2023年6月29日、トラブル解決を名目に高齢の女性から現金をだまし取ろうとした疑いで、無職で16歳の少年が逮捕されました。少年は現金の入った宅急便を受け取る「受け子」をしていました。
女性が多額の現金を宅急便で送ろうとしているのをコンビニの店員が不審に思い、警察に通報したため被害は免れたそうです。
警察の調べによると、今年の6月上旬から22日にかけて、愛媛県今治市に住む70代の女性宅に「あなたは老人ホームに入居する権利がある。もし入居しないなら名義を貸してほしい」などとうその電話があったと言います。
女性が電話の内容を承諾すると、今度は別の会社員を名乗る男から電話がかかってきて「名義貸しは犯罪だ。1000万円払えば今回の犯罪をなかったことにできる」などと脅し、金銭を要求してきたのだそうです。
女性が多額の現金を宅急便で送ろうとしているのを目撃したコンビニの店員が警察に通報したことで事件が発覚。送金前に通報したため、今回の事件は未遂に終わりました。
愛媛県警の統計によると、2023年5月時点の詐欺の被害件数が29件あったことが判明。また、被害総額は2800万円以上に上ったことが明らかになりました。
愛媛県内で起きた29件の詐欺のうち最も被害者が多かったのが、有料サイトなどの「架空請求詐欺」で、その件数は18件と過半数を占めました。それから、社会保険のお金が戻ってくるなどの「還付金詐欺」が8件、「確認するため」などとうそを言ってキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺」が2件、身内の事故などを装って金銭をだまし取る「オレオレ詐欺」が1件と続きます。
愛媛県警は、「宅急便でお金を送って」「ATMに行って送金してほしい」などの電話はすべて詐欺であると注意を呼びかけています。
詐欺の電話はほとんど固定電話にかかってくると言われているため、詐欺の被害を防ぐためには「知らない人からの電話に出ない」という対策が有効です。固定電話を常に留守番電話の設定にしたり、相手の電話番号が表示されるナンバーディスプレイ機能を使ったりして、詐欺の被害を未然に防ぎましょう。
参考:「特殊詐欺多発中」(愛媛県警察)
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