三菱電機ITソリューションズ株式会社は、介護AI記録分析ツール「けあらぽ」を開発。2023年1月25日から販売を開始すると発表しました。
「けあらぽ」は、AIが介護記録を分析し、利用者がどの程度自立して生活できるのかを数値に変換するという製品です。
三菱電機ITソリューションズは、「けあらぽ」で客観的な利用者のデータを提供することで、科学的根拠に基づいた介護の実践をサポートしていきたいとしています。
厚生労働省は、介護の業務改善を目指す取り組みの一環として、施設から提供された介護記録を分析し、利用者へのケアに対するフィードバックをおこなう「科学的介護情報システム(LIFE)」の導入を推奨しています。
LIFEを使うためには、利用者がどの程度自立して生活できるのかを100点満点で表した「バーセルインデックス値(BI値)」を提出しなければなりません。
ただ、利用者の自立度をどう点数づけするかはそれぞれの介護職員の主観的判断に委ねられているため、介護職員によって点数が異なるといったことも考えられます。
しかし「けあらぽ」は日々の記録をAIがBI値に変換するため、利用者がどの程度自立しているのかを客観的に評価できるのです。
「けあらぽ」では、職員が記入した介護記録をAIが分析して、利用者がどの程度自立して生活できるのかを100点満点で点数化。その点数の推移をグラフで見られるため、一目で利用者の状態を測れます。
また、「けあらぽ」のAIが出したBI値はそのまま科学的根拠(エビデンス)として、科学的介護情報システム(LIFE)に提出することも可能。そのため、職員が一人ひとりの利用者の自立度を点数化する手間を省けるという利点もあります。
利用者のケアプランを見直すときは、職員が集まってそれぞれの利用者が現時点でどの程度自立して生活できているのかを話し合います。そのときも、「けあらぽ」が点数化した自立度の指標があれば、より客観性に優れたケアプランを作成できそうですね。
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