総人口の約3割が高齢者となった超高齢社会である日本。地域によっては、住民の半数近くが高齢者というケースもあり、高齢者に配慮した社会づくりが大きな課題です。
そこで、各地のスーパーマーケットで「スローレジ」が拡大。会計に時間をかけても良いレジを設けることで、高齢者や子ども連れなどが焦らず会計ができるため好評だそうです。
愛知県名古屋市にある商業施設にあるスーパーに、「サポートレジ」という名前のスローレジが導入されました。
スローレジとは、時間をかけて会計をしても良い有人レジのこと。混雑時だと会計であせってしまい、落ち着いて買い物ができないという声を受けて始まったサービスです。
特に高齢者は、小銭やポイントカードを出すのに手間取ったり認知症のために時間がかかったりと、会計をすることに負担を感じていることも。そうしたときに、レジの店員がサポートしながらゆっくり会計できるのが特徴です。
同様のレジは、福井県や岩手県などのスーパーでも広まっており、高齢者だけでなく障がいのある人や子ども連れの家族などにも好評だそうです。
また、こうした取り組みは日本と同じように高齢化が進んでいるフランスでもおこなわれています。
フランスでは、「ブラブラレジ」と呼ばれる店員とおしゃべりができるレジが人気。新型コロナウイルスの拡大によって一時的に休止していましたが、新型コロナによってコミュニケーションが希薄になったことで再開を求める声があり、その価値が見直されています。
また、このレジは高齢者に限らず、老若男女に広く利用されているそう。フランスでも、急いでいるときはセルフレジ、おしゃべりを楽しみたいときはブラブラレジと使い分けるようになるのかもしれません。
近年、品物登録から自分でおこなう「セルフレジ」、会計だけ自動精算機でおこなう「セミセルフレジ」など、会計を効率化するためのレジが多く導入されてきました。
しかし、若い世代は新しいレジが導入されても操作にすぐに慣れることができますが、高齢者は上手く扱えず、むしろ時間がかかることも。さらに、複数の種類のレジを瞬時に選択しなければいけないのも負担のひとつとなっています。
そこで、レジのうちひとつでも時間がかかっても良い「スローレジ」になれば、安心して買い物ができるでしょう。急いでいる人のためのセルフレジも合わせて設置すれば、それぞれの要望が叶えられそうですね。
ただ、まだこのレジを導入している店舗は少ないので、全国的に「スローレジ」が当たり前になると高齢者も若い世代も落ち着いて買い物ができるようになるのではないでしょうか。
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