ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険サービスを受ける人にとって、ケアプランを作成してもらったり、介護サービス事業者との調整をおこなうなど、とても重要な存在です。
そこで今回は、ケアマネジャー選定のコツと、その後の上手な付き合い方について説明します。
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ケアマネジャーは同じ資格を持っていたとしても、それぞれ違った人生経験を歩んでいます。自分に合うケアマネジャーがどのような人なのか。ケアマネジャーの選定に失敗しないようにチェックすべき9つの確認ポイントを紹介します。
ケアマネジャーの仕事は業務範囲も広く専門的なため、その人が今までどのような経験を積んできているかを事前に確認することはとても重要です。
ケアマネジャーの資格をとるためには、介護福祉士や社会福祉士、もしくは医師や看護婦、保健士などの資格をもち、生活相談員などの指定業務を5年以上かつ900日以上経験している必要があります。
ケアマネジャーがもつ資格や業務経験期間なども人により個人差があります。例えば、身体について気になることがある場合には、医療関係の経験があるケアマネジャーだと安心して相談できます。
ケアマネジャーがどのような経験をしてきているかは、必ず確認するようにしましょう。
介護保険サービスを利用するにあたり、ケアマネジャーとは何度もコミュニケーションをとることになるため、相手との相性が良いかどうかという点は選定の重要な要素です。
例えば「自身や家族の状況や希望などを伝えやすい人か」「気兼ねなく相談をしやすい人か」「話し方や説明の仕方などが自分たちにあっているか」など。そのケアマネジャーとのコミュニケーションが円滑に進むかどうかは必ず確認しましょう。
自身や家族のことを親身に考えてくれそうな人かも重要。そのケアマネジャーがこちらの悩みや相談内容を自分のことのように考えて真剣に丁寧にアドバイスしてくれるかどうかはとても大切な要素です。
例えば、何かを相談した際に、相手の反応が素っ気なかったり、あまりにも事務的だったりしたらどうでしょう?たとえその人の経験や知識が豊富だったりしても、今後、安心して長く付き合っていくのは難しい相手だと思われます。こちらも必ずチェックしましょう。
介護保険サービスを受ける際には、自身や家族の状況に応じて、さまざまな問題や疑問が発生します。また、制度やルールなども複雑でわかりにくいことも多いです。そんな時の相談相手となるケアマネジャーが、どれだけ知識を持っているかどうかは選定においてとても重要な要素です。
こちらの質問や相談に対して、素早く的確に答えてもらえる人であれば安心して相談ができます。ケアマネジャー選定の際に、いくつか相談や質問を用意して、自分の納得いく回答が得られるかどうかを事前に確認してみるのが良いかもしれません。
やはりその人の人柄や態度に問題がないかも重要な要素です。例えば、自分以外の人との接し方や振る舞いなどをチェックして、これから長く安心して任せることができるケアマネジャーかどうかをしっかり判断しましょう。
また、今後相談をすることも多くなるので、そのケアマネジャーが働いている業務時間や休日なども事前に確認しておくと良いですよ。
繰り返しになりますが、ケアマネジャーになるための資格を取得するためには、介護福祉士や社会福祉士、もしくは看護婦や保健士の資格をもっていることと、5年以上の実務経験が必要です。
ケアマネジャーが持っている資格によって、その人の得意分野にも差がでてきます。
例えば介護福祉系の資格をもっている人であれば、自身や家族の身体的なお世話などにより的確なアドバイスをしてくれるでしょう。ケアマネジャーの持っている資格についてもチェックしましょう。
介護保険サービスを受けるにあたり、自身や家族の抱えてる悩みや問題を解決するために、さまざまな選択肢の中から最善の方法を選ぶ必要があります。
その際の相談相手となるケアマネジャーは、単に知識が豊富なだけでなく、人それぞれの状況にあわせて、何がもっとも適しているかを考えて提案してもらえるかどうかが重要です。
豊富な情報量にプラスして、適切なアイデアを素早く出してくれるケアマネジャーは頼れる存在だと言えるでしょう。
ケアマネジャーがどんな事業所に所属しているかも、チェックしておきたいポイントです。
ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所には、居宅介護支援サービスのみを行っている独立型と、あわせてデイサービスや老人ホームなどの業務もおこなっている併設型があります。
最近ではほとんどのケアマネジャーが併設型の事業所に所属していますが、ケアマネジャーだけでなく所属している事業所についても、信頼ができそうかどうかを判断する必要があります。
場所と同様に、例えば体調の変化などの緊急時にスムーズに連絡が取りやすいかどうかも重要です。
ケアマネジャー選定の際に、ケアマネジャーとの連絡手段がどうなっているのか、連絡がとれる時間帯、とれない時間帯はいつなのか、担当のケアマネジャーが対応できない場合のバックアップ体制がどうなっているかなども確認しておくと安心です。
ケアマネジャーを探すには、まずは住んでいる市区町村の介護保険課、もしくは地域包括支援センターに行き、居宅介護支援事業所のリストあるいは「ハートページ」をもらい、そこから探すのが一般的です。
これらには、介護居宅支援事業所の名称や所在地をはじめ、連絡先や受付時間、休業日、所属するケアマネジャーの人数、併設サービスなどの基本情報が載っています。
また、主治医(かかりつけ医)に相談して、ご自身が重要視したい医療分野との連携が得意なケアマネジャーを教えてもらったり、地域内で介護保険サービスを実際に利用している人からの評判を参考にしたりするのも一手かもしれません。
前述した通り、ケアマネジャーは介護・医療・福祉分野の資格を持ち、実務経験が5年以上あります。
ご自身が医療に重点を置きたい場合は看護師資格を持つケアマネジャーを。身体介護や家事支援の必要性が高い場合は介護福祉士やヘルパーの資格を持つケアマネジャーを。
このように、該当分野の資格や経験実績の有無から選択するのも一案でしょう。
自宅での生活から老人ホームに入所する場合に、現在のケアマネジャーに引き続き担当してもらうことができない場合があります。
介護付き有料ホームやグループホームの場合は、既存のケアマネジャーには依頼することができず、その施設のケアマネジャーにお願いすることになります。
逆に、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅の場合、基本的には現在のケアマネジャーにそのままお願いすることができますが、その老人ホーム内にケアマネジャーの事業所がある場合などは、ケアマネジャーの変更が必要な場合もあるので、入所前に確認が必要です。
ケアマネジャーとは、できる限り長く上手に付き合っていきたいものですよね。ここからはケアマネジャーと上手に付き合っていくためのポイントを紹介します。
ケアマネージャには、介護保険サービスを受ける自身や家族について、よりよく理解してもらうことが大切です。
身体のことだけでなく、好きな物や嫌いな物、趣味や特技、不安や悩み、家族に関する情報など。ケアマネジャーにできる限りの情報を伝えることにより、ケアマネジャーも相手を深く理解することで、より適切なプランやアイデアを提案することができるようになります。
また、介護にはなにかとお金も必要になってくるので、経済面の状況なども可能な限り伝えておいたほう良いです。ケアマネジャーには守秘義務がありますので、知ってもらいたいことがあれば安心して遠慮なく伝えるようにしましょう。
また、要望はより具体的に伝えるようにすることがとても重要です。
ケアマネジャーの理解度や考え方もやはり人それぞれなので、伝えたかったことを正確に理解しもらえず、希望と違ったケアプランを作成されてしまうケースも出てきます。要望をより具体的にわかりやすく伝えることにより、そのようなズレも軽減させることができます。
相手が理解してくれてるだろうとは思わずに、要望は可能なかぎり明確に伝えるようにしましょう。
不明点や知りたいことがあれば些細な事でも遠慮なく質問することが大切です。質問することにより、不安を解消するだけでなく、ケアマネジャー側も、自身や家族がどんなことで悩んでいるのか、どんな問題を抱えているのかなども把握することができます。
質問がないために、ケアマネジャーも理解してくれてるものと勘違いして話を進めてしまうことも考えられます。
ケアマネジャーに感謝の気持ちをきちんと伝えることも、ケアマネジャーと上手に付き合うためには大切なポイントです。
ケアマネジャーもひとりの人間です。自分のしたことが相手にとってプラスになっていることがわかれば、承認欲求も満たされ、より意欲的に仕事に取り組めるようになります。そのためにも、ケアマネジャーに何かしてもらった際には、感謝の気持ちを言葉にしてしっかり相手に伝えるようにしましょう。
ケアマネジャーの選び方のコツや上手な付き合い方について説明してきました。信頼できるパートナーとして、自身や家族と気持ちよくコミュニケーションをとれるケアマネジャーを選定して、その相手と長く付き合っていく必要があります。
利用者自身や家族と相性の合うケアマネジャーを見つけ、お互いに気持ち良い関係を築いていきましょう。
「経験が豊富か」「相談がしやすいか」「親身になってくれるか」「知識が多いか」「適切なアイデアを出せるか」「すぐに連絡が取れるか」などが挙げられます。
特に、利用者本人や家族のことを親身に考えてくれる人かどうかは非常に重要です。悩みや相談内容を自分のことのように捉え、相談しやすい関係を構築できる人が良いケアマネジャーと言えます。
ケアマネジャーの変更は利用者の希望があればいつでも変更することが可能です。変更する理由は特段伝える必要はなく、手続きに関しては費用などはかかりません。
ケアマネジャーとの関係が上手く行かない場合は、変更も視野に入れましょう。相性の良いケアマネジャーを見つけることが、今後の介護生活を豊かにします。
在宅生活から老人ホームへ入居する場合、現在のケアマネジャーに引き続き担当してもらうことができない場合があります。
介護付き有料ホームやグループホームの場合は、現在のケアマネジャーにお願いすることはできず、入居先のケアマネジャーへ引き継ぎます。
住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅の場合は、一般的に住宅扱いとしているので、現在のケアマネジャーに引き続き依頼することが可能です。
ただし、その施設内にケアマネジャーの事業所がある場合などは、ケアマネジャーの変更が必要な場合もあるので、入居前に確認が必要です。
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