朝食例
サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)って元気な人が入居する介護施設だと思っていたけど、なかには「介護型」というものがあるみたい。「介護型」は、一般的なサ高住とどんな違いがあるのかな?
そこで、今回はサ高住のなかでも「介護型」と呼ばれる施設にうかがって、そこでの暮らしを調査してきました!
比較的に介護の必要性が低い高齢者が多く入居されているサ高住。介護が必要となった場合、どこまで対応できるかは施設によって大きく異なります。
サ高住には、「介護型」と「一般型」の2種類あり、ケアができる内容に違いがあります。どんな違いがあるのでしょうか?
「介護型」のサ高住とは、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けて運営しているサ高住を指します。「特定施設」とも呼ばれています。
この特定施設の指定を受けられるのは、人員体制や居室の広さ、サービス内容など厚生労働省が定めた基準を満たした施設のみ。そのため、日常的に介護が必要な人にも対応ができるサ高住と言えます。
また、「一般型」のサ高住と異なり、基本的には介護サービスを施設内のスタッフが提供。そのうえ、介護サービス費は要介護度に基づいた定額の支払いとなるため、要介護度が変わらなければ介護サービスを何度利用しても介護サービス費は据え置きです。
「一般型」のサ高住は、特定施設の指定を受けていないサ高住を指します。基本的には軽介護度の高齢者の入居を想定している施設です。
提供されているサービス内容は、各施設で異なります。ですが、どのサ高住でも「安否確認」と「生活相談」の2つのサービスは必ず提供します。食事などは有料オプションサービスとして提供しているところが多いです。
加えて、介護が必要になった場合は外部の介護事業者と別途契約が必要。そのうえ、介護サービス費はサービスを利用した分だけ発生するため、介護サービスを頻繁に利用すると、費用が高くなる可能性があります。
サ高住に「介護型」と「一般型」があるなんて知らなかったなぁ。
それぞれの特徴をよく確認してから、施設探しした方が良いかもしれないね!
ここからは、「介護型」のサ高住に向いている人の特徴について紹介します。
「介護型」のサ高住に向いているのは以下のようなケースの人です。
「介護型」のサ高住には、24時間介護スタッフが常駐。さらに日中は看護師が常駐しています。介護スタッフと看護師の配置人数も、「利用者3名に対して介護スタッフ・看護師1名以上」と決められています。
また、「介護型」のサ高住では、食事、入浴、排泄などの身体介護、リハビリテーションや機能訓練などのサービスも提供されています。
「介護型」のサ高住には看護師が常駐しているので、医療ケアも提供されます。具体的には、インスリン注射、胃ろうなどの経管栄養、在宅酸素療法、ストマ装具の交換などです。
施設によって対応可能な医療行為は異なるので、事前に確認しておきましょう。
うーん。実際の「介護型」のサ高住ってどんなところなのかな?どんな暮らしをできるんだろう?
そんな疑問を解決するために、今回は東京都板橋区にある介護型のサ高住「ローベル西台」に突撃調査!生活の様子を見てきました!
「ローベル西台」では次のような生活を送っています。
6:00 | 起床、モーニングケア |
---|---|
8:00 | 朝食 |
9:00 | 入浴開始 |
12:00 | 昼食 |
14:00 | レクリエーション、機能訓練 |
15:00 | おやつ |
18:00 | 夕食 |
21:00 | 就寝 |
22:00 | 見回り(以後、2時間おきに実施) |
レクやイベントなどによって時間が前後することもあります。
ここからは、実際の「介護型」のサ高住の居室や共用設備を紹介します。
「ローベル西台」の居室は5タイプ。広さは18~37.2㎡と間取りのバリエーションが豊かです。今回は、最も部屋数の多いAタイプの約20㎡の居室を見せてもらいました。
初めから備え付けられているものは、タンス・エアコン・カーテン・介護ベッド・寝具です。自宅から持ち込めるものは自由度が高く、刃物や火の出るもの以外は基本的に持ち込みOK。そのため、テレビやポット、冷蔵庫といったものを持ち込んでいる人もいるそうです。
また、持ち運び可能なナースコールも設置。ボタンを押すと天井のカメラが反応し、ナースコールを取ったスタッフが居室内の様子を確認できます。ただ、カメラはナースコールを押したときのみ撮影をするため、普段から撮影や録画がされているわけではありません。
加えてナースコールを押したときも、対応した職員1名だけが室内の映像を確認できる仕様。ご入居者のプライバシーを守りつつ、安全を確保するシステムが導入されています。
「ローベル西台」のエントランスを抜けると、吹き抜けの開放的なラウンジがあります。普段はここで新聞を読んだり、遊びに来た家族とおしゃべりをするご入居者の姿が見られるそうです。
吹き抜けで音がよく響く構造であることを利用して、このラウンジでクラシックコンサートを開催することも。プロの演奏家を呼んだ本格的なコンサートが楽しめます。
各フロアの中心には食堂兼リビングがあります。食事をしたりレクをしたりと、さまざまな目的で利用されています。
調査にうかがった日は、以下のメニューでした。
「ローベル西台」では、噛んだり飲み込む機能が低下した人の食事にも対応。具体的には、通常の形の食事に加えて「一口大食」「きざみ食」、より細かく食品をきざむ「極きざみ食」「ミキサー食」にも対応できます。
さらに、塩分制限やカロリー制限の必要な人の食事にも対応可能。タンパク質制限の場合は、相談が必要です。
毎月1回、「シェフのおすすめ料理」という特別メニューがあり、ちょっと珍しいメニューを食べられます。調査にうかがった月は「プッタネスカ」というイタリア料理が登場しました。
こうした工夫をこらした食事の費用は、1ヵ月6万9000円。1食あたり750円ほどで食べられます。
「ローベル西台」の浴室は個浴、チェアー浴、寝台浴の3種類を備えています。
3種類も揃えているのは、ご入居者の身体状態に合わせたケアをするため。浴槽を自力でまたげなくなっても、チェアー浴や寝台浴でゆっくりお湯を楽しめます。1人あたり30分程度、のんびり入浴しているそうです。
また、共用のトイレはもちろん手すり付き。車椅子が余裕を持って入れる広さがあります。
「ローベル西台」では、ご入居者の人数に対する介護・看護スタッフの人数の比率は「2.5:1」。基準よりも多くスタッフを配置しています。
「介護型」のサ高住では、介護サービスに加えて医療ケアも提供。さらにリハビリ・機能訓練もおこなっています。「ローベル西台」の場合、歩行訓練のための平行棒やチューブを使ってトレーニングするマシンも設置しています。
また、バリエーション豊かなレクも特徴。中でもご入居者に人気なのはアニマルセラピーで、毎月第4日曜日にセラピー犬がやってきて触れ合えます。
さらに、毎週水曜日はコンビニの移動販売の日です。ヨーグルトやフルーツといったデザートや、サンドイッチが好評で、リクエストをすれば翌週にその品物を入荷してくれることもあるそうです。
種類の豊富な食事に、楽しそうなレク…。お部屋も万が一のことがあったときの対策がされているし、楽しく安全に生活できそう!
介護が必要になっても長く暮らせるのがうれしいですね!
今回、調査の協力をいただいたのは「ローベル西台」。高台に位置していることから共用リビングからの眺めが良く、景観を気に入って入居する人もいるとのこと。また、晴れた日には屋上庭園から富士山が見えます。
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