「グループホームに入居したら介護保険は使えるの?」「グループホームの費用はどれくらい?」 と不安や疑問を感じる方も多いことでしょう。
そこで本記事では、グループホームで介護保険の対象となる費用についてお伝えします。
「親をグループホームに入居させたいけど、介護保険が使えないと費用面が心配…」などと不安に思っている方は、是非、参考にしてみてください。
Contents
グループホームでは、24時間体制の介護サービスが受けられるため、介護サービス費に対して介護保険が利用できます。ただし、グループホームの費用のすべてが介護保険の対象となるわけではなく、対象外のものもあります。

介護サービス費とは、介護を受けた際に発生する費用のことです。介護保険が適用されるため、自己負担額は収入に応じて1〜3割となります。
グループホームの介護サービス費は、ユニット数と要介護度による定額制で設定されています。
ユニットとは定員を表す単位を指し、グループホームでは1ユニット=5〜9人が定員です。
グループホームのユニット数は施設ごとに異なっており、基本的にユニット数が1つのみの施設は費用が高い傾向です。また、要介護度が高くなると介護サービス費は高くなります。
| 要介護度 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|
| 要支援2 | 22,830円 | 45,660円 | 68,490円 |
| 要介護1 | 22,950円 | 45,900円 | 68,850円 |
| 要介護2 | 24,030円 | 48,060円 | 72,090円 |
| 要介護3 | 24,720円 | 49,440円 | 74,160円 |
| 要介護4 | 25,230円 | 50,460円 | 75,690円 |
| 要介護5 | 25,770円 | 51,540円 | 77,310円 |
参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
| 要介護度 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|
| 要支援2 | 22,470円 | 44,940円 | 67,410円 |
| 要介護1 | 22,590円 | 45,180円 | 67,770円 |
| 要介護2 | 23,640円 | 47,280円 | 70,920円 |
| 要介護3 | 24,360円 | 48,720円 | 73,080円 |
| 要介護4 | 24,840円 | 49,680円 | 74,520円 |
| 要介護5 | 25,350円 | 50,700円 | 76,050円 |
参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
では、グループホームで介護保険の対象ではないものはどんなものでしょうか。
以下では、グループホームで介護保険の対象ではないものに関して見ていきましょう。
グループホームで介護保険の対象ではない項目は以下の通りです。
日常生活費(賃料・管理費・食費・水道光熱費)は介護保険の対象外です。また、おむつ・パッド代など介護に必要な消耗品も介護保険の対象とならないため、入居者の実費負担となります。

毎日使用するおむつやパッドの費用は月額にすると大きな支出です。
グループホームでは入居者のおむつ代が介護保険の対象外であるため、全額、利用者の自己負担となります。
ただし、自治体によっては、利用者の負担軽減のためにおむつを現物支給する制度を設けていることがあります。無料で配布する自治体もありますが、月500円程度の自己負担が必要な場合もあります。
また、おむつを現物支給する代わりに、毎月のおむつ代を補助する「現金助成」をおこなっている自治体もあります。
では、実際にグループホームの費用はどのくらいかかるのでしょうか。
以下では、グループホームの費用に関して見ていきましょう。
グループホームの入居には「初期費用」と「月額利用料」の2つの費用が必要です。
初期費用とは、入居時に支払う「前払い金」のことです。また月額利用料とは、毎月支払う費用のことで、家賃や食費、水道光熱費などの日常生活費や介護保険の自己負担分などが含まれます。
これらの費用は、入居するグループホームや提供されるサービス内容によって施設ごとに金額が異なります。
グループホームの費用は、以下の通りです。
| 項目 | 目安 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 前払い金 | 0~100万円 |
| 月額利用料 | 賃料 | 5万円~7万円 |
| 管理費 | 1万円~1万5000円 | |
| 食費 | 4万円~6万円 | |
| 水道光熱費 | 5000円~1万円 | |
| 介護サービス費 | 5000円~2万5000円 | |
| その他 | 0~4万円 | |
| サービス加算 | ※施設による |

サービス加算とは、専門的なサービスや手厚い介護体制に対して発生する費用で、次の種類が挙げられます。
種類ごとに金額が決められており、施設の体制に応じて適用されます。
それでは、それぞれのサービス加算について金額や内容を見ていきましょう。
施設での生活に慣れるにはさまざまな支援が必要なことから、利用開始時の取り組みに対し初期加算が発生します。入居から30日を限度に適用されるほか、入居中に1ヵ月以上入院し、退院してきた際にもかかることがあります。

「認知症介護指導者研修」を受けた介護スタッフの配置や、介護スタッフに対し認知症ケアに関する指導・情報共有研修をおこなっているグループホームでは、認知症専門ケア加算が適用されます。
認知症専門ケア加算の有無は、認知症への理解が深く、質の高い介護サービスが受けられるグループホームを選ぶ上での目安でもあります。
夜間支援体制加算は、巡回や緊急時の対応といった夜間の見守り態勢強化の費用で、基準の人数より多くの職員を配置しているグループホームで適用されます。
必要な人員は施設の規模により異なります。1ユニットの場合は基準の1人に対して+1人以上、2ユニットの場合は各ユニット1人に対して+1人以上(施設全体で3人以上)です。
医療連携体制加算は、24時間対応可能な病院・訪問看護ステーションとの連携や常勤看護師の配置、医療ケアが必要な利用者の受け入れ実績があるなど、看護・医療体制が整ったグループホームで適用されます。
医療連携体制加算のある施設では、重度化した際の対応についてあらかじめ本人や家族と方針を決定します。利用者の容体が急変した際は、この同意をもとに必要な処置をおこないます。

看取り介護加算は、医師により回復の見込みがないと判断された利用者に対して適用されます。本人や家族の意思を尊重した上でケアプランを作成し、看取りをおこなうために必要です。
看取り介護加算の適用には、病院・訪問看護ステーションと24時間連携可能なことや、職員に対し看取りに関する研修をおこなうことなどの条件があります。
終身で利用できるグループホームを探す場合は、この加算の対象施設であるかを確認しましょう。
サービス加算には、ここまでに説明したほかにもさまざまな種類があります。主な種類の金額は、次の表にまとめています。
| 1日あたりの 自己負担額 |
30日あたりの 自己負担額 |
|
|---|---|---|
| 初期加算 | 30円 | 900円 |
| 夜間支援体制加算(1ユニット) | 50円 | 1,500円 |
| 夜間支援体制加算(2ユニット) | 25円 | 750円 |
| 若年性認知症 利用者受け入れ加算 |
120円 | 3,600円 |
| 医療連携体制 加算(Ⅰ-イ) |
57円 | 1,710円 |
| 医療連携体制 加算(Ⅰ-ロ) |
47円 | 1,410円 |
| 医療連携体制 加算(Ⅰ-ハ) |
37円 | 1,110円 |
| 医療連携体制 加算(Ⅱ) |
5円 | 150円 |
| 看取り介護加算 (死亡日) |
1,280円 | ― |
| (死亡日前日 および前々日) |
680円 | ― |
| (死亡日以前4日 以上30日以下) |
144円 | ― |
| (死亡日以前31日 以上45日以下) |
72円 | ― |
| 認知症専門 ケア加算(Ⅰ) |
3円 | 90円 |
| 認知症専門 ケア加算(Ⅱ) |
4円 | 120円 |
| 生活機能向上 連携加算(Ⅰ) |
― | 100円 |
| 生活機能向上 連携加算(Ⅱ) |
― | 200円 |
| 口腔衛生 管理体制加算 |
― | 30円 |
| 栄養スクリーニング加算 | 20円(1回ごと) | ― |
| サービス提供体制 強化加算(Ⅰ) |
22円 | 660円 |
| サービス提供体制 強化加算(Ⅱ) |
18円 | 540円 |
| サービス提供体制 強化加算(Ⅲ) |
6円 | 180円 |
| 入院時費用 (月に6日限度) |
246円 | ― |
| 退居時相談 援助加算 |
400円 | ― |
参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

グループホームに入居しても、車椅子や歩行器などの福祉用具のレンタルは可能です。
ただし、介護保険を利用したレンタルはできません。
グループホームは、共同で生活する場であることから、福祉用具のレンタルについては介護保険の適用が認められていないのです。
グループホームで介護保険を利用せず、福祉用具を利用するには以下の3つの方法があります。
ひとつめは、自費で購入する方法です。
福祉用具は、新品だけでなく中古品も販売されています。
中古品は値段が安いことが1番のメリットですが、商品数が限られるため、欲しいものがすぐに見つからない可能性もあります。また、他人が使ったものを再利用することに抵抗がある方にはおすすめできません。
幅広い種類の中から自分に合った商品を選択したい方は、新品を購入すると良いでしょう。
福祉用具は自費でレンタルすることも可能です 。ただし、自費レンタルは短期間の利用に向いています。長期で利用する場合、購入するよりレンタル費用の方が高額となってしまうからです。
たとえば、5万円で購入できる福祉用具を月額5000円でレンタルした場合、レンタル期間が10カ月を超えると、購入費を上回ってしまいます。
そのため、長期的な使用を考えている福祉用具の場合は、購入を考えた方が良いかもしれません。
なお、福祉用具の中でも排泄や入浴などで使用する福祉用具はレンタル不可となっています。

施設にある福祉用具を利用する方法もあります。
多くの場合、グループホームでは共用の車椅子などが1施設に数台ほど用意されています。ただし、施設共用の福祉用具は、必要なときに必要とする人が一時的に使用することを前提として用意されています。そのため、個人が長期的に使用できるものではありません。
また、施設共有の福祉用具は、使う人の体格や症状に合っていない可能性もあります。身体状況に合わないものを使い続けると、症状を悪化させたり、転倒などの事故につながる場合もあるため、長期間の使用はおすすめできません。
グループホームでは介護保険サービスに対して介護保険が使えます。自己負担割合は収入によって変動しますが、原則は1割です。
介護サービス費は、介護を受けた際に発生する費用のことです。グループホームの介護サービス費は、ユニット数と要介護度による定額制で設定されています。
賃料・管理費・食費・水道光熱費といった日常生活費は介護保険の対象外です。ただし、おむつ・パッド代に関しては、自治体で給付されることもあります。
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