田中 達也さんの
執筆記事一覧

大学卒業後、カンボジアに移住。NGOスタッフとして現地の子どもたちに日本語を教える。帰国後、2年にわたりグループホームの職員として認知症介護に従事した後に独立。現在はフリーライターとして、介護業界や海外観光などに関わる記事を執筆している。保有資格:介護職員初任者研修修了、日本語教師養成講座修了。
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高血圧対策!「うま味」を”うまく”使えば最大2割も減塩できる?

新たな研究で、「うま味」を料理に有効活用すれば、成人の1日あたりの食塩摂取量を大幅に減らせる可能性が示されました。 この研究は、東京大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「BMC Public Health」という学術誌に掲載されています。 日本食と食塩 食塩の摂りすぎは高血圧などの慢性疾患を引き起こすと言われています。そのため、塩分過多な食事は控える必要があります。 ただ、日本人の塩分摂取量は世界的に見ても特に高いのが現状。日本政府による国民健康づくり運動「健康日本21」の目標塩分摂取量は1日8g、WHOの推奨値は1日5gとされていますが、日本人の平均塩分摂取量は1日10g以上と、目標値を大幅に上回っています。 そこで研究グループは、和食で用いられる「うま味」に着目。うま味を有効活用することで、塩分摂取量をどれだけ削減できるかを調べることにしたのです。 うま味の有効活用で食塩摂取量が減少 東京大学の研究グループは、おいしさを損なわない程度にうま味成分を塩分の代わりにした場合において、1日の塩分摂取量がどう変化するかを国民健康・栄養調査のデータを用いて検証しました。 その結果、成人の1日あたりの塩分摂取量が7.7~8.7gほどに抑えられる可能性が示されたのです。これは、現状と比較して12.8~22.3%の減塩に相当します。 研究グループは「うま味成分は、減塩食品の開発と普及のために必要な技術革新となりえる。食品科学者や政策立案者、一般消費者が協力して、食塩摂取量を減らしていく努力をする必要がある」としています。 和食には健康的なイメージがありますが、しょうゆや塩など塩味に頼った味付けが多いのも事実。毎日の健康を保つためにも、減塩食品を活用してみてはいかがでしょうか。
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糖尿病用のウォーキングアプリ?「そとでる」で楽しみながら運動を

ノボ・ノルディスク・ファーマ株式会社と公益社団法人日本糖尿病協会は、2023年4月から、糖尿病啓発を目的とした「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」を開催することを明らかにしました。 対面での開催は4年ぶり。1年間に40地域以上で開催する予定としています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」とは そもそも「糖尿病ウォークラリー」とはどのようなものなのでしょうか? 「糖尿病ウォークラリー」とは、糖尿病とともに健康的に暮らすことの重要性を広めるために、ノボ・ノルディスク・ファーマと日本糖尿病学会が1992年から共同で開催しているイベントのこと。このイベントに参加すると、糖尿病に関する講演やゲームなどを通じて、血糖値をうまくコントロールする方法や効果的な運動療法などを学べるのだそうです。 また、今回のイベントでは、糖尿病を患っている人向けのウォーキングアプリ「外に出ることから始めよう(通称:そとでる)」を活用した「日本一周1万2000kmチャレンジ」という新しい試みもおこなう予定。4~11月にかけて、「そとでる」を使って歩いた人の合計距離で、日本一周分となる1万2000kmを目指すとしています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」の開催概要 今回の「糖尿病ウォークラリー」の概要は以下のとおりです。 開催時期:2023年4月~2023年11月  場所:全国40ヵ所以上の地域 内容:糖尿病に関するクイズ、糖尿病専門医による勉強会など ウォーキングは血糖値を良好に保つのに効果的であることはわかっていても、一人だとなかなか続かないという人も少なくありません。しかし、このイベントに参加すれば多くの仲間とともに楽しみながらウォーキングを継続できる可能性があります。 気になった人は参加してみてはいかがですか。
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認知症による視力低下をDHAが改善!?視覚障がいの治療に光が

新たな研究で、アルツハイマー型認知症による視覚障がいを抑制する、新たな脂肪酸が開発されたことが明らかになりました。 この研究は、イリノイ大学の研究グループによっておこなわれたものです。 認知症にともなう視覚障がいについて ミシシッピ州立大学に所属するケンドラ・ファロー氏によると、アルツハイマー型認知症にかかると、視力はまだ残っている状態でも周辺の視野が失われるなどの視覚障がいをともなうことが多いと言います。脳が侵されることで、視覚情報を処理できなくなるのだそうです。 また米国眼科学会によれば、アルツハイマー型認知症にともなう視覚障がいには以下の症状がよく現れると言います。 奥行きが知覚しにくくなる 文章が読みにくくなる 色の判別が難しくなる 新たな脂肪酸で視覚障がいの症状が軽減 研究グループは実験の中で、オメガ脂肪酸の一種であるドコサヘキサエン酸(DHA)の新しい型を発見したことを明かしました。 ところで、DHAというと魚やそれに由来するサプリメントに含まれるイメージがあるのではないでしょうか。ただ、それらに含まれている従来型のDHAでは、網膜まで届かないことがわかっています。 一方、今回研究グループが発見したDHAは網膜まで作用することが判明。研究グループがおこなったマウスを使った実験によると、マウスにこの脂肪酸を接種することで、網膜に存在する脂肪酸の量が増加し、視覚障がいの症状が軽減したことが明らかになったのです。 研究グループは今後、さらなる調査をおこなっていくとしています。 この研究がさらに発展し、人間にまで応用できればアルツハイマー型認知症にともなう視覚障がいの症状を緩和できるようになる可能性があります。今後の研究に注目ですね。
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認知症リスクに歯周病菌が影響!?糖尿病で歯を失うと認知機能が低下

新たな研究で、糖尿病の人が歯を失うと認知機能の低下速度が早まる可能性が示されました。 この研究はアメリカのニューヨーク大学によっておこなわれ、その研究結果は「Journal of Dental Research」という学術誌に掲載されています。 約1万人に上る高齢者の医療データを分析 研究グループは、ニューヨーク大学がおこなっている「就労や定年退職と健康に関する研究(HRS)」で蓄積された医療データを分析。対象となったのは、2006~2018年にHRSに登録された65歳以上の高齢者9948人です。 また研究グループは、研究開始時とそれから2年ごとに対象者の認知機能を評価。糖尿病の有無と歯の有無によって対象者をグループ分けして、認知機能の変化を追いました。 歯を失った糖尿病患者は認知機能の低下速度が早まる 研究の結果、糖尿病を患い歯も失った65~84歳の高齢者は、健康な同じ年齢層の高齢者に比べて、認知機能がより低下していたことが判明。また、糖尿病を患っていて歯が健康な高齢者と、糖尿病は患っていないが歯を失った高齢者についても、認知機能の急速な低下が見られたことが明らかになりました。 一方、85歳以上の高齢者は、糖尿病や歯を失った状態と認知機能の相関性は見られませんでした。この理由について研究グループは、糖尿病と歯を失った状態が併存している人はすでに死亡していたり、認知機能が大きく低下していたりする人が多いからではないかと推測しました。 なぜ、歯を失った状態にある人は認知機能がより低下しやすくなるのでしょうか? 研究グループによると、歯周病を起こす一部の細菌が認知機能に影響を及ぼす可能性があるとのこと。また、歯を失って十分な量の食事が取れなくなり、栄養状態が悪くなりやすいことも認知機能の低下を招く原因だと考えられるそうです。 今回の研究を主導したニューヨーク大学看護学部に所属するベイ・ウー氏は「米国糖尿病学会も糖尿病患者の歯科治療を推奨しているように、高齢者、特に糖尿病患者の歯科治療は非常に重要だ」と述べました。 もし、すでに多くの歯を失っている高齢者でも、入れ歯や口腔内を常に清潔に保つことで認知機能の低下を防げる可能性があります。入れ歯を洗ったりうがいを小まめにしたりして、健康な毎日を送りましょう。
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孤独な高齢者を救え!おしゃべりロボット「あのね」で孤立感を緩和

セコム株式会社は、ロボットを使った高齢者向けのコミュニケーションサービス「あのね」をDeNA、ユカイ工学株式会社と共同開発。2023年4月3日に販売開始することを明らかにしました。 「あのね」は雪だるまのような形をしたコミュニケーションロボット。高齢者の孤立感を緩和し、認知機能などの維持と向上を図るとしています。 「あのね」を開発した背景 セコム株式会社などの開発チームが、「あのね」を開発した背景には高齢化があると言います。 内閣府が2017年に実施した「高齢者の健康に関する調査」によると、一人暮らしの高齢者の約半数は2~3日に1回くらいしか会話をしていないそうです。このような孤立状態が続くと、認知機能や身体機能が大きく衰えてしまうリスクがあります。 そこで、こういった状況を打破するために「あのね」を開発することにしたのだそうです。 「あのね」の特徴 コミュニケーションロボット「あのね」には以下のような特徴があります。 24時間365日リアルな会話が楽しめる ユーザーの生活パターンに合わせた声かけを実施 高齢者でも使いやすい設計 「あのね」は、ユーザーの生活パターンに合わせて、1日10回程度、定期的なメッセージを配信。配信メッセージの内容は、服薬の声かけ、朝・昼・夜の時刻のあいさつ、雑学情報など多岐に渡ります。 また、配信は24時間コミュニケーターがシステムを活用しながら作成し、返信するため自然なおしゃべりが可能だそうです。 さらに、初期設定は不要。電源を入れるだけで使用できるので、高齢者でも使いやすいものとなっています。 年を重ねるにつれて家族との死別など喪失体験が増えるため、気分がふさぎがちになる高齢者は少なくありません。こういったとき、「あのね」のようなコミュニケーションロボットがいれば、少し前向きになれるかもしれませんね。
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高血圧や血糖値を改善する「スナック運動」って?5分の運動でOK!

新たな研究で、30分座るごとに5分ほどの短時間の運動をおこなうと、健康増進につながることが示されました。 この研究は、アメリカのコロンビア大学医療センターの研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Medicine & Science in Sports & Exercise」という学術誌に掲載されています。 座る時間が長いと健康リスクが上昇 デスクワークやテレビ鑑賞など、現代生活では座っている時間が以前の生活様式に比べ長くなっています。しかし、長時間座ったまま過ごすようなライフスタイルを続けていると、運動を毎日おこなっていたとしても健康に悪影響を及ぼすことがさまざまな研究で明らかになっています。 そこで有効だとされているのが、座ったままの時間を減らして身体をより多く動かすこと。しかし、どのくらいの頻度で立ち上がり、どの程度運動をすれば良いのでしょうか?その具体的な数値は明らかになっていませんでした。 そこで研究グループは、その具体的な数値を探るために今回の実験をおこなうことにしたのです。 短時間の「スナック運動」で健康増進 今回の研究は、40~60代の11人の男女を対象に実施されました。対象者は、研究の前後に血圧値や血糖値を測定し、研究中は椅子に8時間着席。ウォーキングやトイレ休憩以外での立ち上がりは制限されました。 研究の結果、30分ごとに立ち上がり、5分間のウォーキングをおこなうと血糖値と血圧値の両方が大幅に低下したことが明らかになったのです。また、立ち上がって運動することで、食後の血糖値の急上昇が58%抑えられたこともわかりました。 一方、30分ごとの1分間のウォーキングや60分ごとのウォーキングではほとんど効果は見られないことも判明しました。 研究グループは、座ったままの時間を中断しておこなう、簡単なウォーキングや体操などのことを「スナック運動」と呼んでいます。 短時間でおこなう「スナック運動」は誰もが手軽にできるもの。毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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やっぱりジュースは糖尿病リスクを上げる!スポーツ飲料も要注意

アメリカでおこなわれた大規模研究で、ジュースやエナジードリンク、加糖コーヒーなど、高カロリーの清涼飲料を飲みすぎると、糖尿病や肥満のリスクが高まることが示されました。 この研究は、アメリカのトロント大学とハーバード大学の研究グループによって実施され、その研究結果は「American Journal of Clinical Nutrition」という学術誌に掲載されています。 高カロリー飲料が体重増加を引き起こす 研究グループは、高カロリー飲料と体重増加の関連などを調べた85件の先行研究を分析。対象者は50万人以上に上りました。 先行研究を分析した結果、ジュースやエナジードリンクなどの高カロリー飲料を1日1回340g飲むだけで、体重が1年間で平均して0.83kg増加することが明らかになったのです。また、10年以上飲み続けると、体重は2.3kgほど増加することもわかりました。 一方、高カロリー飲料を飲まないようにすると、体重が年間0.49kg減少することも示されました。 以上の結果を受けて、トロント大学栄養学科に所属するヴァサンティ・マリク氏は「高カロリー飲料を飲むのをやめれば、加齢にともなう体重増加を防げる可能性がある。もちろん、大人だけでなく子どもにも高カロリー飲料を飲むことを制限すれば、より健康的な生活スタイルを実現できるだろう」と述べました。 運動不足が重なるとインスリンの働きも低下 アメリカのミズーリ大学がおこなった別の研究では、糖質の取りすぎに加え、運動不足が重なると糖の代謝を促すインスリンの働きも低下することが示されました。 研究グループは、36人の健康な男女を対象に10日にわたり調査を実施。1日の歩数を1万歩から5000歩に減らし、 糖質が多く含まれる高カロリー飲料を1日6缶飲む生活をしてもらいました。 その結果、特に男性で糖の代謝を促すインスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まる可能性が示されたのです。さらに、脚の血流量や心血管疾患の重要な指標である「アドロピン」と呼ばれるタンパク質の値も低下したことがわかりました。 高齢者は水分補給のために、スポーツ飲料を飲むことが少なくありません。しかし、スポーツ飲料も多くの糖質が含まれているため、飲みすぎると身体に悪影響を及ぼす可能性があります。 スポーツ飲料を飲む場合は、水で少し薄めてから飲むと良いかもしれませんね。
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介護職員がナースコールが鳴らないように!?夜間の人員不足から…

2023年3月15日、長野県の6市町村からなる北信広域連合は、同連合が運営する特別養護老人ホームで、介護放棄(ネグレクト)があったことを明らかにしました。 4人の介護職員が、入所者1人が使っていた職員を呼び出すためのナースコールを鳴らないように設定していたと見られています。 ナースコールを夜間に鳴らないものに 北信広域連合の発表によると、4人の介護職員が入所者1人のナースコールを、夜間に鳴らないよう電池を抜いた機器と取り替えていたことが判明。その入所者は頻繁にナースコールを押すものの、押していたことを覚えていなかったり理由がないのに押していたりしていたそうです。 介護者4人の一連の行為は2022年8月19日、この入所者が事務室に「ナースコールを押しても鳴らない」と申し出たことから発覚。内部調査後、北信広域連合は中野市に通報しました。 その後、中野市はナースコールを鳴らないものと取り替えた行為を虐待に認定。施設を運営する北信広域連合は改善計画書を市に提出し、虐待を防ぐ研修を実施したそうです。 また、虐待をしたとする職員4人は戒告の懲戒処分としたことも判明。上司の職員2人も訓告の処分を受けています。 人員配置の見直しを このニュースについて、介護・医療従事者からは「現場の状況をよく調査してから処分を下してほしい」といった声が相次ぎました。 ある介護従事者からは「ナースコールを使えないようにする行為が良くないのはわかっている。しかし、必要性の低いコールを連打されると、ほかの入所者のコールが拾えず、転倒事故や急変への対処が遅れる危険性がある」と特定の人が必要性の低いナースコールを押し続けることによる危険性を指摘する意見が寄せられました。 また、別の介護従事者からは「特に夜勤は職員の人数が足りない。人手が足りない状況下で何人もの入所者の対応をしなければならないため、どうしたって対応が遅れるケースが出てくる」と人員配置の見直しを迫る声が挙がりました。 夜勤職員は、多いところでも3人、少ないところでは1人しかいません。そもそも、職員が余裕を持って業務をおこなえる体制を整えることが、今回のような事態を防ぐことにもつながるのではないでしょうか。
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データで”介護予備軍”かわかる?具体的だから高齢者本人も改善しやすい

大阪府豊中市と日本電気株式会社(NEC)は、テクノロジーを活用して高齢者の健康状態を可視化するサービスを2023年4月3日から開始することを発表。テクノロジーを用いて、加齢に伴う心と身体の虚弱状態を指す「フレイル」の防止を目指しているとしています。 フレイルについて そもそも、フレイルとは何でしょうか? フレイルとは、加齢によって心身の機能が低下した状態のこと。またフレイルは、健康と要介護状態の間の状態とも言われています。健康寿命を延ばすためにも、フレイル状態をいち早く認識して対処することが大切です。 国立長寿医療研究センターによると、以下の兆候のうち3つ以上該当すると「フレイル」、1~2該当すると「プレ・フレイル(フレイルの前段階)」だと診断されるそうです。 歩行速度が以前より低下している 何かをおこなうのがおっくうになったり以前よりも疲れやすくなったりする 意欲が低下して活動力が下がっている 筋肉や筋肉量が低下している ダイエットをしたわけでもないのに体重が減少している これらの症状は、1つの症状があると他の症状を引き起こしてしまいます。何も手を打たなければ、そのまま要介護状態になる危険性があります。 それを防ぎ、健康な状態に戻るためには、心身のちょっとした変化に気づいて早期に対応する必要があるのです。 健康データを収集してフレイル予防 今回のサービスの対象者は以下のとおり。いずれも、大阪市豊中市に住んでいることが条件です。 要支援1・2に認定されている人 介護予防・生活支援サービスにすでに参加している人 自主グループによる通いの場の参加者 今回のサービスでは、まず問診と体力測定を実施。そこで、NECが開発した技術などを用いて、運動や口腔機能の状態、毎日の食生活、社会参加の度合い、歩行速度、歩幅などの生活習慣や身体機能のデータを多面的に収集します。 また、そこから明らかになったことを可視化し、本人にフィードバックしていくそうです。 多面的かつ詳細なデータを可視化することで、専門家はより本人に合わせたアドバイスが可能になるでしょう。そして、高齢者本人も自分の生活習慣を見直す良いきっかけになりそうですね。

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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