「老人ホームでもたばこを吸いたい!」「老人ホームでお酒は飲めるの?」などと嗜好品に関しての疑問を持っている方は多いでしょう。では、実際に喫煙や飲酒ができる老人ホームはあるのでしょうか。
この記事では、老人ホームで喫煙や飲酒ができるのかや注意したいことを解説しています。
「老人ホームに入居しても喫煙・飲酒をしたい」と希望がある方は、是非、参考にしてみてください。
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「喫煙可能」の老人ホームは全国に存在します。しかし、居室や共用スペースで自由に喫煙できる施設は少なく、決められたスペースでの利用を求められるケースが多いです。では、何故、自由に喫煙ができないのでしょうか。
以下では、居室や共用スペースで自由に喫煙できない理由をまとめました。
居室や共用スペースで喫煙することで、ほかの入居者やスタッフの健康を害する可能性があります。そのため、喫煙可能の老人ホームでも喫煙スペースは決まっており、そのほとんどが屋外です。
また、施設内で喫煙をするとたばこのヤニによって壁紙が変色する可能性があるというのも自由に喫煙できない理由のひとつと言えます。
居室での喫煙は寝具などに火が燃え移る危険性があるとされ、喫煙可能の老人ホームでも、ほとんどが居室での喫煙はNGです。基本的にたばこやライターは、施設側で管理し、喫煙量や時間帯などは決められている場合が多いです。
現状、喫煙可能な老人ホームは存在していますが、徐々に全面禁煙という動きが強まっているのが実情です。
出典:「京都府下の高齢者介護施設のタバコに関する実態調査」(日本禁煙学会)
日本禁煙学会がおこなった京都府内254施設に向けた調査によると、建物内は禁煙という施設が56%、敷地内は禁煙という施設が30%でした。
8割の施設が禁煙推進を掲げる一方で、入居者の今までの生活を尊重するという考えから、一部の施設では喫煙を容認しているケースもあるようです。ただし、それでも自由に喫煙できるわけではなく喫煙スペースを設けるなどの対応をしています。
喫煙とは違い、受動喫煙や火事の危険性がないことから適度な飲酒を認めている施設が多いです。ただし、飲酒を認めているほとんどの老人ホームでは時間や量、場所が決められており、自宅で生活していた頃と変わらず飲酒するのは難しいと言えるでしょう。
また、当然ですが医師から禁酒の指示が出ている場合は飲酒ができません。
飲酒に関してどのようなルールがあるかは施設によって異なるので、その施設のルールに従いお酒を楽しみましょう。
喫煙とは違い、老人ホームで飲酒をするのは比較的ハードルが低いと言えるでしょう。しかし、嗜む上で注意したいこともあります。以下では、老人ホームで飲酒をする際に注意したいことをまとめました。
アルコールを摂取したことで気持ちが高ぶり、ほかの入居者と些細なことで口論になるというケースが見られます。ほとんどの施設でお酒の量に関してルールを設けていますが、自室で飲酒する際はスタッフの目が届かない場合があります。そのため、自分自身でもお酒の量を抑える必要があります。
高齢者は若年者と比べて体内の水分の占める割合が低く、少量の飲酒であっても、酩酊・転倒などの問題を起こしやすいです。そのため、お酒の量は限度を超えないように嗜むことが大切です。
また飲酒は脳の萎縮と深い関係にあり、限度を超え大量に摂取してしまうと認知症の発症リスクを高める可能性があります。
老人ホームによっては、喫煙・飲酒に関して独自の取り組みをおこなっている施設があります。
喫煙の場合、排煙設備が整っていたり中庭に喫煙スペースを設けたりとさまざまな取り組みをおこなっている施設も。狭い空間ではなく、中庭のような開放された空間でたばこを楽しむことはリラックス効果が期待できます。
また飲酒に関しては、施設内にバーカウンターを設置して、特定の曜日や時間にお酒を楽しんでもらうという工夫もおこなわれています。暑い夏場には、屋上でビアガーデンを開催する施設もあり、お酒を飲むということをレクリエーションとして企画している施設もあります。
これらを認めている施設は「普段の日常生活、季節的な行事を楽しんでもらいたい」という思いから取り組んでいる施設がほとんどです。「お酒が飲める施設」というよりも、「入居者の方に楽しんでもらいたい」という思いが強い施設と言えるかもしれませんね。
老人ホームに入居した後も喫煙や飲酒をしたい方は、場所や量、時間など制限に関して入居前にチェックしましょう。特にたばこやお酒といった嗜好品は人体に悪影響を及ぼすほか、人によって好き嫌いが分かれ、厳しい制限をしている施設もあります。
しかし、中には嗜好品に対して制限を緩くしている老人ホームも存在します。そのため、できるだけ多くの施設を比較検討することが重要だと言えるでしょう。
老人ホームで喫煙や飲酒をすることはできます。ただし、すべての施設が該当するわけではなく比較的少ないということを認識しておきましょう。
居室や共用スペースなどで自由に喫煙できる施設は少なく、決められたスペースでの利用が求められます。その背景には、ほかの入居者やスタッフへの影響、火事の危険性があるということが挙げられます。
飲酒を認めているほとんどの老人ホームでは時間や量、場所が決められている場合が多いです。そのため、自宅で生活していた頃と変わらず飲酒するのは難しいと言えるでしょう。
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