外出をすると、心がリフレッシュされ、ストレス発散になりますよね。しかし、高齢者にとっては必ずしも外出が良い効果をもたらすとは限らず、逆にストレスを与え外出拒否に至ってしまうケースが多々あります。
また認知症の症状が現れている場合、外出の意味が理解できず不安感を募らせ、外出を拒否している場合もあります。
この記事では、高齢者の外出拒否に関する対応や拒否が起こる原因を解説しています。
「外出してほしいのに本人がまったく動く気がなくて困る」と戸惑っている方は、是非、参考にしてみてください。
「なんで外出しなくちゃいけないの?」「どこに連れて行く気だ!」などと言われてしまうと、家族として困惑してしまうこともあるでしょう。
以下では、外出拒否に対する対応をまとめました。
身体機能維持のために、運動がてら外出してほしい気持ちはわかります。しかし、拒否されたからといって、強引に外へ連れ出すことは絶対にしてはいけません。拒否された場合は一呼吸おき、本人の気持ちに寄り添い、認めてあげることが重要です。
また、「外に出かけることが好きだったのかどうか」本人の習慣を振り返ってみることも大切です。元々、外出が好きな方であれば、趣味趣向に合わせたヒントがあるかもしれません。外出することを頑なに拒否している場合は、一旦その場を離れ、時間を置いてから声かけをしましょう。時間をおくことで本人の気持ちも落ち着き、外出に対して前向きになっている可能性があります。
例えば、認知症である家族の介護をしていると、デイサービスやデイケアを利用することもあるでしょう。しかし、本人にとっては外出先がどんなところかわからず「行きたくない!」という気持ちが芽生え、拒否に至ることもあります。
そんなときは、デイサービスやデイケアに慣れるまで家族が同行すると良いでしょう。身近な家族が側にいることで安心感につながり、外出先が危険な場所ではないことを認識できます。
また、その際はコロナ禍で家族が同行できるか事業所に確認する必要があります。本人が慣れてきた場合は、どのタイミングで同行を見合わせるかをケアマネジャーやデイサービスの職員と相談しておくと良いでしょう。
認知症の症状による被害妄想などが原因で、馴染んだはずのデイサービスやデイケアへ行くことを拒否するケースも多々あります。本人がまた気持ち良く事業所へ行ってくれることが一番ですが、一度芽生えてしまった事業所への否定的な感情を払拭するのは難しいです。
拒否が長く続き、家族の負担が大きいようであれば、事業所を替えてみるのも一案です。どの事業所を選択するかは利用者・家族の自由です。事業所を替える際は、ケアマネジャーとよく話し合いましょう。
介護をする人からすれば、外出したくない原因がわからず戸惑うことが多いでしょう。原因を紐解くと、身体的・精神的状況により、突然、外出拒否が起こることが多いです。
以下では、外出拒否が起こる原因をまとめました。
加齢による身体機能の低下が、外出拒否を起こす原因のひとつとされています。高齢になると、歩く際に思うように足が上がらなくなったり階段の昇降ができなくなったりと、さまざまな弊害が生じます。そのため外出そのものに意欲が湧かなくなり、外出拒否へと発展していると考えられます。
高齢者に認知症の症状がある場合、外出拒否が起こる原因は以下です。
「行き方がわからないから外出したくない!」「外出をするために何をすれば良いかわからないから行きたくない!」などの発言がある場合、認知症の進行による外出拒否を疑いましょう。
また、認知症ではなく、外出に対し「億劫になってしまった」と気分的な要因も考えられます。
普段通っている事業所との相性が合わず、外出拒否に至っている場合もあります。評判が良い事業所であったり、家族から見て好印象であっても、本人からすればそうでもない可能性があります。
家族とはいえ、何度も拒否されるとついイライラしてしまい、穏やかなままではいられないことも。「早く出かけるよ!」「まだ準備できてないの?」などと強い口調になってしまうこともあるかもしれません。
そのようなときは、本人のペースや意思を尊重して、気持ちに寄り添い、優しく介護しましょう。焦らずゆっくりと介護していくことで、良い結果が生まれる場合もあります。
本人が外出拒否をしている場合、無理に連れ出そうとはせず、少し時間を空けて声かけをおこなうと良いでしょう。本人の気持ちを理解し、尊重することが大切です。
外出拒否が続くと運動量が減り、より筋力の低下を招きます。外出は健康を維持するために必要です。「どうしても外出したくない!」と本人が拒否を示している場合は、訪問介護などの介護保険サービスを利用し、介護のプロに外出を促してもらうのが良いでしょう。
また、訪問リハビリを利用し、リハビリ目的で外出を促すのも良いでしょう。
拒否が長く続き、家族の負担が大きいようであれば、施設を替えてみるというのも一案です。家族から見て好印象の施設であっても、本人は何かしらの否定的な感情を持っているかもしれません。施設を替える際は、ケアマネジャーに相談すると良いでしょう。
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