新たな研究で、炭酸が含まれたとろみ付きコーラは、炭酸が含まれていないとろみ付きコーラに比べて、口の中に残る量が少なく、飲み込みの反射もよりスムーズになることが明らかになりました。
この研究は東京医科歯科大学によっておこなわれ、その研究結果はScientific Reportsに掲載されています。
別の研究で、炭酸が含まれている飲み物には、飲み込む機能を改善する効果があることが報告されています。炭酸がのどの粘膜を刺激することで、飲み物を飲み込む運動が促進されるそうです。
しかし、これまで飲み込む力が弱くなった高齢者がよく使う「とろみ」を付けた炭酸飲料での炭酸の効果を検証した研究はおこなわれていませんでした。
そこで、研究グループはとろみを付けた炭酸飲料の炭酸が飲み込む力に与える影響を調べることにしたのです。
研究グループは、飲み込む力に障がいがある74~85歳の高齢者38人を対象に調査を実施。炭酸が含まれたとろみ付きコーラと、炭酸を抜いたとろみ付きコーラをそれぞれ3口ずつ飲んでもらって、内視鏡でのどの動きを分析しました。
その結果、炭酸が含まれたとろみ付きコーラは、炭酸を抜いたとろみ付きコーラに比べて口の中に残っている量が少なく、飲み込みの反射もよりスムーズになったことが明らかになったのです。
この結果を受けて、東京医科歯科大学大学院で摂食嚥下リハビリテーション学を研究している齋木章乃氏は「とろみ付き炭酸飲料は、飲み込む力を改善する効果があることがわかった。水分などが気管に入りやすくなる嚥下(えんげ)障がいを持っている人の、飲み込む力の訓練に有効な可能性がある」と結論付けました。
水分補給の時間は、いつもお茶を飲んでいるという高齢者は多いでしょう。たまにはコーラやサイダーなど炭酸が入った飲み物を出してみると、喜ばれるかもしれませんね。
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