慢性化している介護現場の人材不足。国や自治体などで、未経験者が介護業界に挑戦しやすくする取り組みをおこなっているものの、状況は依然良くなってはいません。
そうした状況のなか、今月22日に介護労働安定センターが昨年度の「介護労働実態調査」を公表。介護現場の実情を報告しています。
それによると、介護現場で働く人の高齢化が進行しているそう。もっとも年齢が高いのは、訪問介護ヘルパーで、60歳以上のスタッフが37.6%。平均年齢も54.4歳と他の職種よりも高いことがわかりました。
今月22日、介護事業者などの介護分野全般に対する支援をしている介護労働安定センターが2021年の「介護労働実態調査」を公表しました。
この調査は、年に1度おこなっているもの。介護現場で働く人の労働環境などについて、介護事業所にアンケートを取ってまとめています。
今回の調査では、全国の1万8000ヵ所の介護施設や事業所が対象。そのうち、8809ヵ所の介護施設や事業所から有効な回答を得ています。
そのアンケートの中で、介護現場で働く人の年齢についても調査。その結果、各職種の中でもっとも平均年齢が高いのが訪問ヘルパーであることがわかりました。
訪問ヘルパーの平均年齢は54.4歳。前回の2020年の調査よりも0.3ポイント上がっていました。さらに、60歳以上の訪問ヘルパーの割合は37.6%となり、前回調査よりも0.6ポイント上昇していたそうです。
そのうえ、訪問ヘルパーの年齢層で最も多いのは「60歳以上65歳未満」の13.2%。「55歳以上60歳未満」が12.3%、「70歳以上」は12.2%が続きました。
日本全体として高齢化が進んでいるものの、介護現場の高齢化は深刻です。なかでも、訪問ヘルパーの高齢化が進行しています。
今回の調査によると、60歳以上の訪問ヘルパーの割合が4割近く。ということは、数年後にはリタイアする可能性が高い人が多いことは想像に難くありません。
つまり、今、介護現場を支えているヘルパーが退職してしまい、さらに人手不足が悪化してしまう可能性があるということ。若手人材が魅力を感じるような業界にしていく取り組みが早急に必要なのではないでしょうか。
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