2025年には730万人にまで増加するとされている認知症。高齢者の5人に1人が発症するという予測もあり、世界一の長寿国である日本ではその予防法についての研究がされています。
そこで、関西福祉科学大学とオトバンク社は、音声配信サービスを聴きながら運動することの認知症予防効果を検証。その結果、この方法は従来の計算問題を解きながら運動をする認知症予防法と同等の脳の血流を良くする効果があるそうです。
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関西福祉科学大学とオトバンク社は、オトバンク社の音声配信サービス「audiobook.jp(オーディオブックドットジェイピー)」と運動を組み合わせた認知症予防法について検証をおこないました。
このサービスは、小説やビジネス書、自己啓発書など多様な書籍の朗読をアプリで配信。手軽にスマートフォンで聞けるサービスです。
この研究は、65歳以上の要支援の介護認定を受けている高齢者を対象としたもの。一般的な認知トレーニングである計算問題と運動を組み合わせた方法、運動のみをした場合の脳の血流の活性化の度合いと比べて、音声配信サービスと運動の組み合わせの効果を検証しました。
運動については、エアロバイクを漕ぐという内容で実施。1分間の脈拍数が50~70回程度の軽い運動です。
その結果、音声配信サービスを聞きながら運動した場合、運動のみをした場合よりも脳の血流が活性化していることがわかりました。これは、計算問題と運動との組み合わせとくらべてもほぼ同等の効果だったそうです。
今回の研究をおこなった背景には、運動と計算などの脳トレを同時にすることが脳の活性化につながることがわかってきたから。これまで、脳トレの主流は計算問題でしたが、問題や回答を覚えてしまってトレーニング効果が薄くなるといった問題がありました。
そこで、音声配信サービスを聞くという新しい認知症予防法のバリエーションを増やすことを目的として、今回の検証をおこなったそうです。
計算問題を解くことは脳トレとして有名ですが、簡単すぎて面白みを感じられなかったり飽きてしまうこともありますよね。
そこで、音声配信サービスであれば自分の好きな本を選べるので、楽しみながら脳トレができそうです。
ただ、朗読を聞き流してしまうのでは脳への刺激も減ってしまうので、後で本の内容を思い返してみたり、ノートなどにまとめてみるのも良いかもしれません。
認知症予防にさまざまな選択肢が増えているので、自分が続けやすい方法をいろいろと試してみるのはどうでしょうか。
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