新たな研究で、食事中に飲酒する人は、食事以外のタイミングで飲酒する人に比べて糖尿病の発症リスクが下がったことが明らかになりました。
この研究はアメリカのテュレーン大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「American Journal of Clinical Nutrition」という医学誌に掲載されています。
今回の研究は、さまざまな環境が疾患に与える影響を調査するイギリスのデータベース「UK Biobank」に登録された、調査の初めの段階で糖尿病を罹患していない飲酒者約31万人の医学データを解析しました。
飲酒タイミングの内訳は、「食事中に飲酒」が43.9%、「食事以外のタイミングで飲酒」が20.2%、「飲酒のタイミングが不定」が35.9%でした。
平均して約10年にわたって対象者を追跡調査したところ、8598人が糖尿病をのちに発症したことがわかりました。
医学データを解析した結果、食事中に飲酒をする人と飲酒のタイミングが決まっていない人は、食事以外のタイミングで飲酒する人に比べて、糖尿病の発症リスクが低いことが明らかになりました。
また、食事中に飲酒する人は、飲酒量と糖尿病の発症リスクがU字型の相関関係にあることが判明。食事中にわずかしか飲酒しない人(毎週50g未満)に比べて、中等量飲酒する人(毎週100~200g)の方がより糖尿病の発症リスクが低くなったのです。
さらに研究グループは、どの種類のお酒を飲むと糖尿病の発症リスクが低くなるかについても分析。その結果、ワインを食事中に飲む人はリスクが低くなる傾向にあることがわかりました。
一方、ビールや蒸留酒と糖尿病の発症リスクの関連は認められませんでした。
この結果を受けて、研究グループは「飲酒量と糖尿病の発症リスクの関連を研究するときに、飲酒のタイミングも考慮しておくことの重要性が示された」としています。
今回の研究では、なぜ食事中にワインを飲むと、糖尿病の発症リスクを減らせるのかは言及されませんでした。今後、より研究が進んでいけば、ワインの効果もさらに明らかになっていきそうですね。
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