新たな研究で、膀胱の状態をリアルタイムでチェックして、尿失禁を防ぐ最先端の下着が開発されました。
この研究はアメリカのカリフォルニア大学によっておこなわれ、その研究結果は「ACM DIGITAL LIBRARY」という文献データベースにオンライン掲載されています。
尿の自発的な排出や膀胱の制御が難しくなって、自分の意思にかかわらず尿が漏れ出てしまう状態を「尿失禁」といいます。加齢などが原因で膀胱周辺の筋肉が緩むことで起こるほか、認知症やパーキンソン病など高齢者によくみられる疾病が原因で引き起こされることもあります。
残尿感などの不快感に加え、「トイレで失敗してしまう」ことへの強い不安感を覚えることもあり、対応策が求められています。
今回、研究グループは、センサーを搭載した下着デバイス「Privee」の開発と試験をおこないました。Priveeに取り付けられたセンサーが体内にある組織や液体の電気的特性を捉え、分析することで、膀胱に尿が溜まっているかどうかをリアルタイムでチェックできるといいます。
また、銀でコーティングされた、電気を通す性質がある糸を生地に直接縫い付けることで、センサーの先端部にあたる電極と膀胱の状態をチェックするハードウェアをつなぐ信号伝送ラインを実現しました。
さらに、股間部分を開放することで、排尿や排便の際に着脱が不要に。よりスムーズな排泄をおこなえるようにデザインされています。
尿失禁をしたことで落ち込み、失禁をしないために外出を控えるようになった高齢者は少なくありません。今回紹介した「Privee」が普及していけば、尿失禁の心配から解放され、より外出しやすくなるかもしれませんね。今後の動向に注目です。
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