「平均寿命=健康な年齢」ではありません!安心の老後のための備えを
更新日
2022/01/27
平均寿命が延びても、いつまで健康かはわからない
世界一の長寿国と言われる日本。日本人の平均寿命は、戦後から30歳以上も延びています。寿命が延びることは「良い」と感じる一方で、問題もあります。
例えば、
認知症患者の増加。
2020年時点で600万人もの高齢者が認知症になっています。6人に1人の65歳以上の人が、認知症を発症しているのです。認知症だけでなく、高齢になるとさまざまな病気のリスクが高まります。
平均寿命が延びていると聞くと「元気に暮らせる年齢が延びた」と思いがちですが、そうも言ってられないのが現実です。認知症などの病気になると、元気なときのように活動できず誰かの助けを借りる必要があるかもしれません。
そのように、
思うように動けなくなる前に、さまざまな備えが必要です。「いざというときに、自分の面倒や財産の管理を誰に任せるのか」など、事前に考えておく必要があるでしょう。
でも将来のこととなると、腰が重いのが正直なところ。「元気だから、まだいいか」と先延ばしにしてしまいがちですよね。
そこで、
ひとつの目安になるのが「健康寿命」です。健康寿命とは、病気などによって日常生活を制限されずに活動できる期間のこと。この健康寿命を規準として、今後の計画や備えをしておくのが良さそうです。
将来の備えは、いつまでにすれば良い?
では、健康寿命はどのくらいなのでしょうか。厚生労働省によると、2016年時点での健康寿命は男性が72歳、女性は74歳とのこと。65歳の定年から10年もないという結果になっています。となると、意外と準備にかけられる時間は短いかもしれません。
もちろん、平均寿命も健康寿命も統計上の数字のため、一人ひとりには当てはまらないかもしれません。しかし、万が一のときの準備をするひとつの目安にはなるのではないでしょうか。
「自分が病気になったら、家はどうするのか」「お金は誰が管理するのか」など、思うように動けなくなったときのことを考えて、早めの準備をしていきましょう。
この記事の執筆者
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