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#老人ホームの食事

【管理栄養士監修】糖質制限食とは|気になるメリット・デメリット

糖質の摂りすぎは、糖尿病をはじめとしたさまざまな生活習慣病を患ってしまう可能性があります。そのため、糖質制限食は高齢者にとって必要な食事のひとつと言えるでしょう。 この記事では、糖質制限のメリット・デメリット、制限をおこなうときのポイントに関して解説しています。 「病院で糖質を気にするように言われてしまった…」「親が生活習慣病を患わないように糖質制限食を試してみたい」など糖質制限食を検討している方は、是非、参考にしてみてください。 糖質制限とは何だろう? 糖質制限とは、食材に含まれる糖質の量をコントロールする食事を指します。主に気をつけたいもの、取り入れたいものを以下の表にまとめました。 △気をつけたいもの◎取り入れたいもの主食白米、食パン、うどんなど玄米、雑穀米、ライ麦パン、蕎麦など主菜加工肉(ソーセージ、ハム、ウィンナー)、加工食品(かまぼこ、ちくわ)など魚類、大豆製品、卵、鶏肉、豚肉、牛肉など野菜じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、里芋などほうれん草、小松菜、ブロッコリー、白菜、トマトなど果物バナナ、柿、ぶどうなどオレンジ、いちご、スイカ、りんごなど間食せんべい、饅頭、クッキー、チョコレート、アイスクリームなどナッツ類、ヨーグルト、チーズなど酒類ビール、ワイン、日本酒、梅酒、チューハイなど焼酎、ウイスキー、ブランデーなど飲み物果物ジュース、野菜ジュース、炭酸ジュース、砂糖入りコーヒー水、お茶、無糖コーヒーなど 出典:「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)」(文部科学省) 気をつけたいものは絶対に食べてはいけないものではありませんが、摂取頻度を調整することで、糖質の量を抑えることができます。 また、糖尿病などの疾患によって高齢者に糖質制限食を提供する際は、今まで食べていたものを極端に制限するのはやめましょう。厳しい制限は食べる楽しみを奪ってしまうため、緩やかにおこなうことが望ましいです。 糖質とは? 糖質は、3大栄養素である炭水化物から食物繊維を除いたものを指します。主に、主食と呼ばれるものに多く含まれており、白米や小麦粉を多く使用したパン、麺などが挙げられ、ビールやワインといった酒類にも含まれています。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/17

塩分には血圧を上げてしまう効果があるため、高血圧の人は注意が必要

【管理栄養士監修】減塩食とは|1日の塩分量の目安と調理時の5つのポイント

塩分の摂りすぎは、高血圧による血管への影響や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病といった生活習慣病を患ってしまう可能性があります。とはいえ、極端に塩分を減らしてしまうと薄味になってしまい、食事を楽しめなくなる可能性もあります。 そこで、この記事では、1日の塩分量の目安と減塩食をつくるときの5つのポイントに関して解説していきます。 「病院で高血圧と言われてしまった…」「親の身体を気遣って減塩食を試してみたい」など減塩食に関して検討している方は、是非、参考にしてみてください。 減塩食とは? 減塩食とは、その名の通り塩分を減らした食事を指します。塩分には血圧を上げてしまう効果があるため、高血圧の人にとっては減らさなくてはいけない成分のひとつです。 減塩食はなぜ必要? 塩分の摂取は、高血圧や腎臓病といった疾患と大きな因果関係があります。塩分を摂りすぎてしまうと、血液中の塩分濃度を下げるために血管内の水分が増加し、その後血量が多くなります。この状態を高血圧と言います。高血圧は、血管に負担がかかり心筋梗塞や動脈硬化を引き起こす可能性があります。 また、血液量が増加すると腎臓への負担も大きいです。腎機能の低下は放置しておくと、腎不全へと移行する可能性があり、透析が必要になるケースもあります。 透析とは? 透析とは、腎臓の働きの一部を人工的に補う治療法です。腎移植をおこなわない場合に、腎臓の重要な役割である「余分な水分・塩分や老廃物の排泄」を代行してくれる治療法が透析です。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/14

【管理栄養士監修】制限食は何種類ある?|食事に制限があるときは宅配サービスがおすすめ!

高齢になると、複数の生活習慣病により治療や服薬を受ける機会が増加し、食事に関して制限がかかる場合があります。 この記事では、制限食の種類や制限食が必要になる病気に関して解説しています。 また、制限食を用意する方法として宅配サービスにも触れているので、是非、参考にしてみてください。 制限食とは何だろう? 制限食は、健康状態や病気に合わせて塩分やカロリーなどを制限することを指します。また、医療機関で制限食が提供されるときは療養食や特別治療食と呼ばれたりします。 制限食の種類 制限食には主に6つの種類が挙げられ、食べる人の健康状態や病気に合ったものを選ぶ必要があります。 塩分制限食糖質制限食カロリー制限食脂質制限食カリウム制限食たんぱく質制限食 以下では、制限食の種類に関して特徴を見ていきましょう。 塩分制限食 塩分制限食とは、1日の塩分摂取量を6g未満に制限した食事です。塩分が少なくなると食事に関して物足りなさを感じることもあるでしょう。そんなときは、出汁の風味を活かしたり、薬味や香辛料を使用し、塩分以外の味を強くすると、塩分が少なくても満足感を得ることができます。 糖質制限食 糖質制限食とは、食材に含まれる糖質の量を制限して提供する食事です。米やパン、麺類などを制限して、たんぱく質などを多く摂取すると良いでしょう。また、適切な糖質の摂取量にすることで、血糖値のコントロールにもつながります。 カロリー制限食 カロリー制限食とは、性別や活動量などに合わせて1日の摂取カロリーを制限する食事です。極端に食べる量を減らすのではなく、健康を維持するために必要な栄養素をバランスよく取り入れることが重要です。 脂質制限食 脂質制限食とは、食材に含まれる脂質を制限する食事です。主に、脂身の少ない肉や魚、油を使っていない炭水化物などの低脂質の食品でメニューを組まれる場合が多いです。 カリウム制限食 カリウム制限食とは、1日のカリウム摂取量を1500mg以下に制限した食事です。カリウムは、肉類・魚介類・野菜類・果実類など多くの食材に含まれています。 カリウムは水溶性で水に溶けやすい性質のため、調理する際に、大量のお湯で茹でこぼすことや水にさらすことで、カリウムの量を少なくすることができます。 たんぱく質制限食 たんぱく質制限食とは、腎臓病などによりたんぱく質を多く摂取できない人に提供される食事です。たんぱく質はさまざまな食材に含まれるため、たんぱく質で摂取できないエネルギーに関しては、糖質や脂質で補うと良いでしょう。 制限食が必要な病気 制限食が必要となる病気は主に4種類です。 高血圧糖尿病腎臓病脂質異常症 以下では、制限食が必要な病気に関して詳細を見ていきましょう。 高血圧 高血圧とは、安静状態での血圧が正常値よりも慢性的に高い状態を指します。高血圧になると血管に負担がかかり、血管が破裂したり動脈硬化を起こす可能性があります。そのため、血圧を上げているひとつの要因でもある塩分を制限すると良いでしょう。 糖尿病 糖尿病とは、インスリンの作用が不十分なために、糖が上手に細胞に取り組めなくなり、血液中に糖が多くなってしまい、血糖値が高くなっている状態を指します。そのため、血糖値が増加しないように糖質制限食でコントロールする必要があります。 腎臓病 腎臓病とは、腎臓の働きが慢性的に低下していくことを指します。進行を抑えるためにはさまざまな方法がありますが、食事に関しては塩分制限、カリウム制限、たんぱく質制限をおこなうことで進行を緩やかにすることができます。 脂質異常症 脂質異常症とは、中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常がある状態を指します。脂質異常症を患うことによって動脈硬化が進行し、心疾患や脳血管疾患のリスクが高まります。そのため、食事から摂取する脂質などを制限する必要があります。 制限食は宅配サービスがおすすめ 制限食は自宅でもつくることはできますが、手間や時間がかかり毎日続けるのは難しいです。そんなときに利用したいのが制限食の宅配サービスです。宅配サービスでは、塩分制限食やカロリー制限食など、食べる人に適した食事を定期的に届けてくれます。 独居で生活している高齢の人や毎日制限食をつくるのに疲れてしまった人などは、一度、サービスを利用してみることをおすすめします。 制限食に関するよくある質問 自宅で制限食をつくることはできますか? 自宅で制限食をつくることはできます。レシピなどを参考にしたりミールキットを利用したりとさまざまな方法があります。しかし、食材の計量などの工程があるので時間と手間がかかります。 そのため、無理なく制限食を用意できて健康管理をおこなっていくためには、宅配サービスを利用する方が良いでしょう。 介護食との違いは何ですか? 介護食は、細かくきざんだり、ミキサーにかけてペースト状にしたりと料理そのものの原型を保っていない場合が多いです。 一方で、制限食の場合は、料理の原型は保たれていて塩分やカロリーなどを減らしたものが提供されます。そのため、介護食と比べて食欲の減退は防げると言えます。 老人ホームでも制限食は提供されていますか? 基本的に老人ホームでは、入居者の身体状況に合わせた制限食が提供されている場合が多いです。ただし、施設によっては対応していない制限食もあるので、入居を検討している際は確認しましょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "自宅で制限食をつくることはできますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/14

飲み込みやすく噛みやすいように、食材にとろみ剤を加えた食事形態を指します。

【管理栄養士監修】とろみ食とは|とろみ食のつくり方やとろみ剤を使うときの3つの注意点

「最近、親が料理を残すようになった…」「飲み込むときに咳き込むことが多くなった…」などの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。 この記事では、介護食のひとつでもある「とろみ食」に関して、つくり方やとろみ剤を使うときの注意点を解説しています。 「とろみ剤って何だろう?」「とろみ食はどのようにつくれば良いのかな?」といった悩みを持っている方は、是非、参考にしてみてください。 とろみ食とは何だろう? とろみ食は、飲み込みやすく噛みやすいように、食材にとろみ剤を加えた食事形態を指します。食材にとろみをつけたことで、口内でゆっくりと流れ、気管へ入ることを阻止する役割を持っています。 とろみ食に向いている人は? とろみ食は、飲み込む力や噛む力が低下している人や嚥下障害がある人に向いています。とろみをつけたことで比較的食べやすくなっていて、負担も少ないです。 とろみの種類 介護食で使われるとろみは3つの種類に分けることができます。以下では、とろみの種類に関して特徴をまとめました。 薄いとろみ 薄いとろみはポタージュ状を指し、口内で素早く広がります。細いストローでも容易に吸うことができ、違和感も少なく、食べる人が受け入れやすいのが特徴です。 中間のとろみ 中間のとろみは、口内でゆっくりと広がり、明らかにとろみであると実感できます。薄いとろみとは異なり、細いストローでは飲み込みづらいため、飲み物に中間のとろみをつける際は、太いストローを用意しましょう。 濃いとろみ 濃いとろみは、口内でまとまりやすく、しっかりとろみを感じられます。主に重度の嚥下障害を対象にしています。飲むという感覚よりは食べるに近い形状なので、ストローで吸うのは危険です。 とろみ食のつくり方 飲み込みがしづらい人や嚥下障害がある人へとろみ食を提供したいけど、つくり方がわからない人もいるでしょう。以下では、とろみ食のつくり方に関してまとめています。 市販のとろみ剤を使う 市販のとろみ剤は、ドラッグストアなどで比較的簡単に手に入れることができます。とろみ剤は、使用量の目安を守れば料理の味を変えることもなく、形状も安定します。とろみが初めてでも安心して使用できることがメリットと言えます。 片栗粉を使う とろみをつける方法のひとつとして挙げられるのが、片栗粉を使うことです。片栗粉は、加熱により簡単にとろみがつけられることで知られています。ただし、料理が冷めてしまったり唾液で分解されたりするととろみが薄くなり水っぽくなってしまい、誤嚥を起こす可能性があることを理解しておきましょう。 唾液対策として、カトラリーは取り分け用と、直接、口に運ぶ用と分けるなどで工夫ができます。 とろみ剤を使うときの3つの注意点 実際にとろみ剤を使うときにはどのような点に注意しなければいけないのでしょうか。以下では、とろみ剤を使うときの3つの注意点をまとめました。 とろみ剤がダマにならず溶けているか確認する とろみ剤が溶けきっていないと料理に完全にとろみがつきません。また、溶けきらずダマになってしまうと喉に詰まらせ、誤嚥につながる可能性もあります。とろみ剤を使うときには、使用量の目安を守り、とろみが完全に溶けきったかを確認する必要があります。 また、とろみ剤を使用した際は、とろみがつくまで数分かかることも理解しておきましょう。 濃すぎるとろみは危険 濃すぎるとろみは、喉にくっつきやすく、誤嚥につながる可能性があります。とろみを付ける際は、食べる人の身体状況に合わせて適度につけることが重要です。どのくらいとろみをつければ良いかわからないという人は、専門家に相談しましょう。 服薬時には使わない 服薬ゼリーのようにとろみ剤は使用できますが、対象者の嚥下機能によっては注意が必要です。できるだけ薄いとろみを使用し、長時間とろみ水に浸漬させないことが重要です。 とろみ食に関するよくある質問 料理にとろみをつける理由は何ですか? とろみが必要な理由は、誤嚥を防ぐためです。ただし、とろみの強さは食べる人の飲み込む力に合わせないといけないため、たくさんつけて良いものではありません。食事の際にとろみをつけるときは、食べる人の様子を見ながらおこないましょう。 飲み物にもとろみ剤は使えますか? 水やお茶、味噌汁にもとろみ剤を使うことは可能です。とろみ剤を使わない場合、水のような液体は、動きが早く、気管に入りやすく危険です。とろみ剤を使うことで、動きが遅くなり、液体もまとまりやすいため、スムーズに飲み込むことができます。 とろみ食は老人ホームでも提供されますか? 基本的に老人ホームでは、普通食・きざみ食・ミキサー食・ソフト食・とろみ食といった介護食が入居者の身体状況に合わせて提供されています。ただし、施設によっては対応していない食事形態もあるので、入居を検討している際は確認しましょう。 また、とろみ食に関してはどの程度の粘度をつければ良いのか施設スタッフに伝える必要があります。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "料理にとろみをつける理由は何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/13

ソフト食は、食材や料理を柔らかくし、ペースト状のものを元の形状に戻すなどの工夫を加えています。

【管理栄養士監修】ソフト食とは|メリットとデメリット、調理時の3つのポイント

「親が食事の際によく咳き込むようになった…」「普通の食事を食べづらそうにしている…」などの悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。加齢に伴い、徐々に飲み込む力や噛む力は低下していきます。 そんな不安な食生活を支えるのが介護食のひとつでもあるソフト食です。 この記事では、ソフト食の特徴やメリット・デメリット、調理をする際のポイントに関して解説しています。 「ソフト食を試してみたいけど親に合っているかわからない」「そもそもソフト食って何だろう?」といった疑問を持っている方は、是非、参考にしてみてください。 ソフト食とは何だろう? ソフト食は、食材や料理を柔らかくし、ペースト状のものを元の形状に戻すなどの工夫を加えています。介護食の中では、形を保ちつつ飲み込みやすい食事形態と言えるでしょう。 ソフト食に向いている人は? ソフト食は、主に飲み込む力や噛む力が低下している人に向いています。例として、歯が悪くなっていたり口が開けづらかったりする場合などが挙げられます。 ソフト食のメリット 介護食の中では、しっかりと形を保ちつつ飲み込みやすいソフト食ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。以下では、ソフト食のメリットをまとめました。 見た目が良く、香りも楽しめる ソフト食の最大のメリットは、形があり見た目が良く、香りを楽しめるところでしょう。ミキサー食の場合は、すべての食材を一度にミキサーにかけてしまうため、どんな料理が提供されているのか食べる人が理解できない場合が多いです。 一方で、ソフト食は、食材ごとにペースト状にし、その後形を整えています。そのため、見た目も良く、食材そのものの香りを楽しむことができます。 噛む力が低下しても食べられる ソフト食は、食べやすいように舌で押しつぶせる固さに調整してあります。飲み込む力が極端に低下していなければ比較的食べやすい形態と言えるでしょう。 塊になっているため飲み込みやすい ソフト食はきざみ食とは異なり、滑らかな塊になっているため、口内で食材がばらけることはありません。そのため、喉に詰まったり気管に入ったりすることは少なく、誤嚥を防ぐことができます。 ソフト食のデメリット 介護食の中でも比較的食べやすいソフト食にはどんなデメリットがあるのでしょうか。以下では、ソフト食のデメリットをまとめました。 調理に手間と時間がかかる たくさんのメリットがある反面、食材ごとにペースト状にしたり、元の料理の形を再現したりといった工程を踏むため、調理には手間と時間がかかります。 コストがかかる ソフト食では、食材を固めるためのゼラチンや寒天といったゲル化剤や必要に応じてとろみ剤を使用します。そのため、高価な商品ではないものの、費用面で負担が増えることが考えられます。 とろみ剤とは? とろみ剤は、水分にとろみを付けることが出来る粉末状の食品です。水分にとろみを付けると、食べ物や飲み物がゆっくり喉へ送られるため、誤嚥防止が期待出来ます。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/12

飲み込む力や噛む力が低下している場合はミキサー食がおすすめ

【管理栄養士監修】ミキサー食とは|メリット・デメリットや調理する際の注意点

加齢に伴い、徐々に飲み込む力や噛む力は低下していきます。これらの機能が弱くなると、気管に入って咳き込んでしまったり、最悪の場合は誤嚥を引き起こす可能性があります。 そんな状態にならないための食事形態としてミキサー食が挙げられます。 この記事では、ミキサー食のメリット・デメリット、調理する際の注意点を解説しています。 「親が食事の際によく咳き込んでいる…」「ご飯を食べづらそうにしている…」などの悩みを持っている人は、是非、参考にしてみてください。 ミキサー食とは何だろう? ミキサー食は、食材をミキサーにかけ、ペースト状にした食事形態を指します。主に飲み込む力や噛む力が低下した人向けの料理で、スムーズに栄養を補給することができます。 ミキサー食に向いている人は? ミキサー食は、飲み込む力や噛む力が低下した人に向いている食事形態です。例えば、歯がない人やあごの筋力が低下して口が開きづらい人、食事中にむせてしまう人などが挙げられます。 またミキサー食は、食道や胃腸といった消化器官が低下している人にとっても負担になりにくい食事形態と言えます。 ミキサー食のメリット 食事をするための機能が低下していても食べやすいミキサー食にはどんなメリットがあるのでしょうか。以下では、ミキサー食のメリットに関してまとめました。 飲み込む力や噛む力が低下していても食べやすい ミキサー食の最大のメリットは、やはり飲み込む力や噛む力が低下していても食べやすいというところでしょう。「上手く噛めないから食事をしたくない…」といった人に対してミキサー食は便利な食事形態と言えるでしょう。 栄養を早く吸収できる ミキサー食はペースト状になっているため、消化の際に必要なエネルギーが少なく、消化器官への負担が減ります。そのため、スムーズに栄養を摂取することができ、エネルギーとして役立てることができます。 ミキサー食のデメリット 飲み込む力や噛む力が低下した人にとってミキサー食は、比較的食べやすい食事形態だと言えます。一方で、ミキサー食にもデメリットは存在します。以下では、ミキサー食のデメリットに関してまとめました。 見た目が悪い ミキサー食は、食材をすべてミキサーにかけペースト状にした食事形態です。そのため、見た目が普通の料理より悪くなり、何を食べさせられているのかわからず、食欲減退につながるケースがあります。 水分量が多く、必要な栄養が摂取できない可能性がある ミキサー食をつくる際は、食材以外に水分を多く必要とし、水分を加えたことで食材の分量が増えます。高齢者にとって水分でかさ増しされたミキサー食では食べきれずに必要な栄養が摂取できない可能性があり、低栄養状態になるケースもあります。 粘度が強すぎると誤嚥の危険性がある ミキサー食の場合、粘度が強すぎると飲み込みの際に喉に張り付いてしまい、逆に飲み込みにくく、最悪の場合は誤嚥を引き起こす可能性があります。 ミキサー食を調理する際の注意点 ミキサー食は、食材をミキサーにかければ終わりというわけではありません。以下では、ミキサー食を調理する際の注意点をまとめました。 調理する際に不向きな食材がある ミキサー食には、調理する際に不向きな食材があります。主に、繊維が多いものや粒が残りやすいもの、弾力があるものに関しては誤嚥につながる可能性もあり、ミキサー食には不向きです。 ミキサーにかける前の料理を見せる ミキサーにかけてしまうとどんな食材が入っているかわからず、香りも飛んでしまい、食べる人は食欲を失ってしまうこともあります。 そんな状態にならないために、ミキサーにかける前の料理を見せてあげると良いでしょう。ミキサーにかける前の料理を見せることで、自分が何を食べているのかをイメージでき、食欲の減退を防ぐことにつながります。 粘度を付けて飲み込みやすくする ミキサー食は水分量が多いため、とろみ剤を使用し粘り気を出す工夫が必要です。目安はポタージュ状ですが、食べる人の飲み込む力に合った粘度に調整するのが良いでしょう。 ただし、とろみ剤を入れすぎると必要以上に粘り気が出てしまい、咳き込んでしまうことも。とろみ剤を使用する際は、様子を見ながら少しずつ足していくことが誤嚥防止につながります。 とろみ剤とは? とろみ剤は、水分にとろみを付けることが出来る粉末状の食品です。水分にとろみを付けると、食べ物や飲み物がゆっくり喉へ送られるため、誤嚥防止が期待出来ます。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/11

きざみ食は、食材を細かくきざみ食べやすくしたものを指します。一般的に、飲み込む力はあるが噛む力が低下している人に向けた食事形態と言えます。

【管理栄養士監修】きざみ食とは|メリットとデメリット、調理する際の注意点

「親が食べ物を噛みづらそうにしている…」などと日々の食事に関して悩んでいる家族の方は多いでしょう。そんな悩みを解決できる食事形態のひとつとして挙げられるのが、きざみ食です。 この記事では、きざみ食とはどんなものか、メリット・デメリットや調理する際の注意点に関して解説しています。 「きざみ食は親に合っているのかな?」「つくる際にどんなことに注意したら良いのかな?」などと悩んでいる方は、是非、参考にしてみてください。 きざみ食とは何だろう? きざみ食は、食材を細かくきざみ食べやすくしたものを指します。一般的に、飲み込む力はあるが噛む力が低下している人に向けた食事形態と言えます。 きざみ食は食べる人の身体状況によって、きざむ大きさを調整します。大きいものであれば1cm角から、小さいものはみじん切り状までさまざまです。 きざみ食に向いている人は? きざみ食は、飲み込む力に問題がなく噛む力が低下している人に向いています。例として、歯が悪くなっていたり口が開けづらかったりする場合などが挙げられます。 ただし飲み込む力も低下してきた場合、細かくきざんだ食材は気管に詰まる可能性もあるので、慎重に食事形態を選択する必要があります。 きざみ食のメリット さまざまな食事形態がある中で、介護食の第一段階と言えるのがきざみ食です。以下では、きざみ食のメリットに関してまとめています。 噛む力が低下していても食べやすい 細かくきざむことで噛む作業を省けるのが、きざみ食の最大のメリットです。飲み込みに問題がなければ比較的食べやすい食事形態と言えるでしょう。 ミキサー食と比べ、彩りがある きざみ食は、通常の食事を細かくきざんだものなので、ミキサー食と比べ元の見た目に近く、彩りもあり食感を楽しむことができます。食事における見た目は食欲にも影響してくるので、きざみ食を作ることで噛む力が低下している人の食欲不振と低栄養状態を回避できます。 ミキサー食とは? ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下した人向けに、食材をミキサーにかけてペースト状にした食事形態です。ペースト状になっているので、スプーンで簡単に食べることができるのが特徴です。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/06

介護食とは、噛む力や飲み込む力が弱くなった人が安全に食べられるように調理方法を工夫した食事形態を指します。

【管理栄養士が解説!】老人ホームで提供される介護食とは?種類・特徴・提供方法を解説

介護食とは、噛む力や飲み込む力が弱くなった人が安全に食べられるように調理方法を工夫した食事形態を指します。 「老人ホームではどんな介護食が出るの?」「それぞれどんな特徴があるの?」などと老人ホームに入居する本人や家族にとって、食事の内容は気になる点のひとつですよね。 この記事では、老人ホームで提供される介護食の種類や特徴、提供方法に関して解説しています。 「老人ホームで安全に食事が楽しめるのかな?」「原型を留めていない食事が出てきたらどうしよう」などと不安を感じている方は、是非、参考にしてみてください。 https://youtu.be/Qi6dNnZazQ0 介護食の4つの区分 噛む力・飲み込む力は人によってさまざまで、食べやすいものも異なります。以下では、食事形態の指標の一例を見ていきましょう。 区分区分1容易にかめる区分2歯ぐきでつぶせる区分3舌でつぶせる区分4かまなくてよい噛む力の目安固いものや大きいものはやや食べづらい固いものや大きいものは食べづらい細かくてやわらかければ食べられる固形物は小さくても食べづらい飲み込む力の目安普通に飲み込めるものによっては飲み込みづらいことがある水やお茶が飲み込みづらいことがある水やお茶が飲み込みづらい固さの目安ごはんごはん~やわらかごはんやわらかごはん~全がゆ全がゆペーストがゆさかな焼き魚煮魚魚のほぐし煮(とろみあんかけ)白身魚のうらごしたまご厚焼き卵だし巻き卵スクランブルエッグやわらかい茶わん蒸し(具なし) 出典:「ユニバーサルデザインフードとは」(日本介護食品協議会) 老人ホームで提供される介護食の種類と特徴 介護食と呼ばれるものには、いくつかの種類があります。 きざみ食ソフト食ミキサー食とろみ食*施設により名称は異なります 食べる人の身体状況、能力によってさまざまな食事形態が存在します。基本的にはどの老人ホームでも上記のような種類であれば対応可能ですが、老人ホームの設備、人員によっては対応できないケースもあります。そのため、老人ホームを検討する際は提供される介護食に関して念入りに確認しましょう。 きざみ食とは きざみ食は、食材を細かく刻んで食べやすくしたものです。飲み込む力はあるが噛む力が弱くなった方に適した食事形態と言えます。きざむ大きさは老人ホームによって異なり、1~2cmのものもあれば、みじん切りほどに細かい場合もあります。 きざみ食の特徴 細かくきざむことで噛む作業を省くことができるのが、きざみ食の大きな特徴と言えるでしょう。食べやすいように細かく刻んであるだけなので、視覚的に食事の楽しみを得やすいのもメリットです。 ただし、細かく刻んであるために口の中でまとめにくく、誤嚥につながる可能性もあると指摘されています。 ソフト食とは ソフト食は、食材を自力で噛み砕くことが難しい人向けに柔らかく調理された食事形態です。主に、食材を煮込んだり茹でたりする工程を長めにおこない、舌や歯茎で押すだけで潰れる程度のものを指します。 また、肉や魚など加熱だけでは柔らかくなりにくい食材をミキサーにかけて「つなぎ」などを加えて再形成したものや、ムース状にまとめたものをソフト食と呼ぶ施設もあります。 ソフト食の特徴 ソフト食もきざみ食と同様に見た目が通常食に近いため、食欲が湧きやすいことが特徴と言えます。また、食材が柔らかいため飲み込みやすい点もメリットと言えるでしょう。 ミキサー食とは ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下した人向けに、食材をミキサーにかけてペースト状にした食事形態です。元々硬い食材でもミキサーにかけることでペースト状にできるため、きざみ食やミキサー食と比べ、食べられる食材の幅は広がります。 ミキサー食の特徴 ミキサー食は、ペースト状になっていることが大きな特徴として挙げられ、スプーンを使うことで簡単に食べることができます。 ただし、食材をすべてミキサーにかけてしまうので、見た目や食感が通常食よりも悪くなり、食欲が湧きにくくなる可能性があります。 とろみ食とは とろみ食は、ミキサー食と同様に噛む力や飲み込む力が低下した人向けにとろみ剤を使用して、より飲み込みやすくした食事形態を指します。 また、とろみ剤はお茶や味噌汁にも使用することができ、誤嚥を防ぐことに役立ちます。 とろみ食の特徴 ミキサーにかけペースト状にした食材に対してとろみをつけることで、極端に飲み込む力が弱い人や嚥下障害の人でも簡単に飲み込めることが大きな特徴と言えます。 ただし、ミキサー食と同様に食材の原型が残らないため、食欲が湧きづらい点がデメリットです。 老人ホームにおける介護食の提供方法 介護食の提供方法に関しては、各老人ホームで異なります。 老人ホーム内で調理する配食サービスを利用している 大きく分けて2つの提供方法があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。 以下では、老人ホームにおける介護食の提供方法に関してまとめています。 老人ホーム内で調理する 老人ホーム内で調理しているところでは、当然ながら出来立ての状態で提供されるので、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食べられるメリットがあります。 一方で、料理をつくるための人件費や材料費がかかってくるため、食事代が高くなるケースがデメリットとして挙げられます。 配食サービスを利用している 老人ホーム内に厨房がない場合や、入居者の費用負担を抑えている場合は、外部の業者につくってもらう配食サービスを利用している施設もあります。外部の業者に委託することで、入居者の費用負担が減るというのは大きなメリットと言えるでしょう。 ただし配食サービスの場合、冷凍のものが多く、味のクオリティや盛り付けが老人ホーム内で調理したものより劣ってしまうのがデメリットとして挙げられます。 介護食が重要とされている理由 何故、介護食が重要なのか、その理由を理解しておくことが大切です。以下では、介護食が重要とされている理由に関してまとめています。 栄養をつけるため 高齢になると身体機能の衰えから食欲が低下する傾向にあり、食べる量が減少し、十分な栄養を摂取できないということも珍しくありません。 そんなときにスムーズに必要な栄養素を確保できるのが介護食です。介護食は、噛む力や飲み込む力が衰えた人でも食べやすく、栄養バランスが充実していて低栄養状態を回避することにもつながります。 身体機能が衰えた高齢者にとって介護食は、必要なエネルギーを確保するとともに免疫力を向上させるための重要な食事形態と言えるでしょう。 食事の楽しみを得るため 食事をするということは、健康的な生活を送る上で重要なものですが、食事を楽しむということも大切です。食事の楽しみを得ることは身体的な健康だけでなく、精神的な健康にもつながります。 「噛めないから…」「飲み込めないから…」といった理由で食事に対して楽しみを得られないケースもあるでしょう。そんな気持ちにさせないために食べやすい、飲み込みやすい介護食は存在し、高齢者の介護に欠かせないものであると言えます。 介護食に関するよくある質問 老人ホームを見学する際に試食はできますか? 試食ができるかは見学する老人ホームによって異なります。また、試食ができたとしても介護食に関してはひと手間加えなければいけないので、予約の際に事前の確認が必要です。 老人ホームでは提供する食事が決まっていますか? ほとんどの老人ホームでは、ひと月単位で提供する食事のメニューが決まっているものです。献立表も用意されており、館内に掲示されている場合が多いです。見学時に可能であればその献立表をもらうと良いでしょう。 イベントのときの特別な食事も介護食として提供してもらえますか? イベント食に関しても、ペースト状にしたりとろみ剤を使用したりすることで、どの入居者の方でも食べられるようにしている老人ホームがほとんどです。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームを見学する際に試食はできますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/05

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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