10月8日、福岡県小野町にある特別養護老人ホームで、94歳の入所者が暴行を受け亡くなるという事件が起きました。
この事件を起こした容疑者として、その施設で働いていた介護福祉士の男が逮捕されました。
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容疑者の男は2022年10月8日~9日の夜勤で、入所者の女性に対し暴行を加えて殺害した疑いが持たれています。
警察の調べに対し、容疑者の男は「介護するとき、排泄を促すために腹部を押した」と供述していることが判明。殺意は否認しているそうです。
警察によると、入所者の遺体には腹部を中心に複数のあざが見つかっており、激しい内出血が原因で死亡したと見られています。
警察の調べで明らかになった、今回の事件が起きて発覚するまでの経緯は以下のとおりです。
容疑者について、特養の職員は「普段はおとなしく、トラブルなども把握していない」としています。
高齢者施設では、虐待防止のための研修が毎年実施されています。それなのになぜ、こういった虐待事件が起こってしまうのでしょうか?
当人の資質以外で考えられる原因は、慢性的な人手不足です。
今回の事件があった施設では、事件当日の夜勤は2人だったことがわかっています。同様に、他の施設でも夜勤は2~3人のところが多いのが実情です。
ちなみに、グループホームなどの小規模な施設では、1人で夜勤をおこなうことも珍しくありません。
しかし、少ない人数では介護者1人に対する負担が大きく、利用者の異常に気づくのも遅くなってしまいます。そのうえ特養は要介護度が高い人が多いため、介護者の負担もより増すでしょう。
当然、介護者の負担が増えれば余裕もなくなり、故意でなくても介護によって入所者を怪我させてしまうリスクも考えられます。
今回のような事件を防ぐには、より人員を増やして介護者の負担を減らし、複数人で1人の入所者の介護ができるように余裕を持たせる必要があるかもしれません。
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