設備が充実した施設なら、外出しなくても気分転換がはかれます。 また、売店があれば、受け身になりがちな老人ホームの生活の中で自分で選んで購入する喜びを感じることができます。 多くの人は形のない快適さを望んでいる 高級有料老人ホームの中には、プールや温泉などの豪華な設備のある施設もあります。このような設備はシニアライフを充実させるのに役立ちますが、それ以上に入居者が希望するのが、日常生活を送る上での快適さです。 スタッフの対応やきめ細やかな介護、充実した医療的ケアなど、実際に老人ホームで生活する多くの人は、こういった形のない快適さを望んでいます。 有料老人ホームを終の棲家とするために 有料老人ホームを「終の棲家」として選ぶ人が多くなり、ホームを文字通り「家」としてとらえる人が増えています。 日常生活を快適に過ごすために、居室内や共用施設などのハード面の充実は大切です。しかし、加齢や病気によって低下する身体機能や認知機能へのきめ細やかなケアや、我が家で生活しているかのようなさりげない生活面のサポートは、それ以上に重要です。 有料老人ホームを終の棲家とするため、設備などのハード面だけでなく、サービス内容やスタッフの対応などのソフト面もしっかり見極めて、自分に合った施設を選びましょう。 老人ホームの設備に関するよくある質問 有料老人ホームの居室設備はどのような基準で作られていますか? 有料老人ホームの居室内の設備基準は特にありません。ただし、居室の広さは一人用の個室が13㎡以上、夫婦部屋は26㎡以上と定めがあります。施設によっては、居室内に浴室やキッチンが付いている施設もあるので入居者の状態に合わせて選択しましょう。 自炊ができる施設はありますか? サービス付き高齢者向け住宅であれば居室内にキッチンがあるので自炊が可能です。サービス付き高齢者向け住宅はキッチンのほか、浴室、洗面設備、トイレ、収納設備があるのが一般的です。 ただし、居室の広さが25㎡以下の場合はキッチン、浴室ともに共用の場合が多いので、一人でゆっくり自炊を楽しみたい人は25㎡以上のサービス付き高齢者向け住宅を選びましょう。 車椅子の人でも入浴できる設備は整っていますか? 各施設では入居者の身体状況に合わせたさまざまな浴室(浴槽)があります。特に有料老人ホームや公的施設などでは、リスト浴と呼ばれる車椅子からリフト付きの椅子に移動して、椅子に座ったまま入浴するものや、機械浴と呼ばれる寝たきりの人でも入浴できる設備も整っています。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "有料老人ホームの居室設備はどのような基準で作られていますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
2022/01/26
老人ホームでの新型コロナウイルス集団感染に、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。老人ホームは多くの人が暮らす施設だけに、感染予防対策は重要です。この記事では、老人ホームでの集団感染対策を徹底解説。安心して入居できる老人ホーム探しに役立てください。 高齢者に重要な感染予防対策 老人ホームには、免疫力の弱い高齢者が多く入居しています。感染症が持ち込まれると施設内で拡がりやすいため、安全な日々の暮らしを守るために感染予防対策が欠かせません。 施設によっては、認知機能の低下した高齢者が入居している場合もあります。認知症になると自分自身で感染予防対策を徹底するのが難しくなるため、施設のスタッフが中心となって対策をおこなう必要があります。 また、老人ホームに感染症を持ち込まないためには、面会する家族も感染予防対策を理解し、実行することも大切です。 感染症対策ガイドライン 感染症対策ガイドラインは、医療・介護関係者が感染症に対する知識を身につけたうえで業務に取り組むため、厚生労働省により制定されました。 老人ホームは施設ごとに入居者数や設備などが異なります。このため、ガイドラインではそれぞれの施設に適した感染症対策がおこなえるよう基本的な対策方法を定めています。 新型コロナウイルスの影響で、施設内の集団感染対策が一段と重要になりました。安心して過ごせるよう、入居を希望する施設がどんな対策をおこなっているか知っておきましょう。 老人ホームでおこなう感染予防対策事例 老人ホームでは、具体的にどのような感染予防対策を講じているのでしょうか。どの施設でもおこなわれている基本的な対策を紹介します。 うがい、手洗いの徹底換気湿度管理予防接種接触場所の消毒排泄物と嘔吐物の適切な処理入居者の健康状態についての情報共有 うがい、手洗いの徹底 多くの老人ホームでは感染症を持ち込んだり拡大するのを防ぐため、入居者やスタッフはもちろん、面会に来た家族や納入業者など、施設に出入りするすべての人に対してうがいや手洗いをするよう徹底しています。 換気 新型コロナウイルスが流行したことで、感染症予防に対する換気の重要性が改めて見直されました。しかし、高齢者にとって急な温度変化は体調不良を引き起こす危険性もあります。このため換気は入居者の意見を聞いたり、体調を観察しながらおこないます。 湿度管理 加湿器により湿度を一定に保つことで、空気感染や飛沫感染のリスクを下げます。ただし、タンク内にレジオネラ菌が繁殖し、室内に噴霧されたことによる感染死亡例もあります。このため定期的に加湿器を清掃し、清潔に使用することも大切です。 予防接種 インフルエンザなどへの感染を防ぐため、定期的に予防接種をおこないます。現在では、新型コロナウイルスの予防接種も進んでいます。 接触場所の消毒 老人ホーム内は、ドアノブやエレベーターのボタン、手すり、照明のスイッチなど、複数の人が接触する場所が数多くあります。このような場所では、1日に数回アルコール消毒をおこないます。 排泄物と嘔吐物の適切な処理 大腸菌などは、人の排泄物を介して感染が拡がります。このためおむつの交換などは、適切でスピーディーな処理が必要です。 入居者だけでなく介護スタッフが感染する可能性もあるため、処理する際は使い捨て手袋やビニールエプロンを使用します。また、汚物が服やシーツに付着した場合は速やかに交換し、適切な方法で洗濯します。 入居者の健康状態についての情報共有 発熱や嘔吐、下痢、咳、頭痛、発疹など入居者の体調に異変を感じた場合は、申し送り時に次の時間帯のスタッフに報告するなど情報を共有します。 老人ホームで多い感染症は 入居者・スタッフ共にかかりやすく集団感染の恐れがある感染症には、新型コロナウイルスのほか、インフルエンザ、ノロウイルス(感染性胃腸炎)などがあります。特に、冬場は空気が乾燥しやすくウイルスや細菌が飛散しやすいため、感染予防対策が一段と重要です。 また、免疫力の低下した高齢者は「MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)」に感染しやすくなります。MRSAは抗生物質が効きにくく院内感染を起こしやすいため、注意が必要です。 老人ホームで感染症が発生する経路は? 老人ホームで感染症が発生する主な経路には、以下の4つがあります。 接触感染飛沫感染空気感染血液媒介感染 それぞれの経路で感染する代表的な感染症や、その予防対策について見ていきましょう。 接触感染 接触感染は、感染者から排出された病原体に直接触れたり、それらが付着したものに接触することで起こります。代表的な感染症に水虫や尿路感染症があり、多くの人が触れる場所や汚物が付着しやすい場所では特に注意が必要です。 複数の人でタオルなどを使いまわしたり、ほかの人が使ったものを消毒せずに使用することで感染が拡がるため、不用意にものに触れないことや使用後の消毒を徹底することが大切です。 飛沫感染 飛沫感染は、ウイルスや細菌が感染者の「咳」「くしゃみ」などで飛び、ほかの人の体内に入ることで起こります。 代表的な感染症にはインフルエンザがあり、発症すると「咳」「くしゃみ」が増えます。目に見えない細かい飛沫は遠くまで飛散するため、マスクをするとともに適度な距離を取ることを意識します。 また、多くの入居者が集まる食事やレクリエーションなどは、気をつけていても飛沫を浴びる危険性が高まるため、特に注意が必要です。 空気感染 ウイルスや細菌を含んだ飛沫の水分が蒸発すると、微粒子となって空気中に漂います。これを吸い込むことで感染するのが空気感染で、代表的なものに麻しんや水痘があります。 病原体が広い範囲を漂うため、接触したり感染者に近づかなくても感染します。また、粒子が非常に細かいため、一般的なマスクで完全に防ぐのは困難です。 締め切った空間ではリスクが高まりますが、換気をすることで病原体は外に出ます。このため、居室などを長時間締め切った状態にしないことが大切です。 血液媒介感染 血液媒介感染は、病原体を含む感染者の血液などが他者の体内に入ることで起こります。輸血や針刺し事故などが原因になることが多く、代用的な感染症にB型肝炎やC型肝炎、HIVがあります。 老人ホームでの発生頻度は高くありませんが、採血や血糖測定など血液を扱うことも多々あります。このような場面では使い捨て手袋を着用するとともに、しっかり消毒された機材を使うことも重要です。 また、ほかの人への感染を防ぐため、血液媒介感染で起こる疾患を持っている場合は必ず施設に申告します。 面会に行く家族が気を付けることは? 老人ホームで生活する親や友人に面会へ行く際は、次の点に注意しましょう。 建物や居室に入る際は、手洗いやアルコール消毒剤などで手指の消毒をおこなうせきが出ていなくても、マスクを着用する体調不良のときや発熱している場合は面会を控える感染症が流行する時期は、予防接種を受けるなど感染防止対策をおこなう食品を持ち込む場合は事前に職員に確認し、内容などを伝えておく小さな子どもは幼稚園や保育園などを経由してウィルスを持ち込む可能性があるため、連れて行く場合は事前に確認する オンライン面会を活用する 新型コロナウイルスの流行により、オンライン面会が可能な老人ホームも増えています。 パソコンやタブレットなどの通信機器とWi-Fiが使える環境を用意する必要はありますが、遠方に住んでいても気軽に面会できたり、対面での面会制限がかかっている場合でもオンラインなら面会できるなどのメリットもあります。対面での面会と使い分け、うまく活用していきましょう。 感染対策委員会の設置 老人ホームは入居者の安全を確保する責任があることから、感染症対策は非常に重要です。 施設内での感染症(食中毒を含む)の発生や感染拡大を防止するため、令和3年度介護報酬改定からすべての介護サービスで感染対策委員会の設置が義務化されました。 感染対策委員会は、運営委員会などのほかの委員会とは独立して設置・運営されます。ただし、事故防止検討委員会は関係職種や取り扱う内容が近いことから一体的に設置・運営することも認められています。 感染対策委員会の構成 感染対策委員会は、組織全体をカバーできるよう幅広い職種で構成されます。感染症対策の知識を持った人を入れる必要があるため、外部の医師などに参加してもらうなど施設の実態に合わせてメンバーが決定されます。 例として、次のような職種で構成されます。 施設長施設全体の管理責任者事務長事務関連、会計関連を担当医師検査・診断・治療等、専門的知識の提供を担当看護職員看護ケアなど、専門的知識の提供と同時に生活場面への展開を担当可能であれば複数名で構成介護職員介護場面における専門的知識の提供を担当各フロアやユニットから1名デイサービス等の各併設サービスの代表者1名ずつなど栄養士栄養管理、抵抗力や基礎体力維持・向上生活相談員入所者からの相談対応、入所者への援助入所者の生活支援全般にわたる専門的知識の提供を担当 出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省) 感染対策委員会の開催頻度 感染対策委員会は定期的に開催されるとともに、感染症が発生しやすい時期や感染症の疑いがある場合などには、必要に応じて随時開催されます。 参加メンバーの負担を減らすため、ほかの委員会と続けておこなうなど時間を無駄なく使えるよう工夫しながら実施されています。 感染対策委員会の活動内容 感染対策委員会の主な役割は「感染症の予防」と「感染症発生時の対応」で、具体的には下記の内容を実施します。 施設内の具体的な感染対策の計画を立てる。施設の指針・マニュアルなどを作成・見直しをし、あらかじめ見直す時期や担当者を決めておく。感染対策に関する職員などへの研修を企画、実施する。感染症発生時を想定した訓練(シミュレーション)を実施する。新規入居者の感染症の既往等を把握し、適切なケアプランを検討するとともに、必要な配慮事項(むやみに隔離するのではなく、何がリスクであるかを理解して対応することが重要)などがあれば現場関係者等に周知する。入居者・職員などの健康状態の把握に努め、状態に応じた対応・行動などを事前に明確にしておく。感染症の発生時には、あらかじめ作成したルールや職場で定めた連絡系統図に沿って、適切な対応をおこなうとともに、必要な部署や行政などと情報共有をする。終息の判断は、保健所と相談のうえ、感染対策委員会で最終的に判断をする。各部署での感染対策の実施状況を把握、評価し、改善すべき点などを検討する。 出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省) 感染対策委員会の活動例 実際に老人ホームでおこなわれた活動例を紹介します。 教育・啓発(研修の計画・運営、感染に関する職員の意識調査など)マニュアルの見直し(現在の手順書の問題点の検討と見直し)食事に関する衛生管理(厨房、食堂、食事介助における衛生管理)口腔ケアの検討 ※歯科医が口腔ケアを行うことで発熱がなくなった事例あり排泄介助の検討(感染管理の観点から望ましい排泄介助手順の検討など) 出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省) 老人ホームでの感染症予防に関するよくある質問 新型コロナウィルスに対する対策は何をしていますか? 主に入居者、介護スタッフ、面会に来る家族、その他業者へのうがい・手洗い・消毒・検温の徹底、館内の換気、共用部分の消毒、飛沫感染防止のアクリル板の設置などが挙げられます。 また家族の面会については時間の制限を設けたり、通信機器でのオンライン面会を実施している施設もあります。施設によっては、面会時にワクチン接種証明を求められる場合もあるので事前に施設へ確認しましょう。 老人ホームで多い感染症は何ですか? 老人ホームで集団感染の恐れのある感染症には、新型コロナウイルスのほか、インフルエンザ、ノロウイルス(感染性胃腸炎)などが挙げられます。特に、冬場は空気が乾燥しやすくウイルスや細菌が飛散しやすいため、うがい・手洗い・消毒が必須です。 老人ホームで感染症が発生する主な経路は何ですか? 主に感染経路として挙げられるのが「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」「血液媒介感染」です。 特に、現在流行中の新型コロナウィルスについては「空気感染」する事例も多くみられます。「空気感染」の場合、粒子が非常に細かいため、一般的なマスクで完全に防ぐのは難しいので定期的に部屋の換気をすることが求められます。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "新型コロナウィルスに対する対策は何をしていますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
2022/01/25
老人ホームを検討するときの優先事項はなんでしょうか。立地や設備、食事内容、どれも妥協できないポイントですが、施設の雰囲気も大切です。 施設の雰囲気は施設長で決まるといっても過言ではありません。この記事では老人ホームの施設長について焦点を絞って解説します。 施設長の役割は? 施設長とは、老人ホームを統括している責任者のことを指します。施設によって、所長・ホーム長・管理者と呼び方はさまざまですが、責任者としてマネジメントをするという役割は同じです。 主な業務は管理業務となりますが、その業務内容は施設の統括者として幅広く、施設の形態や規模によっても異なります。下記では、施設長の一般的な仕事内容について紹介します。 サービスマネジメント 感染症などのリスク管理 指導、改善、体制構築 入居者や入居者の家族のクレーム対応 施設内のトラブル対応 介護サービスなどの提供状況・品質の把握 利用者の状況は常に安定しているわけではなく、日々変動が起きるもの。毎日安定した介護サービスを提供するのは難しいことです。 しかし、老人ホームの利用者と家族としては安定した品質の介護サービスを期待しています。 よって、施設長を中心にサービスの提供状況を定期的に見直し、必要に応じて指導・改善をし、体制を構築し介護サービスを常に安定し向上させる必要があります。 また、感染症予防のためのリスク管理や施設内トラブル、利用者と家族のクレーム対応も業務となることが多いでしょう。 財務マネジメント 入居者獲得促進 適切な収支を保持 毎月の収支を管理 財務状況を把握 施設長には、利益を出すために財務状況を把握しマネジメントする能力も必要です。特に民間の有料老人ホームなどは毎月の収支を管理して利益を出し続けなければいけません。 また、入居者獲得促進のための広報活動や営業活動、取引業者の選定をして適切な収支を保持することも求められます。入居検討者の対応、利用者の家族対応も業務となることが多いでしょう。 スタッフの人事・労務 スタッフの採用、教育研修 適切な人員配置の調整 ・労働時間や残業時間 休日休暇の取得状況 福利厚生などの把握 職場環境の整備・改善 スタッフの採用、教育は施設長の重要な仕事のひとつです。優秀な人材を採用し、介護スタッフの質を高めるために教育研修をおこない、適切な人員配置をして職場環境を整えることが必要です。 また、介護スタッフの労働時間や残業時間、休日休暇の取得状況を把握したり、福利厚生を把握することで職場環境を整備します。 入居検討するなら施設長に会おう 施設長は施設の全体的な統括をする重要な立ち位置となります。 よって、施設長の人柄や考え方が施設全体の雰囲気や、介護サービスの品質を左右するといっても過言ではありません。老人ホームに入居を検討する際、契約前には必ず施設長と会話をすることが大切です。 施設長をチェックする5つのポイント 実際に老人ホームに足を運ぶ際、施設長のどういったポイントをチェックすれば良いか具体的に見ていきましょう。老人ホームを見学する際、押さえておくべき5つのポイントを紹介します。 介護や施設のことを理解しているか入居者が施設長にどんな態度をとるか横柄な言動でないか余裕を持った対応ができているかスタッフに対する信頼や愛情を感じられるか 1.介護や施設のことを理解しているか 介護施設の施設長には介護資格が求められないため、運営会社や役所からの出向や他業種・他業界の責任者から転職をしてきた介護の現場経験が少ない施設長もいます。 できれば「施設長をどのくらいの期間勤めているか」「どのような経験をしてきたのか」など確認する必要があります。 現段階では介護や現場の知識が不足していても、これまでの経歴を生かして今後施設長として頼れる存在になるかどうかが見極めるポイントになるでしょう。 2.入居者が施設長にどんな態度をとるか 施設長と長い時間共にしているのは入居者です。そんな入居者が施設長とどのようにコミュニケーションをとっているかを自分の目で見ると、施設長が信頼できるか判断しやすくなります。 入居者が質の高いサービスを受けて満足をしていれば、信頼して笑顔を向けて交流を楽しむ様子が伺えるでしょう。 そのため、施設長に対して笑顔を向ける入居者が少なかったり、顔を合わせても交流が少ない施設は入居者の満足度が低い可能性があります。 3.横柄な言動でないか 施設長の日頃の言動が、施設スタッフに影響を与えていることがあります。介護施設の運営は一種のサービス業という心得が大事です。 「介護をしてやっている」などという思いやりのない言動が施設長から発せられる場合、スタッフにもその考えが無意識に植え付けられている可能性があります。 そして、周囲を尊重できない環境で働いているスタッフは施設長との信頼関係も希薄で、結果として施設として質の高い介護サービスは期待できないでしょう。 4.余裕を持った対応ができているか 施設長も人間なのでストレスを抱えることもあれば、機嫌が悪くなることもあるでしょう。 ただし、入居者や家族の前で施設スタッフに対し声を荒げたり、感情的に接するのを自制できないのであれば、日常生活を過ごす入居者に対して悪い影響を及ぼす可能性があります。 そういった施設長に大切な家族を安心して託すことは難しいでしょう。余裕を持った対応ができる施設長を選びたいですよね。 5.スタッフに対する信頼や愛情を感じられるか 施設長がスタッフに対して信頼したり愛情を持って普段から接していれば、施設見学に行ったときに施設長の口から「施設のスタッフがどれだけ素晴らしいか」「信頼できるスタッフが揃っている」という回答を聞くことができるでしょう。 施設で共に働くスタッフを尊重する発言がなかったり、コミュニケーションが希薄に感じたらその施設では納得のいくサービスは期待できないかもしれません。 施設長に質問すべき5つのポイント 良い施設長とは、ずばり「家族を安心して託せる人」ではないでしょうか?それを見極めるために見学へ行った際、下記のような質問をしてみましょう。 入居者に対して注意していることは?施設スタッフに対して注意していることは?実際に起きたクレームとその対処方法は?施設の長所と短所は?短所をどう補っている? 1.入居者に対して注意していることは? この質問に対して予想される回答は「自宅のように寛いで生活してもらう」「入居者様に合ったお世話をさせていただく」などがありますが、その際、さらに詳しく知るために「そのために具体的にどういったことを心がけているか」を聞いてみましょう。 施設で本当に心がけている内容であれば、本人も家族も安心できる具体的な回答が返ってくるでしょう。 2.施設スタッフに対して注意していることは? スタッフの仕事環境を整えることは、介護サービスの質の向上につながります。 「スキルアップのための定期的な研修」「仕事へのやる気を引き出すためスタッフを鼓舞する」「労働環境を整備し人材の定着に繋げている」など具体的な回答をくれる施設長はスタッフを大事にしていることがわかります。 3.実際に起きたクレームとその対処方法は? この質問をすることで、実際に起きた失敗を含め開示できる環境か、その施設が隠ぺい体質か否か、施設運営責任者としての資質が問われます。施設の弱みに対して、誠実に対処しているのを施設長の回答から感じられたら安心できますよね。 万が一「過去クレーム」はないという回答がきた場合は要注意です。老人ホーム運営において利用者や家族の意見や要望をできる限り対応する努力をしていますが、必要以上に望む利用者や家族がいるのも現状で、大なり小なりのクレームはつきものです。 4.施設の長所と短所は? 施設を常に改善して介護サービスの向上を目指している意識が強い施設長であれば、施設の長所と短所を把握しているので質問に対してすぐ回答が来ることが期待できます。良いところをキープしながらさらに伸ばし、短所は改善したいという気持ちの表れです。 5.短所をどう補っている? 長所と短所を聞いたあと「短所についての改善策は?」など深く聞いてみると、改善に向けた施設の具体的な取り組みやチームワークを垣間見ることができます。 目標を共有し、スタッフが明確な指針の元に働ける環境を提供し、職場の士気を高めることも施設長の大事な役割です。 施設長が施設の雰囲気をつくる 施設長は老人ホームで働くスタッフの管理者であり、老人ホーム全体の総責任者です。施設長の方針や人柄はホーム全体の雰囲気に影響します。見学をする際はしっかり施設長と話す時間を取りましょう。 面談をすることで介護サービスに対する考え方、入居者だけでなく一緒に働いている職場スタッフに対する接し方に加えて、マネジメント能力がわかるので、長く安心して家族を託せるかの判断材料になるはずです。 もし、見学時に施設長に会えなくても入居前に必ず会う機会を設けることをおすすめします。 あくまでも入居検討するポイントのひとつ 複数の老人ホームを展開している規模の大きい有料老人ホームは、施設長が異動して変わることがあります。見学に行った時の施設長の人柄や雰囲気だけで入居を判断するのではなく判断材料の一つとして捉えましょう。 それでも契約前に施設長と話す機会を持つことは重要です。企業方針や運営会社の採用力、教育研修がしっかりおこなわれているかなどがわかるので老人ホームの決め手につながるかもしれません。 老人ホームの施設長に関するよくある質問 施設長は何をしている人ですか? 施設長は主に「サービスマネジメント」「財務マネジメント」「スタッフの人事・労務」が一般的な業務です。また状況に応じて、現場で入居者に介護サービスの提供もおこないます。業務内容は施設の形態や規模によって多岐に渡ります。 良い施設長とはどんな人ですか? 「介護や施設のことを理解しているか」「入居者が施設長にどんな態度をとるか」「横柄な言動でないか」「余裕を持った対応ができているか」「スタッフに対する信頼や愛情を感じられるか」などが挙げられます。見学の際は、以上のことを踏まえ施設長と話し合うと良いです。 見学時、施設長には何を質問すべきですか? 「入居者に対して注意していることは?」「施設スタッフに対して注意していることは?」「実際に起きたクレームとその対処方法は?」「施設の長所と短所は?」「短所をどう補っている?」などといった質問を投げかけると良いです。 特に「入居者に対して注意していることは?」については、家族として気になるのは当然のことなので、施設全体で入居者に対しどのような姿勢でサービスにあたっているかを施設長に確認しましょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "施設長は何をしている人ですか?", ...
2022/01/20
入居相談員は老人ホームの入居希望者に対して、施設案内やサービス内容を説明をする人です。入居相談員によってホームの印象が左右され、入居時に得られる情報も変わってきます。 ここでは入居相談員の役割、良い入居相談員を見極めるポイントなどについて解説します。 入居相談員の役割 老人ホームを見学する際、一般的に施設の特徴やサービス内容を説明するのが「入居相談員」になります。 入居相談員に資格要件はありませんが、自身の施設の事だけでなく幅広い介護の知識が必要なため、現場経験者や介護の資格を持っている人も多くいます。 入居希望者の要望や感じている不安などをしっかりとヒアリングした上で、その老人ホームとして対応できること、できないことを説明することが役割です。 入居後は生活相談員やケアマネジャーが対応 入居相談員は入居するまでの担当です。入居してからは「生活相談員」や「ケアマネジャー」が担当することになります。 日常の相談窓口となる生活相談員 老人ホームの入居者とその家族の相談に乗ったり、外部との調整役をするのが生活相談員の役割です。 特別養護老人ホームやデイサービス事業所などでは「生活相談員」、介護老人保健施設やデイケアでは「支援相談員」という名称で呼ばれています。また、どちらも「ソーシャルワーカー」と呼ばれることもあります。 生活相談員は、相談業務やサービス契約の手続きをするといった窓口業務が中心で、直接介護に関わることは少ないです。 生活相談員になるには、一般的に社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれかが必要です。自治体によっては、資格がなくても同等の能力を有することなどを条件に生活相談員になることも可能です。 入居後のケアマネジメントをおこなうケアマネジャー ケアマネジャーは介護・医療・福祉分野の資格を保有し、実務経験5年以上、介護支援専門員実務研修受講試験に合格した人がなれる専門職です。正式名称は「介護支援専門員」と言い、入居者や家族と現状の問題点などを話し合いながら、ケアプランの作成をおこないます。 ケアマネジャーは幅広い知識と豊富な現場経験があり、入居者一人ひとりに対してきめ細やかな対応ができます。また、介護サービス事業者や外部機関との調整をするなど、介護現場においてとても重要な役割を担います。 見学時に入居相談員へ確認すること 老人ホームを見学する時に、不安に思ったことや疑問点がある場合は、必ず入居相談員に確認しましょう。質問するときは、過去の事例を聞くなどして、曖昧ではない具体的な回答を引き出すように工夫すると良いでしょう。 過去にあったクレームや最も多い退去理由など。施設側が避けたい質問をしてみると相談員の資質だけでなく、ホームの姿勢そのものが見えることがあります。 下記では入居後のトラブルを避けるために、見学時に入居相談員に確認しておくべき点について説明します。 費用 老人ホームでは月額費用以外に、施設によって入居金や敷金、オプションといった費用がかかる場合があり、その額は各施設によって異なります。「現在、入居している人が実際どのくらいの費用がかかっているのか」「費用が高い人、低い人でどのくらい差があるのか」などを確認しておくと安心です。 費用の質問事例 月額費用に含まれない項目はなにか?食事をしなかった分の食費は発生するのか? 有料老人ホームを退去した場合に、一時金は返還されるか? 食事 美味しい食事が提供されると施設での生活もより豊かなものになります。また、「味だけではなく、咀嚼が難しくなったときにソフト食に対応できるか」「アレルギーに対応できるか」「生活習慣病に対応した食事に対応できるか」なども確認しましょう。 好き嫌いや食事の量の調節など、個人に合わせた対応が可能かも聞いておくと良いでしょう。ただし、施設によっては追加料金が必要となる場合もあるので注意が必要です。 食事の質問事例 食べられない食材や料理があるときは、具体的にはどのように対応してもらえるか?ソフト食など食事形態への対応が可能か、追加費用となるのか? 治療食や減塩食、カロリー制限などに対応可能か、追加費用があるのか? 入浴 老人ホームでの入浴は各施設でルールが異なります。入浴時間や曜日が決められていることが一般的ですが、「体調不良の場合や、入浴を拒否した場合には別の日に振替ができるか」など、臨機応変に対応できるかを確認しましょう。 入浴の質問事例 車いす、寝たきりの人に対応した機械浴があるか?規定回数を超える入浴が可能なのか、追加費用はあるのか? 人に見られることを嫌うので1人で入浴ができるか? 介護体制 介護付き有料老人ホームでは、要介護者3人に対して1人以上の介護職員または看護職員を配置する義務があります。一方、住宅型やサービス付き高齢者向け住宅では明確な規定がなく、人員体制は施設によりさまざまです。 入居者数と比べて介護職員の数が少ない場合は、介護が手薄になっている可能性があります。また日中の介護体制だけではなく、夜間の介護に携わる人数も確認しておくと良いでしょう。 介護体制の質問事例 日中・夜間の最少人数は? 決まった人に対応してもらうことができるか? 看取りはしてもらえるのか? 医療体制 老人ホームで安心して暮らすためには、施設の医療体制について事前に確認しておくことが大切です。 「どのような提携医療機関があるのか、訪問診療はおこなわれるのか」また、「提携医療機関以外の病院への送迎はスタッフがおこなうのか」「家族がおこなわなければいけないのか」確認が必要です。 また、リハビリが必要な方はリハビリ施設の充実度や作業療法士などのリハビリ専門スタッフの配置なども知っておきたいところです。 医療体制の質問事例 提携する医療機関と、その内容は?看護師やリハビリをおこなうスタッフが常勤しているか? 夜間や緊急時の対応は? レクリエーション・イベント 老人ホームでは、入居者同士の交流や身体を動かす機会を作るといった目的で、イベントやレクリエーションが頻繁におこなわれています。 ただし、サービス付き高齢者向け住宅などの自立した高齢者向けの施設では、施設主体のレクリエーションの提供は基本的になく、入居者主体のサークル活動が一般的です。 事前にレクリエーション予定表などで各施設のレクリエーションの実施状況や頻度を確認しましょう。また、レクリエーションやイベントを見学できると、その施設の入居者、スタッフの普段の雰囲気が良くわかるのでおすすめです。 レクリエーション・イベントの質問事例 本人が参加を拒否したときの対応法は? 長く続けていた趣味を続けられるか? 有料となるレクリエーションやイベントの頻度は? 退去要件 老人ホームでは施設により退去要件が定められています。体調の変化により施設での生活が困難になった場合や、医療的な処置が必要でその施設での生活が難しくなった場合など、さまざまです。 退去要件の質問事例 入院が長引いた場合は、退去させられてしまうのか?認知症が進んだ、医療行為が必要となった場合どうなるのか?これまで退居となった具体的な事例はなにが多いのか? 参考書類について 実際のサービス内容と入居相談員の説明に相違はないかという点にも気を付けたほうがいいでしょう。資料の内容や見学時の印象が好印象でも、聞いた内容に間違いがないか、運営する法人の財務諸表や重要事項説明書を確認することをおすすめします。 財務諸表はその法人の財務状況をチェックすることができます。重要事項説明書では正式な施設の概要やサービス内容を知ることができます。 参考書類の質問事例 事前に重要事項説明書がもらえるか、もらえない場合に納得のいく説明はあるか? 財務諸表など経営状況がわかる書類を提示してもらえるか、もらえない場合に納得のいく理由はあるか? 良い入居相談員の特徴 老人ホームへの入居を検討している人にとって、入居相談員の印象はそのまま施設全体の印象へとつながります。 では、良い入居相談員とはどのような人でしょうか。下記では、良い入居相談員の特徴について説明します。 現場経験が豊富で、介護に関する幅広い知識を持っている 良い入居相談員は、介護全般や現場の知識が豊富な人です。自分の施設のことだけではなく、他施設や、介護保険制度、医療や在宅介護サービスについて幅広い知識を有している入居相談員が理想です。 言葉遣いが適切で丁寧 言葉遣いが丁寧であることも良い入居相談員の特徴と言えます。入居を検討している本人や家族に対し丁寧な対応はもちろんのこと、嫌な思いや傷つけたりしないように言葉を選んでコミュニケーションをとっています。 相談者に寄り添い客観的な判断ができる 入居を希望する高齢者や家族にとってデリケートな話もあります。相談者に寄り添って気持ちを汲みながら、身体状況や経済状況などを踏まえて客観的に判断してくれる入居相談員だと安心して相談ができますね。 解決策を提案できる 施設で生活するにあたって、介護、医療の対応や本人の要望など、個別の対応が必要なケースもあります。信頼できる入居相談員であれば対応が困難なケースでも、どのように対応ができるのか解決策を一緒に考えて提案をしてくれます。 こんな入居相談員には要注意 入居相談員はホームの顔です。入居相談員には優秀な人材が配置されていることが多く、ホーム全体の教育体制を推測することができます。もし、入居相談員の対応に疑問を感じる点があれば注意が必要です。下記では、注意が必要な入居相談員のポイントを見てみましょう。 言葉遣いやマナー・身だしなみが悪い 老人ホームに限らず、言葉遣いやマナー・身だしなみは社会人としてクリアしなければいけないポイントです。入居者やスタッフに対して態度が悪い入居相談員がいる施設はおすすめできません。 資料に書いてあることしか説明できない 利用する本人や家族の質問に対して、資料に書いてある説明しかできなかったり、回答が曖昧な場合も要注意です。入居相談員の知識が乏しく、経験が足りない可能性があります。満足な回答を得られない場合は、別途施設長や別のスタッフに確認するほうがいいでしょう。 また、入居相談員の対応が不十分な場合は、施設全体の人材が不足をしていたり、施設のマネジメントができていないことも考えられます。 契約を急かす 本人や家族の要望に対して簡単に「できます」と答えて、契約を急かされる場合は注意をしましょう。 空室数が少ないので、急いだほうが良いという善意による場合もありますが、入居者を増やしたいために契約を焦っている可能性や、経営が上手くいっていないなどの理由も考えられます。契約を急がせられる場合は、その理由を聞いてみましょう。 老人ホームの知識が豊富な相談員に同席してもらう 老人ホームの紹介センターでは、施設見学時に老人ホームの知識が豊富な相談員が同席してくれるところもあります。 紹介センターの相談員が同席してくれれば、施設の入居相談員の説明漏れがあっても、その場で適切に指摘してもらえます。 また、他の老人ホームとの比較もしてもらえるので、対応の悪い入居相談員にあたってしまったとしても安心です。見学し終わった後に、改めて紹介センターの相談員にわからなかったことを聞くこともできます。 老人ホームの入居相談員に関するよくある質問 入居相談員はどんな人? 入居相談員は老人ホームの入居希望者に対して、施設案内やサービス内容を説明をする人です。入居相談員によってホームの印象が左右され、入居時に得られる情報も変わってきます。 また入居相談員は、現場経験者や介護の資格を保有している人もいます。見学時に介護のことで不安などがあれば親身に聞いてもらえるので安心です。 良い入居相談員とはどんな人ですか? 経験が豊富で介護について幅広く知識を持ち、入居希望者の気持ちに寄り添うことができる入居相談員が良いと言えるでしょう。また、資料を見て説明するだけでなく、さまざまな悩み事について解決策を共に考えてくれる入居相談員は信頼できます。 どんな入居相談員には注意すべきですか? 一般常識として言葉遣い・身だしなみが悪いなどマナーに欠ける入居相談員は信用できません。 また、入居相談員の知識が乏しく、経験が足りていない場合は、資料に書いてあることしか説明できず家族としては不安が残ります。満足な回答を得られない場合は、別途施設長や別のスタッフに確認することをおすすめします。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "入居相談員はどんな人?", "acceptedAnswer": { ...
2022/01/19
「老人ホームを選ぶ」とひとことで言っても、ほとんどの方は初めての経験でしょう。そんな方々にとって、種類も多く、特徴もそれぞれ、費用もまちまち…となると、何から手を付けていいのかわからず不安になる方も多いでしょう。 そこでこの記事では、老人ホーム選びのひとつの基準となる「条件」について詳しく解説していきます。ぜひ入居先検討の参考にしてください! 老人ホーム入居時の決め手となる7つの条件 老人ホームの種類もいろいろあり、入居条件も異なります。入居者本人が介護や医療をどの程度求めたいのかによって選ぶ施設も変わってきます。また、施設によっては設備やレクリエーションなどの特徴もさまざまです。 老人ホームを選ぶためには、まず本人が施設でどのように過ごすことを希望しているかを確認することが重要です。本人が望む生活を考えて、ご本人にあった施設選びをしましょう。 以下、老人ホームを選ぶ際に重要な7つの条件についてご説明します。 費用面での条件 立地面での条件 介護サービスにおける条件 医療体制における条件 居室設備における条件 共用設備における条件 その他の条件 費用面での条件 有料老人ホームの利用には多くの場合、入居一時金などの「初期費用」と毎月支払う「月額利用料」という2種類の費用が必要になります。 施設の地域や設備、利用するサービスの内容によって金額が大きく異なることを考えると、無理のない支払い計画を立てることが大切です。 生活保護の方は自治体により入居先の条件が異なるので、担当ケースワーカーに相談しましょう。 払える費用を確認する まずは資産を計算し、どのくらいの費用が老人ホームに支払えるのか確認します。 年金額を確認する預貯金を確認する資産を確認する(不動産・保険など)家族の支援の有無を確認するローン借入金などの有無を確認する 支払える金額に応じて、入居できる老人ホームも変わります。初期費用等一括で支払う場合には現在の預貯金から支払うことになるでしょう。 土地、マンション、車などの資産を持っている場合には、売却もしくは賃貸に出すことで老人ホームの費用に充てることも可能です。 かかる費用を確認する 有料老人ホームの入居にかかる費用は、「入居一時金」と「毎月の利用料」です。またそれ以外に、交際費や医療費、紙おむつ代などの「日常生活費」がかかります。 施設の種類(住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など)によっては、介護サービスの利用が増えるとその分費用も増えます。 老人ホームの入居時費用、月額費用を確認する日常でかかる費用(日用品や水光熱費など)の目安を確認する介護費用を確認する(介護保険自己負担額など)医療費を確認する(毎月の薬代など) 現在は100歳も珍しくない時代となっており、厚生労働省の調べでは、1990年の3,298人と比較すると2020年では85,610人と約25倍となっています。余裕をもった試算を心がけましょう。 立地面での条件 立地条件は本人の希望のほかに、家族が通いやすいということも大切。本人が元気で外出できる場合は、本人が住みやすい環境であることも重視しましょう。 立地の条件例 施設の周辺環境を確認し、入居者本人が安心して暮らせる場所であるかを調べておきましょう。家族が通う交通手段の確認も大切です。 散歩を日課にしているので、周辺は交通量の少ない環境ベッド上での生活となるので、窓からの景色が良いところ通院先が決まっているので、タクシーで通える距離最寄り駅から徒歩圏内車移動のアクセスや距離家族の家からの移動時間 介護サービスにおける条件 施設によって介護体制が異なります。介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設は施設内で施設スタッフから介護サービスを受けます。住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅などは基本的に外部の事業者と契約することになります。 要介護度の高い人にとっては、介護サービスがついてる施設が安心です。外部の介護サービスを利用する場合は、利用した分だけ支払うことになるので費用を抑えることができます。今後介護度が変わることもあるので、介護サービスをどこまで求めるのか見極める必要があります。 介護サービスの条件例 基本的に介護サービスの内容には違いはありませんが、施設により個人に合った介護サービス体制に対応できるかは異なります。介護サービスに希望がある場合は確認をしましょう。 介護サービス条件例 老人ホームで規定される入浴回数を超えての入浴が対応可能か、追加費用がかかるのか在宅で受けていた介護サービスを継続できるかスタッフの人員体制(日中や夜間の最少人数を確認する) 医療体制における条件 年齢を重ねるごとに認知症や持病がある方も多くなります。高齢者は、病気や疾患とうまく付き合っていくことが重要になり、老人ホーム選びでは持病や必要な医療的処置の内容から条件を考えていくことも必要です。 医療体制の条件例 どのような医療面のケアが必要か、今後必要になるのかを考えて必要な対応をおこなえる老人ホームを探しましょう。 看護師が勤務しているか、または時間帯など提携医療機関との連携、緊急時の対応などリハビリの提供が可能か必要な医療ケアの対応が可能か看取り対応が可能か 居室設備における条件 居室は自分の家であり、心地よく過ごせるかがとても重要です。 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅であれば、居室は「個室」であることがほとんどですが、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、個室だけではなく多床室という数人で使用する大部屋の場合もあります。 個室は広いことが良いとは限りません。足が悪くなったときには移動をせずに身の回りのものに手が届くコンパクトな空間が便利になることもあります。家族が考える満足度が本人にとって最適な環境とは限りません。本人の生活のしやすさを優先しましょう。 居室設備の条件例 本人にとって過ごしやすい設備の備わった施設を選びましょう。 居室の広さや間取り居室内にキッチンや浴室があるかベッドからトイレまでの距離 共用設備における条件 共用設備にはトイレ・浴室・食堂・機能訓練スペースなどの基本的な設備と、施設によって談話室・娯楽室・理美容院などの設備があります。高級な有料老人ホームなどではレストラン、サウナ、温泉、プール、売店などホテルのような豪華な設備があるところもあります. 個室の浴室がある場合や大浴場のケース、浴室や食堂の利用時間が決まっている施設、個人に合わせて自由に使える施設など、施設によって異なるので確認しましょう。 共用設備の条件例 自分の希望のライフスタイルが実現できる設備があるかを確認しましょう。 陶芸などの趣味を継続できる設備があるか温泉やプールがあるか庭や、屋上庭園など緑を感じられるか その他の条件 身体状況や疾患、これまでの生活習慣で本人や家族によっては譲れない条件もあります。本人の希望をすべて満たすのは難しいかもしれません。絶対に譲れない「必須条件」と、「希望条件」に分けると施設選びのひとつの基準になります。 持ち込み可能な私物 老人ホームの個人スペースは限られているので、自宅に合ったものをすべて持ち込むことはできません。 認知症の方は環境変化をおさえるためにも在宅で使用していた家具を持ち込むと良いとされていますが、大きな家具や危険性のある家具には条件や制限が設けられている場合がほとんどです。 多額の現金やアクセサリーも禁止の場合があります。持ち込みたい私物がある場合は、事前に確認しましょう。 ペットと一緒に入居できるか 家族の一員としてペットを飼っている方にとって、ペットと一緒に入居できるかどうかは重要な条件のひとつです。ペットの世話を頼める相手がいない方、ペットと離れることで精神的に落ち込みが大きくなる方は、ペットと一緒に入居できる施設を検討しましょう。 まだペットと一緒に入居できる施設は多くはありませんが、徐々に増えてきてはいます。ペット可の施設でも、種類や条件が施設ごとに異なるので事前に確認しましょう。 レクリエーション・イベント・サークル活動 老人ホームで行われるレクリエーションやイベント、サークル活動は、入居者の身体機能や脳機能を活性化させる目的があります。また、入居者同士や地域の人々とコミュニケーションをとることにより意欲を向上させたり、認知機能の維持にもつながります。 施設によりレクリエーションやイベントの内容や頻度は異なります。自分の趣味ややりたいことがおこなわれている施設を選ぶことで健康的に過ごすことができます。 身元保証人・身元引受人を忘れずに 老人ホームの9割以上で、身元保証人・身元引受人が入居時に必要になります。 保証人の主な役割は「緊急時の連絡窓口」「治療方針の確認や判断・入院手続き」「費用が滞った際の金銭面の保証」「入居者が亡くなった時の手続きや身柄引き取り」など。身元保証人の人数は1名から、施設によっては数名必要な場合もあります。 施設により条件が異なるので、施設見学の際に確認をしましょう。 大切なのは本人に合った施設を選ぶこと 老人ホームは施設によりサービス内容が異なり、施設の特徴もさまざまです。老人ホームを選ぶためには入居する本人の優先したい条件を決めて、本人に合った施設を選ぶことです。 老人ホームはこの先長く生活をする場所になります。施設の条件をよく確認し、実際に施設を訪れて、入居する本人が納得した施設に入居できるようにしましょう。 老人ホームの条件に関するよくある質問 認知症の人は入居できますか? 認知症があっても身体的に元気な人はグループホームへの入居条件を満たしています。グループホームは専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。 また昨今では、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などでも認知症の人の対応ができる施設が増えてきています。 入居の際はすべての条件が叶いますか? 入居者本人、家族の希望をすべて満たすのは難しいかもしれません。絶対に譲れない「必須条件」と、「希望条件」にわけ施設側と良く話し合うことが大切です。入居の際に家族間で妥協できる点とできない点を話し合っておくとよりスムーズに入居できます。 医療行為が必要な人は入居できますか? 老人ホームなどの介護施設の多くは、医療行為を目的としておらず介護が主体です。しかし、24時間看護師が常駐している施設や病院が隣接している施設などは介護だけではなく医療的ケアにも力を入れています。 また、日中だけ看護師がいる場合は勤務時間帯の確認をしておくと良いでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "認知症の人は入居できますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
2022/01/18
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。