2023年8月31日、「認知症予防」とうその効能をうたった健康食品を高齢者に販売した疑いで、容疑者とみられる男女5人が逮捕されました。
警察の調べに対し、容疑者は容疑を認めているとのこと。高齢女性を中心に、全国で9000人以上に販売し、約4億円2000万円を売り上げたとみられています。
今回逮捕された容疑者5人は、2023年2~6月の間、高齢女性6人に電話をかけて、認知症予防をうたった偽りの健康食品を販売した疑いがもたれています。
関係者が入手した音声によると、容疑者は高齢女性に対し「75歳を過ぎたら3人に1人が認知症。『寝たきりと認知症だけにはなりたくない』と思っているみなさんが飲んでいる商品がイチョウ葉のエキスです。」と、認知症の効能をうたい文句にうその健康食品を販売していたことがわかりました。
主犯とみられる容疑者は、これまでに少なくとも4回会社名を変えて、同じ手口で繰り返し犯行を実行したことが判明。事務所からは、電話勧誘に使われたとされる高齢者の名簿が押収されています。また、固定電話には1年3ヵ月で113万回の発信履歴があったそうです。
捜査を進めていると、2021年に認知症の80代の女性が被害に遭ったことも判明。その娘によると、18万円もするサプリメントの箱を見つけて詐欺を疑ったといいます。
女性は電話で断ったものの一方的にサプリメントが届き、代金の一部2万円を支払ってしまったそうです。その後、詐欺を疑った娘は商品を返品。すでに支払った2万円も現金書留で戻ってきたといいます。
国民生活センターは、「強引に健康食品を送りつけられたという相談が後を絶たない。商品が届いてもクーリング・オフが適用される場合もあるため、近くの消費生活センターに相談してほしい」と注意を呼びかけています。
また、身に覚えのない商品が届いたら事業所名などをメモした上で、受け取り拒否をすることも有効だそうです。周りの人にも相談して、被害を未然に防いでいきたいですね。
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