認知症は、今や誰にとっても身近なことです。一方で認知症への理解や関心は個人差が大きく、誤解や思い込みが認知症に対するネガティブなイメージを生み出しています。
今回は、認知症を理解するきっかけになればと、世界アルツハイマーデーに合わせて公開された認知症疾患の啓発動画を紹介します。
認知症の症状は、原因となる疾患や個人により異なります。
周囲の人がそれぞれの症状の意味や本人の想いを知り、誤解や思い込みを解くことが認知症の人の不安を取り除く第一歩になります。
そこで認知症相談サイト「相談e-65.net(そうだんイーロゴ・ネット)」では、9月21日の世界アルツハイマーデーに合わせ「知ることから、やさしくなれる」をコンセプトとした2本の動画を公開しました。
この動画は、世の中の認知症への理解を深め、認知症の人やその家族が幸福で肉体的、精神的、社会的に満たされた状態になることを目指すという意図があります。
動画のタイトルは「日々はつづいていく」です。「ないわけない篇」と「タイムスリップ篇」の2本あり、私物を盗られたという妄想と、記憶が過去に戻ってしまうという比較的広く知られている症状が題材となっています。
「ないわけない篇」の物語は、かつて高校教師だった母が認知症と診断されて半年、娘は母の病気のことを理解しているつもりでも、どこか受け入れることが出来ない自分に歯がゆさを感じていました。一方の母も、これまでの自分ではなくなっていくような感覚に戸惑いを感じている…という、母と娘の物語です。
この物語は、自分の財布がどこにあるかわからなくなった母が娘を問い詰めるところから始まります。毎度のことにうんざりしていた娘でしたが、あるとき母のイライラの裏側にある不安に気付く、というストーリーです。
「タイムスリップ篇」では、ヘルパーの青年が登場します。教師だった母はヘルパーさんのことを自分の教え子だと勘違いしてしまいます。ヘルパーさんは母に合わせて会話をしてくれる…2人のやり取りを見ながら、母の本当の気持ちを知る娘というストーリーです。
この記事を読んでいるあなたの周りにも、このような症状の人は居ませんか?まずは「知ること」から、認知症について理解を深めてはいかがでしょうか。
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