「グループホームの部屋って、一体どんな感じなんだろう?大事な家族が生活する場が、気持ちの良い空間なら良いんだけど…」―そんな疑問を感じることがあるかもしれません。
そこで今回、実際にグループホームにうかがって、どんなところで生活を送るのか見学してきました!
グループホームは、認知症高齢者の方が共同生活を送る介護施設です。
「ユニット」と呼ばれる単位で生活し、1ユニットは最大9人まで。そして1つのグループホームは通常2~3ユニットで構成されています。
少人数制なのは、認知症の方がいつも同じお仲間に囲まれて生活する事でストレスが軽減できて、安心感が得られるためです。
グループホームの入居条件は以下のとおりです。
グループホームに入居するには、医師が発行した認知症であることを証明する診断書が必要。加えて、介護認定も受ける必要があります。診断書と認定は、グループホームへの入居を検討し始めた段階で速やかに取得しましょう。
また、生活保護法により指定を受けているグループホームでは、生活保護受給者でも入居を検討できます。
実際のグループホームの部屋を見てみましょう!
今回、お邪魔したのは東京都世田谷区にある「ツクイ世田谷宇奈根グループホーム」。1階と2階それぞれにユニットがあるグループホームです。
「ツクイ世田谷宇奈根グループホーム」の場合、入居者の居室の広さは約9㎡。およそ5畳ほどの広さです。
備え付けの家具・備品は、介護用ベッド、クローゼット、エアコン、防煙カーテン、ナースコール。クローゼットは大容量で、春夏もの・秋冬ものの収納はもちろん、思い出の品なども保管できます。
その他、テーブルや椅子などの家具類は自分の好きなものを持ち込み可能です。
ただし、ヒーター(火事防止のため)、冷蔵庫(中の食材を腐らせてしまう可能性があるため)、宝石、現金の持ち込みはできません。
こちらの部屋にお住まいの方は、絵画や人形などを上手に飾り、すてきな空間にしていました。
グループホームの定員は1ユニット5〜9人。通常2~3ユニットで構成されています。つまり最大でも27人と少人数制の介護施設です。
グループホームが少人数制を採用する理由は、先に述べた通り、認知症の方は生活環境の変化に適応するのが比較的苦手なため。新しい人と出会ったり、新しい物事を記憶・整理したりするのが健常者よりも難しい傾向にあるのです。
そのため、大きな施設で常に変化がある環境で生活をしていると、認知症の症状が悪化したり、トラブルのもととなる恐れがあります。一方で少人数のグループホームなら、周囲の変化も少なく、穏やかに過ごせます。
グループホームではどんな生活を送ることができるのかな?早速見てみよう!
白を基調に木の雰囲気も感じる「ツクイ宇奈根」。広々した通路や階段には、手すりがしっかり取り付けられていて、自分のペースで歩けます。
また、エレベーターは車椅子でも乗れる広さです。
壁にはお客さまが作った素敵な作品や写真なども貼られていて、とても楽しそうな雰囲気です。
お客さまが集まるリビングは広々。「ツクイ世田谷宇奈根グループホーム」には台形のテーブルが4台あります。その日のお客さまの様子や活動の内容に合わせて、くっつけて大きな六角形のテーブルにしたり、横に並べたりできます。
テーブルを取り囲んで、皆さんでお互いの顔を見ながらレクリエーションをおこなったり、テレビに集中したり…と使い勝手も多彩です。
背もたれもある介護用トイレを完備。体をしっかりと支えられる手すりも付いていて安心です。車椅子でも利用しやすい広々としたトイレです。
洗面台は少し低めに取り付けられていて、その分、鏡は大きく配置しています。
1階と2階それぞれに浴室がある「ツクイ世田谷宇奈根グループホーム」。車椅子の方や湯船をまたぐことが難しい方のために、特殊浴槽(機械浴槽)を完備。座面に座ると電動で動き、湯船に入れます。
浴室タイルも滑りづらい仕様に。手すりも、湯船・シャワーなどの広範囲に取り付けられています。
リビングの様子がよくわかるカウンターキッチン。複数のお客さまで調理をするため広々とした空間です。シンクはとても広く、大きな鍋も楽に洗えます。
コンロはIH調理器を採用しているため、火の元の管理もしやすく安全です。
背面には大きなシステマチックな食器棚が置かれ、食器はもちろん、レンジや炊飯器なども収納できます。
明るくて、木の雰囲気も感じられる気持ちの良い空間。清潔感にあふれていて、入居されている方々もゆったり、のんびりと生活されていました。
今回調査協力いただいたのは「ツクイ世田谷宇奈根グループホーム」。2019年2月に開所しました。暮らしに笑いを積極的に取り入れることを心掛けているそうで、いつもどこかから笑い声が聞こえます。そのためか、入居時よりも介護度が軽くなり、自分で出来ることが増えるお客様が多いそうです。
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