【医師監修】ユマニチュードとは|5つのステップと認知症への効果

【医師監修】ユマニチュードとは|5つのステップと認知症への効果

更新日 2024/04/09

介護、特に認知症の方との関わりを持っている方の中には、「ユマニチュード」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

フランス人の体育学の専門家、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティが開発したこの認知症ケアのプログラム。当然ですが、言葉だけを知っていても、方法や進め方を知っていなければ意味はありません。

そこでこの記事では、ユマニチュードについて詳しく解説。4つのアクション&5つのステップでより実践的に理解できるとともに、ユマニチュードの効果についても解説していきます。ぜひ参考にしてください!

ユマニチュードとは?

ユマニチュードとはフランス語で「人間らしさを取り戻す」という意味をもつ造語です。フランス人の体育学の専門家、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティが開発した認知症ケアのプログラムのことで、最近では日本でも介護施設などで取り入れられています。

「見る」「話す」「触れる」「立つ」という4つのアクションで、人間がもともと持っている能力をできる限り引き出すことを、ケアの基本姿勢としています。

ケアを行う人は「あなたは大切な存在です」という心からのメッセージを相手に発信し続けることが重要です。

基本的な4つのアクション

ユマニチュードの基本的なケアの姿勢は「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つ

ユマニチュードには「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの基本的なアクションがあります。それぞれどのようなアクションか。具体的に見ていきましょう。

患者を「見る」

認知症の方をよく「見る」ということはユマニチュードにおいて非常に重要です。相手の立場にたって、相手の求めていることを理解することは、人間と人間の関係性のベースになります。

認知症の方は、新しい人や慣れない人に対して大きな不安感を抱きます。また、寝たきりの状態で見下ろされることによって、自分が見下されたと思うこともあります。

相手の目線と同じ高さから見ることで、敵ではなく大事な人だと相手に伝えることができると、ユマニチュードでは考えられています。

患者と「話す」

ユマニチュードとして認知症高齢者と「話す」ことで、介護者が被介護者に対して親愛を持っていることを伝える

認知症の方のお世話をするときは、忙しさからつい命令口調になったり、ただ指示をするだけになりがちです。しかしユマニチュードでは「話す」ことも「見る」ことと同様に、相手に対して親愛の気持ちを持った存在であることを伝えます。

なるべく低めの安定した声で、言葉を選びながら話すことを心がけましょう。本人から返事や反応がない場合は、「オートフィードバック法」という技法を試してみると良いですよ。

オートフィードバック法とは? オートフィードバック法とは、介護者がこれからどのようなケアをするかについて説明しながら行うこと。オートフィードバック法によって介護者が話しかけることで、認知症の方も安心してケアを受けることができます。会話はなくてもコミュニケーションはできているといって良いでしょう。

実際のオートフィードバック法の声かけは下記のようなものがあります。
  • 今からお顔を拭きますね
  • お湯をかけていきます
  • 体を起こしますよ

患者に「触れる」

認知症の方を介助するとき、介助者は身体のどこかをつかんだり、さわったりすることになります。介助のために必要ではありますが、つかむことで相手の身体の自由を束縛していることにもなります。

触れるとき、は認知症の方を不安にさせないように気を付ける必要があります。そのためには敏感ではない足や背中、肩などから触ったり、なるべく広い面積を触ることで、患者の負担を軽減できます。

患者が「立つ」

ユマニチュードの方法として「立つ」を意識することで、寝たきりになることを防ぐ

人間は元来、直立して「立つ」ことが基本なので、身体の機能も立った時の状態をベースに設計されています。

一日20分程度でも立つ時間を作ることで、寝たきり状態を防ぐことになります。トイレに行くときや食堂への歩行など日常生活の中に意識的に「立つ」ことを心がけましょう。

ケアに必要な5つのステップ

ユマニチュードの4つのアクションを実践するためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか。基本は以下の5ステップです。

  1. 出会いの準備~来訪を伝える~
  2. ケアの準備~相手との関係性を築く~
  3. 知覚の連結~心地良いケアの実施~
  4. 感情の固定~ケアの心地良さを記憶に残す~
  5. 再会の約束~次回のケアを容易にするための準備~

以下、それぞれについて詳しく説明します。

1.出会いの準備~来訪を伝える~

部屋に入る前にまずは外から、認知症の方に来訪を伝えて、入室して良いか許可をもらいます。

突然、人が入ってきたという恐怖心を与えないように、本人が「自分が許可した」と認識することが大切です。ノックして反応を待ち、返事がないようならまたノックしてみましょう。それでも反応がないようであれば、ノックしながら部屋に入りましょう。

2.ケアの準備~相手との関係性を築く~

ユマニチュードの進め方のステップとして、介護者と被介護者が良い関係性を築く必要がある

ケアの準備とは、認知症の方に「あなたに会うために来た」というメッセージをしっかりと伝えて、信頼してもらうことです。相手が警戒心をとくような態度をとることが大切で、相手の目線で目と目をあわせて、ゆっくりと話しかけましょう。

なるべくポジティブな言葉をつかって、これから行うケアについて説明します。もし相手が拒否するようであれば無理に行うことは良くないので、一旦やめることもあります。このような段階を経ることで、認知症の人の攻撃的な行動は減少すると言われています。

3.知覚の連結~心地良いケアの実施~

「見る」と「話す」と「触れる」のうちの2つ以上の方法を使って、「あなたを大切に思っている」というメッセージを送り続けることです。

話しかける時は、行動と一貫性を持たせながら接することが重要です。優しい笑顔を見せながら、「身体を起こしますね」言ってから身体に触れるといった感じです。相手の五感すべてにこちらのポジティブな心が伝わるように、心地良いケアの実施を心がけましょう。

4.感情の固定~ケアの心地良さを記憶に残す~

ユマニチュードの進め方のステップとして、ケアが終わったらポジティブな声がけをする必要がある

認知症の人は、ケアを受けた内容は忘れていても、その時どのような気持ちになったのかという感情的な記憶は残っています。ケアが終わったら「気持ち良くなりましたね」とポジティブな声掛けをしましょう。

また、「ケアをさせてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えることで、本人には良い記憶としてインプットされます。

5.再会の約束~次回のケアを容易にするための準備~

認知症の人のはケアを受けたことを忘れてしまうことが多いので、次にまたケアに訪れたとしても初めて会った人のように接してきます。しかし、ケアが終わったら必ず次に来ることを約束することが大切です。

ケア自体が気持ちの良い体験として感情記憶に残されているので、「また来ますね」と相手と約束することによって、次回のケアをスムーズにすることができます。

言葉でいうだけではなく、メモを渡したり、ホワイトボードなどに書いておくのも良いでしょう。「自分に親切にしてくれた人がまたきてくれる」ということは、その時からワクワクする喜びに変わります。それを繰り返すことで、認知症の人の中でケアはさらに幸せな時間になります。

ユマニチュードの効果

フランスで生まれたこのユマニチュードは最近では日本の介護現場でも積極的に取り入れられるようになりました。

ユマニチュードのアクションやステップを実践することによって、認知症患者の心が穏やかになり、介護もスムーズになったという声が増えています。

認知症の人が暴力的になったり、介護者を敵視するのは、心の中に大きな不安を抱えているからです。相手の目をしっかり見てケアをしたり、優しい声掛けをすることで、認知症の人の不安感をやわらげ、暴力や暴言を減らすことになります。また、少しでも「立つ」ことで、寝たきり防止にもつながります。

ユマニチュードの効果は人によって差はあります。しかし認知症の人の尊厳を守り、尊重することで一定の効果をあげることができます。

そもそも認知症とは? 認知症は、病気や怪我で脳に何らかの障害が起きることで、脳機能が低下。脳の機能が損なわれることで起きる症状の総称です。

認知症の症状は、記憶力や判断力が失われ、自分がいる場所や時間などがわからなくなったりします。認知症になると直接的な症状以外にも、心理的な不安や焦りが増長され、さらに症状を悪化させることがあります。

ユマニチュードの注意点

ユマニチュードを実践するためにはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか。以下では、ユマニチュードの注意点をまとめました。

ゆとりを持った時間をつくる

ユマニチュードを実施する際は、一つひとつ確認をしながらケアを進めるため、時間に余裕を持つことが必要です。人員が少ない施設では、ケアの時間が限られるので、ゆとりのある時間を確保するための工夫が重要です。

無理をさせない

ケアを進めるための時間がなく、利用者に無理をさせてしまい、転倒してしまうリスクもあります。利用者の気持ちを尊重し、理解することもユマニチュードを実施する上で必要な要素です。

ユマニチュードに関するよくある質問

ユマニチュードとはどういう意味ですか?

ユマニチュードとはフランス語の造語で「人間らしさを取り戻す」という意味です。またケアをする上での基本姿勢として「見る」「話す」「触れる」「立つ」というアクションが重要だとされています。

ユマニチュードにはどんな効果がありますか?

認知症の人の態度が攻撃的になるのは心に不安を抱えていることが原因とされています。

しかしユマニチュードのアクションなどを実践することによって認知症の人の不安感を和らげ、暴力や暴言を減らすこともできるとされています。

また、認知症の人だけではなく、介護職、看護職にもユマニチュードの効果はもたらされ、人手不足にも効果的であると考えられています。

ユマニチュードを実践することですぐに効果は出ますか?

ユマニチュードを導入してもすぐに効果は現れません。ユマニチュードに関しては継続して長期間おこなうことが大切で、最低でも3年は継続する必要があります。

地域から老人ホーム・介護施設を探す

北海道・東北

北海道札幌市)|青森県岩手県宮城県仙台市)|秋田県山形県福島県

関東

東京都神奈川県横浜市 / 川崎市 / 相模原市)|埼玉県さいたま市)|千葉県千葉市)|茨城県栃木県群馬県

甲信越・北陸

新潟県新潟市)|富山県石川県福井県長野県山梨県

東海

愛知県名古屋市)|岐阜県三重県静岡県静岡市 / 浜松市

関西

大阪府大阪市 / 堺市)|京都府京都市)|兵庫県神戸市)|滋賀県奈良県和歌山県

中国・四国

岡山県岡山市)|広島県広島市)|鳥取県島根県山口県徳島県香川県愛媛県高知県

九州・沖縄

福岡県福岡市 / 北九州市)|熊本県熊本市)|佐賀県長崎県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト