高齢者に対して適切な入浴指導をおこなっている「高齢者入浴アドバイザー協会」は、2月4日を高齢者が安全に入浴できるように意識してもらう日としました。
この日付は、いつまでも元気にという意味の「不老不(2)死(4)」と「入(2)浴(4)」をかけて2月4日にしたそうです。
高齢者入浴アドバイザー協会は、冬場になると入浴中の死亡事故が増加するため、安全な入浴を心がけてほしいとしています。
厚生労働省の統計で、入浴中の死亡事故は年間およそ1万9000人と推定。このうちの約9割は65歳以上の高齢者だそうです。
入浴中の死亡事故の大きな原因だと考えられるのが、気温の変化により血圧の乱高下が生じる「ヒートショック」と呼ばれる現象です。血圧が急激に上がったり下がったりすると、心臓や血管に大きな負担がかかるため、心筋梗塞や脳出血など心血管系の病気を招く恐れがあります。
では、どうすれば高齢者の入浴事故を減らすことができるのでしょうか?
高齢者入浴アドバイザー協会が考えた、高齢者が安全に入浴できる方法は以下のとおりです。
特にヒートショックによる事故を防ぐためには、脱衣所の温度を上げ、部屋や浴室との温度差をなくすことが重要です。脱衣所に暖房設備がない場合は、小型のヒーターなどで脱衣所を温めると良いでしょう。
また、お風呂の温度は41度までが基本です。42度以上のお風呂は交感神経を刺激します。交感神経が優位になると、血管が収縮し、血圧が一時的に急上昇してしまうのです。
その後、身体が温まると今度は血管が拡張して血圧は下がります。このとき、急に立ち上がると失神する恐れがあるため、手すりなどにつかまってゆっくり立ち上がるようにしましょう。
お風呂はとても気持ちが良いものですが、危険もはらんでいます。安全な入浴を心がけて、楽しいお風呂タイムを過ごしてくださいね。
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