認知症の妻を夫が殺害!コロナと介護疲れが原因か
更新日
2022/01/27
1月13日、介護をしていた88歳の妻を蹴って怪我を負わせた疑いで、東京都小金井市に住む85歳の夫が逮捕されました。
妻は重症のため病院に搬送されたものの、14日の夜に亡くなりました。
夫は「トイレの介助を巡って口論になり、かっとなった」と述べており、容疑を認めているそうです。
介護疲れが原因か?
1月13日の朝、妻を複数回に渡って殴り全治1ヵ月の怪我をさせたとして、夫が逮捕。妻の様子がおかしいことに気が付き、夫が自ら119番通報をしたことで事件が発覚しました。
夫は容疑について
「口論になり、ストレスがたまっていて蹴ってしまった」と認めています。
警察によると、夫は5年ほど前から妻の介護をしていたとのこと。
妻は歩行困難で、認知症の症状もあったそうです。
コロナと介護でストレス増加傾向?
厚生労働省の調査によると、家庭内の高齢者虐待の件数は増加しているようです。
2020年度は前年と比べて350件以上増え、過去最大の件数になっています。
理由としては、新型コロナウイルスの拡大のため
デイサービスの利用を控えたことで、
家族の介護負担が増大。さらに地域の集まりなどが減った影響で、外部とのつながりが少なくなってストレスをため込みやすくなっていることが考えられます。
また今回の事件は、約5年も妻を介護していたとのことで、長年のストレスが溜まっていたとも考えられます。認知症で歩行ができない妻の介護となると、さまざまな苦労や負担があったと想像できます。自身も高齢であればなおさらです。
介護を経験したことがあれば、
要介護者に対していらだちを感じることに共感する人も多いはず。認知症のために何度も同じことを言う家族に、怒りをぶつけてしまったことがある人もいるかもしれません。
だからといって、手を上げることはあってはいけませんが、一概にこの夫を非難する気持ちになれないのも正直なところです。
ちょっと誰かに話すだけでも、気持ちが楽になることがありますよね。愚痴でも良いので話を聞いてもらえる場所、
誰かとつながれる場所が求められているのではないでしょうか。
この記事の執筆者
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