ニュース
「リフィル処方箋」という制度を知っていますか? これは今月から導入された制度で、病院でもらえる処方箋を1枚で最大3回まで利用できるようになるもの。同じ薬を継続して服薬している場合は、医師の診察がなくても薬を受け取ることができます。 このリフィル処方箋について、日本トレンドリサーチが調査を実施。リフィル処方箋を利用してみたいか、メリットやデメリットに感じる点などを幅広い世代の人にアンケートをしています。 約6割が「利用してみたい」 市場調査やインターネットアンケートなどをおこなう日本トレンドリサーチが、リフィル処方箋についての調査をおこないました。 リフィル処方箋とは、最大3回まで利用できる処方箋のこと。持病の症状が安定している人が利用できます。 この制度を利用できるのは、生活習慣病などの長期的な治療が必要な病気の場合。加えて、かかりつけ医が「頻繫に受診しなくても大丈夫」と判断した場合に限られています。 この制度について、日本トレンドリサーチは1000人にアンケートを実施しました。 例えば、「リフィル処方箋を利用してみたいか」という質問には、約60%の人が「利用してみたい」と回答。その理由は、「移動や診察の時間が減らせる」「感染予防になるから」といったものが挙げられたそうです。 またリフィル処方箋のメリットと思うところについては、「手間が省ける」「病院が遠くても近くの薬局で受け取れる」などの回答が集まりました。 一方で、デメリットについては「症状の変化に気が付きにくい」「医師との相談やコミュニケーションの機会がなくなりそう」などが挙げられたそうです。 「かかりつけ薬局」を作りやすくなる? 持病の治療のために通院していると「いつも同じ薬をもらうだけなのに、病院に行くのは大変」と感じる人もいるかもしれません。 そういうときにリフィル処方箋制度を活用してみると、移動や待ち時間などの時間が省けますし、交通費や診察代も節約できて良いのではないでしょうか。 また、この制度を利用することで「かかりつけ薬局」をつくりやすくなるのもメリットのひとつです。 いくつもの病院を利用していると、病院から近い薬局で薬を受け取る場合が多くなりがち。しかし、リフィル処方箋にすれば自宅から通いやすい薬局で受け取りやすくなるので、そこをかかりつけにしやすいですよね。 そうすれば、かかりつけ薬局で薬の飲み合わせなどを自分の薬を一括管理してもらえるので、安心して薬を使用できます。 このようにリフィル処方箋は便利な制度。ただ、もし病状が悪くなったり「いつもと違う」と感じたら、すぐにかかりつけ医に相談してくださいね。
2022/04/08
「ポリファーマシー」という言葉を知っていますか? ポリファーマシーとは複数の薬を併用することによって、健康に悪影響が出ること。薬の併用自体は問題ないのですが、服薬する薬の数が増えてくると副作用のリスクが高くなるため問題視されています。 特に高齢者は、薬物の代謝機能が低下しているうえに服薬する薬の数が多くなる傾向があり、数年前から厚生労働省は高齢者のポリファーマシー対策に取り組んでいます。 そこで、改めて厚生省がポリファーマシー対策の業務手順書について紹介。多職種の連携など具体的な対策方法や始め方を解説しています。 多数の服薬で健康に悪影響が? 厚生省は高齢者のポリファーマシーが問題になっていることを受けて、対策のための業務手順を公開しています。 ポリファーマシーとは、多数の薬を併用することで健康への悪影響や服薬忘れが起きやすくなる状態のことです。 加えて、薬の数が5種類以上になると転倒リスクが増加し、6種類以上になると副作用による健康被害が増えるという研究結果も発表されています。 なかでも高齢者は、複数の病院に通って持病の治療をしていることが多く、病院ごとに薬が処方されるため服用する薬が増える傾向があります。 そのうえ、高齢になると薬の効果を弱める肝臓の代謝機能や排泄機能が落ちることで、若い世代よりも薬の効果が強くなります。そのため薬の副作用が起きやすく、意識がぼんやりしたり幻覚を見るといった認知症に似た症状が出ることもあるそうです。 そこで、数年前から厚生省はポリファーマシー対策を実施しており、今回は医療現場での具体的な取り組みを「業務手順書」という形でまとめています。 その内容のひとつに多職種の連携があります。 例えば、医師は処方を見直す、薬剤師はお薬手帳に見直し内容を記載する、事務職員は電子カルテをポリファーマシー対策の視点を加えて様式を変更するといった具体的な対応方法が紹介されています。 かかりつけ医に減薬の相談を 年を重ねると、複数の病院に通院していることは珍しくなくなります。そのため、「どの薬をいくつ飲めばいいかわからなくなる」という人もいるのではないでしょうか。 薬の数が減ることで医療費が少なくなります。服薬の負担が減るうえに経済的な負担も減るのであれば、とても助かりますよね。 薬が減ることで持病が悪化しないか不安になることもあるでしょう。当然、自分の判断で薬を止めることは危険ですが、かかりつけ医や薬剤師に相談してみるのも良いかもしれませんね
2022/03/29
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。