米国心臓病学会の研究により、卵を毎日食べている人とそうでない人のコレステロール値は同じくらいであることがわかりました。
この実験は、心血管疾患を患っている、またはそのリスクが高い50歳以上の140人が参加し、卵を週に12個以上食べるグループと卵を週に2個未満のみ食べるグループに分けて調査。善玉コレステロールや悪玉コレステロール、心血管の数値などを調べたそうです。
米国心臓病学会は、心血管疾患を患っている、またはそのリスクが高い、平均年齢66歳の50歳以上の患者140人を対象に、卵の摂取量と心臓の関係性について調査。心血管疾患のリスクが高い患者とは、高血圧、高コレステロール、BMIの増加、糖尿病などの症状がある人だそうです。
米国心臓病学会は、患者を卵を週に12個以上食べるグループと卵を週に2個未満のみ食べるグループに分け、1ヵ月目と4ヵ月目の身体状況の結果を比べました。
調査の結果、卵を週に12個以上食べるグループは卵を週に2個未満のみ食べるグループに比べ、善玉コレステロール、悪玉コレステロール共に少し数値が下がっていたものの、2つのグループには大きな差は見られませんでした。
今回の研究結果では、卵を多く食べても心臓に悪影響はあまりないことがわかりました。では、なぜ卵を食べ過ぎると身体に悪いと言われているのでしょうか。それは、卵の黄身に含まれているコレステロールが影響していると考えられます。
今回、卵の摂取量と心臓の関係性について調査したグループも「一般的には卵が身体に悪影響と思われているが、実際には卵と一緒に食べている、バターを塗ったトースト、ベーコン、そのほかの加工肉などが心臓に良くないのかもしれない」と語っています。
卵は、たんぱく質と脂質が多く含まれ、ビタミンやミネラルも含まれている栄養価が高い食品です。また、卵黄に含まれる「コリン」は脳を活性化する作用があり、認知症を防止する成分として注目されているそうです。
卵は消化吸収が良いので、噛む力が弱くなった人や体力が落ちて胃腸の働きが弱い高齢者に向いています。目玉焼きやスクランブルエッグ、ゆで卵などの卵料理だけでなく、さまざまな料理に加えることができ調理しやすいのも魅力ですね。
参考:「たまごの知識」(日本養鶏協会)
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