「遠方に住んでいる親が一人暮らしをしていて心配…」「今は夫婦で生活しているが、将来どちらかが一人になったとき生活をしていけるのか不安…」などと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、高齢者の一人暮らしに起こりうる孤独死や特殊詐欺などの問題や、その問題に対する4つの対策を解説しています。
親や親族が一人暮らしをしていて不安を抱えている方は、是非、参考にしてみてください。
「もしかしたら犯罪に巻き込まれてるかもしれない…」「遠方に住む親に連絡がつかない…」など高齢者が一人暮らしをしていると、家族として心配になるのは当然のことでしょう。
以下では、高齢者の一人暮らしによって起きる問題をまとめました。
高齢者の一人暮らしで一番懸念される問題は「孤独死」です。孤独死と考えられる死亡事例は年々増加傾向にあり、下記は東京23区内における一人暮らしの65歳以上の死亡者数をまとめました。
出典:「令和2年版高齢社会白書」(内閣府)
原因は主に「誤飲による窒息」「転倒・転落」「浴室での溺死」などが挙げられ、誰かと住んでいれば避けられる事態も、一人暮らしによって誰にも気づかれず、最悪な結末を招くことがあります。
高齢者が一人で暮らすことで起きる問題のひとつに、認知症の進行が挙げられます。
認知症は「早期発見」「早期治療」することで、ある程度進行を遅らせることができます。しかし、一人暮らしをしていると自身の状態の変化には気づけず放置してしまう方が大半です。そのため、家族が気づいた頃には認知症が進行しているケースが後を絶ちません。
高齢者を狙った特殊詐欺などの件数は減少傾向にはあるのですが、刑法犯認知件数に占める高齢者の被害件数の割合は増加傾向にあります。
家族が身近にいれば回避できますが、一人暮らしの場合、気持ちが焦り犯罪に巻き込まれてしまうことも。犯罪に巻き込まれる要因としては、一人暮らしによって周りとの関わりが少なくなり、防犯に必要な情報を得られないということが挙げられます。
孤独死や振り込め詐欺など、高齢者の一人暮らしにまつわる問題はさまざまです。これらの問題に対して一番良いのは本人と家族が同居することですが、家庭の状況により同居はできないというケースは多々あります。
それでは、同居のほかにどのような対策があるのでしょうか。
以下では、一人暮らしの問題に対する対策をまとめました。
最近では、民間の事業者による見守りサービスが増加しています。主なサービスとして、センサーを設置し、一定時間動きがないと緊急の信号を発してセキュリティ会社を呼んだりカメラを取り付けることで家族が24時間本人の様子を確認できたりと、さまざまなサービスが用意されています。
高齢社会に伴い、各自治体で高齢者支援サービスに力を入れているところが増えてきました。例えば「緊急通報装置の貸し出し」「配食サービス」「外出支援」など、自治体によってさまざまなサービスが用意されています。ただし、あくまで支援にあたるため介護サービスは受けられないことを認識しておきましょう。
要介護認定を受けることで、介護保険サービスを利用できます。以下では、介護保険を利用して受けられるサービスの例をまとめました。
上記はあくまで一例で、本人の身体状況や希望によっては、さまざまなサービスを組み合わせることも可能です。介護保険サービスを利用することで、見守りが強化され、本人や家族も安心して生活することができます。
地域住民とのつながりを持っておくことで最悪のケースを免れることができます。例えば、災害時に安否確認に来てもらったり体調が悪いときは見守りを頼んだりと、地域住民とのつながりは家族としても大きなメリットです。そのため、日頃から地域住民とのコミュニケーションは適度にとっておくと良いでしょう。
少子化や核家族化などの理由から高齢者の一人暮らしが増加しています。今後も高齢者の一人暮らしは年々増加していき、2040年には65歳以上の高齢者4~5人に1人が一人暮らしをしているという予測がされています。
まず、各自治体や地域包括支援センターへ相談すると良いでしょう。各自治体では、高齢社会に伴い、高齢者に対する支援活動に力を入れているところが増えてきています。「親が一人暮らしで将来的に心配…」といった悩みを持っている方は、一度、相談窓口を訪問してみると良いでしょう。
遠方に親が一人暮らししている場合、民間の事業者による見守りサービスを導入するのはいかがでしょうか。センサーやカメラによる日常の見守りはもちろんのこと、ボタンひとつで緊急通報ができるなどサービスの幅は広いです。
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