近年、高齢者の自動車事故が多発しています。免許の返納も呼びかけられていますが、車移動に慣れてしまっていると公共交通機関やタクシーでの移動を面倒に感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで、高齢者の免許返納を促す後押しになればと、地域の企業と共に運転免許返納者に対するサービスを提供している自治体があります。
運転免許を自主的に返納した高齢者への生活支援を目的として埼玉県警がおこなっている「シルバー・サポーター制度」があります。
この制度は、原則65歳以上を対象に、運転免許を返納した際に発行される「運転経歴証明書」を提示することで協賛店でさまざまなサービスを受けられる制度です。
運転経歴証明書は、運転免許に代わる公的な本人確認書類として利用できるもので、申請すると取得できます。
例えば、今月から協賛の決まった山田うどん(本社・所沢市)では、埼玉県内の75店舗でフライドポテトを無料サービスする予定です。
山田うどん本社でおこなわれた意見交換会では、埼玉県内の事故状況や県警の取り組みについてや、管内で起きた死亡事故などを例に所沢署長が説明。協賛に感謝する言葉が述べられました。
山田うどんでは、お客に対して、アルコールの注文の際に運転の有無を確認する、従業員に対しては220台のアルコール感知器を導入して検査するなど、飲酒運転防止に取り組んできた実績もあります。これからも引き続き飲酒運転や交通事故防止の社内意識向上に努めていくそうです。
自動二輪なども含めた運転免許所有者10万人あたりの事故件数は、免許を取得して直ぐの16~19歳で1043.6件と最も多く、年齢を重ねるごとに減少していきます。
しかし35~69歳までの事故件数が300件前後で横ばいなのに対し、70歳から徐々に件数が上昇し、85歳以上になると524.4件となり、加齢に伴い事故率が上がっていることが分かります。
「自分は大丈夫」「長年運転してきたし、今更事故はないだろう」という過信が事故の元。少しでも運転に不安を感じたら免許を自主的に返納することが、加害者も被害者も減らすことにつながります。今一度、自分の運転が安全かどうか確認してみてはいかがでしょうか。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。