福祉医療機構(WAM)が2023年1~2月におこなった、特別養護老人ホーム(特養)の人材確保に関する調査の結果を3月27日に公開。それによると、約7割の特養が「職員が不足している」と回答したことが明らかになったのです。
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今回の調査は、以下の要領でおこなわれました。
また、この調査はウェブ上で実施されたものです。
調査では、まず「介護職員は充足しているか」と質問しました。すると、68.6%の施設が「職員が不足している」と回答したことが判明。続いて「何人の職員が不足しているか」と尋ねると、「3~4人」という回答が26.2%で最多でした。また、4%の施設は「10人以上不足している」と回答したこともわかったのです。
次に、「職員が不足している」と回答した481施設に対して「不足人員への対応策」を複数回答で尋ねると、95.6%の施設が「求人活動を実施した」と回答したことが判明。それから「時間外労働を増やして対応した」と回答した施設が58%、「シフトの変更や調整で対応」と回答した施設が43.7%あったこともわかりました。
さらに、職員が不足している施設に対して「人員確保が難しい要因は何だと思うか」と尋ねたところ、「地域における労働力が減少している」という回答が57.2%で最多に。また、「他産業より賃金水準が低い」「近隣の施設と競合している」という回答も一定数見られました。
少ない人数で業務を回そうとすると、どうしても一人ひとりの利用者のケアに手をかけるのが難しくなり、場合によっては事故が増える可能性もあります。利用者が安心して暮らせる環境をつくるためにも、余裕を持った人員配置が大切です。
余裕を持った人員配置を実現するには、介護職員の待遇改善が急務なのかもしれません。
参考:「2022年度特別養護老人ホームの人材確保および処遇改善に関する調査結果」(独立行政法人福祉医療機構)
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