80代の男性が何者かに首を絞められ、車も奪われるという事件が岩手県で発生。この取り調べをする際、対応した警察官は男性の訴えを「認知症によるものだ」と決めつけ、事件性はないと判断していたことが明らかになりました。
現在、犯人は逮捕されているものの、容疑は否認しているといいます。
警察などの調べによると、容疑者の男は2023年8月15日の夜、岩手県雫石町の神社で高齢男性の首を絞めて殺害しようとした上、男性の車を奪った疑いが持たれています。この際、被害を受けた男性は打撲などの怪我をしたそうです。
その翌朝、犯行現場の近くの道路を、怪我を負った状態で歩いている男性を見かけた通行人が警察に通報。駆けつけた警察官が男性に話を聞くと「暴行され、車を奪われた」と訴えたといいます。
しかし、この警察官は男性の説明があいまいだったことから「認知症によるものだ」と決めつけ、事件性はないと判断したそうです。
事件から3日が経った8月18日、青森県内で男性の車がナンバープレートが付け替えられた状態で見つかったことを受けて、警察は初めて事件性があると判断。その後、容疑者を特定し、19日に強盗殺人未遂の容疑で全国に指名手配したそうです。
容疑者の男は8月21日、青森県内で警察車両に車を衝突させ、公務執行妨害の疑いで逮捕。男は怪我の治療のために青森県内の病院に入院したといいます。
それから怪我の回復を待って、8月28日に男を強盗殺人未遂の容疑で岩手県警が再逮捕しました。男性と容疑者の男に面識はなかったそうです。
警察は事件のいきさつについて、さらに詳しく調べる方針です。
高齢者だからといってすぐに認知症と決めつけるのではなく、ファクトチェックを入念におこなっていれば、今回のような失敗は防げた可能性があります。同じ轍を踏まぬよう、再発防止に努めていってほしいですね。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。