ソフトウェア開発を手がけるモアソンジャパンは、高齢者のかむ能力の評価とトレーニングをおこなうスマートフォンアプリ「おくちトレーナー」を開発。高齢になるにつれて衰えやすい「かむ力」をトレーニングすることで、口腔機能の改善を支援していくとしています。
そもそも、なぜ、かむ力のトレーニングが必要なのでしょうか?
年を重ねるにしたがって、口周りやあごの筋肉が弱り、固かったり繊維が多かったりする食べ物をかみにくくなります。
また、食べ物をよくかまずに飲み込むと、食べ物が食道に詰まって窒息したり、気管に入って肺炎を起こしたりするリスクが高まります。以上のようなリスクを予防し、高齢者が安全に食事を楽しむためには、かむ能力の維持と向上が必要なのです。
モアソンジャパンは、鹿児島大学小児歯科監修のもと、高齢者のかむ能力の維持と向上を支援するスマートフォンアプリ「おくちトレーナー」を開発しました。
食事中の顔の動きを撮影した動画を取り込むと、AIが口角や唇、ほおの動きなどを分析し、かむ能力を判定するそうです。
また、かむ能力はかんだ回数、速度、時間、口に入れる物の大きさ、咀嚼(そしゃく)率の5項目でスコア化。各年代のデータからAIが解析し、「かむ年齢」を割り出すと言います。
また「おくちトレーナー」には、かむ能力の測定だけでなく、かむ能力を鍛える機能もあり、舌や口周りの筋肉を鍛える「あいうべ体操」などをおこなえるとしています。
今回、アプリの監修に当たった鹿児島大学病院の小児歯科に所属する佐藤秀夫氏と山本祐士氏は「『おくちトレーナー』の普及を通じて、かむ能力が健康指標として注目されることを期待している」と述べています。
食べ物や唾液が気管に入ってしまうことで発症する「誤嚥(ごえん)性肺炎」は、高齢者が死亡する大きな原因のひとつ。高齢者が健やかな毎日を過ごすためにも、「おくちトレーナー」がこれから普及していくと良いですね。
参考:「おくちトレーナー」(モアソンジャパン公式HP)
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