介護業界における働く環境の整備や改善などに取り組んでいる、日本介護クラフトユニオンは夜間・深夜勤務の実態に関する調査を実施。その結果、約半数の介護職員が夜勤中に休憩を取れていないことが明らかになったのです。
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介護業界で働く人々で構成されている日本介護クラフトユニオンは、組合員の就業意識や勤務の実態を把握するための調査をおこないました。今回の調査の要領は以下のとおりです。
アンケートの中で、夜勤をしている介護職員に対して、夜勤中に休憩を取れているかどうかを尋ねたところ、月給制組合員・時給制組合員のどちらも約半数の人が「休憩を取れていない」と回答していたことが明らかになりました。
夜勤中に休憩を取れていない人にその理由を尋ねると、月給制組合員の61.7%、時給制組合員の79.3%と多くの人が「1人夜勤のため、職場から離れられないから」と回答したことが判明。ほかにも「利用者の対応に追われているから」「記録などの事務処理をしなければならないから」「職場の人数が少ないから」などの回答が目立ちました。
次に、「夜勤によって心身に悪影響が生じたか」と尋ねたところ、夜勤と日勤を交互に繰り返すことが多い月給制組合員の半数以上が「影響があった」と回答したことがわかりました。
具体的な影響を尋ねると、月給制組合員の86.2%とほとんどの人が「疲れが取れない」と回答。それから「眠りが浅くなった」「集中力が低下した」「イライラするようになった」などの回答が続きました。
さらに、「夜勤を安全に働くために必要な対策は何か」と尋ねました。すると、月給制組合員・時給制組合員のどちらも「夜勤の人数を増やす」という回答が最多に。続いて「休憩時間を取れるようにする」「次の日にきちんと休みが取れるようにする」といった意見が挙がりました。
1人勤務はご利用者のだれかが急変したときに、ほかのご利用者を見られなくなるなどのリスクが高まります。ご利用者が安全に過ごせる環境をつくっていくためにも、人員の基準を見直してほしいですね。
参考:「2023年度 就業意識実態調査 速報版」(UAゼンセン日本介護クラフトユニオン)
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