行政書士・ケアマネジャー

坂本 貴政さんの
監修記事一覧

「ケアマネジャー・介護職を憧れの職業に」が自身のライフワーク。現役ケアマネジャーとして活動する傍ら、NHKカルチャーはじめ「高齢者施設の選び方」「面白いほどよく分かる介護保険」「エンディングノートの書き方」など介護法律関連のセミナー多数開催。ケアマネジャー受験対策講師、日総研「達人ケアマネジャー」にて「地域のケアマネを地域のケアマネが育てる」連載中。
老人ホームでおこなう秋のレクリエーションを紹介
介護の基礎知識

【11月】老人ホームでの秋のレクリエーション7選

11月は、ほかの月と比べ大きなイベントがなく、老人ホームのスタッフの方も「どんなレクリエーションをしたら良いかな?」などと悩んでいることでしょう。 そんなスタッフの方向けに、この記事では、11月に老人ホームでおこなう秋のレクリエーションを7つ紹介します。 入居者の方に、秋を感じてもらいたいと考えているスタッフの方は、是非、参考にしてみてください。 入居者が秋を感じられるレクリエーション7選 施設での生活は室温や湿度が管理され、快適に過ごしやすい反面、季節感を感じる機会が少なくなってしまうものです。以下では、入居者が秋を感じられるレクリエーションを7つ紹介しています。 スポーツの秋には「秋の曲に合わせてダンス」 ダンスは、身体を動かすことで、脳への刺激や運動不足の解消につながり効果的です。「ちいさい秋みつけた」「赤とんぼ」などの童謡に簡単な振り付けを加え踊ることで、入居者の方も秋を感じられることでしょう。 芸術の秋には「どんぐりや落ち葉で工作」 どんぐりや落ち葉を使って工作をするのも秋のレクリエーションにおすすめです。どんぐりでコマを作成したり、落ち葉を大きな模造紙に貼り付けて巨大なアートを創作したりするのも良いでしょう。 食欲の秋には「さつまいもを使ってスイートポテト作り」 秋の旬とも言えるさつまいもを使って、入居者の方と一緒にスイートポテト作りをするのはいかがでしょうか。入居者の方には、材料を混ぜるなどの簡単な作業を担ってもらうと良いでしょう。 文化の日には「書道」 文化の日には、書道をおこない完成した作品を展示して文化祭を開催するのも一案です。書道は、高齢者の方にとって馴染みのある文化です。そのため、レクリエーションとして喜ばれるのはもちろんのこと、集中力の向上やリハビリ効果も期待できます。 勤労感謝の日には「職業にまつわるクイズ大会」 勤労感謝の日には、職業にまつわるクイズ大会をおこなうのも良いでしょう。誰もが知っている簡単なクイズはもちろんのこと、少し難しい問題を出題するのも面白いかもしれません。 また、クイズは答えを導き出そうと脳が刺激を受けるため、脳トレに効果的です。 脳トレには「将棋」 11月17日が「将棋の日」であることにちなんで、将棋大会を開催すると良いでしょう。将棋はとにかく集中力が必要な競技です。集中することで脳に良い刺激を与えるのはもちろんのこと、他者との対戦でコミュニケーションの活性化にもつながります。 また、将棋が詳しくない人向けに解説者を設けるのも一案です。 見て楽しんでもらうには「紅葉狩り」 11月は紅葉の見頃を迎える場所が多いため、近くに紅葉のスポットがある場合は、紅葉狩りを楽しむのも秋を感じられる手段のひとつです。 また外出が難しい入居者の方のために、パソコンやタブレットなどで紅葉が有名な観光地を調べ、プロジェクターに映して楽しむことも良いでしょう。 地域住民との交流も喜ばれる 地域の子どもたちやボランティアの方を招待して合唱などの披露をおこなっている施設も多いです。特に元気な子どもたちとの交流は、入居者の方の笑顔が増えたり活動量が増加したりと、良い刺激となるでしょう。 ただし、団体を招待する際は「手洗い・うがい」「アルコール消毒」「換気の徹底」など念入りにおこない、感染症対策を怠らないようにしましょう。 レクリエーションをおこなうときの3つのポイント レクリエーションをおこなう際には、入居者の方の状態を考慮することが大切です。以下では、レクリエーションをおこなうときの3つのポイントをまとめました。 入居者全員が参加できるように配慮する 入居者の方の身体状況に合わせてさまざまな工夫をしましょう。耳が悪くなっている方には大きな声ではっきりと話すことを心がけたり、目が見えづらい方には文字を大きく書き遠くからでも見やすくすることが大切です。 また、レクリエーションに参加できていない入居者の方には「一緒にやってみませんか?」などと声かけも必要ですが、参加するもしないも本人の意思を尊重しましょう。 入居者の体調の変化に気をつける 入居者の方の体調の変化には常に気を配っておかなければいけません。空調調節や換気、こまめな水分補給などを忘れずにおこなうことで、入居者の方の異常を見逃さないようにしましょう。 入居者が楽しめる企画をおこなう レクリエーションは、入居者の方のためで、参加者全員が等しく楽しめる企画ではないといけません。「退屈だった」「内容がよくわからなかった」という気持ちにさせないように、一人ひとりの身体状況に合わせた企画をおこなうことが大切です。 11月のレクリエーションに関するよくある質問 レクリエーションをする目的は何ですか? レクリエーションは生活にメリハリをつけ、認知機能や身体機能を活性化する効果があります。また、ほかの入居者とレクリエーションを通して交流を深めることで、寂しさや孤独感を軽減させ生活の質を向上させます。 11月におこなわれるレクリエーションはどんなものがありますか? 「紅葉狩り」や「秋の食材を使ったおやつ作り」など施設によって内容はさまざまです。入居者の方が季節感を感じられるレクリエーションをおこなうことが大切です。 レクリエーションをおこなう際に気をつけることはありますか? 「入居者全員が参加できるように配慮する」「入居者の体調の変化に気をつける」「入居者が楽しめる企画をおこなう」といったことに気をつけながらレクリエーションをおこないましょう。3つのポイントを押さえることで、入居者の方も楽しい1日を過ごせることでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "レクリエーションをする目的は何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
老人ホームの入居を拒否するのにはさまざまな原因がある
介護の基礎知識

老人ホームへの入居拒否|「施設に入りたくない」と言われたときの対処法と原因

「自宅での介護が大変で親に老人ホームの入居を勧めてみたが、拒否されてしまった」「何故、自宅から離れなくてはいけないんだと言われてしまった」など老人ホームへの入居に拒否を示すケースは多いです。では何故、老人ホームへ入居したくないのでしょうか。 この記事では、老人ホームへの入居拒否が起こる原因と対処法を解説しています。 「親が老人ホームの入居に関して一切話しを聞いてくれない…」などと悩んでいる方は、是非、参考にしてみてください。 入居拒否を解消する方法 いくら老人ホームに入居してほしいからと言って、本人の意思を無視して強制的に入居させることは絶対にしてはいけません。以下では、老人ホームへの入居拒否を解消する方法をまとめました。 本人の気持ちをすべて話してもらう 老人ホームの入居に関して本人の意思を聞こうとせず、家族だけで話を進めるのは絶対にやめましょう。 家族間でのトラブルを避けるためにまずは、「何故、入居したくないのか」「どうやって生活したいのか」などと本人の気持ちをすべて話してもらうことが大切です。 最初はお互いに感情的になってしまい話がうまく進まないこともあるでしょう。しかし、時間をかけて丁寧に説明したり質問の仕方を変えてみたりすることで、徐々に本人も自身の気持ちを打ち明けてくれることでしょう。 老人ホームの良さを説明する 本人が老人ホームという場所に関してあまり良いイメージを持ってないのであれば、老人ホームの良さをわかりやすく説明する必要があります。 例えば、自宅とは違い快適に過ごせる点を伝えたり、イベントやレクリエーションなどが豊富にあるということを説明したりすると魅力を感じてもらいやすくなるでしょう。 実際に老人ホームの良さを感じ取ってもらうには見学が一番です。しかし、いきなり見学へ行こうと言っても、抵抗を示す方も多いことでしょう。そんなときは焦らずに、具体的にイメージできる老人ホームのパンフレットを見ながら説明するとイメージできる可能性があります。 また、高齢者の中には「1度老人ホームに入居すると、自由に外出できない・家族に会えない・転居できない」というイメージを持っている方も少なくありません。入居後も変わらず家族との交流や外出、転居もできることを伝えると安心感につながるでしょう。 医師やケアマネジャーに相談する 家族だけでは老人ホームの入居を説得できない場合は、医師やケアマネジャーに相談するのも良いでしょう。特に医師の言うことであれば素直に聞き入れる高齢者も多いです。「老人ホームに入居できることは幸せなことですよ」などと医師の口から本人へ伝えてもらうのが効果的です。 家族ではない第三者が老人ホームの入居に関して伝えることで納得するケースは多々あります。 大切なのは「本人・家族だけでなく、専門職も交え話し合いをする」ことです。それぞれのさまざまな思い、意見がある中で、できることは話し合いと言えるでしょう。 「どうすれば良いか分からない」と迷ったときは、ケアマネジャーをはじめ、専門職に相談すると良いでしょう。 家族が本人の幸せを一番に願っていることを伝え続ける 老人ホームに入居することは家族に見捨てられることと思い込んでしまい、入居拒否に至っている可能性が高いです。そんな誤解を解くためには、「お父さん・お母さんの幸せを一番に考えている」といった言葉を伝え続けるのが良いでしょう。 また老人ホームに入居してもいつでも会えるということを伝え、本人に安心感を与えることも大切です。 入居拒否が起こる原因 老人ホームの入居を拒否する背景には、本人のさまざまな思いがあります。では、どんな思いが老人ホームの入居拒否へとつながっているのでしょうか。以下では、入居拒否が起こる原因をまとめました。 自宅を離れたくない 老人ホームの入居を拒否する原因として、自宅を離れたくないという理由は多いです。「住み慣れた自宅に愛着がある」「環境の変化が怖い」などと理由はさまざまで、未知の生活に比べれば、不便でも現在の場所で生活していきたいと思う方が多いようです。 介護が必要だと認めたくない 「自分は認知症ではない」「自分のことは自分でできるのに家族が勝手に介護している」など、本当は生活する上で支援や介護が必要な状態なのにも関わらず、その状態を認めたくないという方もいます。自身の身体状況を受容できない場合は、老人ホームへの入居を拒否するケースが多いです。 老人ホームに否定的なイメージを持っている 入居後は自由がない、集団生活を強いられるといった否定的なイメージを持っている人が多く、それが理由として老人ホームへの入居を拒否しているケースが考えられます。 また、メディアなどで老人ホームのイメージを悪くするニュースも昨今では見受けられます。 ただ実際には、そのような施設はごく一部であり、ほとんどの施設は本人のためを思い親切な介護を心がけています。 家族に見捨てられるという不安を抱いている 「家族が自分を見捨てて老人ホームに入居させようとしている…」などと考え、寂しさや不安を感じ老人ホームの入居を拒否している可能性があります。「親の介護は子どもがおこなうべき」という考え方は少なからず残っている場合もあるため、このようなケースはいかに本人を安心させることができるかがポイントです。 拒否されても叱ってはいけない 家族とはいえ、何度も拒否されるとついイライラしてしまい、穏やかなままではいられないことも。「なんで老人ホームに入ってくれないの!」「自宅では面倒見れないの!」などと強い口調になってしまうこともあるかもしれません。 そのようなときは、本人のペースや意思を尊重して、気持ちに寄り添い、優しく接しましょう。焦らずゆっくりと時間をかけて話しをすることで、良い結果が生まれる場合もあります。 老人ホームへの入居拒否に関するよくある質問 老人ホームの入居拒否は何が原因で起こりますか? 「住み慣れた自宅から離れたくない」「自分に介護は必要ない」「家族に見捨てられる」といった理由で入居拒否が起こるのが大半です。入居したくない原因を突き止め、本人とじっくり話し合いをすることが重要です。 老人ホームの入居拒否を解消するためにはどうすれば良いですか? まずは本人の気持ちをすべて話してもらうことから始めましょう。「何故、入居したくないのか」「これからどうやって生活していきたいのか」など時間をかけて話し合うことが大切です。また、老人ホームに入居してもいつでも会えるということを伝え、本人に安心感を与えることも重要です。 家族の話を全く聞き入れてくれない場合はどうすれば良いですか? 家族だけでは老人ホームの入居を説得できない場合は、医師やケアマネジャーに相談するのも良いでしょう。特に医師の言うことであれば素直に聞き入れる高齢者も多いです。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームの入居拒否は何が原因で起こりますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
面会をする際は、ルールとマナーが重要
介護の基礎知識

老人ホームでの面会のルールとマナー|コロナ禍でんの面会方法について

「老人ホームの面会にはどんなルールやマナーがあるの?」「何時頃行くのが良いんだろう?」「コロナ禍だけど普通に面会はできるのかな?」などと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、面会に関するルールとマナーやコロナ禍における面会方法などを解説しています。 コロナウィルスを懸念して面会に行くか躊躇している方や老人ホームの面会に何時頃行けば良いかわからないという方は、是非、参考にしてみてください。 面会のルールとマナー 初めて老人ホームへ面会へ行くとき、どんなルールがあるのか家族としては気になるところですよね。以下では、老人ホームでの面会のルールと一般的なマナーをまとめています。 ①面会前に事前予約 各施設レクリエーションや入浴の時間の確保もあるため、面会時には事前の予約が必要です。 施設によっては面会時の予約が不要な場合もありますが、基本的には予約が必要だということを認識しておきましょう。 また最近では、介護施設に不審者が侵入する事件も発生しています。そのため、施設としてもセキュリティ面を強化する必要があり、基本的には家族であっても面会時の予約は必須としているようです。 ②訪問前の体調管理 老人ホームには、健康面で不安を抱える方が大勢います。そのため、面会者によるウィルスの持ち込みに対しては施設側も細心の注意を払っています。訪問前には自宅で事前に検温をして発熱がないかを確認し、体調不良がない状態で面会することがマナーです。 ③手洗い・うがい・アルコール消毒・マスク着用 面会のため老人ホームを訪れた際は感染症予防として、手洗いやうがいをするのが一般的です。 また新型コロナウィルスの影響により、各施設では手洗いやうがいのほかに、アルコール消毒やマスク着用も必須となりました。施設によっては、クラスターを防ぐためにマスクではなくフェイスシールドを用意している場所もあります。 また、施設によっては、面会時にワクチン接種が条件になっているところも多いです。 ④食べものを手土産にする際は確認が必須 老人ホームを訪問する際に、家族に好きな食べものを持参したいという方も多いでしょう。 しかし、入居後に身体状況が悪化し食事制限が設けられていることもあるため、どのような食べものであれば持参して良いのかを事前にスタッフへ確認する必要があります。 また、自宅で調理した料理を老人ホームへ持参することは食中毒の可能性があるとして基本的にはNGです。久々に自宅で調理した料理を食べて元気を出してほしいという気持ちはわかりますが、場合によっては調理した料理が身体状況を悪化させてしまう可能性があることを認識しておきましょう。 スタッフへの手土産は不要 老人ホームへ面会に行くなら日頃からお世話になっているスタッフにも手土産を渡したいと考える家族も少なくありません。しかし、基本的にスタッフへの手土産は不要です。もし、感謝の気持ちを伝えたいのであれば、「いつもありがとうございます」といった労いの言葉をかけることが良いでしょう。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...
老人ホームで喫煙と飲酒はできるが、認めている施設は少ない
介護の基礎知識

老人ホームで喫煙・飲酒はできる?|注意点や老人ホーム独自の取り組みについて

「老人ホームでもたばこを吸いたい!」「老人ホームでお酒は飲めるの?」などと嗜好品に関しての疑問を持っている方は多いでしょう。では、実際に喫煙や飲酒ができる老人ホームはあるのでしょうか。 この記事では、老人ホームで喫煙や飲酒ができるのかや注意したいことを解説しています。 「老人ホームに入居しても喫煙・飲酒をしたい」と希望がある方は、是非、参考にしてみてください。 老人ホームでの「喫煙」 「喫煙可能」の老人ホームは全国に存在します。しかし、居室や共用スペースで自由に喫煙できる施設は少なく、決められたスペースでの利用を求められるケースが多いです。では、何故、自由に喫煙ができないのでしょうか。 以下では、居室や共用スペースで自由に喫煙できない理由をまとめました。 理由①ほかの入居者・スタッフ・建物への影響 居室や共用スペースで喫煙することで、ほかの入居者やスタッフの健康を害する可能性があります。そのため、喫煙可能の老人ホームでも喫煙スペースは決まっており、そのほとんどが屋外です。 また、施設内で喫煙をするとたばこのヤニによって壁紙が変色する可能性があるというのも自由に喫煙できない理由のひとつと言えます。 理由②火事の危険性 居室での喫煙は寝具などに火が燃え移る危険性があるとされ、喫煙可能の老人ホームでも、ほとんどが居室での喫煙はNGです。基本的にたばこやライターは、施設側で管理し、喫煙量や時間帯などは決められている場合が多いです。 老人ホームでの喫煙対策 現状、喫煙可能な老人ホームは存在していますが、徐々に全面禁煙という動きが強まっているのが実情です。 出典:「京都府下の高齢者介護施設のタバコに関する実態調査」(日本禁煙学会) 日本禁煙学会がおこなった京都府内254施設に向けた調査によると、建物内は禁煙という施設が56%、敷地内は禁煙という施設が30%でした。 8割の施設が禁煙推進を掲げる一方で、入居者の今までの生活を尊重するという考えから、一部の施設では喫煙を容認しているケースもあるようです。ただし、それでも自由に喫煙できるわけではなく喫煙スペースを設けるなどの対応をしています。 老人ホームでの「飲酒」 喫煙とは違い、受動喫煙や火事の危険性がないことから適度な飲酒を認めている施設が多いです。ただし、飲酒を認めているほとんどの老人ホームでは時間や量、場所が決められており、自宅で生活していた頃と変わらず飲酒するのは難しいと言えるでしょう。 また、当然ですが医師から禁酒の指示が出ている場合は飲酒ができません。 飲酒に関してどのようなルールがあるかは施設によって異なるので、その施設のルールに従いお酒を楽しみましょう。 飲酒をする際に注意したいこと 喫煙とは違い、老人ホームで飲酒をするのは比較的ハードルが低いと言えるでしょう。しかし、嗜む上で注意したいこともあります。以下では、老人ホームで飲酒をする際に注意したいことをまとめました。 ほかの入居者とのトラブル アルコールを摂取したことで気持ちが高ぶり、ほかの入居者と些細なことで口論になるというケースが見られます。ほとんどの施設でお酒の量に関してルールを設けていますが、自室で飲酒する際はスタッフの目が届かない場合があります。そのため、自分自身でもお酒の量を抑える必要があります。 怪我や健康障害につながる 高齢者は若年者と比べて体内の水分の占める割合が低く、少量の飲酒であっても、酩酊・転倒などの問題を起こしやすいです。そのため、お酒の量は限度を超えないように嗜むことが大切です。 また飲酒は脳の萎縮と深い関係にあり、限度を超え大量に摂取してしまうと認知症の発症リスクを高める可能性があります。 各老人ホームの独自の取り組み 老人ホームによっては、喫煙・飲酒に関して独自の取り組みをおこなっている施設があります。 喫煙の場合、排煙設備が整っていたり中庭に喫煙スペースを設けたりとさまざまな取り組みをおこなっている施設も。狭い空間ではなく、中庭のような開放された空間でたばこを楽しむことはリラックス効果が期待できます。 また飲酒に関しては、施設内にバーカウンターを設置して、特定の曜日や時間にお酒を楽しんでもらうという工夫もおこなわれています。暑い夏場には、屋上でビアガーデンを開催する施設もあり、お酒を飲むということをレクリエーションとして企画している施設もあります。 これらを認めている施設は「普段の日常生活、季節的な行事を楽しんでもらいたい」という思いから取り組んでいる施設がほとんどです。「お酒が飲める施設」というよりも、「入居者の方に楽しんでもらいたい」という思いが強い施設と言えるかもしれませんね。 嗜好品の取り扱いは入居前にチェック 老人ホームに入居した後も喫煙や飲酒をしたい方は、場所や量、時間など制限に関して入居前にチェックしましょう。特にたばこやお酒といった嗜好品は人体に悪影響を及ぼすほか、人によって好き嫌いが分かれ、厳しい制限をしている施設もあります。 しかし、中には嗜好品に対して制限を緩くしている老人ホームも存在します。そのため、できるだけ多くの施設を比較検討することが重要だと言えるでしょう。 老人ホームでの喫煙・飲酒に関するよくある質問 老人ホームで喫煙や飲酒はできますか? 老人ホームで喫煙や飲酒をすることはできます。ただし、すべての施設が該当するわけではなく比較的少ないということを認識しておきましょう。 たばこはどこでも吸えますか? 居室や共用スペースなどで自由に喫煙できる施設は少なく、決められたスペースでの利用が求められます。その背景には、ほかの入居者やスタッフへの影響、火事の危険性があるということが挙げられます。 お酒は毎日飲めますか? 飲酒を認めているほとんどの老人ホームでは時間や量、場所が決められている場合が多いです。そのため、自宅で生活していた頃と変わらず飲酒するのは難しいと言えるでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームで喫煙や飲酒はできますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
外出拒否をする原因はさまざまです。まずは本人の意思を尊重することが重要
介護の基礎知識

高齢者に外出拒否されたときの対処法|原因がわかれば対策もわかる!

外出をすると、心がリフレッシュされ、ストレス発散になりますよね。しかし、高齢者にとっては必ずしも外出が良い効果をもたらすとは限らず、逆にストレスを与え外出拒否に至ってしまうケースが多々あります。 また認知症の症状が現れている場合、外出の意味が理解できず不安感を募らせ、外出を拒否している場合もあります。 この記事では、高齢者の外出拒否に関する対応や拒否が起こる原因を解説しています。 「外出してほしいのに本人がまったく動く気がなくて困る」と戸惑っている方は、是非、参考にしてみてください。 外出拒否に対する対応 「なんで外出しなくちゃいけないの?」「どこに連れて行く気だ!」などと言われてしまうと、家族として困惑してしまうこともあるでしょう。 以下では、外出拒否に対する対応をまとめました。 本人の意思を尊重する 身体機能維持のために、運動がてら外出してほしい気持ちはわかります。しかし、拒否されたからといって、強引に外へ連れ出すことは絶対にしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。また、「外に出かけることが好きだったのかどうか」本人の習慣を振り返ってみることも大切です。元々、外出が好きな方であれば、趣味趣向に合わせたヒントがあるかもしれません。 時間を置いて声かけをする 外出することを頑なに拒否している場合は、一旦その場を離れ、時間を置いてから声かけをしましょう。時間をおくことで本人の気持ちも落ち着き、外出に対して前向きになっている可能性があります。 家族が同行する 例えば、認知症である家族の介護をしていると、デイサービスやデイケアを利用することもあるでしょう。しかし、本人にとっては外出先がどんなところかわからず「行きたくない!」という気持ちが芽生え、拒否に至ることもあります。 そんなときは、デイサービスやデイケアに慣れるまで家族が同行すると良いでしょう。身近な家族が側にいることで安心感につながり、外出先が危険な場所ではないことを認識できます。 また、その際はコロナ禍で家族が同行できるか事業所に確認する必要があります。本人が慣れてきた場合は、どのタイミングで同行を見合わせるかをケアマネジャーやデイサービスの職員と相談しておくと良いでしょう。 事業所を替えてみる 認知症の症状による被害妄想などが原因で、馴染んだはずのデイサービスやデイケアへ行くことを拒否するケースも多々あります。本人がまた気持ち良く事業所へ行ってくれることが一番ですが、一度芽生えてしまった事業所への否定的な感情を払拭するのは難しいです。 拒否が長く続き、家族の負担が大きいようであれば、事業所を替えてみるのも一案です。どの事業所を選択するかは利用者・家族の自由です。事業所を替える際は、ケアマネジャーとよく話し合いましょう。 外出拒否が起こる原因 介護をする人からすれば、外出したくない原因がわからず戸惑うことが多いでしょう。原因を紐解くと、身体的・精神的状況により、突然、外出拒否が起こることが多いです。 以下では、外出拒否が起こる原因をまとめました。 身体機能の低下 加齢による身体機能の低下が、外出拒否を起こす原因のひとつとされています。高齢になると、歩く際に思うように足が上がらなくなったり階段の昇降ができなくなったりと、さまざまな弊害が生じます。そのため外出そのものに意欲が湧かなくなり、外出拒否へと発展していると考えられます。 認知症の進行 高齢者に認知症の症状がある場合、外出拒否が起こる原因は以下です。 いつも訪れていた場所で何をするのか忘れてしまう「記憶障害」外出先への行き方を思い出せない「実行機能障害」外出の方法がわからない「失行」 「行き方がわからないから外出したくない!」「外出をするために何をすれば良いかわからないから行きたくない!」などの発言がある場合、認知症の進行による外出拒否を疑いましょう。 また、認知症ではなく、外出に対し「億劫になってしまった」と気分的な要因も考えられます。 外出する雰囲気に不安を感じてしまう 認知症の方は、外出する準備のため周りがバタバタしだすと、不安になり外出を拒否する傾向があります。この症状は、認知症特有の周辺症状のひとつとして挙げられます。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...
服薬拒否が起きる要因はさまざまで、認知症によっるものも大きい
介護の基礎知識

高齢者に服薬を拒否されたときの対処法|原因がわかれば対策もわかる!

病気やケガの治療などで重要な役割を果たす「薬」。しかし、服薬の必要な人が必ずしも薬を飲んでくれるとは限りません。特に認知症の症状がある場合、「自分は病気ではない」「毒が盛られているかもしれない」などと感じ、服薬拒否に至っているケースがあります。 この記事では、高齢者の服薬拒否に対する対応や拒否が起こる原因を解説しています。 「必ず飲まなくてはいけない薬なのに本人が飲んでくれず困る」と戸惑っている方は、是非、参考にしてみてください。 服薬拒否に対する対応方法 絶対に飲まなければいけない薬なのに「今は飲みたくない!」「なんで薬なんか飲まなければいけないんだ!」と言われてしまうと、家族としては「本人のことを思って言っているのに…」と戸惑うケースも多いでしょう。 以下では、服薬拒否に対する対応をまとめました。 本人の意思を尊重する 健康維持のために、薬を飲んでほしい気持ちはわかります。しかし、拒否されたからといって、強引に薬を飲ませるのは絶対にしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。 声かけをする 認知症による認知機能の低下で、自分が病気であることや薬を飲まなくてはいけない状況が理解できておらず、服薬を拒否している場合もあります。 そのようなときは、わかりやすく「元気でいるために必要なものだよ」「お医者さんが特別に出してくれた薬だよ」などと伝えることで飲んでくれることも。優しく丁寧に声かけすることを意識しましょう。 体調の変化に気をつける 薬を飲むことで起きる副作用が原因で、服薬を拒否しているケースがあります。 体調に変化が見られる場合は、早急にかかりつけの医師に相談しましょう。薬の種類や量を変えることで、服薬拒否が改善されることがあります。 飲みやすい薬に変える 薬の味や形態が合わず、服薬拒否に至っている可能性があります。以下では、高齢者が服薬しやすい方法をまとめました。 大きい錠剤を粉砕する飲みやすい「液体タイプ」「ゼリータイプ」に変更するオブラートに包むとろみを付ける 薬の味や形態を変えることで、無理なく飲めるようになったケースも多いです。高齢者の場合、味覚障害を伴っていることもあるので、味の工夫も必要だと言えます。 介護者を替えてみる さまざまな対応方法を試しても、服薬拒否が改善されない場合があります。 そのようなときは、介護者を替えるのも一案です。身内の言うことは聞かない方でも、他人の言うことはすんなりと受け入れ、薬を飲んでもらえる可能性も。そのため服薬拒否がどうしても改善されない場合は、訪問介護などの介護保険サービスを利用し、第三者に服薬介助をお願いすると良いでしょう。特に本人が一番信頼している人の名前(主治医など)を出すと効果的かもしれません。 服薬拒否が起こる原因 身体的・精神的状況によって、突然、服薬拒否が始まることがあります。介護をする人からすれば、「なんで飲んでくれないの?」と困ってしまうこともあるでしょう。 以下では、服薬拒否が起こる原因をまとめました。 薬の必要性が理解できない 認知症による認知機能の低下が、服薬拒否を起こす原因のひとつとされています。 「自分には何故、薬が必要なのか?」「そもそも薬とは何なのか?」などと理解が追いつかなくなり、「よくわからないものは飲みたくない!」といった気持ちを引き起こします。 薬を上手く飲み込めない 加齢による嚥下機能の低下で、薬に対して飲み込みづらさを感じ、服薬を拒否している場合があります。大きい錠剤が飲み込みづらいのはもちろんのこと、人によっては小さい錠剤や飲み込みやすいであろう顆粒タイプに飲み込みづらさを感じている場合もあります。 副作用が出ている 副作用が原因で服薬拒否に至っているケースも多く見受けられます。「この薬を飲むと体調が悪くなるから…」という訴えがあるときは、薬による副作用が出ていると疑いましょう。 不信感を抱いている 認知症が進行すると被害妄想の症状が現れる可能性があり、それにより介護をする人に対して不信感を抱くことも。薬に対して「毒が盛られてるかもしれない!」と感じたり、介護する人のことを「信用できない!」と言ったりして拒否へと発展します。薬は命に関わることではありますが、強引に飲ませようとすることで、本人との信頼関係に響くのは仕方ありません。拒否の程度によっては、「そもそも薬がどこまで必要なのか?」を主治医に相談してみるのも良いでしょう。 拒否をされても叱ってはいけない 家族とはいえ、何度も拒否されるとついイライラしてしまい、穏やかなままではいられないことも。「早く薬を飲んで!」「まだ飲んでないの?」などと強い口調になってしまうこともあるかもしれません。 そのようなときは、本人のペースや意思を尊重して、気持ちに寄り添い、優しく介護しましょう。焦らずゆっくりと介護していくことで、良い結果が生まれる場合もあります。 高齢者の服薬拒否に関するよくある質問 高齢者が服薬拒否をしている場合どうすれば良いですか? 本人が服薬拒否をしている場合、無理に薬を飲ませようとはせず、少し時間を空けて声かけをおこなうと良いでしょう。介助に関して難色を示している場合は、本人の意思を尊重し見守ることが大切です。 服薬拒否が続くとどうなりますか? 服薬拒否が続くと薬による効果が発揮されず、病状が悪化する場合があります。服薬拒否は命に関わる可能性もあるので、自己判断で薬を減らすことはせず、拒否が現れた時点でかかりつけの医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。 また、介護保険には薬剤師が訪問できるサービスもあるので、担当のケアマネジャーに相談すると良いでしょう。 薬が飲み込めず吐き出してしまうときはどうすれば良いですか? 大きい錠剤の場合、薬自体を粉砕しとろみを付けると飲み込みやすくなり、拒否がなくなることがあります。 また、飲み込みやすい「液体タイプ」「ゼリータイプ」に変更できるかをかかりつけの医師や薬剤師に相談してみると良いでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "高齢者が服薬拒否をしている場合どうすれば良いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
着替えは、身体の清潔を保つために欠かせない日常動作です。しかし、高齢者の方の中には着替えをするという日常動作を、身体的・精神的な理由で拒否する方もいます。
介護の基礎知識

高齢者に着替えを拒否されたらどうすれば良い?|原因と対策を徹底解説!

着替えは、身体の清潔を保つために欠かせない日常動作です。しかし、高齢者の方の中には着替えをするという日常動作を、身体的・精神的な理由で拒否する方もいます。 この記事では、高齢者の方の着替え拒否に対する対応や拒否が起こる原因を解説しています。 「着替えてほしいのに本人がまったく動いてくれなくて困る」と戸惑っている方は、是非、参考にしてみてください。 着替え拒否に対する対応 着替えをしてほしいのに「着替えたくない!」と言われてしまうと、家族としても「せっかく手伝ってあげようとしているのに!」という気持ちになり、戸惑ってしまうこともあるでしょう。 以下では、着替え拒否に対する対応方法をまとめました。 本人の意思を尊重する 拒否されたからといって、強引に服を着させたり脱がしたりしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。 声かけをする 家族に着替えを手伝われている状況は、情けない気持ちや「着替えもできなくなってしまったのか」といったネガティブな感情を生み出し、着替え拒否へとつながっていく可能性があります。 そのようなときは、介護をする人が着替えのすべてを手伝うのではなく「袖はこの場所に通して」「このボタンは一番上だよ」などと声かけをし、本人にできるところまでやってもらうことが大切です。また、「暑いから」「寒いから」など「あなたのことを心配している」というメッセージを伝えることも重要です。 着替えやすい服を用意する 「ボタンが開け閉めしにくい」「袖が通らない」などの理由から着替えをすることが面倒になり、着替え拒否をしている場合もあります。以下は、高齢者の方でも簡単に着替えることのできる服をまとめました。 ボタンがホックになっている服「タッチホック式」ボタンの裏側がテープになっている服「ワンタッチテープ式」前開きタイプの服ウエストゴムのズボン 本人が負担に感じない服を選びましょう。 福祉用具を使用する 「ボタンを上手くはめられない」「足が上がらずズボンを履くときバランスを崩しそうで怖い」などの身体的要因で、着替えを拒否している可能性があります。 そのようなときは、簡単にボタンをはめられるようになるボタンエイドを使用したり、ズボンを履く際は転倒防止として手すりを設置したりすると良いでしょう。特にパーキンソン病など手指の痺れを伴う場合、ボタンなど着脱しやすい工夫が必要です。 ボタンエイドとは? ボタンエイドは、手指に障害がある方向けに作業療法士が設計した自助具です。使い方は簡単で、ボタン穴に差し込み、ボタンを引き出してはめるだけです。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...
老人ホームの入居を拒否するのにはさまざまな原因がある
介護の基礎知識

入浴拒否をされたらどうしたらいい?|原因と対策を徹底解説

入浴は、皮膚を清潔に保ったりリラックスすることで心のケアをしたりと、日常生活において重要な役割を持っています。しかし、高齢者の方の中には認知症やさまざまなことが原因で、入浴に拒否を示す方もいます。 この記事では、高齢者の方の入浴拒否に対する対応や拒否が起こる原因を解説しています。 「お風呂が好きだった家族が急に入りたくない!と言い出して困っている」と困惑している方は、是非、参考にしてみてください。 入浴拒否に対する対応 お風呂に入ってほしいのに、「この前入った!」「なんで入らなければいけないの!」などと言われてしまうと、家族として困惑してしまうこともあるでしょう。以下では、入浴拒否に対する対応をまとめました。 本人の意思を尊重する 拒否されたからといって、強引に浴室へ連れて行ったり無理やり服を脱がしたりしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。 入浴の伝え方を工夫する 認知症の症状が進行すると、当たり前にできていたことができなくなったり目の前のものがお風呂と認識できなくなり、不安を感じ拒否されることも…。この症状は認知機能障害と呼ばれ、入浴してもらうためにはちょっとした工夫が必要です。 認知症の方の場合、一連の入浴手順を一気に伝えるのではなく、その都度、何をするかを伝えることが大切です。例えば、「脱衣所へ行く」「服を脱ぐ」「浴室のドアを開ける」「シャワーの蛇口をひねる」「身体を洗う」などと流れを短く区切って、丁寧に伝えると良いでしょう。 肌や匂いでお風呂を感じてもらう 「入浴をしたくない!」と言う認知症の方に対して、脱衣所に連れて行きいきなり服を脱がせたりすると、入浴に対してより強い拒否感を生みます。そのようなときは、服を着たままお湯を張った湯船を見せたり触らせたりすることで、入浴は気持ち良いものだと思い出す可能性があります。柚子や菖蒲などで季節感を演出するのも良いでしょう。 また声かけの際は湯船を見せながら、「お風呂が湧いたよ!一番風呂だよ!」などと話すと良いでしょう。 温かいタオルや足浴から始める 服を脱いで入浴すること自体を面倒くさいと思っており、入浴を拒否している可能性もあります。そのようなときは、温かいタオルで顔や手、足などを優しく拭いてあげることから始めましょう。 温かいタオルで身体を拭くことに慣れてきたら足を温める足浴を促すなど、決して焦らず、段階を踏んで移行させると良いでしょう。 入浴拒否が起こる原因 介護をする人からすれば「あんなにお風呂が好きだったのに…」とショックを受けることもあるでしょう。原因を紐解くと、身体的・精神的な理由から入浴拒否が始まることも多いようです。 以下では、入浴拒否が起こる原因をまとめました。 入浴を必要だと思っていない 認知症の症状による記憶障害が原因で、入浴を必要だと思っておらず、拒否をしている可能性があります。記憶障害により前回いつ入浴したのか覚えておらず、「まだ入浴をしなくても大丈夫だ」と考えてしまうことが多いようです。 また認知症ではなくても、加齢により判断力や思考力の低下によって自身の臭いや汚れの状態を把握できず、入浴したいという気持ちにならないこともあります。 入浴が面倒くさい 入浴の一連の流れを面倒くさいと感じ、拒否をしている場合もあります。加齢により体力が低下している高齢者の方にとって、脱衣所へ移動したり服を脱いだりすることは、一つひとつが大変な作業なため、月1回でも清拭をするといったところから始めるのも一案です。 裸になることに抵抗がある 入浴介助が必要な人にとっては、身体を見られるのが恥ずかしいや服を脱ぐことで無防備になることが怖いなどの理由から、入浴を拒否している可能性があります。 また認知症の症状のひとつである物盗られ妄想により、「服を脱いだらそのまま盗まれてしまうのではないか」と感じ、拒否をしている場合もあります。 高齢者も大人であるため、当然に羞恥心があります。「自分たちならどうしてほしいか」をイメージすることも大切です。 入浴に対して負のイメージがある 下着を脱いだ際に失禁の汚れを見られた経験などがあると、羞恥心が刻み込まれ、入浴を拒否してしまう場合があります。 また、入浴中に何度も「大丈夫?」「ちゃんと身体を洗ってる?」などと声をかけられてリラックスできなかったことが引き金となって、入浴拒否に至っている可能性も考えられます。 どうしても自宅で入浴できない場合は無理をしない 本人の拒否が強く、どうしても自宅で入浴できない場合は、デイサービスでの入浴サービスや訪問入浴サービスを利用しましょう。介護スタッフは入浴拒否に対しての対応を心得ているため、スムーズに入浴することができるでしょう。 本人が入浴介助に慣れてきたら、介護スタッフにどのような声かけをすれば拒否なく入浴してくれるかを聞いてみるのも良いです。 拒否をされても叱ってはいけない 家族とはいえ、何度も拒否されるとついイライラしてしまい、穏やかなままではいられないことも。家族であるがゆえに「なんでお風呂に入らないの!」などと強い口調になってしまうこともあるかもしれません。 そのようなときは、本人のペースや意思を尊重して、気持ちに寄り添い、優しく介護することも大切です。焦らずゆっくりと介護していくことで、良い結果が生まれる場合もあります。 高齢者の入浴拒否に関するよくある質問 高齢者が入浴拒否している場合どうすれば良いですか? 高齢者の方が入浴を拒否している場合、まずは本人の意思を尊重し、気持ちに寄り添うことが大切です。強引に浴室へ連れて行ったり無理やり服を脱がすのは、より拒否が強くなるので絶対にNGです。 入浴拒否が続くとどうなりますか? 入浴拒否が続くと、臭いはもちろんのこと、汗や角質、皮脂などが皮膚に溜まっていき、ひどくなると皮膚炎にかかることがあります。どうしても入浴できないときは温かいタオルなどで身体を拭くなどの工夫をし、常に清潔を保っておきましょう。 また、「看護師さんに身体を見てもらいましょう」など訪問看護の利用も選択肢のひとつです。 入浴が何のことか理解できていない場合はどうすれば良いですか? 認知症の方に入浴のことを思い出してもらうには、一連の流れを短く区切って伝えることが重要です。例えば身体を洗う場合も、一つひとつ丁寧に「頭を洗いましょう」「腕を洗いましょう」「足を洗いましょう」といった細かい声かけが必要です。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "高齢者が入浴拒否している場合どうすれば良いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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高齢者にトイレを拒否されたときの対処法|原因を知って排泄介助のコツをつかもう!

高齢の家族のトイレ介助をおこなう際に「トイレには行きたくない!」「どうして今行くんだ!」といったトイレを拒否された経験がある家族の方も多いでしょう。 この記事では、高齢者のトイレ拒否に関する対応方法や拒否が起こる原因を解説しています。 高齢の家族のトイレ拒否に関して少しでも負担を減らしたい方は、是非、参考にしてみてください。 トイレ拒否に関する対応方法 トイレの介助中に手を払いのけられたり暴言を吐かれたりすると、戸惑い、イライラしてしまう方が多いでしょう。以下では、トイレ拒否に関する対応方法をまとめました。 本人の意思を尊重する 拒否されたからといって、強引にトイレへ連れて行ったり無理やり下着を下ろしたりしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。 また、介護者が複数いる場合、声をかける人を変えてみたり、本人が一目置いている人(主治医など)の名前を出してみたりなど「あなたのことを心配している」というメッセージを伝え、本人との信頼関係を構築することも大切です。 トイレのタイミングを把握する トイレに誘導するタイミングを誤ると「さっきも行ったのに!」「しつこい!」などと思わせてしまい、トイレ拒否へとつながることも。そうならないためには、トイレに行く時間を日々記録し、把握しておくことをおすすめします。同じ時間にトイレ誘導することで、本人のリズムで排泄でき、トイレ拒否改善にもつながります。 また声をかける際は、「トイレの時間だから行くよ!」といった強制感のある言葉ではなく、「トイレは大丈夫?」など、本人の気持ちに寄り添った声かけをしましょう。 トイレの場所をわかりやすくする 認知症の方は、トイレの場所がわからないために拒否している可能性があります。 トイレの場所がわからない原因は見当識障害にあり、時間や場所がわからなくなる症状が出ます。そのため、トイレの前には「トイレ」「便所」「お手洗い」「厠」など、本人が呼んでいるトイレを指す単語を大きく表示すると認識しやすいでしょう。 また、夜間は家全体が暗く、トイレの場所を認識していない可能性もあります。そのため、廊下やトイレ前は照明をつけて明るくしておき、トイレの場所をわかりやすくしておくと良いです。 トイレの中に好きな写真や花を飾る 認知症が原因で狭い空間であるトイレが怖い場所であると認識している場合、本人が好きな写真や花をトイレに飾ってあげることで、拒否感を軽減できます。特にペットの写真は、アニマルセラピーの効果があるとされ、心が落ち着いたりストレスを軽減できたりするのでおすすめです。 また、トイレへの誘導は「ワンちゃんの写真を見に行こう」「綺麗な花が咲いているよ」といった形で声かけし、トイレが楽しい場所ということを認識してもらうのも大切です。 トイレ拒否が起こる原因 身体的・精神的な理由から、突然、トイレ拒否が始まることは珍しくありません。介護する人からすれば原因もわからず、困惑してしまうケースも…。以下ではトイレ拒否が起こる原因をまとめました。 認知症の進行 認知症の進行による見当識障害の症状は、トイレ拒否を起こす主要な原因のひとつです。トイレの場所がわからなくなるため、不安を感じトイレ拒否へとつながるのです。 また、症状がひどくなると「トイレは何をする場所なのか」「トイレとは何なのか」など言葉が理解できなくなり、ところ構わず排泄してしまうこともあります。 トイレ介助が恥ずかしい 介護する人が、プライバシーに配慮せず人前で排泄について聞いてしまうと、恥ずかしさからトイレ拒否につながることもあります。 トイレが怖い 身体機能の低下によって排泄コントロールがうまくいかなくなると、排泄に間に合わず失敗してしまうことがあります。一度失敗してしまうと、トイレが嫌な思いをする場所として認識され、トイレ拒否につながることも多いです。 おむつを安易に使用しない トイレを拒否されるからといって、おむつを安易に使用するのはやめましょう。一見、メリットが大きいように見えるおむつですが、一方でデメリットも存在します。 おむつを使用するメリット 失禁の不安がなくなり、安心して外出できる夜間に使用することで、高齢者自身と介護する人の身体的負担を軽減できるトイレに移動する際の転倒リスクを減らせる おむつを使用するデメリット 自尊心が傷つくトイレに行くことが少なくなり、残存機能の低下を招く尿意や便意を感じにくくなる皮膚トラブルが多くなる費用面での負担が増える おむつの使用は最終手段として考え、トイレでの排泄が基本であることを忘れないようにしましょう。 ただし、安心できる排泄と同じぐらい介護者の負担軽減も大切です。 拒否されても叱ってはいけない 家族とはいえ、何度も拒否されるとついイライラしてしまい、穏やかなままではいられないことも。家族であるがゆえに「早くトイレに行くよ!」「なんで失敗するの!」などと強い口調になってしまうこともあるかもしれません。 そのようなときは、本人のペースや意思を尊重して、気持ちに寄り添い、優しく介護しましょう。焦らずゆっくりと介護していくことで、良い結果が生まれる場合もあります。 高齢者のトイレ拒否に関するよくある質問 高齢者がトイレ拒否をしている場合どうすれば良いですか? 本人がトイレに行くことを拒否している場合、気持ちに寄り添い認めてあげることが大切です。無理やりトイレに誘導することでより強い拒否が生まれ、最悪の場合、暴力を振るう場合もあります。まずは本人の気持ちを優先し、時間を空けて声かけをすると良いでしょう。 トイレの場所を迷っているときはどうすれば良いですか? トイレの前に大きく「トイレ」「便所」「お手洗い」「厠」など、本人にわかりやすく場所を示してあげると良いでしょう。また、夜間には照明をつけ明るくしておき、トイレを認識しやすくしておきましょう。 トイレが怖い場所だと感じていて行きたがらない場合はどうすれば良いですか? 認知症が原因で、狭い空間であるトイレが怖い場所であると認識している方も多いです。そんなときは、トイレに高齢者の方の好きな写真や花を飾ってみるのはいかがでしょうか。高齢者の方の好きなものを置けば興味を引くこともできますし、好きな写真や花を見ることで明るい気持ちにもなります。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "高齢者がトイレ拒否をしている場合どうすれば良いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

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