厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯の生活意識で「苦しい」と感じている人は30.2%、「大変苦しい」と感じている人は18.1%と半数に近い48.3%の人が生活が苦しいと感じていることがわかりました。
一方、「普通」と答えた人は45.1%で回答の中で最も多く、「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」と答えた人と合わせると、半数以上が金銭面に不満がないことがわかりました。
今回おこなわれた厚生労働省の調査では、「高齢者世帯」「児童のいる世帯」「母子世帯」に分けて生活意識を調査。高齢者世帯では、生活意識は「普通」と答えた人が最も多く45.1%、次が「やや苦しい」と答えた人で30.2%、その後は「大変苦しい」が18.1%、「ややゆとりがある」が5.8%と続きました。
今回の調査の結果では、生活意識に「普通」と答えた人と「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」と答えた人を合わせると、生活にゆとりを感じている高齢者世帯が半数以上いることがわかります。
また、2019年におこなわれた生活意識の調査と比べると「普通」「ややゆとりがある」と答えた人は増え、「やや苦しい」「大変苦しい」と答えた人は減っています。
別の調査では、統計局が各世帯の家計収支を調査。調査結果では、二人以上の世帯のうち世帯主が65歳以上で無職の世帯の実収入をみると、65~69歳の世帯は27万1086円、70~74歳の世帯は24万8556円、75歳以上の世帯は23万9876円でした。また、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入は23万6576円でした。
実収入と消費支出を比べた家計収支を見てみると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では平均1万8525円不足するという試算が出ています。
昨今では「老後資金に2000万円必要」などと言われており、将来に不安を感じる高齢者も少なくありません。しかし、別の内閣府の調査でも経済的な暮らしに心配ないと答える高齢者が半数以上いるという結果も出ているので、実際には大きな不安を持たなくても良いのかもしれませんね。
「毎月家計に赤字が出ていて大変…」と不安を感じている人は、家計を見直したり、思い切って働いてみたり、できることから工夫をしてみましょう。
参考:「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)
参考:「Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支」(統計局)
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