緑茶やウーロン茶、紅茶などを毎日4杯以上飲んでいる人は、2型糖尿病のリスクが17%低下する可能性があるという研究結果が発表されました。
この研究は、今年9月にストックホルムで開催された欧州糖尿病学会(EASD)の年次総会で、中国武漢科技大学などの研究者らが、日本人を含む100万人以上を対象とした研究結果を発表したものです。
研究チームによると、「今回の研究は観察研究であってお茶を飲むことと2型糖尿病リスク低下との因果関連を証明したものでないので注意が必要です」とのこと。さらに、「お茶を飲む習慣が2型糖尿病リスク低下に寄与している可能性高いと考えられます」と指摘しています。
研究は8ヵ国の100万人以上の成人を対象とした分析に基づくもので、1日に1杯のお茶を追加することに2型糖尿病リスクのが1%減少することが確認されました。
また、1日に1杯から3杯のお茶を飲む成人は、お茶を飲むことがない成人に比べて2型糖尿病になる確率が4%低く、4杯以上飲む成人の場合、平均10年間で糖尿病の発症リスクを17%減少するという結果が公表されました。
ちなみに、お茶には発酵の度合いによってさまざまな種類があります。緑茶は発酵させない不発酵茶でウーロン茶は半発酵茶、完全に発酵させたものが紅茶になります。茶葉の発酵が進むにつれて成分のカテキンいわゆるタンニンが酸化して赤くなります。研究によると、どのお茶であっても糖尿病リスク低下に関連していることが分かりました。
武漢科技大学内分泌・代謝科のシャオイン・リー教授は「緑茶やウーロン茶やコーヒなどのお茶類はさまざまな抗酸化物質、抗炎症物質、抗がん物質が含まれておりお茶を飲む習慣づけが健康にとても有益である可能性があることは、これまでの研究でも報告されておりました」と言っています。
また、「しかし、お茶を飲む習慣と2型糖尿病リスクとの関連性がよく分かっていませんでした。これまでに発表された研究と解析では一貫性のない結果ばかりでした」とも述べています。
日本では昔からお茶を飲む習慣が存在していて、今ではコーヒなども1日数杯飲む習慣が普通です。その習慣が、研究などで心臓死、冠動脈疾患、脳卒中やがんリスクなどが低下することが分かってきました。
いつもの習慣が生活習慣病の予防になるなんて、さらに詳細な研究に期待したいですね。
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