デイサービス(通所介護)とは|サービス内容や利用料金、1日の流れ

デイサービス(通所介護)とは|サービス内容や利用料金、1日の流れ

更新日 2024/05/13

「家族だけでの介護が大変だから、介護サービスを利用してみたい」と思いつつも、介護サービスはたくさんの種類があって何を利用したら良いかわからないですよね。

この記事では、在宅介護で利用できる介護サービスの中でもデイサービスについて解説。デイサービスの具体的なサービス内容やデイサービスの種類についてお伝えしていきます。

この記事を読めばこれがわかる!
  • デイサービスのサービス内容がわかる!
  • デイサービスの1日の過ごし方がわかる!
  • デイサービスに向いているかがわかる!

デイサービスとは

車で自宅まで迎えにきてくれるデイサービス

デイサービスとは、日帰りで利用する通所介護サービスのこと。施設に入居することなく、自宅から通所しリハビリテーションや介護サービスを受けることで、高齢者のQOL(クオリティ オブ ライフ)の向上を目指します。

デイサービスを利用する場合は施設から車で自宅まで迎えにきてくれるので、歩行に自信がない方でも利用できます。

ただし、デイサービスは施設の送迎範囲が決まっており、利用希望者の自宅が送迎範囲外の場合は施設を利用できません。なぜなら、基本的にデイサービスは「地域住民のためのサービス」という特徴があるからです。

デイサービスでは、介護スタッフや理学療法士、看護師などの専門スタッフがサービスを提供。決められた時間に高齢者の機能訓練や集団でのレクリエーションなどを担当します。

自宅にこもりがちになる高齢者にとっては、外部との交流が持てることも嬉しいポイントです。

デイサービスのサービス内容

具体的にデイサービスでおこなわれているサービスは主に以下です。

  • 食事
  • 入浴
  • 機能訓練
  • レクリエーション
  • 送迎

それぞれ詳しく見てみましょう。

食事

デイサービスでは昼食が提供され、参加者全員で昼ごはんを食べる

デイサービスの利用は主に日中なので、お昼ご飯の提供があります。長時間の利用者にはおやつがある場合もあります。

施設が提供する食事は咀嚼しやすく、栄養バランスがとれたものなので、利用者にとって健康的な食生活のサポートになります。1人での食事が難しい利用者は施設のスタッフが食事介助をしてくれるサービスもあります。

また、ほかの利用者もみんなで食事を摂るので、会話を楽しみながら楽しく食事ができます。普段は家族と離れて暮らしている方や一人暮らしの利用者にとっては、とても嬉しい時間になります。

さらに、追加料金を支払えば栄養改善サービスが受けられたり、家で食べるお弁当を購入できる施設もあるようです。

入浴

デイサービスでは介護職員の入浴介助がおこなわれる

デイサービスには入浴のサービスもあります。入浴によって体を清潔に保ち、気分も明るくなります

一人暮らしや家族に介護されている方は、普段はなかなか満足な入浴ができないケースも多いようです。デイサービスでは介護スタッフに介護されながら入浴ができるので、普段よりも入浴をゆったりと楽しめます。

大浴場や個室タイプなど、入浴施設はデイサービスによって違いがあります。中には重度な要介護の方むけに介護専用の入浴装置を設置しているところもあります。

入浴装置というと大げさな装置のように思われますが、美容室のシャンプー台をイメージすると良いでしょう。最近では車椅子のまま入浴できるマシンもあるようです。

衣服の脱ぎ着や入浴は介護スタッフがサポートしますが、利用者が自分でできることは利用者にしっかり取り組んでもらうことで、機能強化につながります。

機能訓練

機能訓練とは、歩いたり階段を上るといった日常生活の動作をスムーズにおこなうための訓練です。また、体だけではなく、脳のトレーニングも機能訓練のひとつです。

代表的な機能訓練には下記のようなものがあります。

  • ラジオ体操
  • 歩行訓練
  • 脳トレ

ここで説明する機能訓練とは有資格者ではなく、デイサービスの介護スタッフがおこなうもので、リハビリテーションとは異なります。専門的な機能改善を目指すリハビリテーションではなく、あくまで日常生活を送るための練習をサポートするものです。したがってメニューは施設によって異なり、マッサージや口腔体操などを取り入れているところもあります。

レクリエーション

デイサービスでは機能訓練の一環としてレクリエーションがおこなわれる

デイサービスでは利用者が楽しめるように、レクリエーションの時間があります。施設によってレクリエーションの内容は異なりますが、どのような身体の状態でも楽しめるように工夫と配慮がされています。

レクリエーションは楽しむだけではなく、機能訓練の一環という意味もあります。クイズ大会や連想ゲームなどは脳トレ、「ちぎり絵」や「お手玉崩し」などのレクリエーションは手先の機能訓練にもつながります。

基本的にその日に参加する利用者の健康状況や身体の具合にあわせたレクリエーションをおこなわれるので安心です。

送迎

デイサービスの大きな特徴として自宅までの送迎があります。自宅から施設へ行くときも、自宅に戻る時も施設の車で家の前まで送迎してもらえます。

デイサービスの車なので、車椅子のまま乗降できるようにリフトがあったり、介助者がいるので安心です。身体の不自由な人でも安心して利用できるような配慮がされています。

デイサービスを利用する際の注意点

デイサービスでは医療行為はできないので、日常的に医療行為が必要な人がデイサービスを利用する際には注意が必要です。

医療行為は基本的に医師がおこないます。デイサービスのスタッフの人員基準には医師の配置は義務つけられていないので、医師がいない施設がほとんどです。そのため、デイサービスでは基本的に医療行為は受けられません。

デイサービスで看護師が提供できるサービスは主に以下です。

  • バイタルチェックに基づく入浴可否判断
  • 軽い擦り傷などの処置
  • 塗り薬の塗布
  • 湿布薬の貼り付け
  • 口腔ケア
  • 耳垢掃除
  • 糖尿病などがない利用者の爪切り
  • カテーテルによる自己導尿の介助
  • グリセリン浣腸器の利用

胃ろうや吸引などは医療行為であるため、介護スタッフではおこなえません。日常的に胃ろうや吸引などが必要な方はデイサービスでは対応できないので注意が必要です。

デイサービスの1日の流れ

デイサービスはどのようなスケジュールになっているのでしょうか。一般的なデイサービスの1日の流れについて説明します。

デイサービスの1日の流れ

もちろん施設や滞在時間によってスケジュールはそれぞれ異なりますが、午前中に機能訓練や入浴といったメニューをおこない、午後はレクリエーションやおやつタイムといったお楽しみの時間をところが多いようです。

利用を希望する施設がある場合には利用者本人が心地よく過ごせるサービスが提供されているかどうか確認しましょう。

デイサービスの人員基準

介護施設の人員基準とは、入居者に対して配置すべきスタッフの人数を定めたものです。デイサービスでは以下の役職の設置が定められています。

  • 施設長などの管理者
  • 生活相談員
  • 介護スタッフ
  • 看護師
  • 機能訓練指導員

それぞれ詳しく見てみましょう。

施設長などの管理者

施設長などの管理者は施設ごとに必ず1人配置され、施設経営の責任者として施設の運営を担います。デイサービスの人員基準では、最低1人は配置が義務づけられています。

施設長などの管理者の主な業務は、運営やマネジメントなどの管理業務が挙げられます。高齢者介護の知識や経験があることが管理者になる条件です。

役職の呼び方には決まりはないので、「施設長」「管理者」「責任者」など施設によって異なります。

生活相談員

生活相談員とは、入居者や家族からの施設での生活の相談に対応するスタッフです。デイサービスの人員基準では、最低1人は配置が義務づけられていますが、2人配置することでほかの役職との兼任も認められています。

生活の相談とは、例えば、人間関係の不満や、将来の不安などを相談できます。利用者の様子を家族に話してくれたりもします。

生活相談員は、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、社会福祉主事などの資格を持っている必要があります。

介護スタッフ

介護スタッフはの人員基準は、利用者の定員15人までは介護スタッフ1人、利用者が15人を超える場合は5人ごとに+介護スタッフ1人以上を専従で配置するよう決められています。専従とは、サービス提供時間帯にほかの業務をおこなわないことを指します。

介護スタッフの主な仕事は介護や機能訓練、レクリエーションなど。施設によっては送迎や食事作りを担当する場合もあります。

デイサービスでは同じ施設内に生活指導員などの有資格者が必ず配置されているため、初任者研修や実務者研修などを受けていない人でも介護スタッフになることができます。

看護師

看護師は、「看護師」または「准看護師」の資格を持ったスタッフです。利用者の服薬管理、バイタルチェックなどを主に担当し、デイサービスの人員基準では施設ごとに専従で1人以上と決められています。

デイサービスが午前と午後で利用者を入れ替える場合は、看護師は午前と午後でそれぞれ1人必要です。

看護師は必要な健康管理をおこなえれば、サービス提供時間を通じて専従する必要はありません。このため、常勤の看護師でではなく、連携する訪問看護ステーションから派遣される場合もあります。

また、定員が10人以下の小規模デイサービスの人員基準は「看護師又は介護スタッフのいずれか1人の配置で可」となっているため、看護師は配置されていないこともあります。

機能訓練指導員

機能訓練指導員は、利用者が可能な限り自立した生活を営めるよう「通所介護計画書」に基づいて機能訓練をおこないます。デイサービスの人員基準では1人以上で、必要な機能訓練が実施できれば専従や常勤である必要はありません

機能訓練指導員は、以下のいずれかの資格を取得しています。

  • 看護師
  • 准看護師師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 柔道整復師
  • あん摩マッサージ指圧師
  • 鍼灸師(はり師・きゅう師)

デイサービスのメリット

デイサービスには多くのメリットがありますが、代表的なものは以下です。

  • 心身の機能の維持・向上が期待できる
  • 栄養バランスの良い食事が摂れる
  • ほかの利用者と交流することができる
  • 入浴やトイレなど日常動作の介護をしてもらえる
  • 機能訓練を受けることができる
  • 家族の介護の負担を減らせる

デイサービスでは、機能訓練やレクリエーションなどで身体や脳を動かすことができるので、認知症予防など心身の機能の維持や向上が期待できます。中にはデイサービスの利用がきっかけで、新しい趣味や生きがいを見つける人もいます。

また、ほかの利用者や施設のスタッフなど、家族以外の人と交流する機会が増えるので生活にメリハリが出てくるでしょう。

普段は自宅で家族が介護しているとしても、家族だけの介護には限界があります。週に何日かデイサービスを利用することで、家族の負担を減らせます。

デイサービスのデメリット

デイサービスを利用するデメリットで考えられるものは以下です。

  • 費用面での負担がある
  • ストレスを感じてしまう可能性もある
  • 施設によってサービスや設備に差がある

デイサービスを利用することで、新たな費用が発生します。デイサービスの費用の中には介護保険対象のサービスはあるものの、食事や入浴などサービスが増えることで金額は大きくなりがちです。

また、あまり人との交流が得意ではない方や、ほかの利用者やスタッフに対して気を遣ってしまう方だと、デイサービスに行くことがストレスになることもあります。

サービスや設備、雰囲気などは施設によって異なります。利用者本人が過ごしやすい施設なのか、利用前には事前に見学をしましょう。

デイサービスを利用するのがおすすめの方

以下のような方はデイサービスの利用をおすすめします。

  • 食事、入浴、排泄など日常動作が困難な方
  • 食事の栄養バランスが偏りがちな方
  • 外出する機会がない方
  • 家族が介護に負担を感じている場合

それぞれ詳しく見てみましょう。

食事、入浴、排泄など日常動作が困難な方

要介護の判定が出ていれば、たとえ軽度な状態でも日常生活をおくるのに問題が発生することも多くなります。特に入浴や食事、排泄などを一人でおこなうことが難しいと感じられるようになったら、デイサービスの利用を検討すると良いでしょう。

施設に入居するのではなく、あくまで自宅で生活したい人にとって、デイサービスを利用することで専門家の意見や知見を知れることもメリットのひとつです。

食事の栄養バランスが偏りがちな方

自宅で摂る普段の食事の栄養バランスが偏りがちな方もデイサービスを利用するのがおすすめです。

デイサービスでの食事は、栄養バランスが考えられたメニューが用意されています。また、利用者の状態に応じた内容の食事が提供され、家で調理する負担も軽減できます。

外出する機会がない方

外出をする機会があまりない方もデイサービスはおすすめです。

高齢になると仕事や子育ての用事などもなくなり、外出する機会がめっきり減ってしまいます。外にでるのが面倒になって自宅に引きこもってしまうのは心身ともによくありません。

デイサービスを利用するとそれをきっかけに、社会的なつながりを持つことができます。外出せずに家にずっといると思ったら、デイサービスを検討してみると良いでしょう。

家族が介護に負担を感じている場合

自宅で高齢者の介護をしていると、家族の負担が大きくなってしまいます。在宅介護では、家族などの介護疲れが社会問題になるケースもあります。

介護する家族の負担軽減を考えているなら、デイサービスの利用をおすすめします。安心できる場所で楽しく過ごすことができれば、家族の心理的な負担も軽くなります。

デイサービスの利用条件

基本的にはデイサービスは要介護1~5の判定を受けた方が対象ですが、施設の規模などによって違いがあります。

一般的な利用条件は以下の内容です。

  • 要介護1~5の判定を受けている
  • 医療行為をおこなう必要がない
  • 自宅が施設の送迎範囲内にある

施設によっては要介護ではなく、要支援の段階でも利用できるところもあります。ただし要支援の方が利用できるのは予防通所介護の指定を受けているデイサービスだけです。

また、送迎可能エリアを限定しているところもあれば、エリア外でも家族の送迎を条件に認めているところもあります。詳細はケアマネジャーもしくは施設に確認してみましょう。

デイサービス利用までの流れ

デイサービスを利用するまでには、以下のような手順が必要です。

  1. 介護認定
  2. ケアプランの作成
  3. 事業所の選定
  4. 契約
  5. デイサービス開始

介護認定

デイサービスに限らず、介護サービスを利用するには介護認定を受ける必要があります。介護認定の申請手続きは、介護サービスの利用予定の方が住んでいる市区町村の役所でおこないます。

ケアプランの作成

介護認定が下りて、介護度が決まったら介護サービスの利用計画(ケアプラン)を立てます。利用計画はケアマネジャーが作成。担当になったケアマネジャーと相談しながら今後の介護サービスの予定を組み立てていきます。

事業所の決定

ケアマネジャーに地域のデイサービスを紹介してもらったり、自分でデイサービスを調べてみたりして、利用するデイサービスの事業所を決定しましょう。

契約

利用するデイサービス事業所が決まったら、事業所と契約をおこないます。

利用開始

利用開始日をデイサービスと調整し、ケアプランに基づいた介護サービスを受けられます。

デイサービスの料金

デイサービスの利用料金の大まかな目安は、1回1000~2000円ほどです。デイサービスの費用は「介護保険が適用される費用」と「介護保険が適用されない費用」があり、これらを合わせた金額が毎月請求されます。

介護保険が適用される費用

介護保険が適用される費用は主に以下です。

  • 利用料
  • サービス加算

それぞれ紹介しますので見てみましょう。

利用料

デイサービスの「利用料」とは、デイサービスを利用した際にかかる費用のこと。主に送迎やレクリエーションなど、デイサービスを利用する際に必ずかかる費用です。

介護保険が適用されるデイサービスの利用料は国が定めた単位によって異なります。

要介護度と利用時間の一覧は以下です。

要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
3~4時間未満 370円 423円 479円 533円 588円
4~5時間未満 388円 444円 502円 560円 617円
5~6時間未満 570円 673円 777円 880円 984円
6~7時間未満 584円 689円 796円 901円 1008円
7~8時間未満 658円 777円 900円 1023円 1148円
8~9時間未満 669円 791円 915円 1041円 1,168円

参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

※表は通常規模型の一覧です。

介護保険では1単位10円前後に設定されていますが、利用時間や施設の規模、地域など条件によって単位数が変わり利用料金が決まります。

利用したいデイサービスがある場合には利用料を施設に確認しましょう。

サービス加算

サービス加算とは、特定の条件を満たすサービスや人員体制に対して追加で請求される料金のことです。

特定の条件を満たすサービス加算とは例えば以下があります。

サービス加算項目 料金 内容
入浴介助加算 40円~55円/回 利用者が入浴する際の介助や付き添い
中重度者ケア体制加算 45円/回 中重度の要介護者を受け入れる体制を整えている
認知症加算 60円/回 認知症に関する研修を修了したスタッフを配置し、認知症の症状の進行の緩和に繋がるケアの提供
栄養アセスメント加算 50円/回 栄養改善が必要な利用者を把握し、管理栄養士と看護師・介護スタッフなどが連携して栄養アセスメントを実施
口腔・栄養スクリーニング加算 5~20円/回 デイサービスの利用開始時と利用中6ヵ月ごとに口腔スクリーニングと栄養スクリーニングの両方を実施

参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)

利用する施設によっては、利用料金に加えてサービス加算が必要になることもあるので覚えておきましょう。

介護保険が適用されない費用

デイサービスの利用料のうち、介護保険が適用されない費用は以下です。

  • 食費
  • そのほか(日用品など)


デイサービスで提供される昼食とおやつには、介護保険が適用されないため、全額を利用者が支払います。一般的に500〜1000円ですが、食費は事業者が自由に設定できるため、施設ごとに料金が異なります。

なお、食事の提供がないデイサービスでは、食費の支払いはありません。

そのほかに必要な費用として、オムツ代や歯ブラシ代などの日用品費があげられます。これら費用にも介護保険は適用されません。

ひと月にかかる費用は数百円ですが、私物を持ち込めば費用は不要です。

デイサービスの種類

デイサービスには、以下のようにいくつかの種類があります。

ここからは、それぞれの特徴について説明します。

リハビリ特化型

リハビリ特化型のデイサービスは一般的なデイサービスと比べて、理学療法士、作業療法士を配置して、リハビリに重点をおいたサービスをおこないます。

リハビリ特化型の施設ではトレーニングマシンやスポーツ器具をとりいれて、適度な運動をしながら機能訓練などをおこないます。

リハビリ特化型デイサービスには、半日型と一日型など利用時間によってもメニューがかわります。一日みっちり機能訓練を受けたい場合は一日型、気分転換程度に運動したい方は半日型と選べます。

施設の雰囲気もフィットネスクラブのような感じなので、身体を動かすことが好きな高齢者にはぴったりです。

施設によっては「機能訓練特化型」と呼ぶ場合もあります。

介護予防特化型

日常生活をおくる上でそれほど大きな支障はなく、少しの介護によって自立の可能性が高い高齢者向けのデイサービスのことを介護予防特化型といいます。基本的には要支援1・2の人が対象です。

介護予防通特化型は市区町村が実施する「介護予防生活支援サービス事業 通所型サービス」で提供されます。入居を希望する場合は各市区町村の担当部署に問い合わせましょう。

認知症対応型デイサービス

通常のデイサービスでは、重度な認知症になった場合は利用できません。認知症対応型デイサービスは、認知症を発症している利用者を対象にした専門的なデイサービスです。認知症ケアに対して熟練したスタッフが対応するので、認知症の方でも安心して預けることができます。

利用するためには、施設のエリア内に住居があり、要介護認定または要支援の認定を受けていること。そして医師の認知症という診断が必要です。

お泊りができるデイサービスもある

通所介護をおこなっているデイサービス施設の中で、宿泊もできるところをお泊りデイサービスといいます。介護している家族が外泊する場合などに利用できるととても便利です。お泊りデイサービスは普段利用している施設に泊まることになるので、安心して利用できます。

ただし費用については介護保険は適用されず、全額実費負担になります。宿泊する場所が個室なのか、大部屋なのかによっても料金は変わりますので、あらかじめ確認が必要です。

デイケアとリハビリ特化型デイサービスの違い

デイサービスの中には「リハビリ特化型デイサービス」と呼ばれる施設があります。前述の通り、リハビリに重点をおいたサービスを提供しています。

リハビリ特化型デイサービスとよく似た施設に、デイケアがあります。「リハビリに注力している施設を利用したい」というときに、どちらを利用したら良いか迷うかもしれません。

ここからは、リハビリ特化型デイサービスとデイケアの違いを解説していきます。

職員体制が違う

リハビリ型デイサービスとデイケアの大きな違いは、医師が配置されているかどうかです。

リハビリ特化型デイサービスには、医師は配置されていません。対して、デイケアには必ず常勤の医師が働いています。また、デイケアには必ず理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ専門職が勤務しています。

リハビリ特化型デイサービスにも、機能訓練指導員やリハビリ専門職が勤務していることがあるものの必須ではありません。

サービス内容が違う

デイサービス(通所介護) デイケア(通所リハビリテーション)
・食事
・入浴介助
・排せつ介助
・レクリエーション
・機能訓練 など
左記の内容に加えて
・栄養改善
・口腔機能向上のリハビリ
・専門機器を用いたリハビリ
・健康チェック など

上記のように、リハビリ特化型デイサービスとデイサービスではサービスの内容も異なります。

そもそも、デイサービスは利用者が自宅で自立した生活できるような支援をおこなうことを目的としている施設。対して、デイケアは医療ケアを重視したサービスの提供を目的としています。

デイサービスに関するよくある質問

デイサービスの1日の料金はいくらですか?

デイサービスの料金は、利用する時間、要介護度、サービス加算を付けるかによって各々異なり、概ね約1000~2000円が相場です。

ただし、注意したいのは食事代や備品の使用、レクリエーション費用などは実費扱いとなることです。施設によって食費の設定などもさまざまなので利用する際は注意しましょう。

デイサービスではどのようなサービスが受けられますか?

主に「送迎」「食事」「入浴」「機能訓練」「レクリエーション」などが一般的に受けられるサービスです。施設によっては、入浴の際に寝たまま入浴できる設備が整っているところや、機能訓練に関しては、リハビリの専門資格を持ったスタッフが常駐するなど施設ごとに特徴はさまざまです。

デイサービスを利用する条件は何ですか?

一般的な利用条件は、「要介護1以上の認定を受けている」「医療行為をおこなう必要がない」「自宅が施設の送迎範囲内にある」ことが挙げられます。

施設によっては、送迎範囲外であっても家族の送迎を条件に利用を認めている施設もあります。また、要支援の人の利用については予防通所介護の指定を受けているデイサービスのみになるので注意が必要です。

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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