AIを駆使したサービスを提供している株式会社エクサウィザーズは、認知症の早期発見につなげることを目指して、会話音声AIを活用した新たなプログラム医療機器を開発することを明らかにしました。
今年の秋までに規制当局と相談し、早期承認に向けて取り組んでいくとしています。
厚生労働省の試算によると、2025年には65歳以上の高齢者のうち、およそ5人に1人が認知症患者になる可能性が指摘されています。
認知症患者が増えると、これまで以上に要介護認定が遅れてしまう可能性もあると言われています。
認知症の人が福祉サービスを利用するためには、その前に要介護認定を受けなければなりません。ただ、要介護認定は本人の様子を観察したり専門家たちが集まって会議したりする必要があるため、時間がかかります。
言い換えると、認知症が今よりもっと早く発見できるようになれば、その分要介護認定も早い段階で受けられ、認知症の人を速やかに福祉につなげられるようになるのです。
エクサウィザーズは、昭和大学病院脳神経内科の認知症専門医と連携して、AIを活用した新たなプログラム医療機器を開発することを発表しました。
開発予定の医療機器では、エクサウィザーズが独自開発した会話音声AIを活用。現在、昭和大学病院と共同で試験をおこなっており、すでに現時点で、数分の会話音声から高い精度で認知症の判定ができることが確認されているそうです。
今回開発しているプログラムは、スマートフォンやタブレット端末のような、身近にあるデバイスで利用できるようにする予定だと言います。
認知症の診断には、認知テストを受けたりMRI画像を撮影したりと多大な労力と時間を要します。認知症の人の負担を減らし、よりスムーズに福祉につなげるためにも、今回のプログラム医療機器が普及していくと良いですね。
参考:「認知症施策推進総合戦略」(厚生労働省)
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