高齢者が日々の気付きを川柳でアピールする「シニア川柳」。元気に活動するシニアが詠んだ川柳には、深い人生観やユーモアにあふれたものまで、さまざまな思いがつづられています。
そんなシニア川柳の表彰式が、今年5月に高知県高知市の県立ふくし交流プラザで行われました。
8回目を迎えた今回は、過去3番目に多い338句の応募があったそうです。
高知県高知市の県立ふくし交流プラザでは、今年5月に「シニア川柳表彰式」が行われました。
募集を始めて8回目の今回は、98歳までの126人から過去3番目に多い338句の応募があったそう。その中で大賞を受賞したのは、高知県宿毛市に住む江口桂子さん(76)の作品です。
【大賞】「忘れても いいよ私は あなたの子」
認知症になる人が増えている中で、身近な人への優しい気持ちを忘れないでほしいという思いを込めたそうです。江口さんは「わからなくなっても子どもは子ども、親は親だと思う。それだけは忘れないでいただきたい」と話します。
続いて「審査員特別賞」の同県いの町に住む西原時子さん(77)の作品。
【審査員特別賞】「懸命に 生きた証に 杖をつく」
西原さんは2年ほど前に足を悪くし、車の運転免許を返納。運転ができなくなったことで一度は気持ちが滅入ってしまったという。しかし…という作品。
西原さんは、「杖があるというのは長生きしたからだし、頑張ってきたから杖をつく。若い人はつかないでしょ、杖なんか。跳ね返りの気持ちでね、自分への応援歌です。また今日、この会場へ来たら90歳だという人がすごくはつらつとして。元気な様子を見て、元気をもらって帰ります」と話しました。
スマートフォンにまつわるエピソードも川柳に。ユーモアにあふれた作品の応募もありました。
【審査員特別賞】「スマホへも 初心者マーク 貼りました」(尾崎美千子さん)
【佳作】「孫5才 もう越されちゅう スマホ力」(田内満子さん)
そして、受賞者の中で最高齢となる94歳の女性が詠んだ句も。
【佳作】「白寿超え まだ探してる 流行り服」(仙頭つや子さん)
これまで歩んできた人生の深さを感じるものから、ユーモアにあふれたものまで、シニア川柳にはさまざまな思いが込められていますね。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。