老人ホームでも新しい1年の始まりにはさまざまな催し物やレクリエーションが開催されています。
今回は、老人ホームの新年会などで開催される催し物について、開催の目的や注意事項などを紹介します。
まず、老人ホームで新年会を開催する目的やメリットなどを紹介していきましょう。
老人ホームで新年会を開催する目的のひとつに、入居者のみなさんに季節感を感じてもらうということがあります。どうしても単調になりがちな施設での毎日に、季節の変化を感じてもらうことで、入居者の生活をより豊かなものすることができます。
新しい年を迎えるお正月。楽しく明るく過ごすことによって、この一年を良い年にしようという気持ちを新たにすることができます。
新年会で、普段使わない頭を使ったり、少しでも体を動かせるようなゲームやレクリエーションを開催することは、ただ楽しんでもらうだけでははなく、脳の活性化による認知症の予防や、筋力の低下の抑制という効果も期待できます。
例えば、お正月遊びの定番のカードゲームなどは、参加者が季節を感じながら、頭を使って楽しむことができるのでおすすめです。
老人ホームでは、家族や住み慣れた街から離れ、日々の生活において孤独を感じている入居者も多くなります。そのような中で、ゲームや催し物にみんなで参加することは、生活を共にする人たちと自然に交流を深めることができる絶好の機会となります。
他人とのコミュニケーションを通じて、もう一度社会生活を思い出し、毎日の生活の中にも新たな生きがいを見つけることができるかもしれません。
ただ、高齢者の生活背景は人それぞれです。強引に他人との交流を進めるのではなく、無理のない範囲で個別に一人ひとりの人生話に耳を傾けるのも、お正月ならではの良いタイミングかもしれません。
お正月をもっとも感じることができるものといえば、「おせち料理」。老人ホームでももちろん同じです。ここでは、高齢者向けのおせち料理を作る際の注意点をご説明いたします。
老人ホームには、糖尿病や心臓病などの食事制限が必要な持病などをもつ入居者も多いもの。おせち料理を提供するのは良いですが、塩分やカロリーへの配慮が大切です。
多めになりがちな塩分については、出汁をしっかりとることで、多少塩分が少なくても出汁の旨味で十分美味しくすることができます。
また、カロリー制限については、炭水化物や糖質を減らし野菜中心の料理を提供したり、1人分を取り分けることなどでカロリーをコントロールするようにしてください。
施設の入居者の中には、食べ物を嚙む力や飲み込む能力が弱くなってきてる人もいるでしょう。食材を小さめにカットして提供することは、食べ物を喉につまらせてしまうリスクの軽減できます。
おせち料理の定番の黒豆の煮付けや、野菜の煮物などは時間をかけて煮込むことでやわからかくなるので、しっかり煮込むことで噛む力が弱くなっている高齢の人にも安心して食べてもらえます。
お正月の食べ物の定番といえばお餅ですが、高齢者のお餅による事故が毎年多く発生しています。老人ホームではそのような事故を防止するため、基本的にはお餅の提供は禁止されています。
ただ、やはりせっかくのお正月にお餅を楽しみたいという入居者のために、白玉や大根餅をお餅の代用として提供しているところが多いようです。
大根餅の作り方は、大根をすりおろし、ざるで水をきって水分を絞り、片栗粉とボウルに入れて混ぜた後に形を整えてフライパンで焼くだけ。お餅のように美味しく食べられるのでとても簡単です。
老人ホームでも、新たな1年の始まりを感じながら楽しめる催し物が開催されています。おすすめの催し物をいくつかご紹介をいたします。
1年の始まりの行事のなかで「書初め」は高齢の入居者にとっても馴染みも深いものです。各自が思い思いに年の初めにぴったりな言葉を選び、指先に集中しながら筆を使って文字を書くことは、脳の活性化にも繋がります。
展示会形式にしてお互いの作品の感想を言い合ったり、うまく書けた人を表彰するなどの機会を設けてもよいかもしれません。
また、どの作品作りでもそうですが、できるだけその人の個性が出るように、見本をたくさん準備しておくと良いでしょう。「なぜ、この言葉を選択したのですか?」そんな一言がきっかけで、高齢者の意外な一面に触れることができるかもしれません。
書初めと同様に、新年の願いや抱負を「絵馬」に書くということも日本ならではの行事です。なかなか神社やお寺に行けない高齢の人も、絵馬に思いを書くことで初詣気分を味わうことができます。
また、何を書くべきかを考えることで脳の活性化の機会にもなりますし、願いや抱負を書くことで、この1年を前向きに生きていこうという気持ちをもってもらえます。施設内にみんなが書いた絵馬を飾ったりすると、よりお正月の雰囲気を出すことができますよ。
「福笑い」もお正月にみんなで楽しめるゲームです。目隠しをした人が、紙の顔の中にパーツを置いていき顔を完成させるシンプルなゲームですが、予想ができないおもしろい顔ができあがった時など、とても盛り上がります。
笑うことは気持ちを前向きにすることだけでなく、高齢者の身体にもさまざまな良い影響があるといわれています。みんなで盛り上がれる福笑いの開催はおすすめですよ。
「こま回し」もお正月の定番の遊びです。高齢者の中には、子供の頃にこま回しで遊んでいた人も多く、かなり上手な人もいるのではないでしょうか。
こま回しは、こまを長く回すために指先や腕の動きに集中する必要があり、脳の活性化にも繋がります。誰が一番長く回せるか、大会形式にしてみてもより盛り上がるかもしれません。
お正月に大いに盛り上がるイベントとしては、「餅つき」があります。みんなで大きな掛け声を出しながら餅つきを見るのは楽しいですし、ストレスの発散にもなります。
参加者の中で餅つきができそうな人には、実際にお餅をついてもらえば体を動かす良い機会にもなります。その際は、無理はせずにケガをしないようなサポートが必要です。
また、お餅は、すでに記載したように、提供の際には十分な注意が必要なので気をつけましょう。
老人ホームでのお正月の過ごし方についてご紹介いたしました。老人ホームの入居者の方々も普通に過ごしている人と同様に、新たな1年の始まりを味わいたいものです。それはさまざまな催し物を開催することで実現可能です。
紹介した催し物を通じて、季節を感じるだけでなく、普段使わない頭や体を使ってみたり、ともに生活している人たちと交流を深めることになります。
老人ホームでもお正月という行事を楽しむことで、今後の生活がより充実した楽しいものになるでしょう。
また、今の社会状況では、家族との面談に躊躇することもありますが、良い年をスタートさせるためにも、本人・家族との交流も一案と言えるでしょう。短時間の面談・会食・オンラインでの面会・お互いに手紙を書くなどを実施するのも良いでしょう。
老人ホームでも新年会らしい催し物が実施されています。主に「書初め」「絵馬」「福笑い」「こま回し」「餅つき」などが挙げられます。新年会らしい催し物をおこなうことで新たな1年の始まりを感じることができます。
老人ホームでも新年会らしい料理は出てきます。施設側では食事制限をしている人のために、塩分やカロリーに配慮をすることはもちろんのこと、噛む力が衰えている人に対しては食材を小さくカットして提供するなどしています。
また、お正月定番のお餅については窒息事故を防ぐため、比較的小さい白玉などを使用しお餅の代用としているところが多いです。
老人ホームで新年会をおこなう目的として「季節感を味わってもらう」ということが挙げられます。
老人ホームへ入居すると日々の生活が単調になりがちで季節感を感じる機会が少ないです。入居者に季節感を感じてもらうために、新年会を含め行事に関しては各施設さまざまな工夫をしています。
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