新たな研究で、十分な水分補給をすると、心不全や糖尿病など慢性疾患の発症を抑えられる可能性が示されました。
この研究はアメリカ国立衛生研究所によっておこなわれたものです。
研究は1万1000人以上の成人を対象に実施されました。
研究グループは、水分摂取量が減ると血液中のナトリウム濃度が上昇することに着目。対象者のナトリウム濃度を調査しました。
その結果、血中のナトリウム濃度が高い人はそうでない人に比べて、糖尿病や心不全などの慢性疾患を発症するリスクが64%増加することが判明したのです。
この研究をリードしたナタリア・ドミトリエヴァ氏は「十分な水分補給をすると、健康寿命が伸びることが示された」と話しています。
高齢者の多くはのどの渇きを自覚しにくい傾向にあります。また、トイレ介助が必要な高齢者の中には、「介助してもらうのが悪いから」とトイレに行く回数を減らすために、水分補給をあまりしない人もいます。
しかし、高齢者は体内に水分を蓄える機能が低下していて、脱水症状が一般成人よりも起こりやすいため、余計に水分補給が必要なのです。
では、どうすれば高齢者が進んで水分補給をするのでしょうか?
例えば、饅頭のような水分がほしくなるようなおやつと一緒にお茶を出すという方法や、食事には味噌汁などの汁物を必ずつけるなどの方法があります。このように、食事やおやつと同じタイミングで、少しでも多く水分を摂ってもらうように工夫すると良いかもしれません。
水分を飲み込む機能が低下している高齢者には、水の代わりにゼリーを食べてもらうのも良いでしょう。ゼリーはほとんど水分でできているため、食べることが水分補給にもなるのです。
冬でも知らず知らずのうちに体内の水分は失われています。脱水にならず、長く健康に過ごすためにも、水分を多めに取るように心がけることが大切ですね。
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